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奨学金について > 奨学金制度の拡充・教育減税について
124国会 決算委員会会議録 1992年09月09日(抜粋)
○山下栄一君 教育費の父母負担軽減の問題でございますが、教育費の家計費に占める負担といいますかは年々重くなってきている。先日の文部省の教育費に関する調査でも、特に家庭教育費の占める比重が高いというお話がございましたし、また昨年度におけるさまざまな調査におきましても、例えば教育に関する貯金の比率が、特に三十代、四十代では三分の二以上の方が子供の教育のために貯金をされているというようなことの御指摘もございますし、特に高校生、大学生にかかる教育費は大変な重さであるというふうなことが言われております。
そういう観点から公明党は、特に大学生の入学金、初年度納入金の負担が大変重いという観点から、奨学金の中に入学金を対象にする奨学制度を考えたらどうかということを御提案しているわけでございますが、これにつきましてお考えをお願いしたいと思います。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 教育費の問題については、幼稚園から始まりましょうが、幼小中高のお子さんをお持ちの親御さんにとっては、いわゆる家庭教育費、小学校の低学年にあってはけいこごと、中学になりますと塾、家庭教師、そうしたもので大変経費がかかっていくということ、そして大学生のお子さんをお持ちであると、これがいわゆる学納金ということになってくるわけでございまして、そういった意味では大学生、もちろん院生を含めてでございますが、育英奨学制度の持つ意味というのは大変大きなものがあると思っております。
そして、先生が今御指摘をされました入学金も育英奨学の対象にすべきではないかというような御意見については、これは重く受けとめさせていただいておりますが、現在育英奨学制度のあり方について学識経験者等による調査研究会議がございますので、その審議の結果も踏まえて検討させていただきたいというふうに考えております。
○山下栄一君 前向きの御答弁どうもありがとうございました。
最後に一点、大蔵大臣の方にお尋ねしたいと思いますが、この教育費の負担軽減の一つの手だてとしまして公明党は、特に参議院選挙の一つの柱としまして教育減税というのを考えたわけでございます。特に、教育費の負担率の高い十六歳から二十三歳未満、高校生、大学生を対象にした年齢の方々、今の特定扶養控除の対象になっているわけでございますが、それをさらに十万円アップして教育減税という形で実施できないか、そういう政策を打ち出したわけでございますが、これにつきまして大蔵大臣のお考えをお願いしたいと思います。
○国務大臣(羽田孜君) 今、山下委員の方から御指摘のありました点につきましては、前国会の中でも実はしばしば議論になったわけでございますけれども、授業料ですとかあるいは入学金等の教育費そのものを控除する教育費控除の創設といったような、税制面で親に対する子女教育の助成の道を開くということになりますと、教育に対する財政的な助成、これは相当大きなものを国家として見ておるわけでございますけれども、こういったものに変更を加えるということになりまして、私どもといたしましては慎重に検討すべき問題であろうというふうに思っております。
特に、税制面のあり方といたしましては、これは税金を納められていない家庭の父兄には恩典が及んでいかないという事実があります。もう一点は、教育費などの生計費というものは所得のうちから支払われるものでございまして、教育費といった個別の支出項目、これを抜き出して所得税においてしんしゃくするということは、これはやっぱりおのずと限界があろうかというふうに考えます。
なお、今のお話の中にもあったわけでございますけれども、四十あるいは五十ぐらいですか、あるいは五十五ぐらいまでだろうと思いますが、働き盛りの皆様方の中で教育費等の支出がかさんで生活にゆとりのない世代の税負担の一層の軽減を図るという考え方から、お話のありました十六歳から二十二歳までの扶養親族につきまして、一般の扶養控除に対し三十五万を四十五万にしたということがありまして、この控除はやはり相当大きな優遇措置をしておろうというふうに考えております。私ども現在の財政事情から考えましても、今このことをとり得ることは難しいということを残念ですけれども申し上げざるを得ないことをお許しいただきたいと思います。
○山下栄一君 時間が参りましたので、終わります。