150国会 経済・産業委員会会議録 2000年11月16日
○山下栄一君 私は、まず最初に、行革推進本部の中の規制改革委員会を所管しておられる総務庁にお伺いいたします。
IT化と規制改革ということで幅広く規制改革委員会で検討をされてきたと。それで、電子商取引の規制改革にかかわる総点検、これを夏に精力的にIT戦略会議本部と連携してやられた。その一部が今回、通産省の御努力で書面交付の電子化にかかわる法整備の一括法という形で出てきたと。非常にある意味では短期の中で精力的にやられた結果、漏れた部分もあるわけでございます。
総務庁にお伺いしたいのは、この書面交付以外の部分、例えば対面行為を義務づけるさまざまな法制度の改革、それから今も職業安定事業にかかわる話もございましたが、事業所等の設置等の規制改革、この辺の問題はさまざまな省庁にかかわる部分があるし、そして総点検の結果によると、これは今回みたいに五十本ほどでもないけれども、幾つかの省庁にまたがる法整備の必要があるというふうなことが点検の結果言われておる。
こういう課題は今後どうしていくのか。特に私は、規制改革委員会がしっかりフォローしていただくことも大事ですし、それを所管される総務庁がこれをきちっとフォローするということも大事だという観点から、この書面交付以外の部分で総点検の結果指摘されたさまざまな法制度の改革をどうするんだということをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(坂野泰治君) ただいま御指摘のとおり、書面交付義務以外に電子商取引を促進する上でさまざまな規制改革が必要だということは私どもも十分認識をいたしておりまして、今御指摘のように、ことしの九月、規制改革委員会と内閣官房が共同いたしまして総点検を行いました。約四百余りの法律にかかわる、今御指摘の対面販売あるいは事務所の設置義務等の事項がリストとして上がってきておるわけでございます。
規制改革委員会は現在、今年内に見解をまとめるべく精力的な作業をいたしておりまして、その中の重点項目がこの電子商取引の推進などを含みますIT関係でございます。
総点検で上がりましたものすべてについて逐一この委員会で答えを出すというわけにはまいりませんけれども、重要なものについてはこの委員会みずからがいろいろ御提言もなさるでございましょうし、また各省庁に対してできるだけ早く検討を行って必要な改善策を取りまとめていただくように要請もされる予定ではないかと私ども推察をいたしております。
政府といたしましては、この規制改革委員会の見解が出ますれば、その見解を踏まえて今年度内には新たな規制改革計画を策定したいと思いまして、その中に可能な限り盛り込んでいきたいと考えておりますし、また、先ほどの別途御論議がございましたIT基本法に基づきますIT戦略本部におきましても具体的な検討がなされるものと期待をいたしております。
○山下栄一君 IT基本法、今審議中ですけれども、第十八条にもそういうことがうたわれておりますし、もちろん戦略本部にたくさん閣僚が参加されておるわけですから、これは精力的にしっかりやっていただきたいと思います。と同時に、総務庁もきちっと対応していただきたいということから御質問いたしました。
同じく規制改革委員会のこの総点検の中で指摘されている課題、省庁横断的に取り組むべき課題というのがございます。書面の原本性の確保、契約等の成立時期の問題、セキュリティー、個人情報保護などと、こういうことも非常に大きな課題として残っておるわけですけれども、この課題についてももう一度確認させていただきたいと思います。
○政府参考人(坂野泰治君) ただいま御指摘のとおり、書面の原本性の確保など横断的に取り組むべき課題があることは、これもことしの九月に規制改革委員会が表明いたしました中間見解の中で指摘をされ、政府としてできるだけ早い取り組みを要請しておるものでございます。これらに関しましては、この規制改革委員会で今後も御論議を継続していただくわけでございますが、同時に、内閣官房あるいは関係省におきまして広範な取り組みが既に開始をされておると承知をいたしております。
できるだけ関係省庁において検討を急いでいただいて、具体的な成果が得られるように総務庁としてもこれからもいろいろお願いをしてまいりたいと考えております。
○山下栄一君 次に、警察庁にお伺いいたします。
先ほどから影の部分の話がございますけれども、前回の委員会でも私、警察の取り組みの重要性、特に訪問販売、特定商取引にかかわるマルチ商法その他悪徳商法問題をお伺いいたしましたが、この電子商取引につきましても、先ほどからお話がございますように、ネット犯罪をどう防ぐかという観点が大変重要であると。
具体的に質問させていただきますが、インターネット、当然日本だけでなくて世界につながるということで、すぐ国際犯罪化するという大変大きなテーマがあるわけでございます。二年前の二月、福岡県警が摘発したネズミ講、この事件について概要をちょっと調べていただいたと思いますし、そのまず概要を御報告ください。
○政府参考人(坂明君) お答え申し上げます。
ただいま委員より御指摘がございましたペンタゴノ事件でございますが、これは一九九八年二月に福岡県警察が取り扱った事件でございまして、日本人被害者十二万人、被害額六億円が出ているということでございます。
これはイタリアの会社が主宰いたしまして、インターネットを利用して我が国において勧誘がなされたネズミ講事件でございまして、イタリアでは法規制がないところから、主宰者の検挙には至っておりませんけれども、我が国におきましては無限連鎖講の防止に関する法律違反ということで、関係者十四人を検挙している事案でございます。
○山下栄一君 今もお話ございましたように、これは本部はイタリアにあるけれども、首謀者も日本人がかかわっておるかもわからぬと言われているけれども、本部はそのまま何の捜査もされないままにこの事件は終わってしまったと。日本人は国内で十四名逮捕された、被害額六億円という事件であるわけですが、その後、こういう犯罪はいわゆる国際的な取り組みが必要であるというふうに思いますし、そういう取り組みのための枠組みづくりも日本が積極的に、こういう場面では日本が進んでおるわけでございますから、どのように現在警察として取り組まれておるかということをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(坂明君) お答え申し上げます。
ただいま御指摘いただきましたような事案も踏まえまして、警察といたしましては、こうした国境を越えて行われるハイテク犯罪につきまして、G8サミットの下部機関でございます国際組織犯罪対策上級専門家会合、いわゆるリヨン・グループでございますが、こちらにおきまして二十四時間コンタクトポイントの設定等の国際捜査協力体制の強化に加えまして、証拠の保全その他ハイテク犯罪に対処するために必要な法的な枠組みに関する議論等に積極的に関与いたしまして、関係省庁とともに各国と協調してハイテク犯罪に的確に対処してまいりたいと考えております。
○山下栄一君 こういう観点からの国際貢献もしっかりお願いしたいと思います。
ネット商取引にかかわる消費者トラブル、先ほどからもお話がございましたけれども、経企庁そして通産省、それぞれ取り組みをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(池田実君) お答え申し上げます。
国民生活センター及び各地の消費生活センターにおいては、通常の消費生活相談の中でインターネットについての消費者トラブルについても対応しているところであります。全国消費生活情報ネットワークシステム、いわゆるPIO―NETによりますと、インターネット関連の苦情件数はこれまで一万七千六百九十七件寄せられております。
経済企画庁としましては、各地の消費生活センターにおいてインターネットについての消費者トラブルにも相談員が的確に対応できるよう、国民生活センターにおいてこれまでも研修を行ってきたところであります。また、さらに研修を充実させるため、平成十二年度の補正予算において相談員等を対象としてインターネット関連の消費者トラブルの未然防止、回避に必要な知識を習得させる講座を開催するための研修用IT機器等の整備を図る予算を要望しているところであり、今後とも相談体制の支援に努めてまいりたいと考えております。
○政務次官(伊藤達也君) 通産省といたしましても、消費者トラブルに迅速かつ適切に対応していかなければいけないということで、相談体制の整備をしっかり進めているところであります。
我が省としましては、本省及び通産局に消費者相談室を設置して消費者からの問い合わせや相談に積極的に対応をさせていただいております。インターネットの進展に伴い、インターネット通販に関する相談件数が急速に増加しているところでありますが、全相談件数に占める割合は、平成八年度には〇・一%にとどまっていたものが、平成十一年度には一・五%に急速に拡大をしております。
このような状況を踏まえて、本年一月にはインターネット通販に関する相談を集中的に受け付けるネット通販トラブル一一〇番を実施したところ、四日間で百件を超える相談を受けたところであります。また、インターネットの利用者にとって一層利用しやすい相談体制とするために電子メールによる相談も受け付けており、電子メールによる相談は急速に増加をしているところであります。
また、民間団体においても、例えば日本通信販売協会の通販一一〇番等においてインターネット通販に関する苦情・紛争処理を行っております。また、先ほどもお話をさせていただきましたが、日本通信販売協会と日本商工会議所が本年六月に運用を開始したオンライン・トラスト・マーク制度においては、マーク取得企業と消費者とのインターネット通販にかかわる苦情・紛争処理を行うこととしております。通産省としましても、必要な情報提供の支援に努めてまいりたいと考えております。
通産省としましても、今後ともこれらの民間団体や他の政府機関と密接に連携、そして協力をしつつ、消費者にとって一層利用しやすい相談体制というものを整備していくために積極的に対応をしていきたいと考えております。
○山下栄一君 ネット犯罪、また電子商取引トラブルの話ですけれども、犯罪を犯す方々というのは、それは時代の進歩とともにテクニックもどんどん発達していく、悪い方の知恵もどんどん進んでいくわけでございます。また、悪徳商法をされる方々も同じだというふうに思うわけで、このトラブルを、また犯罪を担当する方々の方がおくれておる状況では、これは全然国民のニーズにこたえられないというふうに私は思うわけでございます。
通産省、経企庁の方はもう結構ですけれども、警察の今申し上げたようなネット犯罪担当の人の問題、対応する人のレベル向上というか、これにどう取り組まれているかということを確認させていただきたいと思います。
○政府参考人(坂明君) お答え申し上げます。
インターネット犯罪につきましては、御指摘のように大変急増しているところでございますけれども、これに対応するための捜査員につきましては、民間企業や大学等への委託を含めまして積極的な教育を行っているところでございまして、技術の進歩に対応できるだけの捜査能力の涵養に努めておるところでございます。また、民間企業等から専門知識を有する方をハイテク犯罪捜査官として採用するなど、即戦力の確保にも努めているところでございます。
また、ハイテク犯罪に関します国民からのさまざまな御相談に対応させていただくため、各都道府県警察におきましては、専用電話あるいは電子メール等を含めて相談をお受けしているところでございますが、中でも不正アクセスといったような高度な内容の相談に対応できるよう、民間企業等から専門知識を有する方を情報セキュリティ・アドバイザーとして採用いたしまして、全国における設置を推進しているところでございます。
また、こうした都道府県警に対する支援体制といたしまして、平成十一年四月、警察庁に、都道府県警察のハイテク犯罪捜査を技術的に支援するということで技術対策課を新設いたしますとともに、都道府県警察におきましてもハイテク犯罪対策プロジェクトといったようなものを設置いたしまして体制整備も図っているところでございます。
今後ともネットワーク利用犯罪の増加が懸念される中、ハイテク犯罪捜査官や情報セキュリティ・アドバイザーの体制の充実を図りまして、ハイテク犯罪の捜査に万全を期してまいりたいと考えております。
○山下栄一君 民間のそういうコンピューターの専門家を活用するということは私はどんどんやっていった方がいいと思いますし、全国の消費生活センターの相談員、女性の方が大変多いわけですけれども、もちろんそういうさまざまな資質向上のための研修等もやっておられるわけですけれども、そういう集中的に民間の専門家の活用ということも、経企庁また通産省も含めてですが、国としても支援をされたらどうかなということを御提案申し上げたいと思います。
次に、通産省にお伺いします。
先ほどは全体的な総点検の話を質問させていただきましたが、これは書面交付の電子化の法整備ということで、とりあえず五十本の法律ということ。もちろん、一括法として提案されたということは大変意義のあることだと思いますが、間に合わなかったものがあるし、これはいろいろ経緯があって、産業構造審議会でも検討し、行革推進本部でも検討し、またIT戦略会議、そこでもさまざまな検討を経て、迅速な対応をすべきだということから今国会で法案を提案されていると思うんですけれども、八月三十日のときにマルであったものが十月二十日でペケになったり、これは法律の話ですよ、それでいろんな経緯を経てこの五十本になったということですよね。
それに漏れたけれども、今回間に合わなかったけれども、やはり迅速に対応をすべきだ、消費者保護の観点もあるし、また消費者側の使いやすい商取引の発展のためにも、選択肢を広げるという意味でも、光、影、両方の部分はあるけれども、さまざまな課題があるが、これにきちっと対応するということを引き続き私は通産省がやるべきだと思うんです。
これは大臣にお答えしてもらう予定だったんだけれども、大臣がいらっしゃっていないから、政務次官でも結構です。
○政務次官(伊藤達也君) 私からお答えをさせていただきたいと思います。
先生御指摘がございましたように、今回御審議をお願いしております書面一括法案においては、書面による手続を行うことを法律上義務づけているもののうち、四つの類型に該当するものについては対象から除外をいたしております。ただし、いずれかの理由により今回の一括法の対象にしなかった法律についても、先生御指摘のとおり、消費者の意識の変化、情報通信技術の発展、商慣行の変化等を勘案して不断に見直しを行っていく必要があるというふうに考えております。そして、見直しの結果、将来的に個々の法律の改正により電子的手段を認めることも十分ある、そういうふうに考えながらこれから対応をしていきたいというふうに考えております。
○山下栄一君 今、政務次官、四つ除外したという、その四つの中に入っているやつを言っているんですけれども、僕は。除外した中に、契約をめぐるトラブルが多発する等、書面の代替が困難なものと言われたけれども、引き続き検討することによって法整備ができるというふうに至るものもあると思うんですよ。これはやっぱり精力的にやるべきだという観点から質問をさせていただいたんですけれども、今度は通産大臣、もう一度お願いします。何のことかわからぬかもわかりませんけれども、答えていただけたらというふうに思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) ちょっと商工会法施行四十周年の式典に出ておりまして、大変失礼をいたしました。
今、政務次官からお答えをしたと思いますけれども、やはり四つの類型に該当するものについては対象から除外した、こういうことでございます。したがいまして、今回一括法の対象としなかった法律についても、消費者の意識の変化とか情報通信技術の発展、また商慣習というのもいろいろ変わっていくわけでございまして、そういう状況をよく踏まえまして不断に見直しを行っていく必要があると私どもは考えております。
それで、見直しの結果、将来的に個々の法律の改正により電子的手段を認めることも十分あり得ると考えているわけでございまして、今御審議いただいている書面一括法案を成立させていただいて、これを円滑に施行する努力を行うことで電子的手段の導入をさらに拡大する環境をつくってまいりたい、このように思っている次第であります。
○山下栄一君 今回の法律は、書面交付もできるけれども電磁的方法によってもできる、その場合、ただし消費者の同意が要る、こういう規定になっているわけですけれども、この同意がやっぱり厳密にされないと私は消費者を守れないという観点もある、このように思うわけでございます。
同意をきちっと確認する、この辺の体制をどうお考えかということをお聞きしたいと思います。
○政務次官(伊藤達也君) 承諾のとり方についてはこれは政令で具体的に定めておりまして、その内容についてお話をさせていただきますと、第一に、送り手は、電子的手段を用いるに当たっては、あらかじめその方法の内容を明示して受け手の承諾を得なければならないということであります。第二に、その電子的手段の方法の内容の明示に当たっては、電子メール、ホームページ等のいずれの手段を用いるか、加えていずれの記録方式、すなわちソフトウエアを用いるかを明示して受け手側の積極的な承諾を得なければならないということ。第三に、承諾を得るに当たっては書面または電子的手段により承諾を得なければならないこととし、口頭での承諾を不可とすることであります。
なお、承諾を得るに当たり、以上の方式を満たしていない場合には書面を交付したものとはみなされないこととしております。
○山下栄一君 ありがとうございました。
次は、中小企業への配慮ですけれども、やはり情報格差の観点から、今回の法律の実施に当たりましても中小企業に対する支援も必要ではないか、このように思うわけですけれども、この点の施策をどうお考えか、お聞きしたいと思います。
○政務次官(伊藤達也君) 先生御指摘のように、急速に進展するIT革命に伴い、中小企業においてもIT化を進めることによってその経営の革新を促進していくことは極めて重要であると私どもは考えております。
このため、通産省といたしましては、例えばITに関する的確な知識や中小企業におけるIT活用事例やノウハウなどをセミナーや研修を通じて提供していくことを支援していく。さらに、物づくりとITの融合やITを活用した商業の活性化に対する支援、さらに各中小企業の経営に適したIT導入を円滑に進めていくために、経営者の立場に立った資金や情報等経営資源の確保に対する支援をこれから御審議をお願いいたします補正予算の中でもお願いをいたしているところでございます。
今後とも、多くの中小企業者が急速に進展するIT革命に円滑に対応ができるよう、積極的に取り組んでまいりたいと思います。
○山下栄一君 個人情報保護とプライバシー保護の観点からの対応、これについての通産省の取り組みをお聞きしたいと思います。
○政務次官(伊藤達也君) 個人情報の保護に関しましては、我が国における個人情報保護システムの中核となる基本的な法制の確立に向け、ことし十月十一日、IT戦略本部個人情報保護法制化専門委員会が個人情報保護基本法制に関する大綱を取りまとめたところであります。本大綱では、個人情報の目的外利用の制限、適法かつ適正な方法による取得など基本法制を立案する際の骨格が明らかにされているところであります。
政府といたしましても、本大綱を最大限に尊重いたしまして、次期通常国会への提出を目指し基本法制の立案作業を進める旨、本年十月十三日に決定を行ったところであります。通産省といたしましても、本基本法の立案作業に積極的に協力をしてまいりたいと存じております。
また、私たちといたしましては、従来より進めてまいりました個人情報保護に関するJIS規格、当該JIS規格を遵守する事業者を認定するプライバシーマーク制度の普及啓発に努めるなど、事業者による自主的取り組みの促進に積極的に取り組んで、個人情報保護というものを一層実効あるものにしてまいりたいと考えております。
○山下栄一君 冒頭質問いたしました規制改革委員会の取り組み、電子政府も入っておるわけでございますけれども、これについては政府を挙げてさまざまな準備がされておるわけでございますけれども、私は、もちろん国民に対するさまざまなサービス、これが向上していくという面もあるし、また行革の観点から経費節減につながる部分もたくさんあると、行政のスリム化。
一つ、こういうことを御検討かもわかりませんけれども、政府調達の話なんですが、政府調達を省庁横断的に電子商取引を活用して行うという、これはアメリカでも大変な成果を上げているということでございます。アメリカ合衆国は九四年から九九年の六年間にこの取り組みをした結果、百二十七億ドルですから一兆円を超える経費節減に成功した、こういうことが報告されております。こういう取り組みはなかなか私は現状では積極的に取り組まないと進まないのではないかと思うわけでございますけれども、こういうものは、米国の成功例は積極的に日本でも取り入れるべきだというふうに私は思うわけです。共通の物品調達、これをやる。これによって経費節減が相当できるというふうに私も思うわけでございまして、こういう取り組みをぜひ積極的にやっていただきたい。
計画に入っているかどうか知りませんけれども、所管はどこですか、内閣官房ですか、お答え願いたいと思います。
○政府参考人(壺井俊博君) お答えさせていただきます。
物品の調達に関する一連の手続につきましては、電子政府実現の一環といたしまして現在政府全体で取り組んでいるところでございます。具体的には、調達情報提供の充実及び提供情報への簡易なアクセスの実現、競争契約参加資格審査、名簿作成の統一、さらには入札、開札の電子化、これらを目指して取り組んでいるところでございます。
他方、現在各省庁が調達している物品は、国立の医療機関で使用する機器とか、国立の学校で使用する物品から一般事務用物品まで非常に多岐にわたっておりまして、各省庁がそれぞれの必要に応じて調達を行っているところでございます。
政府としましては、今申し上げましたように、平成十五年度末までに導入できるように、各省庁が汎用的に使用できる電子入札・開札システムを開発することといたしておりますが、御質問のような物品調達につきましては、このような各省共通の調達システムの実現を踏まえ、その必要性やメリットなどが検討されるものと考えております。
○山下栄一君 これは、それぞれ今各省庁でオンラインのための準備が進んでおる、ただ容量につきましても省庁には相当格差があるというふうにお聞きしておりますけれども、今申し上げた共通の物品調達制というのはよく具体的な検討をしていただいて、ぜひ実施に向けて取り組みをお願いしたいと思います。
次に、国民へのサービスですけれども、情報提供サービス、これも国民の側から利用しやすい電子政府であっていただきたいというふうに思うわけでございまして、例えば環境に関する情報提供を得たい、リサイクルに関する情報を得たい、仕事はそれぞれの役所にまたがっておる、だけれども国民は一括してリサイクルに関する、環境に関する情報を得たいんだというときに、例えば政府全体の窓口となる専用ホームページの開設とか、そういう関係各省庁の情報がすべてそこで手に入れることができるというふうなそういう国民が利用しやすい情報提供の仕組み、これをぜひ取り組んでいただきたいと思いますが、御答弁をお願いします。
○政府参考人(藤井昭夫君) 今、先生御指摘いただいた、電子政府の実現に当たって、できるだけ国民に利用しやすいような形で情報提供するということは極めて重要な課題だと私どもは認識しておりまして、実は既に第一歩といたしまして総合案内クリアリングシステムというものを平成十年度から運用を始めているところでございます。
これはどういうものかと申しますと、各省庁が文書情報あるいはホームページ、そういったものでいろんな情報を既に提供されておられるわけですが、それを一つのシステムにまとめ上げて、一つの窓口からすべての情報を検索できる、こういうようなシステムでございます。こういったものをまず始めたというところでございます。
さらには、こういったシステムをどんどん拡充していかなければいけないと考えておりまして、平成十三年度には、各省庁の行政手続、いろいろございますが、こういったものの主要な手続の概要だけじゃなしに申請書の様式等なんかもダウンロードしてそのまま国民の方が直接使えるようなシステム、あるいはこれはまた別途、来年の四月から情報公開法が施行されるということもあるんですが、今各省庁に文書管理をシステム的にやっていただくということをお願いしておりまして、この各省庁でおつくりいただいた行政文書のファイル管理簿、これをまた一つにまとめ上げて、一つの窓口から国民が見ることができる、そういうようなシステムもこの十三年度から始めていきたい、こういうことを考えているわけでございます。
今後は、システムはできたわけでございますので、むしろ内容をできるだけやっぱり開かれた行政とか行政の透明性とか、あるいは社会活動、経済活動に有効に活用していただく情報は何かという、そういう情報の内容の充実を図っていくことも量的な拡大を図るだけじゃなしに重要だと、こういうふうに認識して努力していきたいと思っているところでございます。
○山下栄一君 ぜひ身近な行政というか、特に行政の信頼向上のためにも大変重要なテーマだと思いますので、しっかりお取り組みをお願いしたい。
今、補正予算が国会に提出されまして、本会議では既に代表質問も行われたわけでございますが、この補正予算の中身にかかわる質問をさせていただきます。
IT基礎技能講習という制度を今回、自治省が各自治体に特例交付金を配付して行うという、そういうことが提案されております。非常に重要な提案だと思うわけでございますけれども、これは五百五十万人をめどにしているというふうに言われているわけですけれども、この五百五十万人というのも大変な数でございます。自治体がこれに自主的に取り組むわけでございますし、行われる場所もそんなにたくさん、各市においても数万人の方々が取り組めるところがあるのかという具体的な疑問も私は聞いておるわけでございます。どういうところで実施して、またこの五百五十万人に向けてのさまざまな配慮、特に基礎技能講習ですから私なんか最も早く講習を受けなければいかぬかもわかりませんけれども、まず国会議員みずからが、そういうITにふなれな方、私自身なんかそうですけれども参加するとか、これは国民運動としてやるためには非常にさまざまな国としても支援が必要であるというふうに思うわけですけれども、特にお年寄りや障害者の方やそういう方にも積極的に参加していただくということに私は意義があるというふうに思うわけでございます。
この交付金がどのように配分され、どのような形で各自治体が実施していくのか。実施場所はどうか、また多くの方が参加できる工夫はどうするんだということをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(林省吾君) お尋ねをいただきましたIT講習事業につきましてお答えを何点かさせていただきます。
補正予算で御審議をお願いいたしておるわけでありますが、御指摘の情報通信技術講習推進特例交付金は、住民の方々のIT基礎技能の早期普及を図りますために、現在も地方公共団体が実施しております講習会の拡大を飛躍的に図る、またそれを支援するという目的で都道府県に対して交付することを考えているものでございます。都道府県は、この交付金によりまして講習事業を実施するほか、市町村が講習事業を実施する場合には都道府県から市町村に補助金を交付してその財源的な支援をする、こういうことも考えております。
なお、お尋ねのございましたIT講習の実施場所でございますが、小学校、中学校、高等学校あるいは庁舎、公民館、図書館、博物館その他地方公共団体の施設のほかにも、大学、短期大学あるいは民間施設等を想定いたしているところでございまして、現在文部省の御協力もいただきながらこれら施設での供給可能性等について詰めているところでございます。
なお、御指摘ございましたように、この交付金によります受講可能人員は約五百五十万人程度を想定いたしておりますが、現在の検討状況ではこのうち約八割程度は先ほど申し上げました小中高等学校等の教育関係施設で提供が可能になるものと考えているところでございます。
それから、講習の具体的な内容についても御質問をいただきました。今回の講習は基礎技能の講習ということでございますので、住民の方々がITの基礎技能を身につけるために必要な基本的なものを対象にしたいと考えておりますが、パソコンの基本操作、ワープロ文書の作成、インターネットの利用及び電子メールの送受信を内容とするもので、十二時間程度の講習を想定いたしているところでございます。もちろん、このIT講習推進特例交付金は、このような講習の開催等これに必要な事務の実施に要する経費の全額を対象として交付したい、こう考えております。
なお、また御質問の中で、できるだけ多くの皆さん方にこの講習を利用していただきたいということを私どもは考えておりまして、基本的には交付金を交付いたしました各県におきまして協議会を設けていただき、市町村あるいは民間団体、あるいは教育関係団体と御協議の上で、県内のできるだけ多くの施設を利用しながらできるだけ多くの希望者の方々に講習の機会が与えられるようお願いをしたいと考えております。
特にそのうち、御指摘のございましたお年寄りあるいは障害者等につきましても、私どもは広く国民の方々にこの講習機会を御利用いただきたいと思っております。特に高齢者の方々が利用しやすいような講習内容となるよう、それぞれの県あるいは市町村において配慮されることを期待もいたしておりますし、また障害者の方々につきましても、障害者対応の機器やソフト等を使用していただく等の配慮が適切になされる必要があると考えておりまして、事業主体であります地方公共団体におきまして、障害者が容易に使用できる情報機器が配備されております障害者関係施設を活用する等、工夫していただくことを期待しております。
また、できる限り身近な場所で講習が受けられるようにということも考えておりまして、文部省との連携によりまして、学校のコンピューター教室等を活用させていただきたいということで、過疎地域等におきましても小学校等におきまして適切に講習の機会が開催されるよう各都道府県にお願いをしながら配慮してまいりたい、こういうふうに考えております。
○山下栄一君 私は、身近な日ごろからよくなれている場所でないとこれは定着しないと思うんです。そういう意味で、私は小学校、中学校というのは非常にすばらしいと思うし、養護学校等も利用する、すばらしいと思います。
いずれにしても、そういうことを実際やるのは市町村が中心になると思いますので、その辺のきちっとした取り組みの説明を丁寧にやるということが大事だと思いますので、その辺の取り組みをよろしくお願いしたいと思います。
これは、受講者の自己負担はどういうふうにお考えなのか。ゼロなのか、若干負担しなければいかぬのかということについてお聞きしたいと思います。
○政府参考人(林省吾君) お答えを申し上げます。
今回の交付金は、基本的に講習の開催及び関連する事務費の全額を交付することといたしておりますが、最終的には事業を実施していただきます地方団体の判断によることになろうかと思いますが、私どもといたしましては、この自己負担の点につきましては原則として受講者の所有物となる教材費ぐらいは御負担いただくことを考えておりまして、教材費のみの御負担でできるような講習を考えてまいりたい、こう思っております。
○山下栄一君 最後に、この問題で通産大臣にお聞きしたいんですけれども、このIT普及のための国民運動、今回のこのIT基礎講習、それを国が積極的に支援するということはすばらしいと思うんですけれども、ただ、これはせっかく予算措置をしたけれども参加者が少なかったとか自治体の取り組みが余り積極的でなかったとかとなるとうまくいかないわけでございまして、通産大臣、IT戦略本部副本部長として成功を何とかさせたいというその辺の決意発表をお願いしたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) 先生御指摘のとおり、IT革命を推進するためには、すべての国民が情報活用能力を身につけることのできる機会を設けることが重要なことは言うまでもありません。
こうした基本的認識に立って、国民の方々がパソコンやインターネットなどを利用できる技能を身につける機会が得られるようにするため、私どもとしては商工会議所等の既存の民間施設を活用して専門家の講師を派遣するなど、民間活力を利用する工夫をしながらIT講習を成功させるべく取り組んでまいりたいと思っております。
自治省の取り組みも、今御説明があったように大変意欲的な取り組みをしておりますから、そことも協力をしながら一生懸命に頑張らせていただきたい、こういうふうに思っています。