151国会 行政監視委員会会議録 2001年04月09日
○山下栄一君 行政改革、特に公益法人それから特殊法人、それぞれ御質問させていただきたいと思います。
このKSD問題の反省から、厚生労働省は特に公益法人の指導監督の観点からの踏み込んだ取り組みを決められたというふうに理解しております。いわゆる民法法人としての公益法人の指導監督は非常に徹底しにくいということがずっとあったと思うんですね。非常に歯がゆい思いをしながら今回のKSDに対する指導もされてきたのではないかというふうに思うわけですが、一月二十三日に厚生労働省が発表された、検査要領の大幅を見直して一歩踏み込んだ指導監督をするということが、これは内規だと思いますけれどもつくられたという理解をしております。
これは内容的には非常に改善されておるわけですが、例えば定期検査は立入検査によって行う、少なくとも三年に一回やる、それから検査をした後の指導は文書によって指導する、その指導事項の確実性を担保するために改善状況の報告をさせる、これを厳格にさせる、再三にわたり改善命令を聞かない場合は取り消し等の処分を行うこととすると、こういうことでございますけれども、私は、こういう指導監督上の所轄庁が行うさまざまな立入検査、命令等について実効性を高めるためには、そういう指導をやったときの情報公開をきちっとするということが大事だと思います。
いつどこにどういう内容の立入検査をしたのか、どんな内容の報告があったのかというふうなこと等でございますけれども、このことについて、こういう指導監督上の所轄庁の指導に対して、それを公開するということについての大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 今御指摘を受けましたように、旧労働省関係の場合、KSD問題を中心にいろいろさかのぼって見てみました場合、やはり立入検査ではなくて口頭指導がかなり多かった。その場合に、口頭指導の場合に、そのときの様子が文書で明確に残っていればまだ処理をしやすい部分もあるわけですが、中には文書として残っていない部分もある、こうしたことがございましたために、やはりここは明確に文書として残るようにしなければならない。ここは単なる口頭指導だけではなくて、少なくとも三年に一遍ぐらいは立入検査をしなければならない。
そういたしますと、その体制を整えないとこれはできないわけでございます。今まで旧労働省関係だけでも六百幾つかの公益法人があったわけでございますが、それをなかなかやる体制になかった、専門官が一人もいなかったというようなことになっていたものでございますから、今回厚生労働省になったということもございまして、全体として厚生労働省としての所管をいたします公益法人は千二百六十六というふうに今なっております。その中で、本庁関係でやらなきゃならないものが七百七十一法人ございます。三年に一遍やるということになりましても、これはかなり一生懸命やらないとできないわけでございますので、いわゆる専門官と申しますか、いわゆる公益法人の管理監督をすることを専門にやります者を五人つくりました。
それだけではなくて、各局、各課の中にそれをバックアップする体制と申しますか、立入検査をいたしましたりするときにはこの人が行うという体制を明確にいたしまして、そして二百七十八人配置をするということにしたわけでございます。この人たちはそのことばかりやっておるわけじゃございません、それぞれの分担の仕事も普段はやるわけでございますが、自分の所管をしておりますところの公益法人のときにはそれを担当するということのバックアップをする人でございます。そうした人も決定をいたしまして、そして三年に一回の立入検査の体制を整えたところでございます。
今御指摘になりました情報公開をする、これはもう当然のことながら情報公開をすることにいたしております。今回、二月九日の日に「公益法人の指導監督体制の充実等について」という、これは内閣、与党で決めたものでございますけれども、その中にも情報公開をするということが明確にうたわれておりますしいたしますので、我々は情報公開をするということを決定しているわけでございます。
ただ、どういう形でどういうふうにしてする、具体的な情報公開の仕方ということについてまでまだ決定をいたしておりませんで、これからその具体的なこと、内容を詰めなければならないというふうに思っているところでございます。
○山下栄一君 情報公開の中身はどうするかということが極めて大事だと私は思うんですけれども、一月二十三日に出された検査要領の見直しの中身は私は非常に大事だということをさっきも言いましたけれども、ただ僕は、これはあくまでも民法の範囲内での処置である、そこに限界があるというふうに思います。
厚生労働省の中でそういう内規を決めてやっても、無視された場合にどうなるんだと。それには私、情報公開が大事だと思うわけです。例えば厚生労働省所管に社会福祉法人がありますけれども、ここについては指導監督の具体的なことが法律上明記されていると。例えば検査についてもそうですし、検査の結果改善命令を出す、それで改善命令を聞かない場合は業務停止命令というようなことがもう法律上書いてある。
ところが、内規でこういうことをやろうとしても、盛り上がっているときはやるかもわからぬけれども、それはもうやるかやらぬかはやっぱり担当の方の意欲次第であるわけで、現実はなかなかやっぱり実効性は難しいというふうに思うわけでございます。
そういう観点から、政府・与党三党で、特に行政委託型法人、それから一定事業規模以上の公益法人については法制化をしよう、特に指導監督面の規定もしっかり置こうというふうなことが三党で合意されて、もう今国会で法案を提出しようとしているわけですけれども、こういう与党の考え方について、今回のKSD問題の反省を踏まえて一応内規は変えられたけれども、私はその実効性が極めて疑問だと思いますので、そういう観点からの法制化の取り組みについての大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 確かに内規ではありますが、民法の規定に基づきまして改善命令等必要な命令を行う、そして法人の適正な運営を確保していくこと、これはもうやっていきたいというふうに思っておりますが、もし仮にこの監督に従わなかった場合、KSDの場合なども何度か口頭注意はしていたわけでございます、監督はしていたわけでございますが、それに従わなかったわけでありますので、もしこういう監督の目的を達成することのできない場合一体どうするかということも当然のことながら考えておかなければならないというふうに思っております。
これは、公益法人の設立許可の取り消し等の処分というのもこれは決められているわけでございますから、これは公益法人の中にもそういう文言があるわけでございますので、私たちはそうした厳しさでいきたいというふうに思っておりますが、今御指摘になりましたように、公益法人に関する法制化というものが重要であることもよく認識をいたしております。公益法人の運営を適正化していくためには、もう一歩踏み込んで、そうしてそういう指導監督を聞かなかった場合にどうするかというようなことももっとより的確により具体的にそれが定められるということは、これからの公益法人のあり方を考えていきます上からも大事なことであろうというふうに思います。
ぜひ、その辺のところもひとつこれから検討をしていただくことになっておりますしいたしますから、我々もこの法制化には賛成をしていきたいというふうに思っておりますが、しかし、何でもかんでもがんじがらめにしてしまえばいいという話では決してないんだろうというふうに思っておりますから、普段からのやはり指導監督というものも大事でありますし、そうした全体をやはりどうこの公益法人なるものを育てていくかという観点も明確にしていかなければならないというふうに思っております。
○国務大臣(片山虎之助君) 私どもの方が公益法人の監督等の総合調整をやるという立場にありますので、坂口大臣の答弁がございましたが、若干補足させていただきます。
二月九日に立入検査等指導監督の徹底を閣議で申し合わせたわけでありまして、今まで、三年に一遍といいますけれども、数がとにかく多いものですから、国所管が七千、都道府県知事所管が一万九千ですから二万六千あるわけですよ。だから、三年といってもなかなか、正直言いましてできたかできないかという実は議論があるので、その辺を含めて徹底をして、立入検査等の結果を公表してと、こういうことにいたしたわけでありまして、現在、鋭意各省庁やっていただいておるわけであります。
それと同時に、橋本行革担当大臣のところで、これは国所管でありますけれども、国所管の公益法人については総点検してくれ、三月までにその結果を回答してほしいということで、三月が終わりましたので各省庁は今それを出しているわけでありまして、その結果を今取りまとめ中であります。
そういうことを含めて、これからの公益法人のあり方、指導監督のあり方についてどういう方向づけをすべきかも政府としても鋭意検討いたしたいと。そういうときに与党三党で法制化の御議論がございますので、これは十分承知しておりますから、与党三党の御議論を踏まえながら政府としてもしっかりした対応をいたしたいと、こう思っております。
○山下栄一君 総務大臣にお聞きしたいことを大体言っていただいたんですけれども、今お話があった、総点検作業が一応終わった、一部終わっていないようですけれども、四月中にそれを踏まえて、これは内閣府になるのか、一つのこの総点検の結果に基づいた、ある程度政府としての見解をやっぱり出さなきゃいかぬと私は思うんですけれども。
そのときに、今ちょっと触れられました、例えば指導監督の観点から行った立入検査、立入検査以外にも、立入検査した結果やっぱり改善措置とか改善命令とか改善勧告とかというようなこともあろうとは思うんですけれども、そんなことについても情報公開してもらいたいと思いますし、例えば外部監査についても、これも努力義務じゃなくてきちっとやるとか、何かそういう一歩突っ込んだ、平成八年の閣議決定よりも一歩踏み込んだ、これの内容が二月九日の申し合わせだと思うんですけれども、こういう二月九日の申し合わせも、何で申し合わせになっているのかな、閣議決定になぜしなかったのかということも踏まえて答えていただきたいんですけれども、ちょっとやっぱり総務大臣としての一歩突っ込んだ総点検を踏まえた意見を行革担当大臣にぜひ言うべきではないかと思うんですけれども、この辺のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 二月九日は申し合わせですけれども、これは閣議でそれを了承したわけですから、実質上の権威は閣議決定と私はほとんど同じだと、こう思っておりまして、その中には、今言いましたように、所管大臣の是正命令が出せる、それは文書で出してくれと、期限をつけて、こういうことも決めていますし、その報告を総務省にしてほしい、それからそういうことの結果を全部公表すると。外部監査も、一定規模以上のもの、問題があるものは外部監査をやってほしいと、こういうことも言っておりますから、私はかなり従前よりは突っ込んだ徹底した内容になっていると、こういうふうに思いますので、その状況を我々は我々としてつかまえながら、橋本行革担当大臣のところでやっております総点検のまとめの結果と突き合わせて、どういうふうに今後やっていくか、法制化のことも念頭には置きながら、これは議員立法でお考えのようですから、これはこれとしながら検討させていただきたい、橋本行革大臣にも十分申し上げたいと、こういうふうに思っております。
○山下栄一君 あと一点、住都公団の話ですけれども、この特殊法人の整理合理化の問題も今、与党三党で法案は既に継続審議案件として提出されておりますが、この住都公団が特にJS、日本総合住宅サービスやったかな、という実質子会社がありますけれども、そこに委託しながら、特に賃貸住宅の共益費にかかわる契約内容、例えば植栽の部分、それから団地の共用部分の維持管理にかかわる部分についての発注をいまだに随意契約でJSにやっているという問題がある。これは分譲と同じような形で私はもうこういう随意契約を改めると。一点。
もう一つは、どこの業者にどういう値段で、例えば砂場の砂、それから今あった植栽もそうですけれども、これは住民の自治会とよく話し合いながら、情報公開しながら、きちっとやはり業者の選定や単価を含めた財務の問題をきちっと公開してやらないと、住民の不信感が募る一方だと。これは具体的な問題が出てきましたので私はきょう御質問させていただいているわけですけれども、住都公団のこの平成七年の閣議決定を踏まえた抜本的な取り組みの改善を御答弁いただきたいと思います。
○参考人(田中正章君) お答え申し上げます。
今、共益費の関係について特に御指摘がございましたので、後段の方からお答えさせていただきます。
JSの関係でございますけれども、共益費について行っておりますものも段階的に競争化を行っているところでございます。具体的には今、先生の方からお話がございましたが、植物の管理、植栽の関係でございますか、これは私どもの公団が発足いたしました平成十一年十月から、すべての新規団地それから一部の既存団地において競争化を段階的に図ってきておるところでございます。それから、ちょっと今、先生からも御指摘がございましたが、清掃の関係、こういったことについても、新規団地から順次段階的に競争化を図っておるというところでございます。こういった努力を続けてまいりたいと思います。
それからもう一つ、団地の皆さんの方からの情報公開というか、そういう御指摘も先生の方からございました。
確かにこの共益費というものは居住者の方々に御負担していただいているわけでございますが、私ども公団といたしましても、毎年団地ごとに、その年度に行います例えば清掃でございますとか植栽管理といったことについて、予定支出額とかそれから実施時期とか実施の頻度、こういったものを内容といたします、運営計画と私ども申しておりますが、運営計画を各戸の方々に御通知申し上げておるところでございます、団地ごとに。しかも、その収支の決算についても、またこのお知らせも各戸に申し上げているところでございます。
今ちょっと先生、いろいろなことをオープンにしていくべきだという御指摘もございました。
まさに私どもとしてはそういう方向にと思っておりますが、ただ一点目で申し上げましたように、これからこういった業務は競争化をしていくわけでございます。そうすると、競争化をしていく過程で、やっぱり内容的に余り事前に出してしまうと将来の競争化、例えば予定価とかそんなような問題にも差しさわってくるようなところもございます。そういったようなことについては、差しさわりが出るところについてはこれはちょっと控えさせていただくにしても、それ以外のことについては、今後居住者の方々からお求めがあれば、例えば工事の契約ができたものなどについては、どんな場所でどんな内容のどんな作業をやるか、こんなことはお求めに応じてきっちりと御説明をしていきたいと、かように考えておるところです。
大変長くなりまして恐縮でございました。