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> 独立行政法人の役職員の給与の透明化について
155国会 総務委員会会議録 2002年10月31日
○山下栄一君 公明党の山下でございます。
私の方からは、テーマ一つだけでございますけれども、人事院総裁にも来ていただいておりますが、人事院勧告・報告、この前、総裁から御報告いただきました。その中に、私、ちょっと関心があることが書いてありましたので、このことについて質問させていただきたいと思います。
今国会、法案の閣法の半分以上が独立行政法人化への法案でございます。この審議、どうこなすかということが非常に大きな課題になっているわけですけれども、総務委員会にもかかる予定法案があるわけですが、この独立行政法人の、特に役員もそうですが、職員の給与の実態、これが非常に不透明であるというふうに思ってまいりました。特殊法人、今もありますが、ほとんど見えないと。このことについて今回指摘されておるわけでございます。
独立行政法人化の一層の進行に伴い、その役職員の給与水準を国として把握する必要があると、このように人事院の方で指摘されておるわけですけれども、こういうことをお書きになった背景、また何が問題なのかということを、併せて総裁の方からお答えいただきたいと思います。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 平たく申し上げますと、独立行政法人の職員というのは協約締結権というのを持っておりますから、私たちが所管しております非現業の国家公務員とは賃金決定についてのシステムは違うわけです。したがいまして、若干の給与水準の相違というのは制度が違いますからあるだろうと、相違はあるだろうと。それはまた、その相違というのは国会議員の先生方にも是認していただく必要はあるんじゃないかというふうに思います。
ただ、私たち、一つは、独立行政法人と各省庁との間で人事交流というのが行われるだろうし、現に行われてもおるということでございますので、その給与水準というのはある程度の均衡というのは必要じゃないかというのが一つございます。
もう一つは、最近の経験から申し上げまして、私たちの方が所管しております国家公務員につきましては四年連続年収がマイナスという勧告をしておるんですけれども、独立行政法人の中には、特に特定独立行政法人ですけれども、非常にケースは少ないんでしょうけれども、独立行政法人に移行するに当たってマイナスじゃなしにプラスの給与改定をされたところがあるというような話を労働組合の皆さん方から話を聞くことがございますので、そういうことではやはりまずいんじゃないかと。国会議員さんにも分かるような公表というのが必要じゃないかと。私たち、給与決定システムが違いますので、人事院としてどうこうということを申し上げる立場ではございませんので、やはり国権の最高機関にはそのこと自身が明らかになるようなシステムがいいだろうということで意見を申し上げたわけでございます。
特殊法人等改革推進本部は決定されまして、分かりやすく比較するようなことが決定されておりますので、そういう方向で進んでいくんじゃないかというふうに思います。その際には、私たち、給与の調査とか給与の比較方法についてそれなりの技術を持っておりますので、お手伝いをさせていただくことになるだろうというふうに考えています。
○山下栄一君 どうなっているかということはよく分からないと。今、総裁の方から来年度も給与が上がるようなところもありそうだというふうなこと、そんな話がございましたけれども、私は不透明というのがまた非常に問題、一番問題であるなというふうに思っているんですね。
それで、ところが、法律をよく読みますと、独立行政法人の通則法を見ますと、支給基準は公表することになっておるわけですね。特定独立行政法人だけじゃなくて、それ以外の独立行政法人も。この支給基準と給与水準というのが、今回の人事院の報告では給与水準をちゃんと把握する必要があるというふうにおっしゃっているわけですけれども、これはちょっと、どう違うんですかね。支給基準というのと給与水準、そこを教えてくれますか。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 今公表されております支給基準というのをごらんいただければ分かると思いますけれども、給与の支給規程とか、あるいはまた給与の種類とか、そういうものが記述してありますので、一般の方はそれを見て、それぞれ独立行政法人の給与が、職員の給与がどうなっておるかということはイメージがわいてこないというふうに思います。それが給与の支給基準ということの今の姿じゃないかというふうに思います。
給与水準ということになりますと、例えて言いますと、大学を卒業して二十年たって課長になる、あるいは企画官になる、それと同じような経歴を持った方が独立行政法人におる場合に、その相互の給与というものがどういう水準であるかということの相互比較が可能だという、そういうものを給与水準だというふうに御理解いただく。給与水準の場合にはごらんになった方がイメージがわくというふうにお考えになっていただいたらいいんじゃないかというふうに思います。
○山下栄一君 国として把握する必要があるという御指摘なんですけれども、これは独立行政法人の所管は人事院じゃなくて、人事院はもうタッチできませんよね。総務省が所管となってくると思うんですね。
この公開の問題なんですけれども、よく分からぬというようなことを、非常に私は、国民から見て、特殊法人から独立行政法人に変わるようだけれども、その独立行政法人自身が、今おっしゃるような、国民から見てよく分からない、支給基準だけじゃ駄目だという、そういう人事院の指摘なんですけれども、このことについて、総務大臣はどのように認識されておるのかということをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 今お話しのように、独立行政法人通則法だと支給基準は公表しようと。これがなかなか分からないです。今も言った規程だとか俸給表だとか、こういうものを出しているんですね。それからもう一つは、これも通則法上、財務諸表を公表すると。これは総額は出るんですよ。これだけの給与の総額というのは出るんです。だけれども、今言いましたように、横断的に比較するような形じゃないんですね。マクロと超ミクロだけでやるんです。
だから、そこで、今月の十八日の内閣の特殊法人等改革推進本部において、主務大臣が、独立行政法人の役員の報酬及び職員の給与の水準を、国家公務員及び他の独立行政法人の役職員と比較できる形で分かりやすく公表するということを決めたんですよ。今後はこれでやっていくと、こういうことでございますので、独立行政法人法が通れば、その後、こういう比較できるような形でこれは公表されると。今の単なる支給基準やあるいは財務諸表の中の総額じゃなくて、こういうことになると、こういうふうに思っております。
○山下栄一君 今、大臣おっしゃった十月十八日、国会スタートの日に発表されました特殊法人等改革推進本部の決定、これは閣議決定じゃないと思うんですけれども、この推進本部の決定に書いてあることは非常に大事なことだと。これは人事院の指摘を受けたのか受けてないのか分かりませんけれども、それにのっとった内容だと思うんですね。
「主務大臣は、」、今もお読みになりましたけれども、もう一回繰り返します。「新独立行政法人の役員の報酬等及び職員の給与の水準を、国家公務員及び他の独立行政法人の役職員と比較ができる形で分かりやすく公表」。要するに、国民から見て分かりやすい、国家公務員、一般職国家公務員こうなのか、また独立行政法人も、この独立行政法人これで、ほかの独立行政法人こうなっているというふうなこと、また民間と比べてもこうだというふうなことが、「分かりやすく公表することとする。」と書いてあるわけですけれども、この推進本部の決定がどういう形で具体化していくのかなというふうに思うんです、「分かりやすく公表することとする。」だけじゃちょっとよく分かりませんので。私は本当は通則法に書いたらいいんじゃないかなと思うんですよね、給与水準について、給与の実態が分かるように公表するとかいうようなことを書くとか。
この推進本部の決定がどう具体化されていくのかということについてお聞きしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 今、こういうことをやろうということを、いろんな御意見、御批判があるものですが、こういうことを今、閣議で決めまして、独立行政法人法がこの国会へ出しておりますから国会で通していただいて、来年の十月ぐらいから恐らくやることになると思いますけれども、具体的なその手法、どういう形にするかは人事院等とも十分相談して、わざわざこういうことを閣議で決めたんですから、国民から見て一つも分からぬではないかと、こういうことは困りますので、どういう形が最も分かりやすいか、お互いの比較ができるか等について手法を関係のところで検討いたしたいと。人事院さんはこういうことは権威ある機関ですから、人事院にもいろいろな御協議、御指導いただいて。そういうふうに考えております。
○山下栄一君 私は、その年のいつごろ公表するとか、それから例えば、先ほどもありましたけれども、役職別の、係長さん、課長さん、役職別の平均給与ぐらいは示すべきだというふうに思いますし、例えばモデル賃金なんかを示すとかホームページでもちゃんと載せるというふうなこと、そういうことをしないと、私は、独立行政法人に対する信頼感は、幾ら法律変えても特殊法人のときと名前だけ変わって全然変わらないと、それほど不信がもう根強いというふうに思います。そういう公表の時期、そして場合によっては国会へ報告するというようなことも含めて是非御検討いただきたいというふうに思います。
大臣、ちょっと大臣、リーダーシップ取ってやっていただきたいなと私は思うんですけれども。改革の期待の掛かっている小泉内閣だけれども、何か知らぬけれども格好だけで改革の中身がすっきりせぬというようなことが広がりつつあるというふうに私は思うんですね。こういう……(「与党しっかりせい」と呼ぶ者あり)「与党しっかりせい」というお話、私もそう思います。そのために今申し上げているわけでございますけれども。特に片山大臣には、大変私、期待しておりますものでですね。
特に今、独立行政法人の法案、法律を今国会で四十以上審議しようとしているわけで、来年国会にかかる法案もあるわけです。進み始めた段階で、一番国民にとって関心のある、公務員の給料高いんじゃないか、我々これだけ苦しんでいるのにというようなこと、それが人事院勧告にもつながったと思うんですよ、史上初めてのそういう月給が少なくなることも含め。だけれども、隠れみののようにこの独立行政法人、特殊法人の給料が訳が分からぬというふうなことでは、私はこの法案審議にもつながってくるんではないかというふうなことを思うぐらいでございまして、この「分かりやすく公表することとする。」という推進本部の決定を具体化するために、いつから公表するんだというふうなこと、いろいろ段取りあるでしょうけれども、私は、この法案の、今年じゅうにやるぐらいの迫力でやらぬと法案審議もなかなか難しいなというふうに思います。
ということで、いつから公表したいというぐらいの決意ぐらいは示していただきたいなというふうに思います。ちょっと迫力のあるお答えをお願いしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 今回四十六法案をお願いすることにしておりますが、その何か施行日が来年の十月一日を一応想定しているようでございますので、そのころが一つのあれになるのではないかと、こういうふうに思いますが、いずれにせよ、山下委員言われますように、国民の皆さんから見て分かりやすい、いろんな比較もできると、こういうことにするように努力いたしたいと。
特殊法人何とか本部で、私、副本部長じゃなかったか──何かそういうことでございますので、山下委員も政府高官でございましたので、よくいろいろ御指摘いただきましたので、十分な検討をさせていただきます。
○山下栄一君 あとお願いだけで終わりますけれども、独立行政法人になってもうスタートしている法人もありますので、今国会にかかる法案もありますけれども、いずれにしても、これは政府の姿勢を示すためにも、分かりやすくなったな、国民から見えやすい行政になってきたなという象徴的な法人格が私は独立行政法人やと思いますので、行政改革の目に見える形の改革が進んでいるということを示すためにも、分かりやすい公表の在り方、早急の着手、大臣の下でリーダーシップをお願いいたしまして、質問を終わります。