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薬物乱用防止
> 薬物乱用防止対策について
138国会 決算委員会会議録 1996年11月20日(抜粋)
○山下栄一君 最後に、青少年の薬物汚染の問題でございますけれども、これは今、大変大きな問題になってきていると私は思います。特に教室、学校、校舎内、そこで薬物汚染が広がっておる、麻薬、覚せい剤、これが非常に広がっているという実態があるわけでございまして、これはもう本当に深刻な問題であろうと思うんです。
ちょっと時間がなくなってまいりましたので、実情についての御報告、警察の方も来ていただいているんですけれども報告いただけませんけれども、実はさっき昼間のニュースで、東京の八王子市、国立市の方で高校生が覚せい剤で補導、逮捕された。高校生を含む七人、女子高校生二人、男子高校生二人、無職の青年三人、ほかに三十人の未成年の方がかかわっておった。仲間の家で覚せい剤を使って、これは仲間同士で販売していた。外国人の方から購入し携帯電話を使ってそれを転売してというふうなことでございます。やせたいと思って軽い気持ちで使いましたというふうにある女生徒は言っていたということです。
本年一月から十月、未成年千百六十九人、うち高校生が百六十七人。二十年間で過去最悪の事態である。総理府の最近の世論調査によりましても、一般の親御さんがもう大変心配されておるという実情がございます。ことしの三月には千葉県松戸市で小学校六年生の児童が覚せい剤で補導されたと、こんなのはもう氷山の一角だと私は思うわけです、こういうふうに上に上がってきているのは。
だから、大人も大分深刻になってきておりますけれども、子供の世界というか小学生、中学生の世界ではもう全国に大変な勢いで蔓延しているのではないかというふうに私は憂えるわけでございますけれども、これに対する大臣の御認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小杉隆君) 御指摘のとおり、薬物乱用の問題は青少年にとって非常に憂慮すべき問題であると受けとめております。
政府におきましては、総理府に薬物乱用対策推進本部というのを設けまして関係機関、団体と連携して強力に進めておりますし、また青少年対策を総合的効果的に進めるために関係省庁の局長クラスで青少年対策推進会議というものが設置されておりまして、ことしの七月に青少年対策推進要綱を定めまして、深刻な状況となっている覚せい剤等の薬物乱用問題について家庭、学校、関係機関、団体等の地域社会が一体となって取り組みを行うという考えのもとに関連施策を一層充実させようということに取り組んでおります。
文部省といたしましても、関係省庁と連携をして、これからも施策の一層の充実を図って青少年の薬物乱用の防止に取り組んでいきたいと思っております。
○山下栄一君 大臣、これは私、啓発も大事だと思うんです。パンフレットとかをつくり、ピデオもつくられている。総理府でもつくり、厚生省でもつくり、麻薬・覚せい剤乱用防止センターと言われる警察、厚生所管のところではもう大変な啓発活動をやっている。文部省としても教師用教材をつくり、千三百億だったか来年度予算ではビデオもつくる、そういうことをやっているんですけれども、連携が問題なんです。
麻薬防止センターでは一生懸命考え、たくさんのビデオをつくっているわけですよ。その中には文部省の体育局の方も参加している。ところが、今おっしゃった薬物乱用対策推進本部というのは、官房長官中心の、各省局長クラスなんだけれども、官房長官は一回も出席されたことがない。局長も参加されているのかどうかは非常に疑問だ、課長レベルの会合になってしまっているのではないか。この薬物乱用対策推進本部に参加されるのは初中局長、生涯局長なんですよ。ところが、もちろんそこでもやっておられるんですけれども、体育局の方も非常に熱心にやっておられるのに参加されない、推進本部の中のメンバーになっていないということもある。
それから、きょうは御答弁いただく予定だったんですが時間があれですけれども、警察の生活安全局でプロジェクトをつくって一生懸命、どうしたら早くこの実態を乗り越えられるかということで、中学、高校においては適切な指導書がないから効果的な薬物乱用防止教育の実施は困難だ、小学校においてほとんど実施されていないと、こういう提言がされておるわけですよ。適切な指導書がない、指導書はつくられているんですけれども適切じゃないということだと思うんです。警察の方ではそういう提言があるわけですよね。
文部省でも三つの局の連携、そして政府全体でも、総理府、総務庁でも青少年対策で頑張っている。厚生省、警察庁。それで、民間レベルでは、法務省の保護司の方とか、それから厚生関係では民生委員とか児童委員とか、警察関係では防犯協会とか、さまざまな組織がある。それを有機的に使っていけばもうちょっと効果的なものができる。そのためには、民間レベル、草の根レベルでの取り組みも大事だけれども、これは国際社会の、本年のフランスのサミットでも薬物のことが一項目触れられている、最高首脳の会議の結論として提言の中で。
そんな中で、私は、閣議というか閣僚会議の中で文部大臣が先頭に立って、教室がもう薬物汚染されている、小学生まで補導されているという大変な実情の中で、国を挙げて取り組む。こんなものと言うと怒られますけれども、課長さんのレベルではなくてもっと、あえて言えば局長さんのレベルじゃなくて閣僚レベルでこれは、サミットでも確認されておることでもございますので、大臣が音頭をとっていただいて、日本国の将来を託する子供たちが大変な事態にならないようにぜひ真剣な、深刻なお取り組みをお願いしたい。
最後に御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(小杉隆君) 文部省としてやるべきことはしっかりやると同時に、これは政府全体で取り組むべき課題であるという受けとめ方をして、今後真剣に取り組んでいきたいと思います。