156国会 決算委員会会議録 2003年06月16日
○山下栄一君 私は、特殊法人改革の実効性といいますか、を中心に質問させていただきたいと思います。
平成十三年度に特殊法人の改革の基本法ができまして、整理合理化計画が十三年の十二月閣議決定されまして、それに基づいて、昨年の臨時国会、そして今国会、独立行政法人化法案を中心に進んでおるわけでございますけれども、石原大臣が中心になると思いますけれども、併せて総務大臣、また文科大臣にもお聞きしたいと思います。
特殊法人から独立行政法人に移行するに当たっては事務事業を徹底的に見直すということが閣議決定された整理合理化計画にも明確に書いてありますし、また昨年の十月十八日、臨時国会開会日に発表されました基本方針にもそのことが書いてあるわけでございます。しかし、事務事業の徹底的見直しというのは、言葉はすばらしいんですけれども、それがどこまで実際行って、法案化、そして施行されていくのかという、そういうことを検証しなくちゃならないというふうに思うわけでございます。
それで、十五年度予算なんですけれども、十五年度に、例えば独立行政法人に四月から移行、年度内に移行する法人は三十五法人あるわけですけれども、まだ特殊法人というのは残っておる、そういう法人もあります。あわせまして、十五年度予算では、去年から比べますと一兆一千億、税金の投入が削減されたと。ところが、今年度、独立行政法人に移行する、移行した、そういう法人に絞りますと削減率が非常に少ないと。全体的な特殊法人とも含めて比べますと昨年度からは一兆一千億、二七・一%も減っているわけですけれども、独立行政法人だけに絞りますと五・八%だと、前年度に比べて二千三百九十三億円の減だと。
事務事業の徹底的見直しをやって、今年度、法律を施行するのであるならば、削減率は二七・一%を上回らないとおかしいんではないかなと私は思うわけですけれども、これはどういう考え方で。今、余り見直しが進んでいないということなんでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) こういう整理だと思うんです。百六十三のすべての特殊法人については、やっています事業、これは共済組合等々も入っていますけれども、整理して、時流に合っていないもの、民間に任せられること、あるいはもうその事業をやらなくていいものの整理をいたしました。組織形態論が廃止、民営化、そして公の事業としてやはり今後もある程度やっていかなければならないものを実は独立行政法人というふうに整理をさせていただいたわけであります。その結果が、委員が御指摘のとおり、十五年度でいうとおよそ二千四百億等々の削減と。これは、やはり独立行政法人として仕事をしていただくということを前提に歳出の削減を塩川財務大臣を中心に御議論いただいたところがその数字になっている、こういう御理解をしていただきたい。
すなわち、何が申したいかというと、もう独立行政法人、すなわち公の事業としてやるのをやめてしまえと言えばもっと巨額の削減額というものが出てくるのではないかと思っております。
○山下栄一君 事業が同じように継続しておるならば予算は必要なわけですけれども、徹底的見直しをするということは事業そのものも減っていっている、減らしていくということが前提だと思いますので、こう聞かせていただきましたので。
財投ですけれども、財政投融資というのは特殊法人の時代には何十兆という金額が投入されてきているわけですけれども、この独立行政法人に移行するに当たっては既に、資金運用部への預託というんですかね、これの法律は本当に改正されましたわけで、財投資金の投入を独立行政法人移行後も引き続き続けていくということになると、これ財投改革になるのかということを思いますし、多額の運営交付金その他の税金が投入されておる独立行政法人にまだ相変わらず財投が投入されている。この今年度移行した独立行政法人に絞りましても、十二、三法人で三千億を超える財投の資金が投入され、中には、例えば福祉医療機構のように、この十月から独立行政法人になるのに、移行後も去年よりも財投資金が増えているというような独立行政法人もある。
財投資金の投入は事業の肥大化につながるというふうに私は思うわけでございまして、財投資金が引き続き投入されているということについては、これ特殊法人改革にならないのではないかと。御見解をお聞きしたいと思います。
○副大臣(小林興起君) 財投についての御質問でございますが、法律的には、要件を満たしておれば独立行政法人にも出せることにはなっております。ただ、引き続きおっしゃるとおり出すべきかどうかというのは、一つ一つの事例に照らして考えていくべきで、もちろんございます。
○山下栄一君 ちょっとこれは、鳴り物入りでこの財投の計画を小泉内閣は打ち出したわけでございますので、独立行政法人移行後も財投を投入するということになりましたら、何のための改革なのかということに、私は、これは中期目標の検証もこれから行われるわけでございますので、大事な観点にすべきだというふうに思っております。そういう意味で、事務事業を徹底して見直すということの検証が大事だなというふうに思うわけでございます。
石原大臣、お伺いいたしますけれども、先ほど冒頭申しましたように、十五年度中に三十五法人が、法律が成立して、場合によっては十月から施行される、来年一月から、来年三月からと、十五年度中に移行するわけですね。これは三十五法人あるわけです。これは移行するということを、各省庁関連のある独立行政法人については、事務事業を徹底して見直したのかどうかということが非常に問われると思うんですね。こういう、本当に見直して法律を提出したのかということをどうチェックするのかなと。これは、総理の下に置かれる行革本部、その最高責任者である石原大臣がしっかりとこれは検証しないと、各それぞれの役所が中心に法案出しているけれども、徹底的に見直して法案化したのかということは、これは大変重要な検証の項目だと思うんですね。
法律施行して、実施してからやるんだということでは、ちょっとこれは整理合理化計画の精神に反するのではないか。法律を出す以上は予算も、例えば十五年度途中で移行する場合は、特殊法人から例えば今年十月から移行する場合は、それまでは特殊法人で途中から独立法人になるわけですから、去年の予算編成の段階で事業の見直しをして予算化しているはずなわけでございますし、体制も全部組んで、人事もきちんとやって法律にこぎ着けて国会提出するわけですから、この三十五法人について事業の見直しが徹底してやられたかどうかということを検証した上で法案が提出されているというふうに思うんですけれども、その手続になっていないんでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) こういうふうに是非御理解をいただきたいのは、整理合理化計画で決めましたのは平成十三年の年末でございます。そのとき当方の事務局で考え得る、その時流に合っていない事業あるいは重複している事業、これを整理をいたしました。それに基づいて百六十三法人ベースの改革が行われ、ただいま委員が御指摘の三十五法人について法案が通り、この特殊法人から独立行政法人という移行期間が今年度にやってきたわけでございます。
その法人の現在行う事業、予算というものの責任は、その所管省庁を担当している大臣が担っているわけでございます。
そして、その役所に、その独立行政法人の、委員が御指摘した非常に重要なポイントでありますけれども、整理合理化計画で削減したとされている事務事業、あるいはまた、これから新しい法人成りをしたときに、その法人がやらなくてもいいような事業があるのではないかというようなチェックは、その所管している省庁の側で一義的に調べていただくというふうな整理になっております。
そして、それをチェックするのが総務省という形になっておりまして、その推移を見て、委員の御指摘のような無駄というものがあれば、行政改革というものは実は終わりがないわけでございますので、これからも見直しをしていかなければなりませんし、予算の面で、ただいま財投の話を委員はされておりましたけれども、予算的にもその独立行政法人が必要以上なものをしているようであるならばこちらとしても注意をしていくと、こういう整理になっております。
○山下栄一君 次に、特殊法人から独立行政法人じゃなくて、元々国の、国立研究所等の直営であったところからの独立行政法人についてのチェックがちょっとどうなっているのかなというふうに思っております。
例えば役員の報酬の問題、それから役員数、国立研究所時代は、役員に当たるような形の、例えば所長さん一人だったと。ところが、実際、独立行政法人になってからは、役員の方が一人から四人に増えたり五人に増えたりしているというようなことになっているわけですね。それから、報酬も公務員時代と比べると大幅にアップしていると。定年についても、当たり前のことかも分かりませんけれども、国立研究所のときは六十歳だったと、それが独立行政法人になると六十五歳、理事長、副理事長等は七十歳まで行けると。これが改革なのかなと。分かりにくいなというふうに思います。
あわせて、国交省の中に北海道開発庁所管だった北海道開発土木研究所というのがありましてね、ちょっと国交省の大臣、お呼びしておりませんけれども、この国立研究所時代、所長だった方が所長を辞めて、退職金もらって辞めたと、それが独立行政法人になったと、同じ人が、所長辞めたのにまた今度は理事長になって、またこれ退職金もらうというふうになっていくわけですね。
ということは、この国立、直営であった研究所その他が独立行政法人になると非常に、ある意味じゃ隠れみのになって、定年は上がるわ報酬はアップするわ役員は増えるわと。同じ人が同じ役職に就いて二回も退職金もらうというのは非常に分かりにくい。国民から見て、独立行政法人というのは一体何なんだと、国家公務員の定数削減のための、定員逃れのためのやつなのかと、これは改悪なのかというふうな、そういう今激しい非難があるわけですけれども。
特定独立行政法人になったケースが多いと思うんですけれども、この辺の改革の理念というのはちょっとおかしいなと思っているんですけれども、石原大臣の御感想を。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいまの委員の質問は二つのことがあると思います。すなわち、先行して独立行政法人になりました旧国立系の行政機関あるいは博物館、美術館等々といったもの、そして今回の特殊法人から独立行政法人になったもの、その二つがあるということをまず御理解をいただきたいと思います。
平成十三年に実施しました中央省庁の改革の一環として、平成十三年の四月一日、森内閣のときでございますけれども、ただいま委員が御指摘されましたような国の試験研究機関、検査検定機関等々が独法化いたしまして、この法案の審議というものは平成十一年に続総務長官の下でかなりの審議時間を得て結果を得たところでございます。
これらの機関は、委員が御指摘のとおり、国の機関から移行したものが多いために、その事務事業に高度な知識が必要ですから前任者の方がまだ引き続いて人材を充てると、こういうことが過去の答弁でもなされているわけでございます。その一方、独立行政法人通則法におきましては、独立行政法人の長は主務大臣が、役員については独立行政法人の長がそれぞれ任命するということになっております。そんな中で委員が御指摘の問題が私は発生してきているのではないかなと思っております。
そして、今回の独立行政法人の改革、特に役員数は、業務上運営、業務を運営をしていく上で最小限になるようにということで、個別法でその上限というものがさきの臨時国会で審議されましたけれども、個別法で役員の上限が決められております。その結果どういうことになったかと申しますと、現在の特殊法人と比較いたしまして、法定数で四割、常勤数で四分の一削減し、こちらの部分は役員の数も実は削減されているわけでございます。
そして、この給与、役員報酬の方でございますけれども、支給基準等を今回公表することにいたしました。と申しますのも、委員が御指摘のとおり、大した仕事もしていないのに必要以上に取っているんじゃないか、そういう実態が実は公にされていなかった、こういうものを公にし、役員報酬については、独立行政法人評価委員会がその役員報酬が適切であるのか適切でないのかということを申し出ることにしております。
また、昨年の十月十八日の特殊法人改革推進本部において、この役員報酬、給与について、適正水準にするとともに国家公務員及びほかの独立行政法人と比較できる形で、比較することによって、今、委員が御指摘の先行独法との比較というものがなされるわけですけれども、その具体的手法について、やはり委員の御質問の趣旨にのっとる形で関係部局で今検討を進めているというところでございます。
○山下栄一君 今触れられました役員の報酬もそうなんですけれども、独立行政法人の一般職員の給与ですね。給与水準を公表しなさいと通則法に書いてあると。ただ、これを、閣議決定、改革推進本部決定ですね、基本方針の中では、今お述べになりましたように、国家、ほかの公務員の方と独立行政法人の職員の方が比較ができるように分かりやすく公表することになっているわけですけれども、これはまだ検討中だと思いますけれども、これは是非、国民から見て分かりやすい比較の仕方で公表すべきだというふうに思いますけれども、人事院のお考えをお聞きしたいと思います。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 昨年の秋にも同じ御質問をいただきました。
現在、検討をしておりますけれども、要は、お忙しい国会議員さんが一目見て分かる、あるいは素人の国民がやはり同じようにすぐに分かる、そういうような方式で公表できないものかと、公表したいということで検討を進めております。
○山下栄一君 独法の職員の給与についてはこれは人事院の所管外だというふうには思うわけですけれども、私は、国家公務員の給与については人事院が調査、民間調査されて、民間と比較しながらやっておられるわけで、各省庁におきましても、特に石原大臣の下で監視していただいて、比較できる形で分かりやすく公表という本部決定を速やかに実現していただきたいというふうに思います。
残された時間、政策行政評価についてお聞きしたいと思います。
独法化することによって非常に裁量の余地が大幅に拡大されたと。したがって、今度、この業績評価をしっかりやらないとこれはちょっと大変国民の期待に反するようになってしまうと思うんですね。裁量の余地は増えて大量の公金、公的資金が投入されるにもかかわらず評価が甘いと、こうなると実効性が上がらないというふうに思うわけでございます。
そこで、ちょっと具体的にお聞きしますけれども、中期目標、三年から五年、その三年、一番短い三年を中期目標にしている独立行政法人一つだけありまして、これが文科大臣所管になるんでしょうか、教員研修センター、独立行政法人教員研修センター、これ十五年度が最終年度になっていると。最終年度、中期目標が実際どれだけ達成されたのかということを初めて行う独立行政法人が文科省の関係のところの独立行政法人であるという。
通則法三十五条には、文科省の評価委員会の意見を聴かなきゃならないと書いてありますし、同時に、総務省所管、総務省にあります独立行政法人の評価委員会、ここは勧告することができると書いてあると。
いずれにしても、最終責任は、大臣がきちっと評価したのかということが問われると。中途半端な評価になってしまうと、何のために公的資金投入したのかということになると、また独立行政法人にしたのかということになると、実効性が問われる最初のケースがいよいよ今年度来ようとしているわけでございますけれども。
私は、これ、そういう材料がびしっとあるのかなと。中期目標を達成する、また場合によっては事業の改廃、組織の改廃まで含めた評価を最初に行う。この評価が試金石になるというふうに私は思うんですね、独立行政法人の実効性について。この点、文科省、文科大臣の不安はないのかどうかということをお聞きしたい。
○国務大臣(遠山敦子君) 御指摘の独立行政法人教員研修センターは、平成十三年四月に設立されたいわゆる先行独法でございます。そのセンターは、これまで文部科学省内の各局課などにおいて行っておりました国として行うべき教員研修を、国と地方公共団体との役割分担を踏まえた上で一元的、総合的に、かつ効果的、効率的に行うために設立されたものでございます。中期目標の期間につきましては、平成十三年度から平成十五年度までの三か年となっております。
平成十三年度の事業の実施状況についての評価は既に行われておりまして、これは文部科学省の評価委員会で行ったものでございますが、全体として法人一年目の活動が十分に整理をされて、効果的に遂行しているとの評価をいただいております。平成十四年度分の評価につきましてはこれから行われるところでございます。
十三年度のその評価結果におきましては、都道府県等の研修事業に対する指導、助言、援助につきまして今後更に積極的な役割を果たすべしという提言がありましたので、平成十五年度予算に情報提供関係の経費を計上するということで、評価結果を予算に反映しているところでございます。
中期目標期間終了時、これは今年度末になるわけでございますが、そのときには、教員研修センターの業務を継続させる必要性あるいは組織の在り方など、全般にわたる検討を行うことになっております。
その際には、私は、国として、国が行うべき研修といいますものは、各都道府県において中心的な役割を果たす教員の研修を行うこと、さらには、全国的に喫緊の課題、例えば食中毒が起きた、あるいはエイズ、薬物の問題、あるいは最近大きく私どもの政策課題としております英語研修といったような、そういうものに着目した研修をやるのがいいというふうに考えておりまして、そのような観点から、事業の必要性、あるいはより効率的、効果的な研修が行われる組織体制があるかどうかということについて十分検討してまいらねばならないというふうに考えております。
○山下栄一君 時間が参りましたので、総務大臣に総務省の評価委員会の勧告の基準を、方針をお聞きしたかったんですけれども、また次の機会に、もう時間なくなって、申し訳ありません、済みません。
(午後)
○山下栄一君 行政改革について、特に独立行政法人化の実効性ということについて総理に質問したいと思います。
午前中も質問させていただきましたけれども、特殊法人は廃止という方法、そして民営化、さらに独立行政法人にするという、百六十三法人対象になりました整理合理化計画のうちの、今現在、十五年度中に百近く、九十四法人が独立法人になるわけですけれども。
私は、これ多くの税金を投入し、そして理事長を中心にしたトップに大幅な裁量権を与えたと。税金を投入したけれども果たしてそれが有効だったのかという検証は政策評価、行政評価に懸かっているというように思うんですけれども、その行政評価、政策評価体制が果たして機能するのかなという非常に疑問を持っております。
午前中も質問しましたけれども、独立行政法人は中期目標を掲げ、中期計画を作って、その達成状況を検証するわけですけれども、いよいよ今年度、十五年度、三年の中期目標を掲げた文科省の独立行政法人の教員研修センターがいよいよこの三年間の成果が問われるという、そういう年度を迎えているわけです。
したがいまして、この非公務員型の教員研修センターの評価がどうされるのかということ。それがおざなりの評価に終わってしまっては、これは国民の期待を裏切ると思いますし、独立行政法人も余り特殊法人と変わらなかったなということになってしまうと。
これ、この改革につきましては、総理もスタートの時点に当たって非常に疑問を、というか心配されていた面、本当に実効性上がるのかということを指摘されていたように思うわけですけれども。
ちょっと、石原大臣、この中期目標を数値目標として具体的に分かりやすく掲げてやりなさいと、こういう指針を、策定指針を作られておりますよね。例えば、公的資金の投入額がどれだけ削減できたか、また常勤職員がどれだけ減ったのかという数値目標を掲げて、できるだけ分かりやすく評価しやすい形で中期目標を作りなさいという策定指針を掲げられているんですけれども、現実はこういう明確な基準というのは作られているんでしょうか。
まず、それをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) このお話は午前中も御議論をさせていただきましたが、ただいま委員の御指摘は、十月に取りまとめました中で、「新独立行政法人の明確かつ具体的な中期目標の設定」ということで、「独立行政法人の運営については、主務大臣は一般的に関与せず、基本的に長の裁量に委ねられ」ることから、委員の御指摘のとおりでございます、「独立行政法人が所期の成果を挙げるためには、的確な中期目標の設定と厳正な評価が極めて重要である。このような独立行政法人制度の特色を踏まえ、新独立行政法人の設立にあたっては、主務大臣は、明確かつ具体的な中期目標を設定すること」ということを決めさせていただいたことでございます。
そして、これは午前中も御答弁をさせていただきましたように、すべての独立行政法人は所管省庁に属しております。その第一弾として文科省のものが出てくるわけでございまして、委員御指摘のとおり、この点は非常に重要で、ここでいかに客観的な、世間だれが見てもこの改革の趣旨にのっとっているかということが明らかにならなきゃいけない。今御批判があるのは、その評価というものがお手盛りになるのではないかという御批判があるわけでございます。そういうものにも対処できますように、民間有識者九人から成る参与会議を特殊法人の推進本部の下に設置させていただいておりまして、委員の御懸念のようなことがありましたら、そこでその問題点を速やかに明らかにする、この客観的な基準というものも、だれから見ても客観的で、ものであるというようなことをこの第一号が出た段階で参与会議にもお諮りをさせていただいて、委員の御懸念におこたえしていかれればと考えております。
○山下栄一君 参与会議も含めて、行革本部で作られた策定指針、これがきちっと機能すれば私は問題ないと思うんですけれども、明確な数値目標を作って各それぞれの特殊法人が中期目標を掲げれるかということがあると思うんですね。
それで、総理にお伺いしたいと思うんですけれども、三年たちました、五年たちました、主務大臣が責任を持って事業をやめるか続けるか、場合によったら組織を廃止してしまうかという、そういう一歩踏み出た決断を出す材料をどれだけ大臣が持てるかと。そのためには、各省庁にある評価委員会が的確な意見を言うことができるか、また省庁を超えた組織である総務省の独立行政法人評価委員会が的確な勧告、鋭い勧告が勧告できるかというように思いましたときに、私は、それぞれ識者の方は一生懸命頑張っておられるんですけれども、各年度の第一次意見なんか見ましたら、どの行政法人にも同じような抽象的な意見を総務省の独立行政法人評価委員がおっしゃっていると。それぞれの独立法人は違うのに文章が皆同じような第一次意見になってしまっていると。ちょっと時間の関係で細かく言えませんけれども、そういう実態があると。
要するに、評価をするけれども、材料を提供する資料はほとんど役所が作る。独自に現地調査するような能力も持っていない。そんなことで果たして、体制的には評価委員会という斬新的な組織はあるけれども、ABC三段階、五段階にしましても、大体まあAかBか、そういうふうなことに終わってしまうのではないかという懸念を当然持つわけですけれども、その辺の、業績評価が果たして実効性のあることができるかという、現体制でですね、このことへの疑問に総理はどうお答えになりますか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) ようやく特殊法人の整理合理化が始まったわけでありまして、この廃止、民営化あるいは独立行政法人、この独立行政法人も独立採算制、さらに企業会計原則、そして今後の事業についての見直しというのは、特殊改革推進本部に参与会議も設けて、不断に見直しを行わなきゃならないということで今進めております。
これから新しくそういう法人になったのが実際の趣旨に合ったような活動をしているかというのは今後のことでありまして、これについては不断の見直しが必要だと思っております。ようやく動き出した整理合理化でありますので、趣旨にのっとって不断の見直しが必要だと思っております。
○山下栄一君 それで、私提案したいんですけれども、先ほども佐藤委員だったと思いますけれども、会計検査院の機能を強化すべきという、総理もそれは賛同されました。私も本会議でそういう質問をさせていただいて同じような答弁をいただいたんですけれども、実は、会計検査院というのは平成九年に法改正されて、議員立法で法改正されたんですけれども、特に有効性、予算を投入した、税金を投入した、それでどれだけ目的を達成しているのかという観点からの評価を大事にしようと、大事にしろという法改正が行われているんですね。
よく考えましたら、この会計検査院というのは、調査能力、日常的に恒常的に持っているわけですし、現地調査もできる能力を持っている。三年間、五年間の単位であれば、またすべての独立行政法人を三年、五年のインターバルでやると百幾つの独立行政法人を全部チェックできると思うんですね、具体的に。資料も自ら集めて独自の判断でできるという体制を会計検査院は恒常的に持っている組織だと。まして、この平成九年の議員立法の改正で有効性をきちっとチェックすることが会計検査院の重要な仕事だと、こういうふうに法改正したわけですから、少なくとも会計検査院がこの十三年度も数多くの措置状況、法令、制度の見直しも含めた提案をしておりますけれども、それは別に尊重する義務も何もないという状況になってしまっているわけです。
私は、通則法に、この会計検査院の有効性の指摘については、各独立行政法人また評価委員会は尊重するぐらいのそういうことを、やっぱり指摘された、会計検査院が指摘したことぐらいについてはちゃんと指摘を尊重して、措置状況を提案しているわけです、提案する役割を担っているので、それぐらいの連携はすべきだというふうに思うんです。今、連携がないんです。だから、有効性をチェックして事業評価もするわけですから、正に政策評価をする。体制的には、各省庁の評価委員会とか総務省の評価委員会、別に優れた方々がいらっしゃるんですけれども、だけれども、それは既存の資料を見て書類チェックしかできない。これを考えたときに会計検査院の機能強化、そして政策評価の観点から会計検査院の指摘を尊重する、使う、大事にする、こういうことは当然やるべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 会計検査院が指摘された事項については、真剣に受け止めて改善策を講ずるべきだと私も思います。
○山下栄一君 総理の御指摘を、私、法律に書いても、独立行政法人通則法に書くべきかなとも思いますけれども、これはまた別の機会に提案したいと思いますけれども、今の総理の御発言を重みのある発言として私は受け止めたいというふうに思います。
天下りなんですけれども、この天下り問題も今非常に国民の関心というか、厳しいまなざしが光っていると思うんです。今、民間は非常に厳しい。公務員の方は定年前に辞めても定年後も場合によっては七十歳ぐらいまで、特に指定職の方は非常に保障されておると。それも非常に、退職金の見直しも行われましたけれども、この天下り問題についてはますます給与の状況も含めまして国民の見方は厳しくなっている。我々これだけ苦しい、苦しい思いをしているのに公務員は何なんだという、そういう当然のことだと私思うわけですけれども。
天下りなんですけれども、特殊法人については、これは官庁OBの方は二分の一以下にするべきだという、そういう閣議決定が平成九年に行われております。昭和五十四年以来そうなんですけれども、平成九年度は更に再確認されたんですけれども、実態は、今年三月に発表されました天下りの、独立行政法人等の役員に就いている退職公務員の状況の公表というのが三月二十八日に行われたんですけれども、これを見ますと、今ある特殊法人、二分の一以下にするべきだと言われていた特殊法人、今の特殊法人ですよ、例えば、ちょっと、たくさん、もうほとんどの役所にそれが当てはまるんですけれども、これは経済産業省の新エネ機構では十三人中十人が官庁OBだと。国交省でも、水資源開発公団十人中八人、都市基盤整備公団、独立行政法人化されておりますけれども、十三人中十人とかね。総務省の、これも特殊法人、民間法人化された特殊法人なのに、郵便貯金振興会、五人中五人全員官庁OBとか。
要するに、平成九年に二分の一以下に努力せよと言われた、そして民間の方をできるだけ役員に登用せよと言った閣議決定を無視するような状況が続いていると。特に独立行政法人、現在、現行の独立行政法人に至っては百七十九人中百三名が官庁OBだと、二分の一どころではないという、そういう状況になっております。
これは、だから平成九年の閣議決定はもうどうなったのかなと。独立行政法人と騒いでいる間に、本来の特殊法人のたががもう緩んでしまったんじゃないかなと。公務員の方への批判が厳しいだけに、これはもう一度何らかの、独立行政法人になっても、この数値目標といいますか、これ、基準以下にしなさい、場合によっては二分の一以下にしなさい、三分の一以下にしなさいというぐらいの一つの目安を示すべきではないかと。今は何にもなくなってしまったと、独立行政法人については特にですね。特殊法人すら守られていないという、これについての総理の所見をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 特殊法人等が役所の出先機関となって、その役員人事等、役所を退職した後、既得権益みたいに当然天下り先になっていると、こういう弊害を直していかなきゃならないというのは当然だと思います。
また、その観点から、役所で今、四十代でも五十代でも退職させる、これもおかしいのじゃないかということで、退職年齢をもっと引き上げるべきだと、これ、ようやく始めましたよ。これだけでも非常に今まで抵抗があったと。序列が狂うとか、あるいは同期が仕事しにくいとか、五十代で退職させなきゃならないというのは、これは働き盛りですよね。
そういう点において、もっと特殊法人に天下りしないで、役所の中で働けるようなやり方を考えたらどうかということで今始めていますし、同時に、今の特殊法人について役所の出先機関、当然、役所が所管する特殊法人は役所のOBが座るのが当たり前だというそういう観点はやめなきゃいかぬと。やっぱり適材適所、民間からも積極的に登用するような方法を考えるべきだと。これは長年の慣行ですから一朝一夕にはいけないと思いますけれども、現に今私が申し上げたような方向で見直しが進んでいるし、これからも進めていかなきゃならない。
やっぱりこれは意識の転換、発想の転換も必要だと思いますので、この点については、国会でも指摘されましたように、どんどん特殊法人を渡り歩いて、二年か三年でまた退職金持っていく。こういうのもおかしなものだと。中には、事務次官よりも特殊法人のトップが給料多いのもおかしいじゃないかということで、これも直した、役員も既にもう三割か四割減らしている、着実に進めていきますので、今言ったように、各役所も今までの関連する特殊法人は自らの役所の出先機関と考えてはいかぬと。これはやっぱり意識をよくそういうふうに持ってもらいたいと。
それで、ある程度給与を上げないと民間から来ないんですという話も聞きますけれども、ある程度の所得を保障すれば、必要な仕事については、能力のある人がいるんじゃないかとか、今の産業再生機構でも、民間の給料よりも安くても自分はこの仕事に入ってみたいという人も出てきたわけですから、何も給料が高くないと来ないという状況でもないだろうと。一定の所得を保障すればいい人材はいる、もう探す努力も必要だという、やっぱり意識の転換も必要だと思います。
○山下栄一君 定年も、独立行政法人の場合は、先ほど公務員の定年引上げの話ありましたよね。ところが、六十五歳、七十歳まで勤めることができるようにこっちも引き上げていく、独立行政法人の、法人の定年も引き上げるようになっているわけですね。これはだから余り国民の賛同が得られない状況になっていると。
先ほど確認しましたように、平成九年に、最近の話です、確認しました常勤役員については、官庁出身からのOBの就職については半数以内にとどめるというこの閣議決定ぐらいは独立行政法人についても課すべきではないか、課すというか、示すべきではないかと思いますけれども、この点はいかがですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 閣議決定を尊重して、これが実現できるように努力したいと思います。
○山下栄一君 尊重されない実情が広がっておりますので、各省大臣もよろしくお願いしたいと思います。
残された時間、同じく給与にかかわる手当の問題なんですけれども、お手元にちょっと資料行っていると思いますが、公務員の手当もいろいろあると。その中でちょっと、一つ通勤手当、そして調整手当があるんですけれども、時間の都合で通勤手当しかできないかも分かりませんけれども、これは分かりやすい話ですので、ちょっと総理にお聞き願いたいと思うんですけれども。
今現在、公務員の皆さんへの通勤手当は、一か月定期、一か月ごとに渡しているわけですね。それを六か月という形でお渡しすると、当然のことながら安くなるわけです。これは既に東京、大阪でこういう改革しまして、大阪でも数億円の削減になったというふうに、歳出削減です。東京におきましてもこういう提案が先日されまして、東京都の局長の試算によりますと、二十八億円の削減になったと言われております。
これを公務員、国家公務員に適用したらどうなるかと。ちょっと人事院総裁に来ていただいているんですけれども、時間の都合でもう私の方から申します、済みません。通勤手当は四百八十七億円、今支払われております。対象者は、歩いて通勤する方もいらっしゃいますが、対象者は二十二万四千人ですね。平均が大体一万八千円からという。もちろんJR、民間鉄道、バス、それぞれ削減率が違うかも分かりませんけれども、JRの率を適用しますと、一か月定期を六か月定期に転換するだけで七十五億円の削減ができるという、こういう、通勤手当だけですけれども、そういうふうなことになるわけです。東京都だけでも二十八億円ですからね。もう少し厳密にするともっと違う試算が出てくるかも分かりませんけれども。
こういうふうに考えましたら、今、民間が極めて厳しい状況にありますので、私は、こういうことも丁寧に、やはり国民が分かりやすい削減、歳出削減につながる話だと思うんですよ。税金を上げる前に、消費税を上げる前にまず無駄遣いがあるのかないのかということを見直せということが、総理の一番大事なこととされていることだと思いまして、通勤手当についても、大阪、千葉ではもう実施していますし、地方公務員で、東京も石原知事がもう検討するというふうにおっしゃいましたわけですけれども、国家公務員についてもこれを適用したらどうかと。一か月定期を六か月定期で支給することによって削減図るという、このことについての。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今初めて伺ったものですが、なぜ委員御指摘のようなことができないのか、これは担当だれですか。その意見を聞いて、これは検討に値することだと思いますので、何で今までできなかったのか、よく理由を聞きたいと思います。
○委員長(中原爽君) お時間ですので、答弁は結構でございます。
○国務大臣(片山虎之助君) 一問だけ、総理の質問ですから。
これは人事院勧告なんですよ、手当も勤務条件だから。人事院から勧告いただければ、検討いたします。
○山下栄一君 ありがとうございました。