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テーマ別質問一覧行革・税金のムダ遣い追及その他 > 動物衛生研究所における不適切な会計処理についてなど

159国会 決算委員会会議録 2004年03月08日(抜粋)


○山下栄一君 次の質問に移ります。
 今回の会計検査院の検査報告、全部読んでいるわけじゃございませんけれども、その中に非常に、こんなことが行われておったのかということ、会計検査院の懸命な御努力に敬意を表するわけでございますけれども、そういうふうに感じた不当事項がございます。それが、独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構、長い名前の独立行政法人ですけれども、不当な会計処理についてと。私は、この検査報告読んでいまして、非常に怒りにあふれる表現が検査院のこの国民に公表される報告の中に入っておりましたので、私も怒りに震えたわけでございますけれども。金額はそんなに大きくございません。六百、大きくないと言ったらしかられるかも分かりませんけれども、六百二十五万円の不当事項ということでございます。指摘されたのは、鳥インフルエンザにも関係があるんですけれども、この産業技術研究機構は農水省の独立行政法人ですけれども、その中に十一の研究所がありまして、その一つに動物衛生研究所がございます。これは、鳥インフルエンザのウイルスの型を特定したり、また鳥がインフルエンザにかかっているかどうかの最終的な、専門的な判断を下す研究所がこの中に入っておるわけでございますけれども、二年ほど前までは国営の、国営といいますか、国直轄の組織でございました。特定独立行政法人の不祥事でございます。
 この問題について簡潔にちょっと会計検査院の方から何がどう問題なのかということを、特に怒りの部分をちょっと報告していただきたいと思います。


○会計検査院長(森下伸昭君) 今御指摘になりました独立行政法人農業技術研究機構の動物衛生研究所の北海道支所というところで起きた事件、事案でございまして、昨年、検査に参りましたところ、平成十三事業年度に堆肥場の上屋の設置工事を完成させていたというふうになっておりました。これについて検査をいたしましたところ、実はその平成十三事業年度には何もやっておりませんで、実際に工事に着工して完成をしたのは平成十四事業年度であるということが分かりました。したがいまして、この工事に係る会計経理につきましては、十四年度で実際に行われていますのに十三年度で行ったかのようにいろんな書類を偽って作っておりました。
 それから、この契約は六百五十二万円のものでございますので随意契約はできないものでありますけれども、随意契約という方法で実際にやっており、それからさらに随意契約として行う場合には見積り合わせをするわけでございますけれども、この見積り合わせも実際に受注した業者から一つ取っただけで、あと三者からも取りましたという書類、見積り合わせがあるわけでございますけれども、それはすべて繕ったものであったというようなこと。
 それから、十四年度に入りまして、事業に、工事に着工したわけですけれども、工事の着工前に代金の全額を払うという普通の常識ではあり得ないようなことを行っている。
 それからさらに、工事の完成を保証するためのいろんな保証の措置というものが必要でございますが、こういうものも一切やっていないということで、我々も全く今までに経験しなかったような極めて遺憾な事態であるということでございます。
 したがいまして、検査報告で著しく会計規程などに違背した不適正なものであると、不当事項として取り上げた、こういうことでございます。


○山下栄一君 会計検査院の長い歴史の中でこれほどひどい会計処理は経験したことがないと、見たことがないというふうな事案でございます。
 先ほど申し上げましたように、平成十三年の前までは国直轄の施設ですから、それが独立行政法人になった途端に、非常に処分につきましても会計処理につきましても甘くなってしまっていると。国直轄の研究所であったので、そのときにこんな事態が生じたならば国有財産法違反、それから会計法違反、場合によっては公文書虚偽作成ですから刑法の罪に当たるような、そのようなことが独立行政法人に移った途端に内部規程の違反に終わってしまうというふうな、そんな問題になってしまっておるわけでございます。
 こういう問題が起きたことにつきまして、大臣、どのようにお考えでしょうか。


○国務大臣(亀井善之君) 今、会計検査院からも御指摘をいただきましたとおり、大変適正経理の認識を欠く大変重大な会計処理をしておった、このように認識をしております。チェック機能が不十分であったと、適正を欠いたことにつきまして所管大臣として誠に遺憾に思っております。
 今後、このようなことが起こらないよう会計事務の適正化につきまして一層努力をしてまいりたいと、このように考えております。


○山下栄一君 今回の事案は個別の独立行政法人に対する会計検査院の指摘としては、これ初めてなんですね。しかも、この独立行政法人初の不当事項だと。
 元々この独立行政法人は何のために設置されたのかという、そういう通則法まで戻りますと、効率性、透明性、自主性。公共性もないわけじゃないわけです。しかし、この自主性という、自主独立採算ということを悪用したケースではないかなというふうに私は思います。透明性なんて全くない。全部握りつぶそうとして書類を、虚偽書類を作成して、そして工事完成が十四年度三月なのに、十四年の三月なのに、実際、実際完成したのは十四年度の八月なわけです。それも最初に発注した業者はつぶれてしまって、つぶれた業者に全額払っていると。その二回目の業者に発注した書類も何も残っていないと。そんなことがどうして許されるのかなと。国有財産の管理台帳、これ、国有財産じゃございませんけれども、財産管理台帳どうなっているんだ、これはと、こういうふうな問題でございます。
 私は、金額が小さいからというふうな問題じゃないと、これ、私は思うわけでございまして、独立行政法人がどうなっていくのか。今スタートして三年目ですかね、丸四年目ですか。今年初めて最初の中間評価を、中期目標の評価ですか、しようとしているという段階で、この独立行政法人、特殊法人から独立行政法人になった法人も多いわけですけれども、そういう制度設計が、そのものがどうだったのだということを問われるような、自主性ということをいいことに、行政府の、また立法府の監視も見えないようにしてしまっているのではないかというふうなことを問われても仕方がないような事案だというふうに私は思うわけでございます。このような独立行政法人制度そのものの信頼性を損なうような、そういうことについて、中途半端な対応は許されないというふうに思うわけでございます。
 独立行政法人通則法を見ても、なかなか主務大臣がどこまでできるかという、余り監督し過ぎますとこれはまた特殊法人に戻るのかということになりますし、非常に難しい、確かに大臣も何をしたらいいかなというお考えかも分かりませんけれども、しかし通則法に、何もできないことじゃないわけで、例えば第六十四条に基づく報告聴取を理事長にさせるとか。会計処理したのは会計職員かも分からないけれども、こういうモラルそのものに問われるようなものにつきましては、理事長から、この事案についてどう考えているんだということを主務大臣ができないことはないというふうに、それが六十四条やと思いますし、これぐらいはやっぱりやるべきではないかというふうに思います。
 この点、今はまあ再発防止をおっしゃったけれども、再発防止の前にやることあるでしょうということを申し上げているわけでございまして、大臣、この六十四条を発動して報告聴取、理事長呼んでやるぐらいのことをやったらどうですかね、農水大臣。


○政府参考人(石原一郎君) お答えいたします。
 今回の会計検査院の指摘につきましては、今後このような事態が生じないよう、独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構におきまして、一つは内部監査体制の強化、あるいは内部牽制体制の強化、それから会議、研修などを通じました会計事務の処理の適正化についての周知徹底を図ったところでございます。
 この独立行政法人が取りました措置につきましては逐次報告を受けておるところでございます。しかしながら、今後、委員御指摘のとおりに、このようなことのないよう徹底を図る意味におきまして、独立行政法人に対しまして、本件に関して取った措置の全体の報告書の提出を求めることとしたいと考えております。
 また、委員が御指摘の独立行政法人通則法の六十四条に基づきます報告につきましては、この提出を求めた後に提出がない場合におきまして、御指摘のような形での六十四条の報告を求めたいというふうに考えております。


○山下栄一君 六十四条の主語は主務大臣やからね、主務大臣が報告を聴取できると書いてあるわけやから、それは大臣がすべきやというふうに思うんですけれども。
 ちょっと時間の関係で、これね、この農業技術研究機構、動物衛生研究所もその傘下にあるわけですけれども、通則法第三十二条に基づく業務実績に対する評価を行っているんですよ、これね。ところが、これ、今に至るまで評価ランクA、Aとなっている、要するに経費節減も含めて効率的運営に努力が認められるとして評価Aになっているんです。これは、評価A、B、Cまで至らない、私はこれ問題やと思って、評価ゼロという問題じゃないかなというふうに思うぐらいでございます。職員の資質向上も評価項目に入っております。内部監査機能も全く機能していないような、そういう職員資質向上がちゃんと評価Aになっていることはとんでもない話だというふうに思いますし、これは評価A、B、Cどれですかという以前のモラルそのものが問われているというふうに思うんですね。この評価Aというのを撤回すべきではないかというふうに私は思いますけれども、大臣、いかがお考えでしょうか。──いや、大臣。


○国務大臣(亀井善之君) この件、十四年度の業務実績の評価につきましては、十五年五月から八月にかけて外部の学識経験者によって構成された独立行政法人評価委員会におきまして総合的に調査分析がされ、評価が取りまとめられたものであります。
 今回の会計検査院の指摘にかかわる事業につきましては、十五年七月から十一月にかけての検査が行われたものでありまして、したがって今回の会計検査院の指摘については、次年度及び中期目標期間の評価において独法、いわゆる独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構が今後の防止策として取った措置を含めて評価をされるべきものと考えておりまして、いろいろ先ほど来御指摘のように、今後十分監督をし、対応してまいりたいと、このように考えております。


○山下栄一君 主務大臣のお立場も非常に難しい体制になってしまっているのがどうも独立行政法人制度なので、その信頼感の上に成り立っている制度そのものを揺るがすようなひどい話やなと思うんです。
 鳥インフルエンザの問題のかぎを握る動物衛生研究所の施設ですからね、この建物の不当事項は。したがいまして、今回の検査院の指摘も、特別行政法人初の不当事項として不名誉なことになってしまっているということを頭に入れていただきながら、是非農水大臣には、理事長さん、ちょっと私、どなたか存じ上げませんけれども、含めて、きちっとやはり御指導をされた方がいいのではないかというふうに思います。

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