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国会質問

156国会 予算委員会会議録 2003年07月11日


○委員長(陣内孝雄君) 次に、山下栄一君の質疑を行います。山下栄一君。


○山下栄一君 公明党の山下でございます。
 最初に、やみ金融対策、やみ金融問題をお聞きしたいと思います。これは最近起こった、起こっておる問題ではないというふうに思いますけれども、非常に深刻な影響がある問題でございます。
 法外な高金利で暴利をむさぼる、そして、それだけではなくて、非常に借りた人に対する執拗な取立て、こういうことで非常に地獄の苦しみを与え、場合によっては自殺に追い込む、こういう事態になっておるわけでございまして、特に先月、大阪の八尾で起きました、六十代の御夫婦、そしてその奥さんのお兄さん、八十歳、八十一歳でしたか、三人の方が、この取り立てておるやみ金融業者に対する大変な恨みの中、鉄道自殺をされた。
 こういう悲惨な事件が起きたわけでございまして、この問題に対しまして各自治体でも様々な御要望が出、東京都を中心に具体的な対策もされておるわけでございますけれども、この問題、国会でもきちっとした対応をする必要があるということで、政府・与党、また、与党ですね、それから野党も含めまして、やみ金融対策の法制度を作るという、原案も大体整ったようでございますけれども、この被害と悲劇を防ぐ法制度、このことにつきましてお聞きしたいと思います。
 金融庁にお聞きいたします。
 この入口の部分、業者の登録制度見直し、登録要件の厳格化、この効果につきまして、この法案に盛り込まれておりますけれども、既に御承知だと思いますので、効果につきましてお聞きしたいと思います。


○国務大臣(竹中平蔵君) 山下委員御指摘のように、このやみ金の問題というのは本当に重要な、社会問題化している重要問題だと思います。
 与党において様々な御検討をいただきまして、そのやみ金融対策法案、おおむね合意に至ったというふうに承知しておりますが、まず貸金業者としての登録が、これは安易に行われてはいけないということで、登録審査の強化、登録要件の見直しが織り込まれたというふうに承知をしています。
 これは具体的に言いますと、登録するときに本人確認を強化する、更には暴力団関係者でありますとか貸金業の遂行に必要な財産的基礎を持っていない人、そういう人の届けを拒否する、そういう内容と承知しております。
 こうした登録要件の見直しによりまして、悪質な事例を排除できる大きな効果があるものというふうに期待をしております。


○山下栄一君 二点目ですけれども、今回、法案に盛り込まれる見通しであるわけですけれども、二点目ですけれども、取立て行為の規制の強化。現行法でもそういう規制は抽象的に書いてあるわけですけれども、これは具体的に書き込んで、そして取立て行為の規制を強化する必要があると。
 今回の八尾の事件におきましても、その取立ての執拗さというのは大変なことがありまして、暴言もそうですし、待ち伏せ、張り紙。それだけではなくて、勤務先にまで押し掛ける、電話をする。もっとひどいのは、近所の人に、近隣の人にまで、おまえも保証人だろうということで関係のない近隣の人にまで押し掛けるという、そんな大変なことから被害者本人が苦境に追い込まれると、地獄の苦しみを味わうということになっておるわけですけれども、取立て行為の規制の強化についての効果、お願いします。


○国務大臣(竹中平蔵君) 先ほどのその合意、与野党間で合意に至ったその法案の中では、債務者に関する行為として大きく三つあるというふうに承知をしております。
 まず、無登録者、無登録業者による広告、勧誘、白紙委任状の取得、悪質な取立て、これを罰則の対象にしたというのが第一の点だと思います。
 第二に、取立て行為については、従来、規制の対象が登録業者に限られていたんですけれども、また、具体的に対象となる行為も具体的には当局の運用にゆだねられていたんですけれども、これをはっきりとさせた。貸金登録業者の有無を問わず規制の対象とする。正当な理由のない夜間の取立てや、第三者の弁済要求など、取立てに当たって禁止される行為を法律的に具体的に規定する。
 第三番目としては、これ、出資法の上限金利がありますが、二九・二%という出資法の上限金利がありますが、これを超える高金利を要求する行為も新たに罰則の対象とする、こうしたことが内容として織り込まれた。
 委員御指摘の、債務者が自殺に至った八尾市のような事件のケースでありますけれども、これに関しても、例えば正当な理由なく居宅以外の場所に電話、訪問するようなこと、債務者以外の者に対して張り紙など借入れに関する事実を明らかにすること、更には債務者以外の者に対してみだりに弁済を要求すること、こういった事項が法律で禁止されるということになりますので、一定の有効な対策が講じられるものというふうに期待をしています。


○山下栄一君 法務大臣にお聞きします。
 今回、法案に盛り込まれる見通しでございます刑事罰の強化、この効果についてお願いします。


○国務大臣(森山眞弓君) お尋ねのいわゆるやみ金融対策法案におきましては、近時、やみ金融問題が大きな社会問題となっていることを踏まえまして、貸金業規制法及び出資法を改正しようとするものであると承知しておりまして、罰則の関係では、貸金業規制法上の無登録営業等の罪や、出資法五条の高金利の罪等の法定刑を引き上げるとともに、出資法五条の高金利の罪について、従前の契約罪及び受領罪に加えまして、高金利の要求罪を新設することなどを内容としているものと承知しております。
 このような内容の法改正が実現いたしました場合には、罰則の新設等によりまして、高金利の要求等、従来それ自体は罰則の、処罰の対象となっていなかった悪質な行為につきましても処罰が可能になるほか、罰則の法定刑の引上げによる抑止力も期待できるものと考えております。
 検察当局におきましては、従来から、法律の趣旨を踏まえた適正な処理と、起訴した場合の、起訴した事件の公訴維持、適正な量刑確保に努めてまいったところであると承知しておりますが、御指摘の法改正が実現いたしました場合には、その趣旨を踏まえた厳正な事件処理と量刑確保等に努めていくものと考えております。


○山下栄一君 刑事罰が弱いということから、非常に検察の対応も難しかった、困難であったということがございますので、非常に期待されているところでございます。
 法務大臣に引き続きお聞きしますけれども、暴力団が背景に介在していると、その資金源になっているという、そういうことがよく言われるわけですけれども、今回の法律じゃございませんけれども、組織的犯罪処罰法、この法律を適用してこうしたやみ金融で暗躍する暴力団を取り締まることができないかと、このことについての御見解をお聞きしたいと思います。


○政府参考人(樋渡利秋君) お答えいたします。
 組織的犯罪処罰法には、例えば組織的な強要、恐喝罪等につきましては、刑法上の強要罪、恐喝罪よりも重い法定刑が定められておりますほか、犯罪収益等の隠匿、収受等が犯罪として規定されているところでございまして、これらがいわゆるやみ金融による違法行為との関係で適用することが考えられ得るのではないかと思われます。


○山下栄一君 次に、多重債務者リストの流出問題。
 これは、名簿屋というふうな言い方で、そういう名簿を提供することをもって業とするという、そんな稼業があるそうでございますけれども、この名簿には口座番号、そして家族構成、借金の総額、こういうものが、特定の金融機関だけじゃなくて金融業者に共有情報として提供することが業者サイドで認められておるわけですけれども、これが流出した場合の対応が、非常に私は対策が弱いように思うわけでございまして、罰則を伴う立法措置を講ずべきではないかと思いますけれども、御見解、お伺いします。


○国務大臣(竹中平蔵君) 御指摘のように、このいわゆる多重債務者リストが、これ流通していると、名簿業者による売買といった事例が見受けられていると承知しています。これは、まずは捜査当局において刑事法規の適用による摘発が図られるべきであり、実際にそのような努力もしていただいていると思います。
 なお、これは金融分野の問題でありますので、そうした観点から申し上げますと、まずは個人情報保護に関する法律に基づいてこれが適用されるということになると思いますが、この個人情報保護法はいわゆるアンブレラの一般法でありますから、さらに金融という特殊性を考えて何が必要か、この問題については金融審議会において御議論をいただいております。今後とも引き続き、この金融分野における個人情報の取扱いについて、そうした金融審等の場で議論を深めたいというふうに思っているところでございます。


○山下栄一君 このやみ金融問題、最後の質問ですけれども、これ、罰則強化ということで緊急対応の法律を準備しておるわけですけれども、罰則を強化すれば解決するということでもないというふうに思います。もっと背景的な様々な角度があると思うんですけれども。
 私は、例えば、こういうお金を借りざるを得ないような状況になったときに、夫婦であれば御主人にも相談しない、勝手にどこかに借りてしまう。御主人であれば奥さんに相談しない。子供なら親に相談しない。で、しばらくして大変な事態になったということに気が付くと。そのときに孤立化しない、そういう状況をやはり地域へ様々な形で作っておくということが非常に大事な観点だろうというふうに思います。相談できない、困った状態になったときに相談する手だてが余り思い浮かんでこないということが非常に大きな問題ではないかなと思いまして、全国に財政局の出先もございますし、また、県によっては県の中でそういう対応をしているところもあるわけですけれども、様々な、警察も含めたネットワーク、そして弁護士会、司法書士会、その他、そういう長野県にもそういうモデルがあるそうですけれども、そういう相談できる体制が非常に大事じゃないかなと。これは別にやみ金問題だけじゃないかも分かりませんけれども。
 そういう人間関係の希薄化の中で、こういう安心して、そしてそこそこの専門性を持った相談ができるところが近くにあると、こういう体制、相談体制の強化をきちっとやるべきではないか。やみ金融一一〇番なんかも、電話できちっと相談できることも含めまして、この相談体制の強化についての御見解をお伺いしたいと思います。


○国務大臣(竹中平蔵君) このやみ金ないしは、さらには金融全般であります、個人金融全般でありますけれども、こうした問題に関しては、違法なものを罰するというのは当然のことでありますが、やはりそれに加えて、委員御指摘のようなやはりきめ細かい対応、具体的には苦情を受け付けて被害者からの相談に乗るというような対応がやっぱり必要なんだと私も思います。
 こうした点で言いますと、これまでも実は財務局でありますとか都道府県の貸金業の担当部門においてそうした議論が行われてきたわけですが、特にやはり二点の、二つの点から強化が必要だと思います。これは既に一部の県において設置されていますけれども、財務局とか警察当局とか、いわゆる関係団体等がいわゆる対策会議、連絡を含めたさらに対策会議のようなものの場を持つということだと思います。それに加えて苦情処理、先ほど委員はやみ金融一一〇番というふうにおっしゃいましたけれども、そういうものも必要になってくるんだと思います。
 これは既に一部の県、例えば東京都や長野県ではこうしたやみ金一一〇番というのを持っているというふうにも聞いておりますし、さらに、こうした対策会議のようなものは八県において既に設置というふうに聞いておりますけれども、改めて財務当局、各財務局、それと都道府県に指示、要請を行ってまいる所存でございます。


○山下栄一君 今おっしゃった、大臣がおっしゃったようなことになれば、各県に最低一か所はそういう協議体制を組んで県がコーディネーターとなって相談体制を作っていくことができると思いますので、よろしくお願いしたいと思います。今回も、こういう様々な問題、被害者に対する全国やみ金融対策会議とか全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会とか、そういう支援の主体的な取組、民間でもあるわけでございますけれども、更に今申し上げましたような相談体制をよろしくお願いしたいと思います。
 引き続きまして、若年雇用対策、この問題につきましてちょっとお聞きしたいというふうに思います。
 フリーター対策その他、私、この問題は、ちょっと若年という言葉も何歳から何歳まではっきりしておりませんけれども、若い人の就職というのは日本の国は大体企業が担ってきたと、高度経済成長、長期間ありましたので。案外この行政の仕組みが良かったのではないかというふうに思っております。そういう観点からお聞きしたいと思うんですけれども。
 まず、中学卒業した段階。先ほど中学生の問題も質問もございましたけれども、私、十四歳、十五歳、中学を卒業する段階の進路ですね、これ九七%が高校、まあ高校ないし高等専門学校に行くと。残りのこの三%が私は物すごく大事なんではないかなというふうに思います。大半、高校に行くものだから、そこに焦点を当てた取組がもう特に文科省でも目が行っているというふうに思うんですね。この三%が、三%、約四十万人になると思うんですけれども、この方々の進路というのは丁寧にやる必要があると。丁寧にできる体制がないと。十四歳、十五歳というのは一番大人の方にとって対応しにくい年齢なわけです。そのころの若者の心をつかむことができる人というのは、大人も含めて、もう非常にすごい人だろうと私は思うわけですけれども。
 現在、この三%、四十万人がどこに行っているかと。就職する人が約一%で、一万二、三千人。それ以外が二%いらっしゃる。それは専修学校に行くんです。それが約九千人。
 残りの一・五%、二万人近い方々、何しているんだと。これはよく分からないと。よく分からない中に家事手伝いもあるし、若干ですけれども。この家事手伝いというのは一体何なんだと。ちょっと最近、家事手伝いというような言葉がなかなかぴんとこないような御時世なんですけれども、昔の言い方でいまだに家事手伝いという言い方をしているという分類そのものもどうかなと思いますし、確かに外国に行って勉強する人も若干おると。その以外は進学も就職もしなくてよく分からないという状況の中で、学校側も親も困っているという、そういう実態があると思うんです。
 じゃ、就職する一万二、三千人の方にちゃんと就職指導できているのかと。こうすると、学校側は基本的に高校入試、高校対策ですから、ほとんど面倒見れる能力のある人も少ないし、ハローワークにせめて連れていくだけが精一杯だと。何をしたいかよう分からぬが、とにかくハローワーク行けと指示するか、一緒に行く人はもっといい教師かも分かりませんけれども。結局、ハローワークのお世話になったりして、約四千人ぐらいの人がハローワークでお世話になって就職をしていると。それ以外はあとコネみたいなことで就職していると。それが約一万二千人です。
 専修学校も基本的には高卒でないと、専修学校の高校課程、十五歳から行けるはずのそういう高校課程も、実際は高卒でないと受けれませんよと、准看護学校もそうですけれども、というふうになっていて、専修学校に行きたいと思っても、そこで何かの技術を身に付けたいと思っても、ごくまれにコンピューター関係とか調理師とか、そういうぐらいしかないと、そういう実態なんですね。
 だから私は、中学卒業してからの、就職しても、その一万三千人の七割はすぐ離職するという統計があるわけで、すぐまた無業化するか、何か悪さするか、その他、その他というか、それ以外のフリーターになるか、そんなことだと思うんですね。だから私は、この九七%ではない三%の四十万人の方々に対する手をちょっと真剣に考えることが(「四万人」と呼ぶ者あり)いやいや、四万人、四万人、三%。四万人ですな。四万人の方々を大事にすることが大事だと。
 御提案ですけれども、一つは就職指導、訓練体制をもうちょっときちっと丁寧にやるべきだと。そのために中学卒業後の、すぐ就職してもミスマッチが極めて、七割が離職するわけですから、このときにトライアル雇用というのを、普通トライアル雇用というのはもうちょっと先の話でトライアル雇用はよく語られるんですけれども、中学卒業後ですぐに就職してもよくうまくいかないケースがあるので、トライアル雇用を中卒者にきちっと考えるということ、これまず提案したいと思います。
 二点目は、キャリアコンサルタント、キャリアアドバイザー、これはもう文科省とか厚労省でも考えておられると思いますけれども、こういう角度は余り中学の学校段階で考えていないと思うんですね。進路指導というのは教員がやるものだというのが今も続いていますけれども、キャリアコンサルタント、キャリアアドバイザーも派遣しようという動きがありますが、この義務教育の段階の中学の段階できちっとやっぱり経験豊かな方を、教員免許持たなくてもちゃんと配置することも本当に大事だなというふうに思うんですけれども、ちょっとこれは明確な質問通告していなかったんですけれども、厚労大臣ちょっと、文科大臣ですね、済みません。


○国務大臣(遠山敦子君) 山下委員御指摘のように、子供たち一人一人がしっかり伸びていってもらう、社会にもちゃんとアジャストできるように育てるということは大変大事でございまして、確かにこれまでの中学校におきましては、進路指導というときもやや抽象的な教えの仕方に終始していたようなところがございます。
 でも、やはり、一人一人の子供たちが自分の生き方、目的というものをしっかりとらえて、そして将来についての希望も持ち、進学するかあるいは就職するかというのもしっかりと選べるようにしていくということは大変大事だと思います。そんなことで、今日では、中学校では社会科の公民的分野におきまして社会生活における職業の意識、意義と役割などを考えさせる体制になっておりますが、もっと、委員御指摘のように、実際に職場体験をさせてみるとか、あるいは企業で働く人たちの姿をじかに見る、そういったようなことを体験させることも大変大事だと思っております。
 そういうふうなことも認識いたしまして、昨年からキャリア教育の推進について専門家会議を私どもで立ち上げまして御審議をお願いしております。その中間報告がつい二、三日前に出ました。それは大変優れた内容を持っておりますが、今後、更にそれをベースに議論をした上で、秋にはキャリア教育の在り方について中学校、高等学校含めてしっかりした対応をしていきたいと。
 正に、私どももこれからやろうとしている分野でございまして、これからは一人一人の子供たちの将来というものを考えた指導というものを各学校でやってもらいたいというふうに思っております。


○山下栄一君 私は、義務教育九年間の目標の場合に、総理おっしゃる人間力という角度が非常に大事ではないかと。国民としての基礎、基本の、それは別に学力という意味の基礎、何か学力の基礎、基本みたいなイメージが大変強いと思うんですね、義務教育の目標というみたいなものが。私は、人間力をきちっと身に付ける、それが義務教育段階だと。あとは社会人としてどう生きていくかという考え方。
 だから私は、九年間という中の目標ももう一度きちっと再点検する必要があるのではないかと。義務教育の獲得目標は一体何なんだと。それは知力、知力というか、そういう分野だけではなくて人間力、総理のおっしゃる、そういう角度が大事だと思いますし、文科大臣もおっしゃいましたいわゆる職場、工場見学という、見学するだけじゃなくて、就労体験学習ですね、勤労体験学習といいます。これは兵庫県とか富山県でも大分やっておられるようですけれども。単に職場見学だけでの、実際働いてみると、一週間でも構わない、そういう仕組みもやはり義務教育段階でやっていくようなこと、もっともっと社会のことを、学校と社会の垣根を下げるような、その中の一環としてそういう若者の雇用問題もとらえる必要があるのではないかと。余りにも知力中心の、人間力低下の方がもっと問題だと、学力低下も大事だけれども。という角度も義務教育段階では大事なのではないかと思います。
 二点目、アルバイトの件ですけれども、このアルバイトも、これもはっきりとした調査がないんですけれども、というふうに聞いております。アルバイトの実態です。特に高校生、中学生、特に高校段階かも分かりません。基本的に禁止になっていると思うんですね。これはもうそんな時代ではないでしょうと。アルバイトというのをもっと積極的にとらえる時期が来ているのではないかと。
 もちろん報酬ということがありますので難しい面もあるけれども、インターンシップの若干報酬は与えるとかいうことも必要なんではないかと思いますし、特に最近、鳥取県で、新聞記事ですけれども、載っておりました。地域の業界と、地域の産業界と学校が連携取ってアルバイトをちゃんと体制組んであげると、特に夏休み、冬休みの長期期間。そうでないと、限られた情報で高校生がアルバイトをするとなると、コンビニかファミレスかガソリンスタンドか、それからあとは風俗営業ということもアルバイトとしてとらえてやっている場合もあるわけですが、実質的には。限られた情報の中で、学校が禁止するものだから、親も何となく、まだまだ勉強の時期であるなんか言われるものだから、私はもうちょっと別の意味のインターンシップだと。
 確かに報酬問題があるんですけれども、鳥取県のような試みを、もうそろそろ転換する、大人の意識を変える必要があるのではないかという、アルバイト観の変革についてお聞きしたいと思います。


○国務大臣(遠山敦子君) 高校生が働くことの意義とか将来の生き方についてしっかり考えて、また勤労観あるいは職業観というものを自ら持つと、しっかり持つということは大変大事だと思います。アルバイトにつきましては、生徒の健康あるいは学校生活への影響という面での配慮は必要でございますので、各教育委員会あるいは学校でそれぞれ判断がなされることになってございます。
 今、委員も御指摘ございました鳥取県の例では、長期休業期間を利用して、教育委員会がアルバイト先をきちっとリストアップをして、そこで保護者同意の下で県立高校生に紹介をし、アルバイト終了後には報告を出させるというようなことが考えられていると聞いておりますが、これは大変一つの進んだ例であろうかと思っております。
 今まで進めておりますインターンシップというのは、これはしっかりした指導計画に基づいて、かつ学校における学習との関連性を持った教育活動であるわけでございますけれども、アルバイトというものもその中の一態様といたしまして、それぞれの内容あるいは時間帯、適正な労働条件というものをしっかり確保できるということが分かれば、むしろそういう体験の機会を与えるということは有意義であろうかと考えます。


○山下栄一君 ありがとうございます。
 ついでに、ついでじゃありません、済みません。更に文部科学大臣にお聞きしますけれども、インターンシップのときの、これは高校、大学、それから専修学校も含めましてインターンシップは大分普及しているようなんですけれども、この保険、これがちょっとばらばらというふうに実態はなっているというふうに思うんですね。
 専修学校、それから短大、大学については、基本的に学生生徒が負担して保険料を払いながらやっていると。ところが、高校段階は、インターンシップをやった場合は財政支援をしていると、まあ自治体なんですけれども、公的なお金が入っている保険制度になっていると。これは、ちょっとばらばらでは非常に国民から見たら納得できない状況だと思うんですね。
 インターンシップのときに、やはり事故とか災害その他、可能性としては、学校以外の場所ですから、そのときに業者が負担するわけにいきませんので、これは学校のときにはきちっと計画を組んでやっているわけですから、任意保険で学生負担というのはちょっとおかしいのではないかと思いますから、高校段階と同じような、専修学校においても大学においても同じような公的資金の仕組みを是非ともこれは検討すべきだと思いますけれども、御見解をお願いします。


○国務大臣(遠山敦子君) 教育活動をしておりますときの学生生徒の災害につきましては、御指摘のように、大学、短期大学につきましては財団法人の内外学生センターが学生教育研究災害補償、傷害保険を設けておりまして、これは約九〇%ぐらいの学生が入っております。
 それから、高等学校、高等専門学校などにつきましては日本体育・学校健康センターが災害共済給付制度を設けておりまして、これはもうほぼ一〇〇%の生徒が入っているわけでございまして、学校の教育活動として位置付けられておりますインターンシップのときに起きた事故につきましても給付の対象となっております。
 なお、その保険制度は、学生や保護者が保険料を支払う互助共済であることが基本になっておりまして、公的な助成については、難しい面もございますけれども、今後、必要に応じて何らかの支援策を検討してまいりたいと思います。


○山下栄一君 是非よろしくお願いします。
 次に、厚労大臣にお聞きしたいんですけれども、先ほどちょっと触れたことでもあるんですけれども、特に若い世代の、若い世代といいましても二十、特に私の頭にあるのは二十二歳以下なのかも分かりません、まあ三十歳以下でもいいです。その方々の職業能力育成、職業能力をどう育てるかという角度の施策が物すごい貧弱だったのではないかというふうに思っております。
 何となく高校へ行って何となく大学へ行って、学部も余り考えないで、とにかく大学へ行ってそこで考えて、社会に出てフリーターという、ミスマッチというようなことがよく言われているわけですけれども、じゃ職業能力育成というのは一体どこが担うんだと。私は基本的に企業が今まで担ってきたと思います、日本の国は。じゃ、ほかのところはやってこなかったのか、やってきたんですけれども、それはちょっと弱かったのではないかと、一般会計の投入も含めて。
 例えば、厚労省の職業訓練施設というのがありますが、三百施設のうち約二百は県ですね、もちろん国が支援していますけれども。県は財政が大変で県の能力開発校はもう縮小傾向にあると。それが三百のうち二百が県立だと。ほかに大学校とかあるわけですけれども、障害者のためのそういう施設もあります。それも外部委託し始めていると。
 文科省の所管ではどうだと。要するに、職業高校も何となく、元気一杯に行くような、目標を持って行く人が減ってきたと、不本意で行っている人も多い、そこの施設も人も余り新しくないと。専修学校も文科省の所管でしょうけれども、ここも余りメーンという形で文科省の体制が取られていないと。
 職業能力、育成するというのは別に技術、技能だけじゃないとは思いますけれども、厚労省の能力開発の仕組みも衰退傾向であるし、文科省の所管の職業高校、そして専修学校も余りメーンの施策でなかったと。したがって、日本の国の職業能力育成、若い世代の貴重な人材の職業能力育成は企業がやってきたと。その企業が余裕なくなってきた段階だから、今、国挙げてやろうということなんですけれども、この職業能力育成という面で非常に日本は弱かったのではないかという私の考え方についての厚労大臣のお考えをお聞きしたいと思います。


○国務大臣(坂口力君) 即戦力を企業が求めるようになってまいりまして、そうした中で高等学校の卒業生がその中からはみ出されてきた。高校生がはみ出されてくるぐらいでありますから、先ほどお話のありましたように、中学生はもう一つまたはみ出されるということになっております。
 今お話ございましたように、今までは企業が、高等学校を卒業した皆さん方でも、採用いたしましてから数年間じっくりと自分の企業に合ったようにそれを育ててきた。確かにそういうことがずっと続いてまいりまして、そういう企業にずっとお任せをしてきて、それで良かったものですから、確かに国の段階あるいはまた県の段階でその必要性が少なかったということは事実でございます。
 しかし、今、企業の方は即戦力を求めるということになってまいりましたから、そういたしますと、それを一体どこがするのかということになってくるわけで、当然のことながら、これは公的な機関がこれを受け持つ以外にないわけであります。今までからヨーロッパ等も公的な機関がここを受け持ってきていたわけでございます。
 したがいまして、若い人たちの職業能力を身に付けるためにどうするかということに私たちもかなり精力を今費やしておりまして、一つは先ほど出ましたキャリアコンサルタント。これも一般のキャリアコンサルタントでなくて、中学や高校を卒業した皆さん方に対してコンサルタントできる能力を持った人をどう育成するかということが大事でございまして、この育成に今当たっているところでございます。ぼつぼつこれができる人が出てまいりました。今までそういう人が余りいなかったわけでございます。
 それからもう一つは、デュアルシステムというふうに言われておりますが、いわゆる企業の中で働きますことと、そして技能を身に付けることとを並行して行うということをやはりやるようにしていかないといけない、半分働き、半分技術を身に付けていく。あるいは、期間として、中学校なり高等学校を卒業したら、一年間なら一年間はそういう技能を先に身に付けておいてそれから仕事に入るのか、あるいは最初からもう並行していくのか、いろいろ行き方はあるというふうに思いますが、そういう新しい自立・挑戦プランというのを作りまして、そしてそういう形でやっていく。
 これは、経済産業大臣、平沼大臣のところ、それから遠山大臣のところ、竹中大臣のところ、そうした皆さん方のところとタイアップをいたしましてこれから進めていきたいというので、今進めさせていただいているところでございます。早くこれを軌道に乗せたいというふうに思っております。


○山下栄一君 今の厚労大臣おっしゃった、企業がメーンとなって職業能力の育成、訓練を中心になってやってきた面が確かにあるなと。それに代わるものとして公的な取組、デュアルシステムその他おっしゃったんですけれども、私は、地域に焦点を当ててもうパートナーシップでやるという角度が大事なんではないかと。行政が全部やるという時代じゃないと思いますし、特に、もう県単位でも結構ですけれども、自治体と地元の産業界と学校と、場合によってはハローワークも一緒になって、パートナーシップで、もちろん、コーディネートするのはもちろん行政でしょう。地方自治体だと思うんですね。
 国というよりも地域に焦点を当てた、そういう一貫した職業能力育成システムを地域が主体となって作る、そんなことを考えるべきではないかと思っておりまして、総理大臣にお聞きしたいと思いますけれども、若年の雇用という角度のやっぱり基本法が必要ではないかと。今まで、若年というと青少年対策、奨学金、こういう角度はあったんですけれども、職業能力育成という観点からの一貫した国の責務、国といっても、厚労省、経産省、文科省、内閣府もあるかも分かりません、そういう責務、それから自治体の責務、そして業界、事業主の責務、そういうものも書き込む。
 そして、もっと大事だと思いますのは、ちょっと申し上げましたけれども、こういう若年の方々の雇用は、というよりも、日本の労働行政というのは、雇用保険中心で特別会計でやってきたんじゃないかと、一般会計の投入が非常に弱かったというふうに思うわけです。そういう意味でも、財政支援をきちっとこういう観点でやれば、私は全力投球する値打ちがあると。国のかぎ握るのは若者なわけですから、そこのやっぱりきちっとした一貫の能力養成の仕組みを、そこにデュアルシステムもインターンシップも、インターンシップも言葉だけ動いていますけれども中身は非常に私はまだまだだと思いますし、そういうインターンシップの仕組みもちゃんと規定する。また、キャリアコンサルタントのそういう専門的な人材の養成のことも書き込むみたいな、そういう若年雇用対策に角度を付けたそういう法制度の仕組み、そして財政支援の仕組み、こういうことを本格的に取り組む。
 したがって、この前作られた、六月十日ですか、若者自立支援プランを基礎にした、そういう基本法を作るべきではないかというふうに思うんですけれども、御所見をお伺いしたいと思います。


○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今までの御議論を伺っていまして、山下議員の若者の職業教育あるいは職業訓練等に対する御意見は大変重要なことだと認識しております。
 そこで、政府としても、先般、関係大臣、四大臣、厚労相始め四大臣で構成されます若者自立・挑戦戦略会議において若者自立・挑戦プランが取りまとめられまして、教育段階から職場定着に至るキャリア形成支援及び就職支援あるいはまた若年労働市場の整備等を進めるところとしたところであります。
 フリーター、あるいは先ほど言いましたように、中学を卒業してこれから職場へ就く方あるいはアルバイトをする方、家事手伝いする方、こういう点にも焦点を当ててきめ細かな配慮をしていかなきゃならないという御指摘等、もっともだと思います。
 先般もいろんな関係閣僚等の懇談でも話したんですが、大学を卒業しても実際自分の思っていた職場と、仕事と違うなといって辞める方も最近かなり多いと。まして、高校を卒業して初めて仕事に就いて、これは自分に合わないなと思う方もかなり多いと思うんです。高校を卒業してからの職業訓練では遅いということで、もう中学あるいは小学校から、職場をそれぞれ見学なり、授業の中に仕事体験、親の仕事をしている姿を見せた方がいいと言う人もいますが、中には、親の中には自分の働いている姿は見せたくないという親もいますから、そういう点も考えながら、親にも子供にも、仕事というのはどういうものか、勤労の喜びなり勤労の重要性を認識する環境整備はどういうものが必要かと、政府一体、そして自治体の協力、産業界の協力、学校の協力、民間訓練の協力、そういうのを総合的に取り組んで、多くの若い人たちに働くことの重要性、仕事の喜び、そういうものを理解してもらうような体制を今後とも政府で一体となって取り組んでいきたいと思います。


○国務大臣(坂口力君) 今後とも検討をさせていただきたいと思います。


○山下栄一君 どうもありがとうございました。


○委員長(陣内孝雄君) 以上で山下栄一君の質疑は終了いたしました。(拍手)

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