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国会質問

156国会 総務委員会会議録 2003年03月20日


○山下栄一君 最初に質問させていただきます。
 地方分権の推進という観点から、この三位一体の議論をどう進めていくかということ、大きなテーマになっております。国から地方への税源移譲、それから国庫負担金、補助金、それから交付税、この三位一体の件でございますけれども、地方の独自財源、地方税を強化して、ひも付きとも言うべき交付税とかそれから負担金、補助金を下げるということがメーンであろうというふうに思うわけでございますけれども。
 具体的に教育の地方分権という観点から、この義務教育国庫負担金の問題、これも激しく地方分権推進会議でも議論され、財政諮問会議でも議論され、また総務省と文部科学省との調整、簡単ではないこと聞いておるわけでございますけれども、まず国と地方の役割分担、私は、この義務教育制度も抜本的に見直す時期が来ているのかなということを感じているわけですけれども、国の関与をできるだけ抑制して地方の裁量権をできるだけ拡大するという、これが基本方針だと思うわけですけれども、だからといって、国の関与全くなしでいいのかということは、私はそうではないというふうに思っております。
 教育のナショナルミニマム、最低基準はしっかり確保するという、特に義務教育はそういうことが大事だろうと思うわけですけれども、まず、コストの面、費用の面ですけれども、この三大臣合意事項という平成十四年十二月十八日、総務、財務、文科、三大臣合意の二項目にございますけれども、「改革と展望」の期間中、すなわち平成十八年度末までに国庫負担金全額の一般財源化について所要の検討を行うと。検討の結果どうなるかはこれからの議論次第だと思うんですけれども、片山大臣にお聞きしたいのは、この一般財源という中身ですけれども、大臣は、地方税を中心にやるのか交付税中心にやるのか、このことをお聞きしたいと思います。


○国務大臣(片山虎之助君) これは、三位一体の改革は、私は、税源移譲を、国からの地方への税源移譲をしてもらうために国庫補助負担金の整理合理化をやり、地方交付税を見直したいと、こういうことでございますから、今の山下委員のお尋ねに答えるとすれば、これはもう地方税です。地方税で手当てすると、こういうことをやります。


○山下栄一君 私もそうあるべきだと思うわけです。それが地方分権の精神だと思うんですけれども、その負担の話なんですけれども、学校教育、特に初等教育、前期中等教育ですね、小学校、中学校について、経費をどこが負担するのかと。今のところ国から県にということだと思うんですけれども、公立の小中学校というのは基本的に市町村が設置主体であると。そういう、できるだけ現場に近いところで教育も、住民、市民、保護者の意見を反映させるということから考えましたら、設置者負担、経費の設置者負担原則、すなわち市町村ということが理想の姿ではないかというふうに思うわけです。
 学校教育法第五条でもそういうことが精神で書かれているというふうに思うわけですけれども、確かにこれは基礎的自治体である市町村をどう作っていくか、合併も今もう進んでいるわけですけれども、それを強化する必要があるとは思うんですけれども、その上で今のところ国から県ということになっていると思うんですけれども、義務教育の見直しについて私は県のみならず市町村もという考え方が理想の姿ではないかと。市町村の体制、受皿をしっかり強化した上でということが前提ですけれども、これが本来の考え方ではないかと思うんですけれども、この点を総務大臣にお考えをお聞きしたいと思います。


○国務大臣(片山虎之助君) 言われるように、義務教育の小中学校の設置、管理は市町村ですよね。市町村が責任を持っていると。ところが、人件費については都道府県にしているんですけれども、これは義務教育の先生方の給与というのは物すごく、量がですよ、六兆何千億からになるわけですね、総額で。市町村は三千二百幾らありまして、まあ小さいのまでありますからね、そういう給与費の財政負担に堪えることはできると思いますけれども、ばらばらになるおそれが一つありますのと、それから財政力がばらばらですから、それが一つと。
 もう一つは、やっぱり義務教育の先生方でも配置は広域的にやった方がいいんですね。市町村中心で、市町村の中でぐるぐるやるよりも、都道府県単位でいろんな人員配置をやった方がよろしゅうございますので、そういう意味で給与については都道府県に組んでもらって、そういう任命権等人事配置のいろんなことは都道府県でやってもらうと、こういうことにしたわけですが、私は、市町村が、将来力を持つ市町村ができれば、その辺は今のままでずっとやるということについては検討の余地が私はあると思います。


○山下栄一君 だから、地方税の強化ですけれども、地方税はもう県の、都道府県の税と市町村の税があるわけですから、できるだけ地方自治体の、特に設置者である市町村の独自財源といいますか、これを強化する形でこの教育の、特に義務教育の多様な考え方を反映させるために、住民の意見を反映させるために、設置者でできるだけ裁量できるような仕組みというのはあるべき姿ではないかなというふうに思うわけですけれども。
 今、大臣おっしゃった教員の配置の話ですが、今日は文科省も来ていただいておりますので、この教員の配置につきましても、今は特に義務標準法の方で非常に縛りがきつくなっておるわけです。私は、先ほど申しましたナショナルミニマムを確保する、最低の教育水準を確保するという意味でルールを国で法律という形で作ることは大事だと思うんですけれども、今の義務標準法は余りにも拘束が強過ぎるというふうに思っております。せめて高校の標準法ぐらいの弾力化は考えた方がいいのではないかというふうに思うわけですけれども、これは義務標準法の見直しにつながる話ですけれども、加配措置まで含めて、教員の加配については障害者の観点、また様々な少人数学級の確保のというようなことを非常に細かくルールを決めて下に下ろすということが行われておりますので、この加配措置についてもメニューの大綱化をやるべきだというふうにも思います。
 この点の文科省のお考えをお聞きしたいと思うわけですが、あわせてこの学級編制の基準も、県で基準を作り、実質市町村で決めることにはなっているんですけれども、これも県の縛りがきついというふうになっているわけです。教員の任命権も県が握っていると。これはお金の面が強い。市町村、一切負担しませんので、そういうことになっているということも含めまして、教員の任命権も県から市町村というようなことも考えられるというふうに思うわけですけれども、いろいろ言いましたが、この教員の配置という観点から、義務標準法も弾力化すべきということについての文科省のお考えをお聞きしたいと思います。


○政府参考人(樋口修資君) お答え申し上げます。
 今回義務教育費の国庫負担制度を見直すことになったわけでございますけれども、この際、国の責任を適切に果たしながら国と地方の役割分担、費用分担の在り方の見直しを図るという観点に立って、負担対象経費を見直しをさせていただいたわけでございます。
 この負担対象経費の見直しと併せまして制度改正を行うということで、三大臣合意にもございますように、私どもといたしましては、この義務教育に関する地方の自由度を拡大をしていこうということで、この三大臣合意にもございますように、学級編制を一層弾力化をしていこう、あるいは今御指摘いただきました教職員加配に係るメニューを大くくり化することによって、地方がこの弾力的に加配された教職員の配置について適切に行っていくことができるように、こういう教職員配置の弾力化を進めたいと思っているわけであります。
 またさらに、平成十六年度からいよいよ国立大学も法人化をするということで、それに伴いまして、私どもこの国立学校準拠制の公立学校の教員給与の在り方についても見直しを進めながら、各県が教員の給与額等を自主的に決定できるようになどの、こういった制度改革も進めていきたいと思っておるわけでございます。
 この今回の義務教育費の国庫負担制度の見直しと併せて、地方の自由度を高めるような取組については、進めてまいりたいと思っておるわけでございます。


○山下栄一君 だから、合意事項に書いてあることはそういうことなんですけれども、私、先ほど中心的にお聞きしたのは、義務標準法そのものをもう少し弾力化すべきではないかということについて、再度お考えをお聞きしたいと思います。


○政府参考人(樋口修資君) 私ども、義務標準法は、今第七次教職員の定数改善計画の三年度目にいよいよ突入するわけでございます。私どもは、少人数指導あるいは習熟度別の学級指導を通じて確かな学力を子供たちに身に付けていただくような、今そういう教育改革を進めているわけでございます。
 その裏打ちとして、私ども、この標準法と国庫負担制度というものが相まって、私どもは教育の改善を進めているわけでございまして、そういった法律の枠の中で、できる限りのことは私どもも弾力化を図っていきたいと思っているところでございますが、現段階で標準法の見直しということについては、ちょっと私どもとしてはそういう段階にはないと思っているわけでございます。


○山下栄一君 この三大臣合意の一項目めに、義務教育に関する地方の自由度を大幅に拡大するということが、そういう方向性は確認されておりますので、この義務標準法の弾力化も、私は議論、検討すべきだというふうに思いますので、これは、その点についてだけ申し上げておきたいと思います。
 あと、今日は文教科学委員会じゃございませんので、学習指導要領についてももう少し大綱化するということ、また、教育委員会の、形式化しているこの教育委員会制度も更に活力を取り戻すというか再生するというか、そういうことも大きなこの義務教育の地方分権化というテーマにとっては、大事なテーマだというふうに思うんですけれども。
 総務大臣にちょっと所見をお伺いしたいんですけれども、この義務教育制度の在り方をどうするかという抜本的な議論抜きに、お金の話だけじゃ、これは内容の伴わないそういう議論になってしまうというふうに思うわけです。
 この義務教育の制度、在り方そのものの検討するところなんですけれども、今のところは文科省の専門的な審議会でやる、中央教育審議会で多分議論するということになっていると思うんですけれども、私、それだけでいいのかなというふうに思います。そうなってくると、文部科学省的なやはり考え方の結論にならざるを得ないというふうに思うわけですね。
 そういう意味で、何も義務教育についての問題というのは、国民全体の関心ですし、国の根幹にかかわる正に憲法の要請からきている話ですから、内閣としても、別に教育内容にかかわることであったとしても制度の根幹にかかわることなので、文科省にゆだねるということでなくてもいいのではないかと。例えば、財政諮問会議でそういう義務教育の検討部門を設けるということも一つの考え方だと思いますし、場合によっては、総務省でもいろいろ地方自治体で様々な形で職員の方も人事交流されて現場もよく知っておる方もたくさんいらっしゃるわけですから、所管外ということになるかも分かりませんけれども、この制度そのものの検討場所も、文科省に限らず、本格的な財政諮問会議その他で議論することも考えていいのではないかと。そうしないと、偏った見直しになってしまうのではないかというふうに思うんですけれども。
 所管外でお答えにくかったら、国民代表としてでもいいですし、お父さん、おじいちゃんの代表として、そういう立場も、総務大臣いらっしゃるわけですから、そういう観点からでも結構ですので、この件についてのお考えをお聞きしたいと思います。


○国務大臣(片山虎之助君) 今まで三位一体の改革は私が経済財政諮問会議で提案して、経済財政諮問会議を中心にやってきたんですね。ただ、その場合に、案を作るということで地方分権改革推進会議ですか、そこにお願いしてと、こういうことでございまして、国と地方の関係だけ、お金のことだけを中心に議論するのも私はいかがかなと思いながらやってきたので、そういう意味で、中央教育審議会というんですか、そこは教育制度の万般をやるんでしょうか、重要なことを、そこでも大いに議論してもらったらいいと思うんですよ。義務教育というのは教育の根幹ですからね。
 ただしかし、そこだけの意見で物を決めるというわけにはなかなかいかない。だから、いろんなところがいろんな意見を出して、最終的にはそれは閣議ということになるのか、総理ということになるのか、そういうことでまとめていくと、こういうことになると思いますので、だから三大臣覚書でも、あれ、教育改革の中における義務教育制度の在り方もひとつ踏まえてと、こういうことを入れたんですよね。お金のことだけなら入れぬでいいんですよ、そのこと。
 ただ、そういうことを含めながら、やっぱり国と地方の役割分担、お金の在り方と、こういうことなんで、今までの文部省の考え方は標準法でがんじがらめに縛って、がんじがらめじゃないかもしれぬけれども、ほとんどがんじがらめですよね、縛って、さらに負担金を半分出して給与費の、それで学級編制や教職員配置や、ほとんど地方の裁量の余地のないことでやってくれと。だから、それは少し緩めたらどうかというんですよ。
 基本はしっかり国が責任持って守らないけませんけれども、地方のそのある程度裁量の余地、自由度を増さないと、今もう知事さんにとって教育というのは大変重要ですよ。教育をおろそかにするような知事はすぐ落ちちゃう。だから、そういう意味では、自由度を与えたって私はちゃんとやると思うんですよ。だから、そこは基本は国でちゃんと法律で縛ってくれと、自由度を与えてくれと、こう言っているんです。
 それから、全部負担金を、二分の一を死に物狂いで守らなくてもそこはいろんな考え方ができるんで、昔と違うんで、ちゃんと国も財源を与えているんで、トータルでは、こういうことを言っているんですが、文部科学省には文部科学省の立場もありますから、そこはある程度考えながら、中を取ってというのもおかしいんですが、そこで十分な調整をしながらあるべき方向で指標を出していくということが三大臣覚書でございますので、山下委員のお気持ちは分かりますから、私どもは、お気持ちを踏まえながら、また、しょっちゅう踏まえておりますが、踏まえながら十分検討してまいります。


○山下栄一君 今日は、教育基本法の改正を中心とする中教審の最終答申も出るというふうに聞いておるわけですけれども、今の教育改革の話は、もうこれは国民的な大きな課題になるほど深刻な状況になってきているというふうに思います。単に学校教育だけじゃなくて、もうすべてにわたって社会全般の大きな問題であるというふうに思いますし、そのやっぱり中心的な部分が義務教育制度だと思うんですが、これが今のところ財政論中心の議論になっているのではないかというふうにも思います。
 そういうことを考えましたときに、今の総務大臣の御発言は大事なことだと思いますし、そういう観点から、三大臣でこの教育改革の一環の中でどうするかということをしっかり議論していこうというふうな流れについては、私も大事な流れだと思いますので、積極的な国民に開かれた議論をお願いを申し上げたいというふうに思います。
 次に、今回の法改正の中身の話に移りたいと思いますけれども、まずこの外形標準課税ですけれども、これは今まで法人事業税課せられなかった赤字企業にも一定の負担を求めるという内容でございます。しかし、このベンチャーですね、ベンチャー企業につきましては資本金一億円以上ということなんですけれども、このベンチャー企業については、税金を支払うことは大変厳しいのが現実であると。こういう観点から、今回の法案にはこの点を配慮して、創業間もない一定の企業には最長で六年間、法人事業税の徴収を猶予するという、こういう制度になっております。
 この徴収猶予を受けられる期間を最長六年とされた理由、またその対象企業をだれがどのような基準で判断するのかと、お聞きしたいと思います。


○副大臣(若松謙維君) まず、この一定要件を満たす欠損法人についての最長六年間の執行猶予、この制度の創設でありますが、具体的には、徴収猶予ですね、失礼いたしました。
 具体的に二つございまして、まず一つ目は、三年以上継続して欠損法人であって、地域経済、雇用等に与える影響が大だと、こういう場合です。二点目が、創業五年以内の欠損法人であって、その技術の高度性、新規性などが地域経済の発展に寄与すると認められる場合と、こういういずれかに該当するときに、都道府県知事が認める場合に徴収を猶予すると、こういう制度になっておりまして、またベンチャー企業の経営実態を見ますと、単年度収支において六割以上が三年以内に黒字転換しておりまして、さらに累積損失を解消し黒字転換するのに要する期間も五年以内が六割以上という、これは平成十一年版の中小企業白書でございますが、こういったことも参考いたしまして、三年、三年、六年ぐらいがいいんではないかという判断から最長六年にしたところでございます。


○山下栄一君 後半の質問ですけれども、ベンチャー企業というこの定義も非常にあいまいだと思いますので、猶予する、徴収猶予する対象企業をどういう基準でだれが判断するのかということも併せてお聞きしたいんですけれども。


○政府参考人(板倉敏和君) これは、それぞれの具体的な事情に応じまして知事が判断をするということにしたいと思っております。


○山下栄一君 これは、私は、選ぶときにこの猶予制度は大事なんですけれども、それを具体的に選ぶときに今のままでは地域によって格差が出るんじゃないかなと思いますので、基準を明確にしないと、それほどこのベンチャー企業という言葉そのものもはっきりした定義がないように感じているんですけれども、その点どうでしょうか。


○政府参考人(板倉敏和君) その辺はある程度明確にすると同時に、できるだけ実情に応じて知事が判断できるようなそういうシステムを考えております。


○山下栄一君 これは通産省でしたっけ、何でしたっけ、旧通産省、何だっけ、あ、経産省や、経済産業省との連携も大事だと思いますけれども、やはり判断基準はちゃんと用意してやるべきであろうと、非常にこれは切実な問題であると思いますので。
 それから、この外形標準課税の導入によりまして、事務負担が非常に増加するということが考えられます。特に、この付加価値割でという部分があるわけですけれども、付加価値割につきましても、報酬給与額、純支払利子、純支払賃貸料。納める側も自ら計算して申告しなきゃならないと。徴収する都道府県も徴収事務の複雑化、事務負担の増加、これはもう予想されるわけでございます。
 この心配を解消するためにどういうことをやはり導入する側が考えるのかということ、これはきちっと検討しておかなきゃならないというふうに思うわけですけれども、電算システムの整備、それから税務職員の研修、納税者への、納める側のいろいろ相談に乗る体制、このことについての総務省のどういう配慮をしているのかということを、準備しているのかということの見解をお伺いしたいと思います。


○副大臣(若松謙維君) いわゆる徴収、納める側といわゆる徴収側、両方ですね、のお尋ねでございますが、まず、いわゆる納める側の企業側、これにつきましては、これは新しい課税標準を用いることになりますので、ある程度申告事務に係る負担が生じるということは認識しております。しかし、いわゆる付加価値額、資本等の金額ともに、法人税などの税額計算に用いられる数値、例えば損金算入額とか別表四とか、様々な既存の資料、そういったものを是非活用していきたいと考えておりまして、基本的には法人税などの税務申告で用いられている既存資料、これを基にして申告書作成することが可能なシステムにしております。ということで、過大な負担にならないように私どもは配慮させていただいております。
 今度は課税側の対応でありますが、この外形標準課税は平成十六年の四月施行ということで、特に課税庁であります都道府県、ここは電算システムの整備、職員の研修、また課税マニュアルの作成、こういった諸準備が今現在行われているわけでありまして、そのために対象法人に対する説明会を実施するとか、その他外形標準課税の円滑な実施に万全を期する今体制に、講じるための準備をしているところでございます。


○山下栄一君 いろんな議論の末にこの外形標準課税導入という、至ったわけでございますので、様々な心配な部分につきましてはきちっとした準備でスムーズな徴収体制をお願いしたいというふうに思います。
 次に、自動車のグリーン化についてですけれども、この自動車のグリーン化は平成十三年度の税制改正で導入されたと。環境負荷の大きい自動車には課税を強化すると、また逆に負荷の少ない車には軽くするという、そういう仕組みなわけですけれども、これが当初予想されていた以上に各メーカー側の努力が進んでおりまして、技術の面でも非常に革新が進んでおるということで、予想された以上にいわゆる低公害車の普及が広がっておるわけです。当初の見込みと違う形で税の徴収が少なくなってしまったということから今回の税制で見直しをすると。ある意味じゃこの自動車のグリーン化を後退させるようなことになりかねない、インセンティブを弱めるような、そんなことが非常に懸念されておるわけです。だから、一つ星、二つ星はもう駄目ですよと、三つ星に限りますよ、更に三つ星だけじゃなくて低燃費というふうにして、特に軽くする自動車を対象を限定するという、軽くする期間も二年から一年に短縮する。ある意味じゃ自動車のグリーン化を進めようという流れに逆行するような一部取られかねない、インセンティブを弱める、そういうふうな制度の導入ではないかという懸念が広がっております。
 総務大臣はこれまでの自動車のグリーン化の評価、どのように評価されるか、また今回の改正によって今後の自動車のグリーン化に与える影響につきましてのお考えをお聞きしたいと思います。


○国務大臣(片山虎之助君) これは今、この自動車税のグリーン化は平成十三年度税制改正ですね、それであのときやってくれやってくれということなんですが、自動車税は都道府県税収の中のかなりな大きな部分を占めるんで、正直言いまして私は嫌だと言ったんです。嫌だ、嫌だ嫌だと言ったんですけれども是非やってくれと、こういうことなものですから、それじゃ税収中立でやりましょうと、税収中立で。
 今お話しのように、環境の負荷の小さい自動車はまけると。大きい自動車は税を重くすると、一〇%重くすると、負荷の大きいものは。負荷の小さいものは五〇%までまけると。それでトータルで税収中立だと、これでやったら物すごくメーカーが努力したり技術革新をやったんですね。それで大体どっちも二百十億か二百二十億ぐらいだろうと思ったら、七百五十億になったんですよ、そのまける方が。あめとむちはバランスを取らなきゃいかぬのに、あめだらけみたいになっちゃって、むちの方は二百十億なんですよね、増えたのが。マイナスが七百五十億になったものですから、これは本来の税収中立ということで約束したんだから、ちょっとそこは考えてくれと。そこでまた税収中立に戻しますと、低公害車と、三つ印というのがあるんですね、今環境省がやっている。超低排出ガス認定車三つ星、三つ星と低公害車と、この二つになった。これだと税収バランスが取れるんで、そこで今、山下委員、インセンティブがなくなるんじゃないかと、こういうことなんですが、本当はむちだけでもあるんですよ。あめをやって加速させているんですね。だから、そこは私は税収中立に戻しても十分あめとむちのバランス作用はあると、こういうふうに思いますし、本来、あめがなくてむちだけでもかなりそれは進むんですよ。
 そういうことなんで、都道府県税だけに、おまえやれ、おまえやれって。みんなやったらいいんですよ。そういうふうに考えております。


○山下栄一君 そういう意味じゃ、自動車税は県ですから、国税でやる重量税の方を配慮すべきだというふうには思いますけれども。
 環境省にお聞きしたいんですけれども、こういうことになってくると、自動車の、今、低公害車を大々的に取り組もうというようなことを総理自らおっしゃって、公用車も全車何年度までに全部というふうなこともあるわけです。それにも影響を与えかねない話なんですけれどもね。
 私は、環境省としても、この問題は要するにグリーン化を、自動車のグリーン化をともすれば後退させるようになってしまう、かねない。もう一歩、今むちとおっしゃいましたけれども、そういう規制を強化するということも併せて、すべての自動車の、日本で走っている車を環境配慮型にするようなルール作りも、税の配慮という観点ではなくて、大臣はむちとおっしゃったわけですけれども、そういうことも併せてやらないと、これは環境行政としても大きな影響を与えるものではないかというふうに思うんですけれども、この点の取組をお聞きしたいと思います。


○政府参考人(西尾哲茂君) 今の御指摘でございますが、まず自動車税のグリーン化につきましては、十三年度から実施していただきました内容、大変効果がございました。軽課の対象になるきれいな車というのにつきましては、昨年四月から九月までの間で登録された車百八十六万台中約百七万台と、過半にそういうもの、軽課される対象がなるというふうに効果を上げたわけでございます。
 したがいまして、十五年度税制からは三つ星車ということで、今まで一つ星、二つ星というレベルのものについて非常に効果が上がったわけでございますが、更に高い目標を追求していくということは非常に環境対策上も良いわけでございまして、そういう三つ星、更に高い目標を達成した車に優遇をしていただくということでありますので、非常に効果のあるものではないかと思っております。
 さらに、燃料電池車といった新しいものにつきましても対象に加えていただくということをしているわけでございまして、こういうことで、これから三つ星車など、より高い目標に向かった自動車にシフトしていくということで、引き続き大きな環境改善効果が得られると思っております。
 それから、これだけではなくて、いろいろなことを組み合わせて、より自動車をクリーンにしていくべきだという御指摘でございました。これにつきましては、平成十七年度から新車につきましては世界でも最も厳しい新長期規制という排ガス規制をひくことにいたしております。それから、現在、大都市地域におきましては、自動車NOx・PM法ということで、その地域で使用の本拠を有しております自動車につきまして、古い車につきましてはよりきれいな基準に合う自動車に買い換えていただく等の規制も行っております。
 そのようなことでございますので、これらも見合わせまして、十七年度から始まる新長期規制ということで更に一層の高いレベルに向けていくわけでございますので、これに合わせて自動車排ガスによる環境負荷の低減、性能のいい車が普及していくインセンティブというようなものにつきましては、これからも関係省庁とも相談しながら多面的に検討してまいりたいというふうに思っております。


○山下栄一君 関係省庁と連携しながらやらざるを得ない面があるわけですけれども、今、例えば三つ星、新しく車を作る場合には、今、三つ星と言われている基準、これについては環境配慮しましょうということですから、税についても。だから、新しく車をメーカーが作るときには、三つ星以上の車でないともう駄目だと、それより環境負荷の大きい車は生産できないと、こういうルール作りも考えられるというふうに思うんですよね。これは環境省だけではできない話でしょうけれども。こういうことを今おっしゃったんでしょうかね。


○政府参考人(西尾哲茂君) 現在の三つ星の車、これはおおむね現在の規制に対しまして規制を七五%以上上回ったきれいな排ガス清浄の車ということでございますが、平成十七年度から始まります新長期規制は特にディーゼル自動車のクリーン化ということを考えておりまして、例えば重量車のPMといいますか粒子状物質につきましては今より八五%もカットするような、そういうより厳しい新車の規制をひいていこうというふうに考えて実施しているところでございます。


○山下栄一君 ガソリン車についても、今、私申し上げたようなことも積極的に、それはまあいろんな調整は必要でしょうけれども、それぐらいの迫力でやってもらいたいというふうに思います。
 それで、財務省にお聞きしますけれども、先ほどちょっと触れましたけれども、国税でやる、自動車のね、自動車重量税、これは国税なわけですが、これを一部今回地方に譲与する比率を高めるというふうなことは今回入っているわけですけれども、自動車重量税そのものにも税のグリーン化を、これは今入ってないわけですが、別に車というのはその地域だけで走るんやなくて全国を走るわけでございますので、自動車重量税のグリーン化、こういうことを併せてやりゃいいんじゃないかなと思うんですけれども、どうでしょうか。


○政府参考人(石井道遠君) 今、先生から御指摘がございました、自重税にもグリーン化税制をという御議論でございます。そういう御議論があることは私ども承知はいたしております。ただ、現行の自動車関係諸税、これはもう改めて申し上げるまでもないわけでございますけれども、国税、地方税通じて各種税目ございますが、この課税の趣旨、性格がそれぞれ経緯なり内容が異なっておるわけでございます。
 今御指摘がございました国税でございます自動車重量税、これは申し上げるまでもないわけですけれども、自動車の走行が道路の損傷ですとか、あるいは渋滞などの社会的な費用をもたらしている。また、道路その他の社会資本の充実の要請が強いということを考慮いたしまして、一般財源ではございますけれども、主として道路財源を賄うために昭和四十六年に創設されたという経緯がございます。これを踏まえまして、現在、自動車の重量に応じた税負担というものを求めているわけでございます。
 このような自動車重量税の課税の経緯あるいは趣旨を踏まえますと、御指摘ございました低燃費車あるいは低公害車でございましても、道路の損傷等の社会的コストという点では依然として発生しておるわけでございまして、重量に応じた税負担を求めるという考え方が適切ではないかというふうに考えております。
 また、今のそういう税の考え方の中に新たに燃費基準というものを取り込んでいくことが税の趣旨に照らして果たしてどうだろうかというようなことから、私どもとしてはやはり慎重に検討すべきものではないかと考えております。
 なお、車両重量が重い車ほど燃費が悪いという傾向がございます。したがいまして、現在の自動車重量税も御承知のとおり重量に応じた課税の仕組みを取っておりますので、結果としてではございますけれども、この二酸化炭素排出の抑制という要請にも結果としては沿った面もあるというふうに考えております。


○山下栄一君 自動車重量税についても、環境配慮の観点から促進するような配慮をするということを私は是非検討すべきだと思いますし、それほど今この地球環境問題というのは切迫しているというふうに思いますので、また環境省とよく連携取りながら、環境省も負けないように頑張っていただきたいというふうに思います。
 以上で終わります。
 ありがとうございました。

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