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133国会 決算委員会会議録 1995年09月13日(抜粋)その2


○山下栄一君 航空運賃の問題でございます。
 運輸省にお尋ねいたしますけれども、ジェット特別料金という料金を利用者は飛行機を利用するときに払う。このジェット特別料金というのがつくられたのは昭和五十年代初めだったと思いますが、これはもともと騒音対策費を利用者が負担するということからジェット特別料金が始まった。騒音対策費として、財源として航空会社は特別着陸料を払う、それを航空会社は利用者に転嫁する、その名前をジェット特別料金とする、こういう形で始まったわけでございますが、今もうジェット機がほとんどの路線で飛んでおるという状況の中で、こんな特別料金という形で別建てでとるのはおかしいという、そういう話もあるわけでございます。
 きょう問題にしたいのは、ジェット特別料金、利用者が支払うお金、特別着陸料、これは航空会社が国に払うもの、それと、本来こういうような費用、料金が設定されたもともとの目的である騒音対策経費、その兼ね合いでございますけれども、ここ数年、利用者の払うジェット特別料金と特別着陸料に差額が出てきておる。基本的にはジェット料金の方がたくさん支払われておる。さらに今度は、特別着陸料という航空会社が国に支払うものよりも実際そのために払っていたはずの騒音対策に使われる費用がさらに金額が低い。このように差額が出てきているわけです。それも百億近いそのような差額があらわれてきておるということで、これがずっとこの五、六年恒常化しておるということでございます。
 あるときは特別着陸料の方がジェット料金よりも高いとか、騒音対策費の方が特別着陸料よりも高くついたとか、そういうことであればわかるんですけれども、利用者が払うものの方が多いとか、航空会社が払うものの方が実際使われている騒音対策費よりも多いとかとなるとこれは問題であるというふうに思うわけでございます。こういう騒音対策費にかかわるさまざまな問題につきまして、特にジェット特別料金と特別着陸料の差額が利用者に還元されないで、ジェット料金を安くするとかいう形で還元されないで航空会社に入ってしまっておるという問題につきまして、その他の問題につきまして、会計検査院の指摘があるようでございますけれども、その会計検査院からお考えをお聞きしたいと思います。


○説明員(天野進君) 御指摘の件につきましては、以前から、特別着陸料の算定方法が適切であるかという観点などから会計検査院といたしましても関心を持って検査してまいりました。その結果につきましては、本院の見解を当局に申し上げているところであります。
 現在、本件につきましては、当局から検討を進める旨の報告を受けていることから、その対応を見守っているところであります。


○山下栄一君 ちょっと抽象的におっしゃったので何のことだかわからない。だから、利用者が払うジェット料金と航空会社が払う特別着陸料、これがイコールじゃない。その余分なお金を利用者が負担させられておるという、五十億から百億の間でこの五年も続いておるという、そういう状況は問題であるということを指摘したということでしょうか。それでよろしいですか。


○説明員(天野進君) ジェット特別料金の関係につきましては、認可料金という関係もございまして、本院の方といたしましては、特別着陸料の算定方法がどうかという、こちらの方の観点から検査をいたしまして、それらの二つの間に相当の開差があるというのはただいま先生御指摘のとおりでございまして、本院の方といたしましても、この開差がどういうものであるのか、そういう点について検討いたして、それなりに本院としての意見を運輸省の当局にお話し申し上げたと、こういう事態でございます。


○山下栄一君 はい、わかりました。騒音対策として使われる、例えば防音工専とか引っ越し代とかまた緑地緩衝地帯をつくるとかという、そういう騒音対策にかかわる費用よりも航空会社は余分に特別着陸料を払い、それよりもさらに利用者はジェット特別料金という形で負担しておる。もともとジェット料金というのは騒音対策のために利用者が負担するという形から始まったにもかかわらず、そういう状況がこの五、六年続いておるという、非常によくないといいますか、是正すべき状況が恒常化しておると言ってもいいと思うわけです。こういう問題につきましては、以前、昭和五十二年の衆議院の運輸委員会ですか、当時の航空局長が、こういう恒常化した場合はきちっと検討いたしますという旨の答弁もされておるということでございまして、少なくともこんな不健全な状態が続いておることに対しまして、僕はやっぱりジェット特別料金を、それでなくても航空運賃は高いと言われているわけですから、少なくとも下げるべきであると、このように思うわけでございますが、運輸省の御見解をお聞きしたいと思います。


○説明員(黒野匡彦君) 先生の御指摘、ちょっと問題を整理させていただきますが、二つございまして、一つは環境対策費とエアラインが払っている特別着陸料との間に乖離があるのではないかというのが一点。それから二点目は、エアラインに利用者の方がジェット料金として払っている金額とエアラインが国に特別着陸料として払っている金に乖離がある、この二点だと思います。
 まず前者につきましては、私ども環境対策費というのは空港整備特別会計の中で専ら環境対策だけに使う金という経理処理をしておりまして、それ以外の空港整備の中にも広い意味における環境対策はたくさんございます。例えば、今最盛期を迎えております羽田の沖合展開もまさにあれは環境のために膨大な資金を使って周辺住民の方々の騒音を少しでも少なくしようというわけで沖合に埋め立てをして展開しているわけでございますから、したがいまして前者の環境対策費と特別着陸料が完全にイコールでなければいけないとは我々考えておりません。ここのところはまず御理解いただきたいと思います。
 それから、二番目のジェット料金と特別着陸料の間に乖離がある、これは御指摘のとおりでございます。当初、この制度を設けましたときにはむしろエアラインが納める額の方が多かったんです。実は、この特別着陸料というのはどういう制度になっているかと申しますと、同じジェット機でも騒音の低いジェット機は安い料金にしましょうと、こういうインセンティブを入れているわけでございます。このインセンティブも効きまして、各社が一生懸命低騒音機を入れてまいりました。そのために結果として国に納める特別着陸料が減っているというのが原因の一つでございます。
 もう一つは、国内の航空運賃は実は昭和五十七年から引き上げておりません。変更しておりません。したがって、いわばその辺の調整をするタイミングを探しているうちに今日に至ったという、この二点が大きな理由だと思っております。
 そこで、先生の御指摘のように、この特別着陸料とジェット料金の間に大きな乖離があるということは我々十分問題意識を持っております。先月の二十四日に航空審議会の部会で意見が出されまして、この点につきまして、この乖離よりもその前の問題として、そもそも現時点において普通着陸料とこの特別着陸料を二本立てする意義がもうなくなったのではないか、こういう抜本的な意見をいただいております。これは我が国の空港あるいは航空全部がほぼジェット化しているわけでございまして、わざわざジェット特別料金を取る必要はない、あるいは特別着陸料を取る必要はない、この点も含めて検討しなさいという御指摘を受けております。
 そこで、我々これらの御意見を踏まえながらどう対応するか、どういう場で検討するか、まさに今準備をしているところでございます。もうしばらくお時間を拝借いたしたいと思います。


○山下栄一君 今答弁ございました中で、ジェット特別料金は確かにこれは問題であるというお話がございまして、ただ、昭和五十七年以来料金改定が行われていないまま今日まで来ているのでチャンスを逸したと。だから、利用者はずっと余分に払い続けて、本来の趣旨であるジェット機による騒音のための特別料金を利用者は負担していたわけですから、それをずっと余分に払っているという状況は今も続いておるわけです。そんな状況、チャンスを逸しましたからと。チャンスを逸したって、チャンスをつくってやればいい話やと私は思うんです。
 今は価格につきましては非常に関心の高い時代でございましてね。特に公共料金の問題は、もう基本的にずっと立て続けに最近も上げられているわけでございます。今、ジェット料金を引き下げる、こういう判断をすれば、おたくは大変よくやったということで評価を受けるのではないかと思うんです。チャンスをつくっていただきたいと思いますが、どうでしょうか。


○説明員(黒野匡彦君) 先ほどお答え申し上げましたとおり、今先生の御指摘の点も含めて制度そのものの抜本的な見直し、急いで勉強させていただきたいと、かように思っております。


○山下栄一君 私がちょっと心配いたしますのは、環境対策のことを今も御答弁の中でおっしゃいましたけれども、そのために町中の近くじゃなくて埋め立ててつくればそういう騒音問題、環境問題も解決されるからそれも環境対策に入っていくんだ、空港整備と環境対策は一体であるというふうな考え方を突き詰めていきますと、それも利用者が負担させられるのではないか、空港の整備に至るまで利用者がインフラの負担というふうになりかねないと、このような懸念を持っております。
 大臣に最後お尋ねいたしますけれども、新聞報道によりますと、日本は着陸料が大変内外価格差で高いと言われる中で、普通着陸料、特別着陸料を含む航空会社が払う空港使用料を見直して、できるだけ一般財源を投入して空港使用料を軽減する方向で考えていきたい、こういう意味の大臣の御見解といいますか、お考えが述べられたような記事が載っておりましたけれども、この点につきまして大臣のお考えをこの場でお聞きしたいと思います。


○国務大臣(平沼赳夫君) 私、就任のときの記者会見で今御指摘のような趣旨で私の考え方を述べさせていただきました。
 確かに空港使用料というのは外国と比べても大変高い水準にあることは事実であります。しかし、一方においてこの国際化の時代に世界の中で十分通用する多機能の空港を建設していかなきゃいけない、こういう国家的な命題もございまして、現時点では空港整備というのは主に空港使用料等を含む特別会計で賄っている、こういうところが比重として大きいわけでありまして、今すぐにここをなくしてしまうと将来の経営が成り立たないということにもつながりかねません。
 そこで、今先生が御指摘のように、やはりすべての国民や世界のための利便性というものを打ち立てなければならない航空行政でありますから、したがって特別会計だけに頼るようなそういうあり方というものを改めて、やはり一般財源をそこに投入していく、こういう発想も必要だと担当大臣として思わせていただいておりますので、私も、いろいろ厳しい局面がございますけれども、皆様方のお力をいただきながら、そういう方向でこれから一般財源の導入ということを含めて頑張らせていただきたいと、こういうふうに思っております。

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