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国会質問

151国会 憲法調査会会議録 2001年03月14日

○山下栄一君 公明党の山下ですが、先ほど成田参考人が裏と表の話をされたんですけれども、私は、この裏と表、国民からわかりにくい、建前と実質が違う、そういうことは私も国会に身を置かさせていただいて感じているわけですけれども、その大きな原因が官僚主導型、そこがやっぱり二重構造という、裏と表の原因じゃないのかなと。
 例えば、国会も大半が内閣提出法案、内閣提出法案だけれども実質は内閣というよりは、閣議決定するのは形式だけで、実際はそれぞれの役所法案というか、もっと言えば課長法案というか、そういうことになっていると。それで、国会も立法機関のはずなんですけれども、内閣提出法案、各省提出法案の承認機関みたいになっていると。だから、国会は立法機関ではないと。
 それから内閣も、行政権は内閣に属する、これも実際は、先ほどもちょっと触れられましたように内閣じゃなくて官僚集団というか、そこが牛耳っていると。
 だから、裏と表の大きな原因が、明治以降ずっと続いてきた壮大な官僚機構というか、ここにメスを入れないと、憲法の国会は唯一の立法機関とか、行政権は内閣に属するということが空洞化してしまっている、というところに大きな原因があるのではないかと、こういうように思うんですけれども、この点、両参考人、いかがでしょうか。


○会長(上杉光弘君) お二人ですか。


○山下栄一君 どちらでも、できたらどちらにもお聞きしたいんですが。


○参考人(中村睦男君) ただいまの一つの問題としましては、国会が立法機関であるにもかかわらず、実際は行政の方で立法をつくってしまっているんじゃないかということであったかと思いますけれども、ただ、今日議員が出されるいわゆる議員立法というのはだんだん数が多くなってきている傾向にありますし、それから議員に対する補佐機構もこれは第三秘書を含めて充実してきているということがあるかと思います。
 確かに重要な立法については政府立法にはなっていますけれども、国会で審議します関係上国会での修正ということも幾つか従来からもなされておると思いますし、修正権を効果的に行うことによって国会の立法機関としての役割を果たすことができるということで、私は日本の国会についてもかなり制度的枠ができていると思いますので、やはりあとは二院制をそれぞれ特色を持たせて、私どもから、国民から見ますと、国会が国権の最高機関であり立法機関として十分役割を果たしていただきたいというふうに思っているということでございます。


○参考人(成田憲彦君) 裏の政治の最も大きなものとして官僚主導の政治があるという御指摘は、私全く同感であります。さらに言えば、縦割り行政型の官僚主導政治というものが日本の政治のバックボーンにあって、それは明治時代から連綿として続いていて、日本国憲法をせっかく制定してもうまく機能しなかったと、そのバックボーンの部分が裏の政治になってしまった。
 先ほども申し上げましたが、そのために日本国憲法では内閣と書いたにもかかわらず実際の総理の施政方針演説等では政府という言葉が使われるのも、結局官僚というものを組み込んで考えなければ実際の政治運営はできないからだ、こういうことだろうと思います。
 そういう点で先生の御指摘まことに同感をいたしますが、ただ、これをどうやって改めるかといいますと、やっぱり基本は先生方の御自覚の問題でありまして、制度的にいろいろ考えますと別にこの点に関しては欧米と制度が違っているわけではありませんで、先生方が官僚に頼り過ぎるからこうなっているというだけの話、だけというのはちょっと失礼かもしれませんけれども、制度的には御自覚いただいてひとつおやりいただければ随分変わっていくんではないかというふうに私は考えておりますが。


○山下栄一君 議員が御自覚しなきゃいかぬわけですけれども、私、国民が政治、それから行政に対する不信感、物すごくあるわけですけれども、信頼回復のために議員が何をすべきかという観点から感じていることを申し上げますけれども、日本の政治家は、自分も含めてかもわかりませんが、政治家、議会の役割は予算をいかに配分するかというところを物すごく重視してきたというように感じるわけですね。
 きょう、ここで中村参考人は参議院の改革の方向として政策評価委員会とか審議の重点を決算というふうにおっしゃっているんですけれども、参議院も衆議院も含めて政治家はやっぱり予算が物すごく気になる。予算をどう配分するかというところでやはり勝負しないと選挙に勝てないというそういうことがあって、ただ、僕はこの国民の政治不信を払拭するには、政治家、議会は行政を監視する行政監視機能、もっと言えば官僚監視というか、そういうところに使命を見出してそこに時間をかけ精力を費やすようになるとちょっとぐらい信頼してくれるんじゃないかというふうに感じます。政治家のやはり、何をしておるのかということを考えたときに、予算の方に物すごくウエートを置いておると。だから行政監視の役割を、そこに力を注ぐところから信頼回復につながっていくのではないかというふうに感じているんですが、いかがでしょうか。


○参考人(中村睦男君) 今おっしゃった点に私は同感です。
 それで、昨年出された参議院の将来像を考える有識者懇談会からの答申でも、行政監視を重視するという形での改革案を出していますので、私ぜひ参議院でもこの問題を十分取り上げていただきたいというふうに思っております。


○参考人(成田憲彦君) 予算の配分が政治の重要な機能であるというのは、それはどの国でもそうなんです。問題はどういう基準で予算を配分するのかということなんです。
 例えば、今株が下がっているとき、あるいはマクロ経済に勢いがないときに、株を上げるため、あるいはマクロ経済に元気を出すために予算を使おうという基準から予算を配分するということが大切なんであって、ところがそこを考えないで地元への利益誘導ばかり、公共事業を誘致してくることばかりを基準に予算を配分しているということが問題なんであって、政治が予算を配分するというのはこれは一番政治の重要な機能ですから、そのこと自体を問題にする必要はないと思うんです。
 ただ、そうしますと、あくまでも基準、中身で、自分の選挙区にばかりというところが問題があるわけで、そこをどうするのかということは、直接的には先生方のお考え、あり方、やはり党としてあるいは政治としてどういう基準で予算を配分するかということを真剣に考えていただく必要があると思います。
 それで、そのために政治は行政あるいは官僚の監視に努めると、こういうことを御指摘されましたが、やはり監視ではなくてアイデアを出すとか方針を出すということが基本であろうというふうに私は考えます。


○山下栄一君 はい、わかりました。

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