147国会 農林水産委員会会議録 2000年03月30日
○山下栄一君 前半、私は検査法にかかわる質問をさせていただいて、後から今回の接待汚職の問題についてお伺いしたいと思います。
今、小林委員からの質問を聞きながら、また私自身もこの法律の改正、勉強させていただいて感じましたことは、検査業務を民営化するということで一見希望が出てくる話のように感じるんです。ところが、いろいろ今のやりとり聞いていましても、希望がだんだんなくなっていく話というか、そういうことを感じたわけでございます、素朴な感想でございますけれども。一体何のための民営化なのかということが、いろいろおっしゃいましたけれども、何か聞けば聞くほどはっきりしてこないというか、そういう感想でございます。
まず、行政改革の観点ですけれども、行政改革もこの法律の改正によるメリットの中心に考えられておるわけですね。もともとそういう行政改革の観点からの今回の見直しであり民営化であろうと思うんです。ならば、先ほど私が質問させていただく直前の大臣の御答弁ですけれども、千九百人今まで検査業務に携わっていた、その方々がそっくりそのまま削減されるわけじゃない、指導監督業務も残ると、こういうお話でございました。
この五年間で完全民営化するというふうに聞いているわけですけれども、ならば、五年たったら、国民側から見て、農水省はこの農産物検査についてはこれだけ人員削減するんだという計画を明確にしないと、行政改革ということが大きくこの法律改正の目的となっておることから考えて、目的達成できないというふうに私は思うわけです。五年たったらこれだけ人員削減できるというふうなことをこの法律改正の提出と同時に農水省としてのお考えを明確にしないと、私は、ちょっと国民に対して責任を果たせないのではないか、そうでないと何のための法改正かと、こうなるんじゃないかと思うんですけれども、この点のお考えをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(高木賢君) 定員に関するお尋ねでございますが、この法律の施行につきましても、平成十三年四月からの施行を予定しております。十三年四月から五年をかけて民営化する、こういうことで法律上も明記しているわけでございます。したがいまして、仕事の面でどういうふうに民営化をしていくのかということがまずこの法案の、仕事の大きな転換という整理でございます。
したがいまして、先ほど大臣からも御答弁申し上げましたが、新たな定員削減計画が定められるという情勢になっておりますので、その定員削減計画におきまして、食糧事務所の主要食糧の需給安定、価格安定のために行っている業務、こういうものを踏まえまして、農林水産省全体の定員のあり方の一環として詰めてまいる、こういうふうに考えているわけでございます。
したがいまして、現時点でお示しできないというのは、御指摘の点がありますけれども、そういった仕事の合理化の面と人の面の詰めというのに若干タイムラグがあるというのが実態であるということでございます。
○山下栄一君 その次に、民間への委託によって規制緩和、そして競争原理を導入するというふうな観点から考えますと、これは今まで生産者というか農家の方が払っておられた、先ほども話題に出ておりました手数料ですけれども、手数料も民営化によって、これは上がることになるのは大変なことなわけで、下がる方向になっていかないと民営化の目的は達成できない、これはもうごく当然の考え方であろうと思うわけです。
ところが、先ほどのやりとり聞いていましたら、何かそんなふうになっていかないかもわからぬのではないかというふうな非常に不安が出てきておるわけでございますけれども、五年間は上がらぬだろうと、その先はもう明確に下がっていくというふうにならないと、これは何のために競争原理導入なのかと、こうなると思うんですけれども、この点いかがでしょうか。
○政府参考人(高木賢君) 検査手数料の必要な額を規定している要因は、結局人件費が三分の二ぐらい占めているわけでございます。人件費の単価としては、昨今の状況からしますと、これがかつてのように上がっていくという情勢にはないと思います。それからもう一方で、先ほど来言っておりますが、検査場所の集約とかあるいは検査ロットの拡大とか、こういった合理化措置が逐次進展しておりますし、今後も進展するというふうに見込まれます。
そういう点を考えますと、合理化の進展ぐあいとか経営努力にもよりますけれども、下がる可能性も十分あるというふうに見てはおりますけれども、これは何せ今後はいわば民営化されるわけでございまして、私どもが一元的に何か定めると、こういうことではないものですからひとつ発言を控えておったわけでございますが、趨勢としてはそのような方向に向かっているというふうに認識をいたしております。
○山下栄一君 なかなか明るい話になっていかないんですけれども。
国営による検査から民営による検査、これも話題になっておりました信頼性の確保、公平性をどう確保していくかということなんですけれども、民間検査機関というのは具体的にどういうところを想定されて、先ほどからは農協等のお話が出ておりますけれども、民間検査機関というのはだれでもこれは手を挙げられる、ただ、明るい市場じゃないなと。どんどん市場を拡大していくというふうな、ビジネスチャンスという話もありましたけれども、そういう分野でもないなと感じるわけです。手を挙げそうな民間検査機関というのはどういうところを想定しておられますか。
○政府参考人(高木賢君) 登録制ということをとるわけでございまして、一定の要件を満たせば登録をされ検査を実施する能力が生ずる、こういうことでございます。
具体的に想定しておりますのは、米の取り扱いをしておりますJA、それから業者系の団体もございます。そういったいわゆる第一種登録出荷取扱業者と言っておりますが、地元で米の出荷の取り扱いをやっている方、それから県段階でそれを扱っている経済連、あるいは米の業者系の団体というもの、それから財団法人で日本穀物検定協会といういわば一種の農産物検査のお手伝いをしているような機関がございますが、そういったものが想定をされるということでございます。
○山下栄一君 この法律案の中の第十四条第一項なんですけれども、これも先ほどの小林委員の質問にかかわるんですけれども、農産物の生産者からの請求により行う品位等検査、この検査機関は、その検査を受けようとする農産物の生産地を検査区域として考えておる登録検査機関がするんだと。その生産地以外のところの登録検査機関は行うことができない、こういうことなんですね。この第十四条第一項の趣旨をちょっとお聞きしたいんです。
○政府参考人(高木賢君) 米とか麦とかというものの産地銘柄を検査するということでございますが、これはその生産地でないと、消費地の方で見たときには一体どこの何の品種であるかということが非常に判別しにくいわけでございます。
そういうことがはっきりいたしませんと、ひいては消費者にも御迷惑がかかる、こういうことになりますので、やはり産地でその生産情報、例えば、ある品種ならどの程度つくっているということになりますと、その品種がとんでもなく検査に回ってきたときにおかしいじゃないか、こういうことがすぐわかるわけでございます。
そういう意味で、いわば産地主義というのを米とか麦とかそういったものについては不可避のものにしている、そういう考え方で整理してございます。
○山下栄一君 趣旨はわかるんですけれども、これと検査の公平性、信頼性ということになってくると、先ほど小林委員がおっしゃった、要するに検査する人は地域の人だ、だから検査する側もつらい、受ける側もつらいという話がありましたけれども、こういう問題ですね。要するに、公平性が保たれるのか、その検査は本当に信頼を得るのかということから考えると非常に心配な面がある。この点はどうお考えでしょうか。
○政府参考人(高木賢君) その点は先ほど来からもお話し申し上げておりますが、登録検査機関ということで登録の際にしっかり適格性を審査する。それから、登録検査機関の義務というものも明定してございますし、業務規程をあらかじめ届け出てもらって、仮にそれが不適切であればこれを変更することを命令するという仕組みで適正な実施を担保したいというふうに思っております。
特に、農産物を勝手に何か格付検査をするということではありません。検査標準品というものをつくりまして、こういうものが一等である、こういうものが二等である、こういう物差しをはっきりさせて、しかもこれは全国共通のものでなくてはいけませんから、現在もいわゆる目合わせということをやっているわけですけれども、当てはめるべき規格の物差しをはっきりさせるということと、その当てはめについての研修といいますか技術の向上ということをこれからも継続的にやっていきたいというふうに考えております。
○山下栄一君 体制としてはそうかもわからぬけれども、現場の感覚でいくと、ちょっとそれで本当に確保できるのかという心配が残るのではないかというふうに感想を述べておきます。
それから、これは農産物検査法という昭和二十六年からもう五十年たって、要するに検査対象農産物というのはどんどん減少していく方向なんです。米、麦は義務検査。ところが、義務検査でない任意検査の対象となっている品物はどんどん減っていっておる。だから、余りそういう意味で希望あふれる市場じゃないというか、とても新しいビジネスチャンスは考えられないというふうに私は思うんです。
同時に、先ほどのJAS法との関連ですけれども、成分検査は米、麦。品位等検査というものの中に米、麦以外の六品目、今回減りまして六品目、それが近いうちに五つになるかもわからぬという状況の中で、この任意検査というのは基本的にはJAS法の対象にしていった方がいいんじゃないか。先ほど制度そのものの必要性の議論もありましたけれども、流れとしてはそういう流れになっていくんじゃないかなという将来展望です。
したがって、どんどん対象品目が減っていく流れ、これが時代の趨勢ではないかなというふうに考えていったときに、この農産物検査そのものの根幹に触れる問題ですけれども、特にこの任意検査の対象の農作物というのはJAS法の対象で、要するに検査するのは消費者だ、こういうふうな流れが歴史の流れではないかなということも感じるんですけれども、この点いかがでしょうか。
○政府参考人(高木賢君) まず、検査量の先行きでございますけれども、かなり検査量が減ってきたのは、米の生産量が消費の減退に伴って減ってきたということが大きな原因であろうと思います。しかし、今後はいろんな努力で消費量を平成二十二年におきましては一人六十六キロを目標とするということを先般の基本計画で決定しました。これはいわば横ばいの水準でございます。
それから、麦、大豆につきましては、自給率向上の観点から、国内産麦あるいは国内産大豆の生産をふやす、こういうことでありますから、検査の対象物は増大をしていくということが期待されるというふうに思っております。
それから、二番目のお尋ねのJAS法との関連でございますが、先ほども申し上げました米とか麦、産地銘柄が大変重視をされておりますが、ソバとかインゲンとか小豆というものにつきましても取引上銘柄が大変重視されているものでございます。これは、やはり産地でそれを確認する仕組みというものを持った農産物検査の世界でないと適切に対応ができないのではないかというふうに思っております。
それからもう一つ、大豆、でん粉、カンショ生切り干しにつきましては、交付金とか政府買い入れとか、こういう農業者に対する公的支援の仕組みの対象物でございます。そうなりますと、その公的なものがきちんとした検査を受けたものでないと支援の対象にできないということになっているわけでございます。そうなりますと、検査の機会が必ず農業者に確保されなければならない、そういう担保措置を持った制度でないといけない、こういうことになりまして、農産物検査法では、仮に民間検査機関が倒れた場合には臨時特例的に国が検査をするという仕組みを内蔵しております。
そういったことから、当面十品目、合計して十品目になりますけれども、このぐらいの品目は農産物検査法の仕組みの中で対応するということが適当な農産物ではないかと思っております。
○山下栄一君 第二番目の問題の方に移らせていただきます。
これは、冒頭申し上げましたように接待汚職の話なんですけれども、私は、これはちょっと新聞の記事を読んでいまして、読めば読むほどもうこれは非常に深刻な事態だなということを感じるわけです。それで、また後から国家公務員倫理審査会事務局長にもお伺いしますけれども、あさってから国家公務員倫理法に基づく制度がスタートするわけです。国家公務員の倫理に対する不信感というか、これはもう国民は物すごい不信、さらに今回の農水省、農水省だけじゃないんでしょうけれども、あきれ果てているような状況になってきておる。自浄能力といいますか、やっぱり相当覚悟しないと、これは構造的問題だというふうなことを農水次官もおっしゃっているそうですけれども、あさってからの公務員倫理法、新制度スタートに当たって農水大臣も相当な覚悟で今指揮をとっておられると思うんですけれども、非常に厳しい現実だなという感じを持っております。
それで、去年の一月、省内に調査委員会が設置された。設置されたのはなぜかともう聞きませんけれども、要するにこれは投書とか新聞記事とかいろいろ問題点の指摘があって調査が始まったと。そして、その間いろんな対応をされてきたわけです。玉沢大臣も発言されておりますし、前中川大臣も発言されておる。追加の処分も新聞に載り、また追加処分をするというような流れをたどっておるわけです。そして最終的には本省が捜索されるという事態に至った。
では、内部調査は一体何だったんだ、こういうことが問われるわけでございまして、この内部調査をやってこられたのは官房と構造改善局ということだそうですけれども、内部調査の限界性といいますか、限界性というかほとんど機能していないというか、結果ではそういうことになってしまうわけです。この一年ちょっとの内部調査、今も続いていると思うんですが、この経過を簡単に説明していただくと同時に、内部調査についての感想をお聞きしたいと思います。
○政府参考人(渡辺好明君) 今御指摘がございましたように、農業構造改善事業等の実施につきまして近年投書等がございました。職務の遂行に係る疑惑その他の問題提起があったわけでございます。こういうことから、十一年一月六日に農林水産大臣の訓令に基づいて調査委員会を設置いたしまして調査を実施したところでございます。調査の目的は二つございまして、一つは事実の確認、それから二つ目には事務の執行体制の適正化ということでございます。
委員会では、二月十九日に中間報告を取りまとめをいたしまして、大きく三つ、一つは事業の基準の明確化、あるいは第三者委員会の設置によりまして適正な事業実施をするという事業実施の適正化の問題、それから二つ目には倫理規程の遵守につきましての注意喚起、そして三つ目には人事につきまして他の専門分野との大幅な人事交流をするということを指摘したわけでございます。
今申し上げました三つの問題につきましてはそれぞれ改善措置を逐次実施いたしました。その後、新たな事実、つまり担当職員と関係業者等との海外旅行という報道がなされましたので、再調査が大臣から指示をされまして、期間を過去五年にさかのぼる、それから対象人員も事業に関係するポストに在職した職員百六名ということで広げまして、職員倫理規程に照らした調査を実施したわけでございます。
十二月二十四日に調査結果の取りまとめをいたしまして、倫理に係る事実関係につきましては事実確認を行う、それから事業につきましても、これは二月の報告以上に関係の公益法人も含めまして改善措置をとるように指摘をいたしました。この報告を受けまして、十二月二十七日に職員十八名についての処分、それから全職員に対する職員倫理の保持の周知徹底についての事務次官通達ということが発出をされたわけでございます。
一月に入りまして、そのとき事実を述べていなかった点につきましての報道がございましたので、これにつきましては厳しい措置をとるということで、一月十一日に二名につきまして停職、減給という厳しい措置をとったところでございます。
私ども、国家公務員としての自覚に基づく申告を前提として、強制権限がない中でできる限りの調査を行ったということ、それから調査結果に基づきまして職務執行体制については相当システムの面で改善措置を加えてきたということは、実績として評価をできるものではないかなというふうに考えております。
○山下栄一君 できる範囲で努力されてきたんでしょうけれども、省内の倫理規程というのを平成八年十二月につくりました。今度逮捕されたキャリア官僚の方、あの方は倫理規程ができてからずっとツケ回し、過剰接待を受けてきたという、だから倫理規程もほとんど効果がなかった。調査の最中も平然と、北海道に出向しながら、北海道の道職員のはずやのにツケ払いさせていたとか、北海道から四国に向かってやっていたというふうな、調査の真っ最中です、これ。そういう事態、だから僕は物すごい深刻やというふうに思うわけです。あざ笑うかのごとく、規程をつくろうが、調査をしようが、全然動じないというか、そういうことだと思うんです。
投書した内容の方が正しくて、農水省の方の調査の結果、倫理規程違反ではないとか、初め、調査委員会も公表しないでさせていた。中川大臣は去年の七月には五人の方を口頭注意しておった、だけれども倫理規程違反じゃない、そこまで至っていない。それから次から次へと報道される。それに向かってまた追加調査を指示する。十二月、去年の年末に処分を大々的に発表した。発表した直後にまた追加の処分をせないかぬ。そのうちの一人が逮捕された。それ以降、全くノーマークのキャリア官僚がまた逮捕されたという。
本省に捜査が入るというようなことは、大変なことだと僕は思うんですけれども、本省の捜索が入ったというのは過去にあったんでしょうか。
○政府参考人(竹中美晴君) 過去の例でございますが、昭和五十五年に農林水産本省に商品取引所法に基づきます商品取引の許可更新等に関連した収賄容疑に関連して家宅捜査が入ったという事実がございます。
○山下栄一君 これは戦後、昭和五十五年が初めてで、今回二回目ということなんでしょうか。
○政府参考人(竹中美晴君) それ以前のことはちょっと正確にはわかりませんが、現在私どもが把握している範囲では昭和五十五年でございます。
○山下栄一君 満二十年たって本省に捜索が入った、それもこの三月に二回も入っているという状況なんです。その深刻性が僕はもう大変なものだというふうに思うんです。
先ほど局長の方から対応策をいろいろおっしゃったんですけれども、僕は迫力をほとんど感じないんです。僕は、こういうときこそ大臣が陣頭指揮でこれを掃除するというふうな対応をしないと、これは起こるたびに謝って、厳正に対応しますと言って、そんなことばかり繰り返しているわけです。処分するたびにそういうことを事務次官がおっしゃったり、大臣がまた記者会見で言わなきゃいかぬというふうなことを繰り返しておるわけですよね、これ。僕はもう質的には物すごく深刻だと、構造改善局だけだと思ったら別の局も入っていたというようなこと。そんなこと、うわさでは部分的な調査では困るみたいな御意見もあるそうです。
とりあえずこういう事態になっている問題というのは一体どこにあるんだということですね。何が問題なんだというポイントを大臣はどのように認識されておるかということをお聞きしたい。
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 農業改善構造の問題等におきましては、当初この事業を実施するに当たりまして、事業実施の権限が職員に、非常に大幅とは言いませんけれども、職員の考えに基づいて行われるというような範囲が非常に大きい面があったと。したがいまして、その点を改めるということにいたしたわけでございますが、構造改善事業等におきましてはいろいろと業者の方からもつけ込まれるようなことがあったのではないか、こういうように認識をいたしておるところでございます。
○山下栄一君 それで、私は新聞の記事しかわからないんですけれども、ちょっと確認させていただきたいんです。
これ溝上さんと言うのかな、三月二十七日でしたか、つい最近逮捕された人です。この方は香川県の農協とのつながりがいろいろあったと。スタートは十八年前の長尾町というところに中央から赴任をされたということがきっかけだということなんです。それで、この方が赴任された大川農協ですか、また長尾町、それへの補助金が、赴任される前は非常に少なかったと。五年間でも、三年間でしたかな、新聞記事ですよ、これは千何百万円だったと。ところが、最近の五年間で十億を超えておると、大川農協に対しては。そういう資料をもらっているんです。
こんなことはちゃんと新聞で書いてあるわけですけれども、この辺は役所としても調べられて当然だと思うんですよね。急に補助金がむちゃくちゃふえている、ふえ方が異常だというと、これちょっと危ないんじゃないのかということを疑ってみるとか、そのぐらいのことはしっかり調べておかないと、また後追いの対応になってしまうんじゃないかなと。
これを契機に、特に補助金行政、補助金漬けとか補助金根深い癒着とかばらまき農政とかいろんなことが新聞で活字が躍っておりますけれども、この辺の補助金行政、すべての農協とか過去異常にふえているところぐらいは調べる必要があるんじゃないかなと思うので、まずこの大川農協、また長尾町、この方が赴任される前はどれぐらいで、最近はどのぐらいふえたのかというようなことを、私先ほど新聞記事で申しましたけれども、御存じだと思いますけれども、おっしゃってください。
○政府参考人(竹中美晴君) 御指摘の職員が過去に香川県の長尾町に出向していたことがあるわけでありますけれども、出向していた時期は昭和五十七年四月から五十九年三月まででございます。
その赴任の前後で補助金の推移というお話でございますが、大変残念でございますが、補助金につきましては関係の文書の保存期間が十年ということになっておりまして、現状では平成元年度より前につきましては調査が困難でございます。
平成元年度以降で見ますと、元年度には四千五百七十五万六千円、それから最近の五年間をとってみますと、平成七年度では二億六百二十五万円、八年度で四百八十九万円五千円、九年度で二億九千五百七十九万七千円、十年度で一億八千七十六万一千円、十一年度で一億六千七百九十万八千円といったような実態になっております。
○山下栄一君 大臣にお聞きしますけれども、いろいろ事実そのものは捜査の中で、報道はいっぱいされているわけですよ。報道する記者が警察に聞いてこれを書いていると思うんですけれども、聞いてかどうかよくわからぬけれども、とにかくどんどん数字が書いてある。物すごくふえておるということが一生懸命書いてあるわけです、この方が行ってから。そんなことは大臣のお耳にも入っているのかもわからぬけれども、僕はこういうことはきちっと調べられて、ほかにこんなところはないのかと。急激にふえたところ、それはいろいろ補助金行政のルールにのっとってやっている面もあるんでしょうけれども、異常にふえているところはちょっとおかしいぞというぐらい疑ってみないと、これは。これが普通の心理じゃないかな、国民感情からしたら。だから、この辺はきちっと調べられたらどうですか。大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 補助事業の執行につきましては、従来からも真に地域農業の振興に役立つよう適正な実施に努めてきたところであります。今後とも所要のデータの整理も含め、補助事業の適正な執行が図られるよう努めてまいる所存でありますが、今、委員が御指摘をされましたように、異常に補助事業が毎年行われているとか、そういうような実態等におきましてもおかしいと思うようなところがあれば調査することはやぶさかではございません。
○山下栄一君 それで、まだ調査委員会は解散していませんね。これはどちらに、官房長にお聞きしたらいいんですか、局長さん、済みません。
○政府参考人(渡辺好明君) 先ほどお話をいたしましたように、できる限りの範囲で調査をし、処分すべきものは厳正に処分をし、改善すべきものは改善をしてきたところであります。しばしば国会でも大臣からも答弁いたしておりますし、また報告書の中にも明示をいたしておりますが、新たな事実が判明した場合には改めて調査を行って厳正な措置を講ずることというふうにいたしております。
調査委員会は存続をいたしております。
○山下栄一君 存続しているんですけれども、局長中心じゃ限界もある、自分の局以外のところもどんどん出てきているわけだから。
これは、内部調査も余り信用されていないけれども、僕は、大臣、陣頭指揮できちっと、ぼろぼろ新聞に書かれて事後対応じゃ追っつかぬのではないかと思っています。同時に、あさってから冒頭申しましたように国家公務員倫理法がスタートするわけです。審査会、第三者機関もスタートするということになっていったときに、こういう体質というのはそう簡単になくならないと思いますので、内部調査に期待するだけでは限界があるというふうには思いますけれども、この辺の調査のあり方についての覚悟をちょっと大臣にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 当然、調査委員会はみずからを厳しく律してみずからを厳しく処断する、こういう趣旨で始めたものでございます。しかしながら、その中におきましては、強制権限等がございませんのでなかなか全般にわたりましてのところで欠けたところもあったかと存じます。
まず、今回の事案でございますけれども、これは従来の構造改善事業のほかの案件でございまして、今捜査中でございます。したがいまして、この事実が明らかになって、それを把握した上で、今後、調査委員会のあり方を含め、全体の調査体制につきまして検討をしてまいりたいと考えております。
○山下栄一君 もう時間がございません。最後に倫理審査会事務局長に、前にもお聞きしましたけれども、公務員倫理規程、つい最近これは大臣も御存じのように閣議決定されたわけですけれども、ここには事務の対象者、補助金等の交付対象者に入っているわけです。
禁止行為としては、供応接待を受けること、飲食、遊技、ゴルフ、旅行をすること、ここにだめだとこう書いてあるわけですけれども、今回これにみんな違反しているわけです。違反しているどころか、逮捕されておるわけです。こういう農水省の体質的なものがあるわけです。事務局長、今回さまざまな報道がされてこういう事態に至っている、本省も捜査が入ったということに対して、あさってからスタートする、事務局長として、今回の一連の事態の感想をちょっとお聞きしたいと思います。感想、覚悟ですね。
○政府参考人(石橋純二君) 今回、農林水産省構造改善局におきまして、職員倫理規程に違反して多数の職員が懲戒処分を受ける、あるいは矯正措置を受けるということになりました。また、農林水産省の元職員及び出向中の職員が収賄容疑で逮捕されるに至りましたことにつきましては、これは極めて遺憾なことでございます。このことは、倫理審査会の会長、委員、共通の認識でございます。
議員は、先ほど来調査の問題を御指摘でございますけれども、懲戒処分を行った後にまた不祥事が発覚するという状況は、これは極めて大変残念なことでございます。部内調査といいましてもきちんとやっていただく必要があるわけですけれども、ただそうはいいましても、一方で調査権限を持たない調査にもおのずから限界があることも、これは率直に申し上げまして事実だと思います。
このこともありまして、四月から、あさってですけれども、全面施行されます国家公務員倫理法におきましては、審査会の調査権限も活用して、任命権者と審査会の共同調査、あるいは審査会独自の調査というような調査の仕組みを設けていただいておるところでございます。
審査会としましては、任命権者が調査を行う場合も含めまして、調査、懲戒手続の全体にさまざまな場面で関与していく必要があるわけでございます。調査、懲戒手続が整備されたわけでありますので、倫理法の全面施行後につきましては、審査会といたしましても、倫理法の趣旨にのっとり、倫理法や倫理規程違反に係ります調査、懲戒が適正に行われるよう努力してまいりたい、そのように考えておるところでございます。
○山下栄一君 ありがとうございました。
終わります。