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テーマ別質問一覧環境ダイオキシン > ダイオキシン汚染調査と環境事業団融資のあり方について

140国会 環境特別委員会会議録 1997年02月26日(抜粋)

○山下栄一君 厚生省にお尋ねいたします。これは環境庁でもともにですけれども、ダイオキシン、有害化学物質の調査を行い、排出削減のためのガイドラインも厚生省の場合はごく最近つくられたというわけでございますが、環境庁におきましては産業廃棄物関係の大気汚染、水質に対する汚染の影響の現場調査を続行中、産業廃棄物関係は今まだ終わっていないというふうにお聞きしておりますが、厚生省の実態調査の結果を簡潔に報告をお願いします。


○説明員(三本木徹君) 先生御指摘のごみ焼却施設に関しますダイオキシンの実態調査でございますけれども、昨年の七月に私どもの方から各都道府県あてに、市町村が設置するごみ焼却施設の維持管理の状況の一環として、ダイオキシンの測定を依頼したといいましょうか、実施すべきだということで通知を申し上げたところでございます。
 調査結果につきましては、この一月に全国の、とりあえず一月現在で集まったものについて調査の結果を公表したところでございます。残念ながら、全国のごみ焼却施設千八百カ所余りございますけれども、そのうちのおよそ三〇%程度の施設でございますけれども、その他の市町村も現在その調査をまだ続行中であると、こういうことでございます。


○山下栄一君 調査して問題点が出てきて、その基準をオーバーしたところがあるんです。そういうことをもうちょっとだけ。余り時間はないけれども。


○説明員(三本木徹君) 大変失礼申し上げました。
 確かに私どもが指示いたしましたダイオキシンの緊急的対策の判断基準として、対策を講ずべきだという判断基準を超えているものにつきましては、正確にちょっと今手元に資料を持ってございませんけれども、およそ数%程度の焼却施設がこの八十ナノグラムを超えているというような報告が出てございます。


○山下栄一君 この実態調査は、産業廃棄物関係じゃなくて市町村が設置した一般ごみの焼却施設、全国千八百五十四施設を対象に調査したと。
 ところがこれは、ちょっときょうもう時間なくて申しわけないけれども、県に指示して市町村がやっているわけです。市町村は自分たちにそんな調査能力ないから民間に委託して、一回につき三百万円ぐらい金をかけて調査しないとこれ、こんな基準、明確な実態調査できないわけです。全都市町村にやらせているわけですね。
 それで七百五施設から上がってきたと。千八百とてもじゃないけどそう簡単に上がってこないと。上がってくるかどうかは、最後まで完璧な調査ができるかどうか極めて疑問であると。国が金出してやれといっているわけじゃないわけだから、市町村で金かけてやるわけですから、調査能力も余りないということです。そのうち、厚生省が勝手に決めたダイオキシンの排出基準八十ナノグラムというこの基準そのものが大変疑問視されているわけですが、その八十ナノグラムをオー・バーする施設が五十二施設あったと。
 これは公表されているやつだから、全国細かい、どこの県でどこのというようなことは公表されていないけれども、私は公表すべきだと思いますが、そういう厚生省の非常に甘い基準でさえ五十二施設でオーバーしていると。場合によっては、八十といったのに五百二十とか、千葉県のある市の場合はそういう五百二十ナノグラムのダイオキシンの排出が明らかになっているわけでございますが、これはあくまでも市町村が設置した一般ごみの焼却施設でこういう実態なわけです。というよりも、実態は余りわかっていない、わかっていないけれども何か問題がありそうだということぐらいがわかったという、そういうことでございます。

 ところで、環境事業団は民間の産業廃棄物施設に融資している。焼却施設も当然その中に入っておる。最終処分場の、これは地方自治体に対する融資が多いようですけれども、こういうところでも、今も全国さまざまなところで有害化学物質、ダイオキシンだけじゃございません、いろんな心配な状況があるということは環境庁の調査によって明らかになりつつあると。そういうことから、産廃法の改正問題も今大きく問題になってきていると。そんなことがあったので厚生省も急速調査したというようなこともあるわけで、調査も極めて不十分であるという実態のままで法改正しようとしているという背景があるわけです。

 だから、これ民間の産業廃棄物処理施設に融資しているわけで、それはそういう基準自身がまだできていないところで、ことしも去年もおととしもずっとつくられ続けている。平成七年度であれば四十件、三百五億の産業廃棄物施設融資事業が行われておると。そこから有害化学物質、ダイオキシンを初めとして漏出している可能性が極めて高い。ということになると、環境事業団は環境汚染に加担しているということになってくるわけです。何のためにこれ融資しているんだと。もともとこれは公害防止事業団から始まったんだということなわけでしょう。建設譲渡事業、融資事業というのはもう当初からの大事な事業であるわけですけれども、これは融資事業を見直さなきゃいかぬのではないかと私は思うわけでございます。

 また、その前に事業団として、みずから融資したところでどれだけ汚染しているのかという、産業廃棄物の処理施設から、この調査。これはもう全然厚生省はやっていないわけです。環境庁は一部産廃の施設のダイオキシン調査を今はまだ続行中だそうですけれども、事業団としてこれをやらないと、融資の業務そのものも非常に不安、先ほど指摘しましたように、これは環境の観点からなんてチェックしていないわけですからね。ちゃんと返してくれるかどうかとか、そういう観点からのチェックしかしていないわけだから、まず少なくともみずから融資した廃棄物処理施設の、汚染しているのかどうかという調査ぐらいはやるべきではないかと。いかがですか。


○政府委員(田中健次君) 先生の御指摘でございますけれども、環境事業団は、廃棄物処理法に基づきまして、都道府県知事の正式な認可を受けました施設を、これを融資の対象としておりまして、そのように融資事業のみを行っている環境事業団におきまして独自にダイオキシンに関する調査を行うということについては、これは先ほどからも議論が出ておりますが、融資を効率的に行うため代理店を通じて貸し付けを行っているという実態、それから事業団と地方公共団体との役割の分担等もございまして、なかなか難しいというふうに私どもは考えております。


○山下栄一君 これは環境事業団の存立そのものにかかわる話なわけです。先ほどの話は、厚生省の話は、そんな当然知事なんてわかっている、市町村が設置した一般ごみの焼却施設から、甘い基準ではかっても五十二施設で厚生省の基準をオーバーしているわけですから。その八十ナノグラム、理想は〇・一だと言っているんですよ、厚生省そのものの検討会の報告で。
 知事が認可している施設だからと、そんなことは全然関係ない話で、今はまだ環境庁の調査によって、ダイオキシンを初めとする有害化学物質が、許可されている最終処分場にしろ民間の処理施設にしろ、そういう問題が起きているので、これは環境庁が調べられているわけですから、先ほど申しましたように汚染に加担しているという、それは事業団の存立そのものにかかわる話ですから、理事長、これ調査されたらどうですか。全部とは言いませんよ。


○参考人(渡辺修君) 私どもは、そういう行政そのものである調査をすることを予定して組織、人員が整備されているということではございません。今、企画調整局長が答えられましたように、自治体との関係がありますとか、融資の末端は民間の代理店にお願いをしているというような状況でございます。やはり知事が正式に認可をされた施設に対して融資をするという、これが目下の私どもの役割だと、こう思っております。


○山下栄一君 平成九年度も融資事業をやるわけでしょう。それでまた産業廃棄物関係は民間の業者に融資するわけですから、またこれ汚染に加担するわけですよ。
 それで、融資事業のあり方ですけれども、これ例えば先ほどの厚生省の調査で、五十二施設で厚生省が決めた基準をオーバーしていた。その基準以下に下げるための改良工事をしなさいと言っているわけですね。これは物すごくお金がかかるんです。

 例えば、時間がございませんので具体例を出しますけれども、千葉県の君津市というところがあります。これは公明の実態調査でわかったことでございますけれども、平成四年に焼却炉をつくって、君津市のこれは一般ごみの話ですけれども、二十五億円かかっているわけです。それで、今回厚生省の指摘によって改良工事を加えようと思ったら、九億円要るわけですよ。例えば焼却設備、ガス冷却設備、排ガス処理設備、あるいは電気集じん機からバッグフィルターというろ過式集じん機に変えた方がいいというようなこと。言うのは簡単だけれども、自治体はダイオキシンを今排出されてしまっているわけです。改良工事をしたい、だけれども大変なお金がかかって、これはもうできない、九億円もかかると。

 今、行政改革が叫ばれ、歳出削減しろという自治体の情勢から、とてもじゃないけれどもできないという状況がある。こんなところに環境事業団は融資事業をやるべきだと。新しく設置したってまき散らすわけだから、改良工事にお金がかかるんだったら、そういう観点から融資の応援をしてあげようというのが本来の環境事業団の使命であると。
 だから、事業団そのものの新しい基準もはっきりしていない段階で、どんどん産業廃棄物処理施設をつくることを奨励するような融資をするんじゃなくて、融資事業を見直すべきである、こういうことを御提案したいんですけれども、これはもう大臣にお願いします。


○国務大臣(石井道子君) 廃棄物の問題につきましては、今、重大な社会問題となっているわけでございます。これは、今までの日本の経済発展の中で大量生産、大量消費、大量廃棄を背景といたしました問題でございまして、これからそのような生活のサイクルを変えていかなければならないときに来ているというふうに思います。
 廃棄物の処理につきましては、一般廃棄物は市町村でやるといたしても、産業廃棄物につきましては民間に依存するところが大変大きいわけでございまして、そういう面では環境事業団からの融資というものが有効に機能してきているというふうに思います。
 今、理事長からも環境事業団の役割、立場というものもお話がありましたけれども、しかしダイオキシンの問題とかさまざまな問題を解決するには、やはり環境庁とも連携をとり、また市町村とも、地方自治体とも連携をとりながら取り組んでいかなければならないということを痛感しております。
 今回の問題につきましても、廃棄物の焼却炉の能力によってダイオキシンの発生が起こるということがありまして、それを改善するための問題といたしましては、環境事業団も、新規のものもありますけれども、改良のための融資も行う対象にはしているわけでございますが、ただし金額的に四千万以上というふうな枠がありまして、余り小規模のものでは該当しないという今のルールがございます。
 今のところそのようなことでございますから、君津市の問題につきましては、大分高額な改良の予算ということでございますから、手続によりましては対象になるのではないかというふうに考えております。


○山下栄一君 環境事業団の融資の四百五十億のうち七割がこの産業廃棄物の処理施設関係なんですよ、もちろん全部が全部処理施設じゃないとは思いますけれども。最終処分場にも融資をやっているわけですから、事業団は。だから、融資事業が、根幹が問われているわけでございますので、事業団の融資のあり方、もともとの基本原則そのものを見直しをして取り組む時期であるというふうに思うわけです。先ほどの説明から私そう思うわけでございます。

 それで、最後に、環境事業団のパンフレットの中にこんなことが書いてあるわけです。環境事業団は平成七年で三十周年を迎えたと。これからもよりよい環境を確保するため、複雑化、多様化する環境問題に迅速かつ的確に対処できる環境保全のプロフェッショナル集団として一層の努力を続けたいと。また、今までも数次の法律改正をやってきたと。環境問題の変遷に応じて事業の目的や内容も見直して社会のニーズにこたえてきたと、こう書いてあるわけですよ。

 まさに、今私が申し上げているのは、事業団の目的、内容を見直すような問題が今は起こってきていると。ということですから、環境事業団法の改正は環境庁所管の話だから、だから平成四年に事業団法を改正したときも、地球環境基金ですか、それをつくったときも、それは背景があってつくったと思いますし、今度は事業団の融資そのものの根幹が問われておるわけだから、法改正をも含めて、どうか大臣、これ取り組まないと、これはもう国民を裏切るどころか、まさに汚染に加担するようなそういうことをやりつつある。これまた来年もやろうとしているという、こういう実態を厳しくとらえていただいて、融資事業の抜本的見直しをこれはぜひとも御指示お願いしたいと。お願いします。


○国務大臣(石井道子君) このたび厚生省で行われます廃掃法の改正の絡みもありますけれども、今後環境庁として、環境事業団が時代の要請にこたえられるような、そのような事業を的確に行えるように今後も考えていきたいと思っております。

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