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> 航空会社のガバメントオーダーについて
142国会 予算委員会会議録 1998年04月01日(抜粋)その2
○山下栄一君 時間がもうなくなってまいりましたけれども、運輸大臣、今から申し上げる問題は運輸大臣が非常に積極的に発言されている問題でございます、前向きに。
これは、運輸省の職員が出張する際の航空券を民間航空会社よりただで、公務出張なんですけれども、無料航空券をもらって出張している。これはガバメントオーダーという国際的な仕組みだそうでございますけれども、この問題について、藤井大臣は、現在の日本の情勢から考えて、こういう悪い例はもう見直すべきだと発言されました。このことについて、今もそのように思っておられるかどうかも含めてお願いします。
○国務大臣(藤井孝男君) お答え申し上げます。
航空行政を遂行するに当たりまして、この分野につきましては国の内外を問わず、大変出張する機会が多うございます。これまでも、ガバメントオーダーという制度を活用しながらこれら航空業務を遂行するに対処してきたところでございます。
委員御承知のとおりだと思いますが、このガバメントオーダーというのは国際的にも認められた慣行でございまして、運輸省といたしまして、これまでも厳正な運用に努めながら、また一方では件数の抑制を図ってきたところでございます。
しかしながら、今御質問にございましたように、最近の官と民との関係が厳しく問われておるこういった社会環境、あるいは航空会社を取り巻く経営環境は大変厳しいという状況を勘案しますと、やはりこうしたガバメントオーダーをこのまま続けていくというのはいたずらな誤解を招くということも私、大臣として認識をいたしまして、今後このガバメントオーダーにつきましては廃止をするという方向で取り組むことが必要ということで、先般記者会見等におきましても意見を申し上げたところであります。
今後とも、この廃止に向けて一層の縮減を図り、またこの件数を厳正に取り扱うことも大変重要なのでございますけれども、ただこれは予算を伴うことでございますので、すぐに廃止というわけにはなかなかまいりません。こういった状況を十分踏まえて廃止に向けて一層これから努力をしていきたい、このように考えているところでございます。
○山下栄一君 予算を伴う問題か知りませんけれども、これが平成八年度、二年前の実績でございます。(図表掲示)一、二、三、四、五、六、七社、JALから始まりまして一番下は琉球エアーコミューターまで。本省関係、地方の役人。本省関係三百六十五件、地方二千七百三十六件。これは、要するに無料航空券で何をやっているかというと、検査に行くわけです。ただで乗っていって航空機や乗員等の検査をする。ということは、検査の日程までわかるはずですね。
こういう無料航空券を発行してもらおうと思うと、航空会社はどういう無料航空券なのかということを調べなあきませんから、何日にその役人がうちの会社に来るのか、検査に来るのか必然的に全部わかってしまう。こういうのがそのために行われている。ほかにもありますよ、もちろん。会議、業務打ち合わせという名のもとに七百件近い、何の打ち合わせをしているのかわかりませんけれども。
もっと問題なのは、例えばJTA、日本トランスオーシャンは国内線の十三路線しか持たない小さい会社でございます。この会社が物すごく多く三百九十五件。鹿児島県を中心とする地域航空会社でございます。鹿児島、沖縄、何でこんなに沖縄だけの会議が非常に多いのか。何のためにこういうことになるのか。運輸官僚の方で沖縄が好きな方がいらっしゃるのかもわかりませんけれども、これが公務と言えるかというふうな非常に不透明な部分があるということでございます。
今、航空会社は大変な赤字経営を強いられている中で、二億数千万円のお金をただでこんなに乗って予算に計上しないということはとんでもないということでございます。もちろん、運輸大臣は見直すとおっしゃっておるわけですけれども、これは即刻全廃すべき問題なわけです。金がないというふうな問題じゃない、これは。まともな検査が行われるかという航空行政そのものが問われる問題だというふうに思うわけです。
大臣は見直しをする方向でとおっしゃいましたけれども、私、総理にちょっとお聞きしたいんです。こういう慣行が残っていて、まだそういう問題点が、今具体的に申し上げましたけれども、非常に不透明なことを感じる。このことについての総理の御感想をお聞きしたい。
○国務大臣(藤井孝男君) お答え申し上げます。
今、例示を挙げていろいろ御意見をお述べになられました。ただ、委員ぜひ御理解いただきたいのは、航空行政にいたしましても、鉄道行政にいたしましても、海運行政にいたしましても、運輸省の行政の基本は安全の確保でございます。このことはもう御理解をいただいているところであります。
したがいまして、航空行政におきましても、安全を確保するため、航空保安施設の保守の巡回あるいは空港の検査、多数の現場での検査等々の業務がございます。しかも、御質問の中にありましたように、我が国は大変な数の離島空港を持っております。そういったところの航路というのは今例示を挙げられた航空会社が運航している。そういう状況の中で、迅速な対応も必要でございますので、中小航空企業のガバメントオーダーによる利用も多くならざるを得ないというのが現況でございます。
ただ、先ほども答弁申し上げましたように、こういうことが現状でありますけれども、また財政状況厳しい折でありますけれども、こうした大手航空企業におきましても、あるいは中小航空企業におきましても大変厳しい状況にもありますし、また業務遂行に当たって官と民との関係等々を考えますと、やはりこういったことはもう改めた方がいいという私、運輸大臣としての決断をいたしまして、その方向で今後とも進めてまいりたいということをぜひ御理解いただきたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、運輸大臣が最後にまとめて申し上げましたように、こうした慣行、確かに私も今見ておりまして、国際的にもこの慣行があるということなので首をひねっておりましたけれども、こうしたものは最終的に廃止に向けて努力をしていくべきものであろう、そのように思います。
○山下栄一君 関連をお願いします。