府営住宅の水漏れ事故について
やりまっせ大阪37号(2001年夏季号)
平成10年10月、大阪府の公営住宅にお住まいのご婦人から、約6年半の間に上の階の住人が原因の水漏れ事故が6回も起こり、この問題に対する大阪府の無責任な対応にについて相談がありました。
平成8年に5回目の水漏れ事故が起きた時、担当者は次回もし同じことが起これば、上階の住人の退去まで踏み込んで対処すると約束したにもかかわらず、平成10年に大量の水漏れ事故が発生した際、大阪府の住宅管理センターは上階の住人の入室拒否、事実の否定を理由に、原因究明を曖昧にして家財道具や室内の修繕で取り繕ろおうと致しました。
このご婦人は「ならばこの住宅は欠陥住宅である」と一歩も引かず、家賃の支払いを拒否し、たった一人で大阪府を相手に闘っていました。
その後、山下事務所も関わり何度も話し合いが続きましたが、大阪府は謝罪はするものの「水漏れと家賃の未払いは無関係」という立場を取り続け、抜本的な原因究明、対策がなされないまま、およそ2年が経過しました。平成12年11月、このご婦人が大阪府知事に対し手紙を書き、その心情を訴えたことがきっかけとなり、大阪府側の態度に変化が見られ、平成13年6月、大阪府建築都市部長が正式に、水漏れ事故の原因追及や問題を起こした住人への入居指導を怠っていたことを認め、損害賠償金と慰謝料を支払うとともに文書で謝罪し、今後、こうした問題に強く対処するためのマニュアル作りに取り組むことを約束しました。
行政は住民へのサービスを行うものであり、問題が生ずれば直ちに責任の所在を明らかにして対処することは、ごく当然のことであります。国、地方を問わず、わが国の行政機関にまん延する無責任体質は、断じて排していかなければなりません。まさに「住民あっての行政」という基本に照らし今後も行政を監視してまいります。