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免許外教員 > 免許外教員の解消について
126国会 文教委員会会議録 1993年03月29日(抜粋)
○山下栄一君 次に、先ほど上山委員もお話がございました免許外教師の問題でございます。
この問題につきましては、これも先月でしたか衆議院の方の文教委員会で我が党の冬柴委員も取り上げられて、非常に大臣も前向きにお答えいただいた問題でございます。教員の定数改善の計画が今回の法律案の中心になっておるわけでございますけれども、教師であっても自分が免許を持っていない教科を教えるということが、現実にそういう先生方がいらっしゃるということが非常に大きな問題である、それこそ真っ先になくしていくべき問題ではないかなというふうに私は思うわけです。
教師自身の負担も大変なものになると思いますし、余分に教材研究する必要があるわけでございますし、先ほどもお話ございましたように、免許を持ってない先生に教えてもらう、特に中学の段階で、最も学ぶ喜びみたいなものを感じるべき年齢、それが全然素人の先生に教えてもらう。その先生も苦痛を感じながら教えている。そして、全然心が伝わってこない。したがって、学校へ行く気が起こらなくて学校嫌いの原因になっていくというようなことも考えられるわけでございますし、まして保護者、父母にとっては専門外の先生が自分の子供を教えているということになると、大変なこれはショックなことではないかなというふうに思います。そういう意味で、免許外の教師をなくすということはやはり最も優先してやるべき課題ではないかなというふうに思うわけです。
そういう意味で、免許外教師がたくさんいらっしゃる。全国の中学校教員の一五%ですか。私どもも全国的にお聞きしているわけでございますが、非常に多い。ましてや、過疎地だけではなくて大都市にも大変多いという、この原因はどこにあるのかという認識をお伺いしたいと思います。
○政府委員(井上孝美君) お答え申し上げます。
免許外教科担任教員が減少しない原因といたしましては、公立中学校においては僻地等におきます小規模校が少なくないこと、ベビーブーム等の急激な教員増の影響等によりまして教科別に必要な教員と現員に若干の乖離がございますこと、また各学校における教員の持ち時間数の調整などが主な理由であると考えているところでございます。
なお、平成四年に総務庁により行われました義務教育諸学校等に関する行政監察結果に基づく勧告におきましては、「免許外教科担当の理由を学校規模別にみると、七学級以上の学校では教員間の時間調整を行うためとしているものがほとんどであるが、六学級以下の学校では教科の教員が配置されていないためとしているものが多い。」とされているところでございます。
文部省といたしましては、免許外教科担当教員の解消に向けまして学習指導要領に沿った教育の円滑な実施など適切な学校運営に必要な教職員の確保を図るため、標準法を昭和三十三年に制定いたしまして、昭和三十四年以来数次にわたる年次計画によりまして教職員定数の計画的改善を図ってきているところでございます。
その中で免許外教科担任教員の解消にも十分配慮をしているところでございまして、特に義務教育諸学校の学級編制及び教職員の定数改善計画におきましては、複式学級の改善とともに、例えば三学級の中学校にも九人の教員を配置できるようにするなど教職員定数の改善に努力をしているところでございます。
また、教員の任命権者でございます各都道府県、指定都市教育委員会に対しましては、教職員定数改善計画の趣旨を踏まえまして、また各学校のカリキュラムに沿った必要な教員の採用、配置を行うことを要望しております。
また、各学校において単に持ち時間数の調整のために免許外教科を担任させることのないように、教員の勤務負担については授業以外の校務の分担も加味して適切に行うように配慮することを指導しているところでございます。また、小規模校等におきましては複数教科の免許状所有者の活用や本校と分校の連携等を行うことなど教員の適切な人事管理についての指導を行っているところでございまして、今後その徹底を図ってまいりたいと思います。
なお、やむを得ず免許外教科を担任させる教員につきましては、その指導力の向上を図るために、昭和五十四年度より都道府県、指定都市教育委員会の実施する免許外教科担当教員研修に対しまして国庫補助を行っているところでございます。
今後、その時期や内容の一層の工夫改善によりまして、その指導力の向上に努めていきたいというように考えているところでございます。
○山下栄一君 特に、小規模校ではなくて、今お話ございましたように、七学級以上の大きな学校、大都市圏でもそういう免許外教師がたくさんいらっしゃる大きな原因が受け持ち時間の調整という、これが非常に大きな原因になっているということでございますけれども、これは私は受け持ち時間調整のために、同じ例えば二十四時間なら二十四時間に整えるために余分に別の教科を教えるということは、これはもう絶対にあってはならないことであるというふうに思うわけです。
そういう意味で、文部省も指導されておると思うわけでございますが、ただ実際年々子供が減ってくる、専任の教師ではなかなか賄い切れないのでということもあると思うんです。そういう意味で、非常勤の講師でそれを調整していくというようなことが考えられてもいいんじゃないかなと思うわけでございまして、免許のない教師を補うために非常勤講師を積極的に採用していくという、そういうことについてはどうでしょうか。
○政府委員(井上孝美君) 高等学校におきましては高校標準法において定数の範囲内で非常勤講師を採用できるような措置が講じられているところでございますが、義務標準法におきましては現在そのような措置が講じられていないところでございます。
そこで、非常勤講師の採用につきまして、今回の新しい改善計画の策定に際しまして教職員定数の在り方に関する調査研究協力者会議の報告の中でも非常勤講師の活用についての提言もございましたので、文部省として検討を行ったところでございますが、非常勤講師の報酬についての経費負担のあり方等につきましては現行の義務教育費国庫負担制度との関係等についてさらに検討を要する問題もございまして、今後引き続き文部省としても検討してまいりたいと考えているところでございます。
○山下栄一君 冒頭申しましたように、特に中学校の段階ではやはり専門的な力を持った先生方に教えていただいて、そして学問といいますか学ぶ歓喜といいますか、それをつくっていくことが私はもうあらゆる教育の問題を解決していく大きなことではないかなと。
生徒が元気出てくるのは放課後だけであるとかそういうことじゃ非常に大きな問題だと思いますし、実際授業時間の中で本当にあの先生に教えていただいてよかったなというふうな感動を持った、そういう授業を展開していくためにも、免許外教師というのはこれはもう大変大きな問題でありますし、特に一番多感な一番難しい教育の段階でございます中学校におきましては、これはもう速やかな解消に全力挙げて取り組むべきである。
いつかは解消するというような悠長なことを言っておれない。ある意味じゃこの教員配置の改善計画の最も優先すべき課題であるというとらえ方で、非常勤講師の国庫負担の問題も含めまして、ぜひとも強力なそれこそ御指導を展開していただきたい、このように強く要望するわけでございますが、再度大臣に、衆議院の方で言っておられたわけでございますけれども、よろしくお願い申し上げたいと思います。
○国務大臣(森山眞弓君) 免許外教科担当教員の問題につきましては、先生御自身から御指摘くださいましたようないろんな問題がございまして、その問題に関しては文部省といたしましてもかねて留意いたしまして、その改善のために懸命に努力をしてまいったところでございます。
今後とも、一層この状況の改善のために努力をしてまいりたいと思います。