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151国会 文教科学委員会会議録 2001年03月27日(抜粋)
○山下栄一君 残された時間、日本語教育の問題を取り上げさせていただきます。
日本語の教育がどれだけ専門性を持って日本国内で、また海外で行われておるのかという、非常に最近疑問がわいておりまして、そういう観点から質問させていただきたいと思います。
言葉が乱れているということもありますし、人類の言語はどんどん絶滅しているというそういう報告もございまして、本来の日本語が消えていっているのではないかというふうな、そんな気持ちもございまして質問させていただきたいんですけれども、日本語教育を施す施設、どんなものがあるかということをまずお願いします。
○政府参考人(工藤智規君) 日本人の場合は、小学校段階からいろいろ日本語を国語という教科などを通じまして学んでいるわけでございますけれども、外国人を初めとして日本語に余りなじみのない方に日本語を教える施設といたしまして、日本語教育機関が種々の設置形態で置かれてございます。
その現状を申し上げますと、学校法人あるいは準学校法人として置かれているもの、それから財団法人等の公的な法人立で行われているもののほかに、株式会社立あるいは個人立等を含めまして現在二百六十七校を数えてございまして、ここで学んでいる方々は約三万人でございます。
これは、御案内のとおり外国人の方で日本語を学びながら日本で働くということで、在留資格としては就学生というビザがあるわけでございますが、その就学生の就労に当たりまして、一時、御案内のとおり不法就労を目的として大変混乱した時期がございました。そのために、この日本語教育機関の関係者が相集いまして日本語教育振興協会という財団法人をつくりまして、そこの自主規制としましてそれぞれの施設の審査・認定基準を定め、その認定事業を行いながらそれぞれの水準の維持向上等に努めているところでございます。
○山下栄一君 工藤局長がおっしゃった数がちょっとどの数かなと今思ったんですけれども、まず高等教育機関で、大学院、大学、短期大学、高等専門学校でも日本語の講座があり、担当の教授がおりという形で専門的な日本語教育が行われていると。それ以外に、主に外国籍の方、就学生、日本語を勉強したいという外国籍の方を中心にした日本語教育実施機関というのがあると。これはさまざまに、今おっしゃったように財団法人もあれば株式会社もあれば任意団体もいろいろあると。
数がちょっと、今二百幾つとおっしゃったんだけれども、文化庁の方ではどういう数になっているんですか。
○政府参考人(銭谷眞美君) 日本語教育施設でございますけれども、先ほど工藤局長の方から御説明申し上げましたように、日本語教育振興協会によって認定をされております日本語教育施設は、昨年の三月末現在で二百六十八施設でございます。これ以外に日本語の教育を実施している機関、施設があるわけでございまして、ちなみに数を申し上げますと、大学あるいは短期大学、高等専門学校などで日本語教育というのは実施をしているわけでございますし、それ以外の地方公共団体でございますとかあるいは財団、社団といった法人が実施をしているものなどを合わせまして、現在、私どもの方で把握をしている日本語教育の実施機関は約千六百ほどございます。
○山下栄一君 私、今の報告も聞きながらなんですけれども、要するに、日本語を母国語としない方々に日本語を教えるということは、日本文化への理解、また日本という国への理解を正確に学んでいただくために大事な教育だというふうに思うんですね、日本語の教育は。ところが、日本語教育を行う施設の実態は私は物すごく、どう言ったらいいんですかね、驚くほど不安定というか、いいかげんというか、そんな感じがするんです。
この日本語教育施設を認可する組織として財団法人日本語教育振興協会というのがあるけれども、ここで掌握している日本語教育施設というのは二百幾つだと。今、文化庁次長おっしゃった千六百という施設は、これは認可もされていない。認可といっても、認可をしているところも財団でやっているわけですし、されていないところは任意団体、それから財団でもほとんど掌握していませんよね、この協会では。そこの教員は一体どんな教員が専門性を持ってやっているんだ、その施設がきちっとした施設なのかということはどこで確認しているのかなと、千六百とおっしゃったけれども。
協会が認定している二百六十でも、私はこの基準も見ましたけれども、基準はこれ、協会そのものでこの財団法人でやっているわけで、教員の資格も書いてあるけれども、それをどういう形で本当に資格を持っているのかどうかということを調査するのかなということを考えますと、日本の日本語教育機関というのは千六百もあるけれども、まともな日本語教育が行われているという保証はほとんどない、ほとんどないのかあるのかということすらわからないというのが実態ではないかというふうに思うんですけれども、どうでしょうか。
○政府参考人(銭谷眞美君) 先ほど日本語教育施設は約千六百というふうにお答え申し上げまして、そこで学んでいる学習者の数というのは約九万三千人ほどでございます。このような学習者は実はいろいろな方がおられまして、例えば大学の留学生の方とか、あるいは日本語教育施設にもちろん在学しておられる就学生の方とか、あるいは外国人の児童生徒の方とか、あるいは日本国内に居住しておられる外国人の方など、非常に幅広い層に現在ではわたっているわけでございます。
文化庁といたしましては、日本語教育施設の状況についてこれまでも調査をしているわけでございますが、ただいま先生からお話もございましたように、そこでの教育というものをできるだけ幅広い、それぞれの学習者の需要に合わせた教育内容にしていく必要があるだろうということで、実は、御案内かとは存じますけれども、昭和六十年に例えば日本語教育のための教員の養成について標準的な教育内容といったようなものをお示しいたしまして、日本語の教員の養成というものが十分行われるようにこれまでも努力をしてきて、その質の確保に努めてきたというところでございます。
○山下栄一君 日本語教員、日本語を専門的に教えることのできる人の養成はちょっと後から質問しますけれども、これは、文部大臣ちょっと、日本語教育施設の認可をする組織として財団法人日本語教育振興協会があるんですけれども、これはもちろん財団ですから文部省、文部大臣は監督責任があるとは思うんですけれども、この振興協会が認可しているわけですけれども、その基準、日本語教育施設の運営に関する基準というのは、これは基準そのものは文部大臣はかかわっておられませんよね、これ。と思うんですけれども、これ、協力者会議がつくったものであって、文部大臣が別に承認しているのではないと思うんですけれども、いかがですか。
○政府参考人(工藤智規君) おっしゃるとおりでございまして、御指摘の日本語教育振興協会は旧文部省、今の文部科学省と法務省、外務省の三省の共管の法人でございますが、そこでの審査・認定事業というのはいわば日本語教育機関の関係者の自主的な事業として行われているものでございまして、その指針として関係者による協力者会議の結論を平成五年七月にレポートとしていただきまして、その結論の日本語教育施設における運営に関する基準に基づきまして自主的に審査・認定事業が行われていると承知してございます。
○山下栄一君 だから、文部大臣はかかわっていないし、文部省そのものはかかわっていないということですね。これ、私も実情を知りまして、ちょっとこのままでは外国籍を持っておられる方の日本語、ひいては日本文化、日本の国そのものに対する理解が非常にいいかげんな形になってしまう可能性があるというふうに私は思います。後からまとめてこの話はさせていただきますけれども。
具体的に、次の話ですけれども、小中学校で外国籍の方の子供たちがふえておる。私の家の近所でも、小学校で南米御出身の方の子供が授業を受けているわけです。そのためには、先ほどの加配措置じゃないけれども、日本語を勉強するための体制もとるわけですけれども、だれがその子供に日本語を教えるのかということは極めてあいまいであるというふうに私は思います。
公立義務教育諸学校で外国籍の子供に日本語を教える人は、実態はどうなっているのかということ。
○政府参考人(矢野重典君) 御指摘のように、我が国の公立学校には現在、日本語指導が必要な外国人児童生徒が全国で五千二百三十五校に一万八千四百三十二人在籍をしておりまして、その母語は六十五言語にわたっている、こういう状況にあるわけでございます。これら外国人児童生徒を受け入れる学校におきましては、それぞれの学校の当該校の教員が日本語指導を担当し、例えば取り出し指導の実施あるいは教材の工夫などの取り組みを行っているところでございます。
文部科学省といたしましては、これら日本語指導を担当する教員の専門性を高めますために、日本語指導等を主な内容とした実践的な研修会を実施いたしておりまして、そしてそういう意味での資質の向上に努めているわけでございますが、あわせて日本語指導担当指導主事に対する研究協議会等を実施いたしまして、日本語指導担当教員のそういう意味での専門性を高めるための施策を講じている、こういう状況でございます。
○山下栄一君 今おっしゃったように、日本語を担当する先生は現場の専任の先生、その先生に対しても研修をやっていると。私は、研修をやる人は一体そんなきちっとした専門性を持っている人が研修を担当しているのかなという疑問がございます。
外国籍の子供たちに対する就学義務はないわけですよね、外国籍の子供だから。就学義務はないんですけれども、やはり私は子供は教育を受ける権利があると思う、地球上の子供たちは。たまたま今、日本にその子供がおる。ところが、実情は外国籍の子供たちで学校に行っていない子供が今ふえているというそういうことを、こういうことを研究されている方から教えていただいたんですけれども、私は、就学義務を課されていないし罰則もない、それはそうかもわからぬ、だけれども、子供にとっては教育を受ける権利は日本国籍であろうとだれであろうとあるという観点から、やはり日本政府も対応してもいいのではないかと思います。
そういう意味で、外国籍の子供たちを持っている親に対してはやはり就学案内ぐらいはきちっと、こういうところで教育を受けられますよということは通知することをきちっとしてもらいたいと思うんですけれども、この点、いかがでしょうか。
○政府参考人(矢野重典君) 我が国の小中学校に在籍する外国人の児童生徒数は平成十二年度で約七万人となっている、こういう状況にございます。我が国に居住する外国人の子弟につきましては、我が国の小中学校への就学義務は当然のことながら生じないわけでございますけれども、希望すれば日本国民の児童生徒と同様に公立の小中学校に受け入れ、日本人と同一の教育を受ける機会を保障しているところでございます。
文部科学省といたしましては、市町村の教育委員会に対しまして、公立の義務教育諸学校への入学を希望する在日外国人がその機会を逸することのないように、保護者に対して入学に関する事項を記載した案内、いわば就学案内でございますけれども、そうしたものを発給するように指導をいたしてきているところでございまして、文部科学省といたしましては、各市町村の教育委員会において、このような指導を踏まえて管内の在日外国人に対して適切に就学案内が発給されているものというふうに考えているところでございます。
○山下栄一君 局長の御答弁ですけれども、もちろん住民登録をするわけですから、その際にきちっと就学対象の子供がおるということはわかると思いますので、それはきちっと就学案内を出すと。永住外国人の方に対してはきちっとやっているけれども、最近ふえておる外国籍の方に対する就学案内がきちっとできていないという実情があるので私は申し上げたわけで、これをよく調査していただいてきちっと再度御徹底をお願いしたいと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(矢野重典君) 御指摘の点でございますが、実情を調査いたしまして、必要があるならば改めてその指導を徹底いたしたいと思います。
○山下栄一君 次に、日本国籍を持っている子供たち、日本人の子供の話ですけれども、日本人、日本の子供たちは日本語の教育を受けておるのかという何か基本的な疑問がわいてきまして、小学校では国語の授業を受けている。国語の先生は日本語をきちっと教えるだけの専門性を持っておるかと。文学に対する理解はある、だけれども言語学とか平仮名とか片仮名の歴史とか、どういうふうにして今日、日本の社会の中で使用されてきたのかということも含めてそういう、国語は日本語なんですけれども、国語教育と日本語教育がちょっと違うように私は思っております。そういう意味で、先ほど高等教育機関における日本語教育の実態ということを工藤局長にお答えいただいたんですけれども、これは専門性を持った日本語教育の講座を持っておる大学というのは少ないように思いますし、どういうことを教育内容としてやるべきかということは、先ほどのお話ありました日本語教員の養成に関する調査研究協力者会議に書いてありますけれども、教育内容そのものを見直すべきだという提案がされているわけです。私は、日本語ということが、今子供たちが国語の勉強はしているけれども、日本語を正確に教わっているのかという観点からのきちっとしたやはり体制を見直す必要があるのではないかと、こういうふうに考えるんですけれども、大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(町村信孝君) 日本語の特に海外での普及、あるいは日本に来られた留学生、就学生の方でもいいんですけれども、非常に山下委員御指摘のように大切なことだと思っております、日本の理解あるいは日本の文化、伝統、歴史等の理解を海外の人にしてもらうというのは大変重要だと思っております。
多分私は、戦後、やっぱり戦争に負けたという反省といいましょうかショックから、何かそういうことを積極的にやると日本の文化のまた侵略だみたいなそういう批判が怖くて、多分非常に憶病だったんだろうと私は思います。
しかし、今現実にもう海外で何万という日本語を学びたいという人たちがいる、あるいは国内に来て働きたいという人たちがいる、そういう現状を踏まえたときに、私は、積極的にそうした日本語の海外普及、あるいは日本にいる外国人の子弟、あるいは大人でもいいんですが、日本語を学べるようにすることはこれから非常に重要になってくると、こう思っております。
私はたまたまフランスに出張に行ったときに、フランス語の海外普及をやっておりますアリアンスフランセーズという機関に行ってまいりました。もう百年を超える歴史があって、さすがにフランス文化に対する自信のある国は違うなと思って感心もしてきたわけでありますが、一挙にそういう機関をつくるというところまでは行かないまでにしても、今、委員御指摘のように、日本語を日本人が国語として習うことと外国人が外国語として日本語を習うことは確かに基本的な違いがあるんだろうなと私も今の委員の御議論を聞きながら思っていたところであります。
そういう意味で、昨年の三月に、先ほどちょっと局長が申し上げましたような協力者会議での報告を踏まえて、各大学で今新しい取り組みを行いながら日本語教員養成の施策というものを一層充実していく必要があるということだろうと思っておりまして、そういう努力をまず各大学等でしていただきたいし、さらには海外における日本語の普及ということも含めて、これは文部省だけではできません、外務省の御協力もいただき、あるいは国際交流基金の協力もいただきながら、海外でまたそうした日本語を教えるという体制もしっかりとっていく必要があるだろう、両面でやっぱりやっていかなければいけない、かように考えております。
○山下栄一君 私は、国語の教員免許もちょっと偏っているんじゃないのかなということがありましたもので問題提起をさせていただいたんですけれども、やはり文学中心になってしまっていると。言語学としての日本語の教育がやはり国語の教員そのものもきちっと教育を受けていない、そういう免許の体制になっているということを御指摘したわけでございます。
次に、日本語教員の養成の話なんですけれども、外務省にお聞きしますが、今も大臣が触れられました、海外で、日本以外の国で日本語を勉強したいという人がふえているわけですね。アジアもそうですし、ヨーロッパでもそうだと。
ハンガリーに行ったときも高校で日本語を教えておりました。ただ、その日本語を担当している先生はだれが担当していたかと。それは日本にあるハンガリー大使館に勤めておられた日本人が教えておられたわけで、その方は別に日本語教育の専門家でも何でもなかったわけです。その方が正規の高校の先生として、非常勤講師ですけれども教えておられたわけです。
私は、海外における日本語教育の普及のための日本語教育専門家の派遣、この派遣されている専門家のレベルも非常に不安になってきたわけですけれども、国際交流基金またはJICAでそういう派遣事業をされておりますが、どういう方が派遣されているのかということを教えてください。
○政府参考人(城田安紀夫君) 海外におきます日本語教育のための教師の派遣でございますけれども、外務省の方からは国際交流基金を通じまして日本語教育の専門家、それから青年日本語教師、この二つのカテゴリーで派遣しております。これと別個に、今御指摘の青年海外協力隊、JICAの日本語教師という方を派遣しております。
この中で、国際交流基金を通じて派遣しております専門家の方々ですけれども、基本的には公募をしております。資格ですけれども、専門家の方につきましては、日本語教育の関連分野で修士以上の学位を持たれて、経験の分野では日本国内外の中等高等教育機関において三年以上の経験を持っておられる方、若手の青年日本語教師につきましては、資格が四年制大学を卒業されておられて、実際の経験の面ではやはり国内外の中等高等教育機関において二年以上の経験を持たれておられる方等々という資格のもとで公募をいたしまして、審査は書類試験、それから筆記試験、それから面接ということを経まして海外に派遣しておるところでございます。
ちなみに、その派遣の前には事前の研修を双方のカテゴリーの教師の方に対してもしておるところでございます。
○山下栄一君 ちょっと不正確な答弁されたら困るんだけれども、今、国際交流基金の話をされたよね、そうですな。国際交流基金に、平成十一年度でも十二年度でも構わないけれども、派遣された、派遣されている、新規の派遣等も含めて、平成十一年度は百人ぐらい派遣されていると思うけれども、その中で今おっしゃった修士、日本語教育の修士をきちっと受けておられる方は何人いらっしゃるんですか。
○委員長(市川一朗君) 委員長から申し上げます。
政府参考人としては本来、部長が出るべきところを、外国出張ということで特別に参事官の出席を許可しておりますので、しっかりした答弁をお願いします。
○政府参考人(城田安紀夫君) 失礼しました。
ただいま現在、海外に派遣しております専門家は総計百三十五名でございますが、このうちの申し上げました修士を超えた学位を持っておられる教育専門家の方は七十一名というふうに承知しております。
○山下栄一君 JICAの方はどうですか。
○政府参考人(西田恒夫君) お答えいたします。
青年海外協力隊の日本語教師派遣につきましては、開発途上国からの派遣要請に基づきまして平成十二年度におきましては二十五カ国、総計七十名となっております。
ここ数年の傾向といたしましては、開発途上国側よりの派遣要請がほぼ毎年百名程度寄せられておりまして、それに対しまして日本国内においては一千名程度の応募がございます。しかしながら、日本語教師資格の有無あるいはそれと同等の能力を有する者を中心に、各国の要請内容を踏まえまして厳正な選考を行っており、最終的な派遣者数はほぼ七十人程度ということで推移をいたしております。
派遣国先としましては、ここ数年、特に東欧諸国の日本語熱が極めて高い状況でございまして、例えば平成十二年度の派遣日本語隊員七十名中十三名に上っております。特に九〇年代に入ってからこの傾向は顕著でございます。
無論、青年海外協力隊事業を発足して以来、日本語隊員を含めまして派遣人数的にはアジア各国が最も多いのは先生御承知のとおりでございまして、日本語隊員としましても、平成十二年度で見ますと七十名中三十七名がアジア諸国に派遣されております。その中で一番多いのは中国ということでございます。
開発途上国の要請の増加という状況に対処するために、平成十二年度予算におきましては派遣枠を千三百五十名から千三百八十名、三十名の増員を御承認いただきましたが、右三十名は日本語隊員の増員ということに充てさせていただいております。
○山下栄一君 わかりました。
専門性はどこで検証するの。
○政府参考人(西田恒夫君) 専門性につきましては……
○委員長(市川一朗君) 発言の許可を求めてから答弁してください。
○政府参考人(西田恒夫君) はい、失礼しました。
お答えをいたします。
青年海外協力隊の選考につきましては、一般的に第一次選考と第二次選考の二段階を行っております。第一次選考は各都道府県に実施を委託しておりまして、第二次選考をJICAで行っております。
第一次選考のときに科目としまして技術、この場合には日本語の教授法でございますが、それに英語、協力隊員の適性テスト、健康診断を行いまして、第二次選考ではこれに基づきまして個人面接及び技術面接、この場合には日本語の教授法でございますが、それについてそれぞれの面接を行いまして、最終的に選考をいたしております。
○山下栄一君 私らも、国際交流基金も含めて極めて専門性が非常に疑われるような内容になっているというふうに私は理解しているんですけれども。
これは先ほど工藤局長、文化庁次長でしたか、例えば日本語教育実施機関千六百あると。教員が二万三千のうちボランティアが一万三千なわけですけれども、こういう方々がボランティアとして教員として教えておられるわけですね。
専任教師といっても、専任とは一体何をもって専任とするんだというのは、別に日本語教員の資格があるわけでも何でもないわけです、日本語教員の資格なんてない。資格をだれが与えているかといったら先ほどの財団が与えているわけで、それでどうしても資格を取らないと教えられないのかといったら教えられるわけで、というようなことを考えていきますと、日本語教育の実態が極めて貧しい、貧弱だなということを感じるわけであります。
もとに戻ります。
その日本語教育の専門性はどこで養われるのかと、それは日本の高等教育機関であろうと。日本の高等教育機関で日本語の教育のカリキュラムというか教育課程というんですか、そのものが今問われていると。教育内容を見直すべきだという提案も出ているけれども、まだでき上がっていないという状態であると思うわけですけれども、私は、非常に日本語という言葉の、人類の一つの言葉を持つ、日本人としてそうですけれども、これは抜本的に見直さないと、世界における日本の国に対する信頼も低下するだろうし、日本人そのものもまともな日本語教育を受けているのかということも含めて、極めて深刻な実態であるというふうに思います。
そういう意味で、大臣にぜひとも御検討をお約束していただきたいんですけれども、日本語教育を施す機関のあり方、それから日本語教師、専門家の資格も含めてあり方、教育の中身、それをもう一度きちっと見直す体制をとっていただきたい、お願いします。
○国務大臣(町村信孝君) ここ二、三年、これはなかなか文部省だけでもやり切らぬものですから、私たまたま外務省の政務次官も文部大臣の後、務めておりまして、両省で、特に文化庁と外務省、それから国際交流基金、その他国語研究所等々で寄り寄り集まってそうしたことをきっちり検討してもらおうと、そんなこともあって、先ほど申し上げましたような調査研究協力者会議の報告などもできているところでございますが、今、委員から改めての御指摘がございましたので、もう一度しっかりと全体を見直して、今後どういうことを国としてやっていくか、あるいは民間にやってもらうか、各大学等々にやってもらうか、全体的な見直しをかけて再検討をして、また皆さん方に御報告はできるようにしたいと、かように考えます。
○山下栄一君 私、こういうことを自分なりに問題意識を持ちましたのは、ことしの二月に国連環境計画、UNEPの会合で、ある研究者が人類の言語の話をしまして、言葉の生命力が非常に衰えてきていると。人類の言葉が今五千から七千と言われているけれども、二千五百の言語が消滅の危機にあると。言語もいろんな言語があると思いますし、わずか百人でしか通用しない言葉もあるというふうなことだそうですけれども、人類がしゃべる言葉と自然環境、野生生物の状況、相関性があるという研究報告なんです。要するに、この動物、自然環境が衰えていくのと、言語が衰えていくというか絶滅していく、言葉の生命力が失われていくのと相関関係があるという一つの研究だとは思いますけれども、そんなことの指摘の記事が載っておりまして、今の日本人がしゃべる言葉もそうかもわかりません。
日本の文化そのものもいろんな影響を受けて、その他の文化の変化によって、言葉も乱れておるのか多様化しているのかちょっとわかりませんけれども、翻って、まともな日本語というのは一体どこで私たち教わっているのかなと考えたときに、国語の先生なのかなと私は思いましたために、言語学としての文学はやっているけれども、やはり国語の授業でも文法も習いますけれども、日本語という本来の人類の言葉そのものが非常に危うくなってきているのではないかということを感じまして、きょうは質問させていただいた次第でございます。
私も勉強させていただきながら、今、教育基本法を見直すとかいう話もございますし、日本の文化という、また伝統というお話も出ているわけですけれども、大もとになる言葉そのものが衰えていったら、文化立国というふうな話の根幹が危うくなるわけでございますので、そういう観点からもう一度日本語教育のあり方ということをきちっと対応していかないとまずいのではないかという観点からきょうは質問させていただきました。
先ほど大臣から、もう一度きちんと対応をしたいというふうに御答弁があったんですけれども、この協力者会議の提案も去年三月三十日になされているけれども、標準的な教育内容、日本語教育の教育内容そのものを見直さないかぬという提言があるわけで、それをどこがやっているのかなということを感じましたために、大きな課題になっているなということを自分自身も自覚しましたので、きょうは質問させていただいた次第でございます。
きょうは問題提起ということで終わらさせていただきますけれども、またさまざま教えていただきながら新たな問題提起をさせていただきたいと思っております。
以上でございます。