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国会質問

159国会 決算委員会会議録 2004年03月08日


○山下栄一君 公明党の山下でございます。
 今朝も冒頭、岩井委員からもお話ございました。また、総理からもお話ございましたけれども、参議院の予算審議の前に、決算委員会でこの行政監視、立法府の大きな役割が行政監視だという観点から非常に鋭い質問が午前中からも今に至るまで行われているわけでございまして、参議院の独自性、躍如たるものがあるというふうに非常に喜んでおるわけでございます。
 その行政監視をする側の立法府の不祥事が、国会議員の不祥事が、昨日、佐藤観樹前衆議院議員の逮捕という形であったわけでございます。それも公設秘書、公設秘書というのは特別職の国家公務員でございますけれども、税金が支払われておりますその公設秘書の給与の詐取、詐欺容疑で逮捕されたという非常にゆゆしき深刻な事態であるというふうに思うわけでございます。
 この問題につきましても、きちっとやはりこういう場で立法府自らの考え方を私は示す必要があるのではないかという思いで、今、私自身の感想を述べさせていただきたいというふうに思うわけでございます。
 佐藤前議員は自治大臣経験者でございます。政治資金を監視する立場で最高責任者であり、また国家公安委員長も兼ねておられました。十一回衆議院議員当選というベテラン議員でもございます。また、民主党の両院議員総会会長という民主党の最高幹部の方でもあるわけでございます。
 そういう方が詐欺容疑で逮捕されたと。それも国民、公設秘書の流用問題、給与流用問題というのが最も国民の関心をもたらしていた二〇〇〇年から二〇〇三年、山本譲司元議員、また辻元清美元議員、そのときに、また中島衆議院議員、同時期だと思いますけれども、その大変な関心があった時期にそのことを堂々と行っていたということ、これは本当に国民に対して弁解の余地がないというふうに思うわけでございます。
 じゃ、立法府自らこの問題について真相解明の努力をしたのかと。今はもう司直の手にゆだねてしまいましたけれども、立法府の自浄能力はどうなっているんだということが国民のお声ではないかというふうに思います。所属されていた民主党、除名はされましたけれども、何ら調査も今もされておりません。こういう自らの真相究明の努力もしないままに除名しかようせぬのかということがまた国民のお声ではないかというふうに思います。
 行政監視をしっかりやらなきゃならない立法府のメンバー自らがこういう大変な不祥事を起こしてしまった。国民の立法、行政への不信はとどめるべくもないというふうに私は思うわけでございますけれども、このことについての総理の御感想をお聞きしたいと思います。


○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 国会議員がこのような詐欺容疑で逮捕されたということは極めて遺憾なことであり、残念だと思います。今後、こういう不祥事を起こさないように、各議員、襟を正して国民の信頼を回復するように努力していかなけりゃならないと思っております。


○山下栄一君 この公設秘書の制度を見直すということは既に立法府でも今、各党検討しておるわけでございます。私は、この問題、始まりましてもう四年近くなるというふうに思います。またかという国民の声、これについては具体的な形で改革を今国会で実現しないと、年金も含め様々な問題、国民にも御負担をお掛けせないかぬような問題もあるわけでございまして、そういう観点からも、この公設秘書問題、きちんと今国会で実現を図る努力をしなくちゃならない、各党結束してやる必要があると、このように思うわけでございます。
 特に、衆議院の方でも検討されております有識者の懇談会、また各党協議会でも具体的な案が出ております。例えば、三親等以内の親族の公設秘書への就任は禁止しようとか、また秘書給与、秘書から議員や、また政党への寄附を制限するとか、またこの兼職、秘書の兼職を禁止すべきだとか、こういう案が検討されております。何としても今国会で実現目指して努力してまいりたいというふうに思っております。
 次に、鳥インフルエンザの問題でございます。
 これも幾つか午前中からも質疑がございました。また、経営者の会長が、御夫妻が自殺されるという痛ましいニュースも先ほどお聞きしたわけでございます。国民に大変な不安が広がっておるわけでございまして、また、死んだカラスからウイルスが発見されたという、そういう報道もなされました。どこまで広がるのかというふうな深刻な事態でございます。
 このことにつきまして、届出義務、経営者又は獣医師による届出義務、特に経営者の方からの届出義務が非常に、今の法律では伝染病が疑わしいと発見したときに知事に報告せよというふうな、たしかそういう規定だったと思うわけでございますけれども、じゃ伝染病と知らなかったと言えば逃れれるのかというふうなことになるわけでございまして、家畜伝染病予防法のやはり分かりやすい形で届出義務が間違いなく課されているというふうになるような、そんな規定に見直す必要があるのではないかと。
 今、緊急措置で、ある一定の鳥が死んだ場合は、まあ一千羽以上と聞いておりますけれども、報告をするようにというふうな通知がなされておるようですけれども、通知じゃなくて明確な形で届出義務が課され、また罰則も厳しくなるような、そういう法改正をすべきであるというふうに考えますけれども、農水大臣、お願いします。


○国務大臣(亀井善之君) 今御指摘のとおり、届出の問題、このことにつきましてはやはり早期に通報すると、こういうことが一番大切なことでありますし、早期の対応が欠かすことのできないことでもあります。
 そこで、この届出の関連につきまして、家畜伝染病予防法第五十二条に基づきまして、農場からの報告を毎週提出させると、こういうような通報義務を課すことにし、また都道府県の担当部長会議を開催をいたしましてその周知の徹底をしておるわけであります。
 委員御指摘の千羽の問題と、このことにつきましてはやはり早期通報を徹底すると、こういう面で、千羽未満の養鶏業者に対しましても、またペットとしての鶏の飼養者に対しましても、この早期通報を徹底するにどうするかと、今そのことをちょっと準備をいたしておるところであります。


○山下栄一君 是非、この法改正の準備に取り掛かっていただきたいというふうに申し上げておきたいと思いますし、千羽以下の、これどうするんだという課題もあるわけでございますので、こういうことも緊急的措置として千羽以下でもちゃんと行うと、報告義務が生じるというふうな緊急措置としての通知も是非やっていただきたいというふうに思います。
 鳥を殺処分、また隔離、これは義務が課されるわけでございますけれども、それ以外でも周辺地域の経営者、卵の業者、また鶏肉の販売業者その他移動制限区域内の、移動制限が設けられているけれども補償措置がないと、午前中もそういう議論ございましたけれども、こういうことがあるならば、経営者の方々も、補償措置があるのかどうか分からないままにともかく義務だけが課せられる、だから非常にこの届出にちゅうちょするというふうな事態もあったのではないかというふうに思いますので、やはり法律の中に、義務を課す以上は、その場合には、国民への伝染を阻止するためのやむを得ない緊急措置なので、義務に見合う形で財政支援、損失補てんの措置を取るというふうな規定もやはり設ける必要があると考えますけれども、この点、御見解をお願いします。


○国務大臣(亀井善之君) 京都府の問題、また実は山口県、大分県での例もございまして、いろいろ山口県のことにつきましては、低利融資規定のほかに、また鶏卵の損失等につきましては国がその一部、価値の減少、輸送、保管の二分の一等々の助成をしてきておるわけでありまして、このことを中心に、いろいろ制度化の問題と、十分考え、支援措置を考えてまいりたいと。特に、いわゆる制限区域外の養鶏農家におきましても大変いろいろの卵価の低迷と、こういうこと、あるいは風評被害と、こういう点で大変苦労されておるわけでありまして、それらを含めて、支援の措置と同時に、制度化の問題につきまして早急に考えてまいりたいと、このように考えております。


○山下栄一君 次の質問に移ります。
 今回の会計検査院の検査報告、全部読んでいるわけじゃございませんけれども、その中に非常に、こんなことが行われておったのかということ、会計検査院の懸命な御努力に敬意を表するわけでございますけれども、そういうふうに感じた不当事項がございます。それが、独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構、長い名前の独立行政法人ですけれども、不当な会計処理についてと。私は、この検査報告読んでいまして、非常に怒りにあふれる表現が検査院のこの国民に公表される報告の中に入っておりましたので、私も怒りに震えたわけでございますけれども。金額はそんなに大きくございません。六百、大きくないと言ったらしかられるかも分かりませんけれども、六百二十五万円の不当事項ということでございます。指摘されたのは、鳥インフルエンザにも関係があるんですけれども、この産業技術研究機構は農水省の独立行政法人ですけれども、その中に十一の研究所がありまして、その一つに動物衛生研究所がございます。これは、鳥インフルエンザのウイルスの型を特定したり、また鳥がインフルエンザにかかっているかどうかの最終的な、専門的な判断を下す研究所がこの中に入っておるわけでございますけれども、二年ほど前までは国営の、国営といいますか、国直轄の組織でございました。特定独立行政法人の不祥事でございます。
 この問題について簡潔にちょっと会計検査院の方から何がどう問題なのかということを、特に怒りの部分をちょっと報告していただきたいと思います。


○会計検査院長(森下伸昭君) 今御指摘になりました独立行政法人農業技術研究機構の動物衛生研究所の北海道支所というところで起きた事件、事案でございまして、昨年、検査に参りましたところ、平成十三事業年度に堆肥場の上屋の設置工事を完成させていたというふうになっておりました。これについて検査をいたしましたところ、実はその平成十三事業年度には何もやっておりませんで、実際に工事に着工して完成をしたのは平成十四事業年度であるということが分かりました。したがいまして、この工事に係る会計経理につきましては、十四年度で実際に行われていますのに十三年度で行ったかのようにいろんな書類を偽って作っておりました。
 それから、この契約は六百五十二万円のものでございますので随意契約はできないものでありますけれども、随意契約という方法で実際にやっており、それからさらに随意契約として行う場合には見積り合わせをするわけでございますけれども、この見積り合わせも実際に受注した業者から一つ取っただけで、あと三者からも取りましたという書類、見積り合わせがあるわけでございますけれども、それはすべて繕ったものであったというようなこと。
 それから、十四年度に入りまして、事業に、工事に着工したわけですけれども、工事の着工前に代金の全額を払うという普通の常識ではあり得ないようなことを行っている。
 それからさらに、工事の完成を保証するためのいろんな保証の措置というものが必要でございますが、こういうものも一切やっていないということで、我々も全く今までに経験しなかったような極めて遺憾な事態であるということでございます。
 したがいまして、検査報告で著しく会計規程などに違背した不適正なものであると、不当事項として取り上げた、こういうことでございます。


○山下栄一君 会計検査院の長い歴史の中でこれほどひどい会計処理は経験したことがないと、見たことがないというふうな事案でございます。
 先ほど申し上げましたように、平成十三年の前までは国直轄の施設ですから、それが独立行政法人になった途端に、非常に処分につきましても会計処理につきましても甘くなってしまっていると。国直轄の研究所であったので、そのときにこんな事態が生じたならば国有財産法違反、それから会計法違反、場合によっては公文書虚偽作成ですから刑法の罪に当たるような、そのようなことが独立行政法人に移った途端に内部規程の違反に終わってしまうというふうな、そんな問題になってしまっておるわけでございます。
 こういう問題が起きたことにつきまして、大臣、どのようにお考えでしょうか。


○国務大臣(亀井善之君) 今、会計検査院からも御指摘をいただきましたとおり、大変適正経理の認識を欠く大変重大な会計処理をしておった、このように認識をしております。チェック機能が不十分であったと、適正を欠いたことにつきまして所管大臣として誠に遺憾に思っております。
 今後、このようなことが起こらないよう会計事務の適正化につきまして一層努力をしてまいりたいと、このように考えております。


○山下栄一君 今回の事案は個別の独立行政法人に対する会計検査院の指摘としては、これ初めてなんですね。しかも、この独立行政法人初の不当事項だと。
 元々この独立行政法人は何のために設置されたのかという、そういう通則法まで戻りますと、効率性、透明性、自主性。公共性もないわけじゃないわけです。しかし、この自主性という、自主独立採算ということを悪用したケースではないかなというふうに私は思います。透明性なんて全くない。全部握りつぶそうとして書類を、虚偽書類を作成して、そして工事完成が十四年度三月なのに、十四年の三月なのに、実際、実際完成したのは十四年度の八月なわけです。それも最初に発注した業者はつぶれてしまって、つぶれた業者に全額払っていると。その二回目の業者に発注した書類も何も残っていないと。そんなことがどうして許されるのかなと。国有財産の管理台帳、これ、国有財産じゃございませんけれども、財産管理台帳どうなっているんだ、これはと、こういうふうな問題でございます。
 私は、金額が小さいからというふうな問題じゃないと、これ、私は思うわけでございまして、独立行政法人がどうなっていくのか。今スタートして三年目ですかね、丸四年目ですか。今年初めて最初の中間評価を、中期目標の評価ですか、しようとしているという段階で、この独立行政法人、特殊法人から独立行政法人になった法人も多いわけですけれども、そういう制度設計が、そのものがどうだったのだということを問われるような、自主性ということをいいことに、行政府の、また立法府の監視も見えないようにしてしまっているのではないかというふうなことを問われても仕方がないような事案だというふうに私は思うわけでございます。このような独立行政法人制度そのものの信頼性を損なうような、そういうことについて、中途半端な対応は許されないというふうに思うわけでございます。
 独立行政法人通則法を見ても、なかなか主務大臣がどこまでできるかという、余り監督し過ぎますとこれはまた特殊法人に戻るのかということになりますし、非常に難しい、確かに大臣も何をしたらいいかなというお考えかも分かりませんけれども、しかし通則法に、何もできないことじゃないわけで、例えば第六十四条に基づく報告聴取を理事長にさせるとか。会計処理したのは会計職員かも分からないけれども、こういうモラルそのものに問われるようなものにつきましては、理事長から、この事案についてどう考えているんだということを主務大臣ができないことはないというふうに、それが六十四条やと思いますし、これぐらいはやっぱりやるべきではないかというふうに思います。
 この点、今はまあ再発防止をおっしゃったけれども、再発防止の前にやることあるでしょうということを申し上げているわけでございまして、大臣、この六十四条を発動して報告聴取、理事長呼んでやるぐらいのことをやったらどうですかね、農水大臣。


○政府参考人(石原一郎君) お答えいたします。
 今回の会計検査院の指摘につきましては、今後このような事態が生じないよう、独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構におきまして、一つは内部監査体制の強化、あるいは内部牽制体制の強化、それから会議、研修などを通じました会計事務の処理の適正化についての周知徹底を図ったところでございます。
 この独立行政法人が取りました措置につきましては逐次報告を受けておるところでございます。しかしながら、今後、委員御指摘のとおりに、このようなことのないよう徹底を図る意味におきまして、独立行政法人に対しまして、本件に関して取った措置の全体の報告書の提出を求めることとしたいと考えております。
 また、委員が御指摘の独立行政法人通則法の六十四条に基づきます報告につきましては、この提出を求めた後に提出がない場合におきまして、御指摘のような形での六十四条の報告を求めたいというふうに考えております。


○山下栄一君 六十四条の主語は主務大臣やからね、主務大臣が報告を聴取できると書いてあるわけやから、それは大臣がすべきやというふうに思うんですけれども。
 ちょっと時間の関係で、これね、この農業技術研究機構、動物衛生研究所もその傘下にあるわけですけれども、通則法第三十二条に基づく業務実績に対する評価を行っているんですよ、これね。ところが、これ、今に至るまで評価ランクA、Aとなっている、要するに経費節減も含めて効率的運営に努力が認められるとして評価Aになっているんです。これは、評価A、B、Cまで至らない、私はこれ問題やと思って、評価ゼロという問題じゃないかなというふうに思うぐらいでございます。職員の資質向上も評価項目に入っております。内部監査機能も全く機能していないような、そういう職員資質向上がちゃんと評価Aになっていることはとんでもない話だというふうに思いますし、これは評価A、B、Cどれですかという以前のモラルそのものが問われているというふうに思うんですね。この評価Aというのを撤回すべきではないかというふうに私は思いますけれども、大臣、いかがお考えでしょうか。──いや、大臣。


○国務大臣(亀井善之君) この件、十四年度の業務実績の評価につきましては、十五年五月から八月にかけて外部の学識経験者によって構成された独立行政法人評価委員会におきまして総合的に調査分析がされ、評価が取りまとめられたものであります。
 今回の会計検査院の指摘にかかわる事業につきましては、十五年七月から十一月にかけての検査が行われたものでありまして、したがって今回の会計検査院の指摘については、次年度及び中期目標期間の評価において独法、いわゆる独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構が今後の防止策として取った措置を含めて評価をされるべきものと考えておりまして、いろいろ先ほど来御指摘のように、今後十分監督をし、対応してまいりたいと、このように考えております。


○山下栄一君 主務大臣のお立場も非常に難しい体制になってしまっているのがどうも独立行政法人制度なので、その信頼感の上に成り立っている制度そのものを揺るがすようなひどい話やなと思うんです。
 鳥インフルエンザの問題のかぎを握る動物衛生研究所の施設ですからね、この建物の不当事項は。したがいまして、今回の検査院の指摘も、特別行政法人初の不当事項として不名誉なことになってしまっているということを頭に入れていただきながら、是非農水大臣には、理事長さん、ちょっと私、どなたか存じ上げませんけれども、含めて、きちっとやはり御指導をされた方がいいのではないかというふうに思います。
 次の問題、行きます。
 外務省の問題でございます。外務省の問題もいろいろと国民の不信感、不信を抱かせるようなことがいろいろありまして、外務省におかれましてもいろいろ努力されているとは思うんですけれども、私、また基本的なところでちょっと問題提起をしたいと思いますし、なぜこんな制度になっているのかなというふうに思う問題でございます。それは、在外公館、海外にある日本の大使館その他の在外公館手当の問題でございます。
 在外公館に勤務する外務公務員の給与法という法律がありまして、国家公務員なんだけれども外務公務員の在外公館で勤務されている方々の諸手当、基本手当、住宅手当、その他ございますけれども、その給与に関しては一般職と違う扱いになって、なぜこういうことになったのかということもよく分からないんですけれども。国家公務員法は昭和二十二年、この今申し上げました外務公務員の給与法は昭和二十七年、日本が独立してからなのでこういうことになっているのかなとも思いますけれども、なぜ人事院勧告の管轄外の扱いになってしまっているのかなということが全然納得できない制度だなというふうに思うんですけれども、この点、外務大臣はどのようにお考えでしょうか。


○政府参考人(北島信一君) 事実関係と思いますので、私からお答えさしていただければと思います。
 名称位置給与法という法律がございます。これは一般職の給与法に対する特別法の一つということでございますけれども、名称位置給与法上、在勤手当の額の決定については人事院に代わり外務人事審議会、これは国家行政組織法で言うところの八条機関でございますが、この外務人事審議会が外務大臣に勧告を行うことになっているわけです。
 お尋ねの、なぜかと。在勤手当についてこのような取扱いがなされておりますのは、名称位置給与法第五条に、「在勤手当は、在外職員が在外公館において勤務するのに必要な衣食住等の経費に充当するために支給されるものとし、その額は、在外職員がその体面を維持し、且つ、その職務と責任に応じて能率を充分発揮することができるように在外公館の所在地における物価、為替相場及び生活水準を勘案して定めなければならない。」というふうに規定されておりまして、要するに在外職員の職務の特殊な性格によるものというふうに考えております。
 すなわち、在勤手当の額が在外職員のそれぞれのポストにおいて職務と責任を果たすために必要な経費に見合う額となるように、約二百に上る任地において刻々と変化する物価、為替相場及び勤務、生活環境並びにこれらの影響の下による、影響の下にある在外職員の生活実態については、外務大臣がこれらを把握すべき立場にあるというふうに考えております。


○山下栄一君 ちょっと外務大臣に是非御答弁願いたいんですけれども、この制度は本当におかしな制度やなと私は思うんですけれども、この外務公務員の給与法の第七条に、在外ですから海外、確かに日本とも違うし、為替相場も変わるし、物価もいろいろ違うでしょうと。しかし、その、そういう毎年どのような金額にするかという基礎資料となる調査を外務省自らが、在外公館の長が行うことになっておるわけですね、第七条で。そして、自分たちで自分たちのこの給与のための調査をして、その調査報告書を外務大臣に提出すると。外務大臣はそれ、審議会の意見を聞いて、審議会に勧告を受けて行うと、こうなっているんですけれどもね。これ、国会を全く関与しません。
 これ、毎年在外公館の手当は改定されて、今国会では基本手当の基準額を変えるので法律事項になっておりますけれども、毎年これ改定されるんですけれども、これはもう様々な批判があるように、大使の中には総理大臣の給料よりもたくさんもらっている人もおる。それからまた、なぜこんなたくさんもらえるのというふうなほど驚くようなことを外務省の元職員の方もおっしゃっているような記事もいろいろあるわけで、この在外公館、在外勤務手当に対する不信感が国民の中に広がっているというふうに私は思うわけです。
 こういうことにならないようにするために、自分たちの手当の調査を自分たちがやるということもおかしいし、外務大臣だけに報告して国会に報告しない。一般職の給与の改定については人事院が調査して、詳細に調査して、調査資料も付けて国会と内閣の両方に報告することになっているわけですけれども、この外務公務員の在外勤務手当だけは全然国会には知らされない、そして外務省の中だけで決められていると。そんなこと、財務省もよく認めておられるなと私は思うんですけれどもね。何でこんな仕組みになってしまっているのかなということは、それは外務公務員の特殊な勤務、それしか、体面を維持するためとかしか書いてないわけですよ。
 こういう分からないことはやっぱりやめるべきだというふうに思いますし、少なくともこういう調査をしてこういう金額になりましたということは立法府に報告すべきだと、税金であるわけですから。それを自分たちだけで調査して、外務大臣だけに報告して、外務大臣も調べようがないと。外務大臣には調査報告書が出ているようですけれども、どんな調査をされているのか。そんな調査をする能力が、専門性を持って、ちゃんと外務省にあるのかなというようなことも思いますけれども、いずれにしましても、この調査をすること、そしてこういう金額、税金を投入して金額を決めるわけですから、それについては国会に報告するという仕組みにしないと、これは納得できないと。
 公務員給与の決定というのはこれはもう最重要事項ですから、決定過程の透明性を図るために国会に報告するという事項にすべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。


○国務大臣(川口順子君) 在勤手当につきまして、外務省の中だけで決めて国会等に全然お話をしていないということでは、これは全くないということでございます。
 まず、在勤手当。これは調査の上、外人審かけまして、そして基準額の改訂ということになりますけれども、これは法律の改正法案でございますので、これについては国会で御審議をいただいているわけでございます。ということで、立法府にお話をさせていただいている、御審議をいただいた上での決定でございます。
 それから、人事院との間でございますけれども、これは、在勤手当制度の改革あるいはその運用、その他、この在勤手当の、手当の改正につきましては、これは助言をいただいたり、それから改正についてお話をしたりと、そういうことで緊密に連絡をさせていただいております。
 それから、先ほど、官房長が外務人事審議会、八条機関であるということを申し上げましたけれども、これについてはこの八条機関に報告をされているわけでございまして、これは外交又は人事行政に関する高い見識、学識を有していらっしゃる方々から構成をされている審議会でございまして、それの方々に在勤手当の在り方についても御審議をいただいて、御意見をいただき、また中長期的な観点からの改善の方途についても必要と認められる勧告、必要だという勧告もいただいているわけでございます。
 そういう意味で、外務省の中だけで決めているということではございませんで、調査の結果についてはその御報告をしておりますし、その結果、在勤手当をどのように変えるということについては国会で御審議をちょうだいしていると、そういうことでございます。


○山下栄一君 大臣の認識は私、間違っているというふうに思いますね。
 外務公務員の手当の基準額は法律に書いてあるんですわ、それは書いてあるんです。これ基準額そのものを今度変えようとするので、今国会には法律改正として出てくるんですけれども、毎年は、二五%、基準額の二五%以内ならば政令で決めれると書いてあるわけですし、毎年の給料というのは、これはほかの一般職の場合には、毎年極めて詳細な調査をして、人事院が調査をして、それを調査報告書を付けて人事院勧告をする。その調査の内容も全部国会と内閣両方に報告するわけですよ。
 ところが、この第七条に書いてありますように、毎年の、来年どうするかということは、在外公館の長が調査報告書を外務大臣に提出するだけなんですよ。これ、法律に書いてあるわけだから。それは国会に報告、提出と書いてないんです。第八条も審議会の勧告を受けると言っていますけれども、審議会の勧告そのものも、そういう、それらの各海外の在外公館の地域の物価がどうなっていて、為替がどうなっていてというようなことは、そういう詳細な調査は報告されてないんですよ。勧告事項にも入ってないんです。
 こういうやり方がおかしいと私は申し上げているわけで、同じ税金で給料払うわけですから、一般職の給与の仕組みと同じように、例えば人事院が、毎年の給料の変更ですよ、それについてはきちっと調査を、人事院勧告をそれを毎年やっておるわけですから、それを同じような形でやる仕組みにしないと、なぜ外務公務員の在外勤務手当だけが特別扱いになっているんだというふうに私はなってしまうというふうに思うんです。そういう、同じような扱いにしないと、国民の信頼を得られないということを私は申し上げているわけでございまして、ちょっと大臣は、レクを受けた方が間違って言ったのか、ちょっとおかしいと思いますね、私は。


○国務大臣(川口順子君) これにつきましては、法律に規定されているとおりに、外務省としてはそれを忠実にやらせていただいているわけでございます。
 それで、先ほど政令で二五%というお話がございましたけれども、これは在外のことでございまして、為替変動が、それはいろいろな形でございます。そういった分のアローアンスといいますか、そういう部分が必要でございまして、その部分がそういうことになっているということでございます。
 それから、調査、先ほどこれ官房長が申し上げましたけれども、物価、為替、そういったことの調査もいたしますし、それから、そのそれぞれの国で在勤をしている人間が外交官活動をするのにふさわしい、そのためにどれぐらいの経費が要るかという配慮、その計算もしているわけでございまして、そういった調査は、やはり二百の都市について、出ているところについていたしますので、そういうことについて詳しくなければそこは分からない、機械的にやるということではないわけでございます。
 そういったことを全部資料として用意いたしまして、それの結果でき上がった改正の案というのは国会で御審議をいただいているわけでございます。


○山下栄一君 国会で審議してないんですわ、毎年はね。基準額を変えるときだけ審議するんですよ。
 いずれにしても、法律そのものがおかしいのではないかというのが私の問題提起ですので。法律にのっとってやっておられるんです。法律にのっとってやっておられるけれども、それが極めて不透明であるということを申し上げておるわけで、在外勤務の手当の支給が極めて不透明であると。毎年それを調査したのなら調査した内容を国会に報告してということをやるべきだというふうに思います。
 ちょっともう時間があれなんですけれども、これ、昭和四十五年にこの問題本格的に取り上げられたことがあるんですよ、我が党の大先輩の峯山参議院議員がこれを指摘されたんですけれども。このときの愛知、当時、愛知外務大臣は、在勤手当については外務人事審議会ではなくて人事院で担当すべきだと、これだけを例外扱いすべきではないと、それを強く要望される答弁を昭和四十五年に、まだ在外勤務手当が低かったからかも分かりませんけれども、人事院の担当で一般職と同じような扱いでやるべきだということを昭和四十五年の大臣答弁でおっしゃっております、愛知揆一元外務大臣でございますので。それほどおかしな仕組みなんですよ。
 それが昭和四十七年からなぜか今に至るまで見直しされないでやっているということ自身の、本格的にメスを入れる時期が来ているのではないかということを申し上げているわけで、総理、ちょっと何か。外務大臣、ちょっと、もうちょっと前向きの答弁、ちょっとお願いします。


○国務大臣(川口順子君) あの……(「財務、財務」と呼ぶ者あり)財務大臣ですか。


○山下栄一君 財務大臣。済みません、失礼しました。


○国務大臣(谷垣禎一君) 先ほど財務大臣とおっしゃっているのか外務大臣とおっしゃっているのかよく聞き分けられませんで。
 いや、先ほど委員が御指摘のように、確かにこの問題は在外公館の法律の五条に決められているとおりやっているわけですが、財政当局としてはその五条の規定を基本にして、我が国の財政も厳しいわけですから、これは厳密に査定しなきゃならないということでやっておりまして、特に最近では在勤手当の縮減を進めてきたところで、ピーク時と比べますと大使で約三割、一等書記官クラスで約二割削減しているところでございます。今後ともそういう方針できちっと査定をしていくということは続けてまいりたいと、こう考えております。


○山下栄一君 だから、私は、申し上げているのは、厳しく査定するのは当然なんですけれども、制度そのものが不透明にならないように、きちっと調査内容、そして勧告につきましてもきちっと国会報告事項にすべきだと、愛知大臣もそうおっしゃっていたわけでございますので。特に外務大臣、もう一回、いや、もう答弁結構ですけれども、研究していただきたいというふうに思います。
 特別職の職員の給与問題も、今、官房長官の下の懇談会でも何度か検討されてきておるわけですけれども、この特別職の給与に関する法律も余り透明じゃないなというふうに思っておりまして、これ、内閣総理大臣以下、国務大臣、それから政務官、検査官、人事官、これ特別職の公務員に当たるわけですけれども、大使、公使もそうでございます、国家公安委員長とかも全部そうなんですけれども、これも、なぜこの金額か、金額そのものは法律で書いてあるわけですけれども、どういう根拠でこういう金額になったのかと。
 スタートの時点で決めて、毎年この一般職の給与と比較しながら変えてきているんですけれども、給与水準の基準はどうなっているんだということすら明確になっていないので、こういうことを明確にすべきではないかということを官房長官の下の有識者懇談会でも論点整理で書かれております。私もそれ正しい指摘だなというふうに思っております。是非これは懇談会の答申を受けて、もうすぐ報告されるというふうに思いますので、特別職の給与法につきましても、きちっと国民が納得のいく基準を法律に書いて行うべきだというふうに思うんですけれどもね。
 ちょっと、総理大臣にちょっとお聞きしたいんですけれども、お聞きしたいというか御提案したいんですけれども、総理大臣の給料はどうあるべきかということもこの有識者懇談会で検討されております。それは是非やっていただきたいと思うんですけれども。私は、今、立法府においては、議長、副議長、国会議員、一割カットを十四年度、十五年度、二年連続続けてまいりました。十六年度どうするか、今、衆参の議運でも検討されているというふうに思うんですけれども、こういう御時世、総理大臣自らもこの一割カットというようなことを考えているというふうなことをおっしゃったら、そこまで真剣に財政削減、財政再建考えているのかと。年金保険料上げる、また消費税の問題もありますけれども、その前にやることがあるだろうというのが総理のお考えというふうに思っておりまして、税金の無駄遣いをなくそうという省庁連絡会議もセットされておるわけでございます。これはまあうちの神崎代表が主張されて、早速実践していただいているわけでございますけれども、総理の給与についてもちょっとこの臨時措置として、ちょっとカットを一遍考えてみようかというふうなことをお考えございませんでしょうか。


○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今、官房長官の下で有識者懇談会で、総理大臣のみならず、行政の給与の在り方について議論しているということは承知しております。
 また、総理大臣給与、閣僚も今一割カットをずっと続けておりますし、これ今年も続けるんですね。国会議員、みんな続けております。


○山下栄一君 済みません。私申し上げたのは、国会議員はそうなんですけれども、特別職の、行政の方の特別職の給与についてはカットしていないという、していないはずなんですわ。それをだからカットしたらどうかということを私は提案、議長と大体総理が同じようなランクになっているんですけれどもね。議長は削減していますね、立法府の方はね。ところが、総理の方はそのままになっているんですわ。
 だから、それをちょっとやったらどうかということを申し上げているんですけれどもね。


○委員長(鴻池祥肇君) どなたへの質問でしょう。


○山下栄一君 官房長官ですかね。


○国務大臣(福田康夫君) ちょっと、議長だったらこっちへ聞いた方がいい。


○山下栄一君 事実関係ですからね。


○政府参考人(戸谷好秀君) 私の方から現在の懇談会での議論について御説明申し上げますが、幹部公務員の給与に関する有識者懇談会におきましては、幹部公務員の給与と議員歳費、これにつきまして性格の違いがあるのではないか、これに留意すべきとして、歳費削減との関係につきましては、給与削減に対しまして否定的な議論というのが会議の中では出されているというふうに聞いております。(発言する者あり)
 それから、現在の閣僚につきましては、給与のカットは返納という形で、国会議員であらせられる方につきましてその一割が返納という形でカットされております。


○国務大臣(福田康夫君) 議員の歳費のカット、これ一割ということで申合せでやっていますね。それから、そのときに大臣分、もちろん総理もそうですけれども、その分についての一割カットもあわせてやっていると、こういうふうにやっているということです。


○山下栄一君 やっていないはずなんですけれども、ちょっとこれは調べていただいて、もしやっていなかったらやったらどうかなということを提案させていただいたのでございます。また前向きの御検討をお願いしたいと思います。
 時間が参りました。済みません。

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