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国会質問

159国会 決算委員会会議録 2004年03月31日


○山下栄一君 まず最初に、昨年夏に質問主意書でさせていただいた件でお取り上げさせていただきたいと思います。国民年金の保険料。
 国民年金の保険料が、口座振替利用者には、六百数十万人、領収書が毎月発行されていると。これはちょっと今の時代から考えて改善するべきじゃないかということを申し上げました。それについて、経費の節約等、郵送経費の節約等の観点から見直すことを検討していると、このような御回答を得たわけでございますけれども、いつから実施されて、経費節減効果はどのぐらいあるのかということをお答えいただきたいと思います。


○政府参考人(薄井康紀君) お答えを申し上げます。
 昨年、山下先生からの質問主意書におきまして、国民年金保険料の口座振替の際の領収済みの通知書、これは毎月、納付の方は毎月出ておったわけでございますけれども、効率的な形でできないかと、こういう御質問をいただきまして、検討しているというふうにお答えをしたところでございますが、口座振替で納付しておられる被保険者に対しまして、郵送経費の節約等の観点から、この平成十六年度の保険料からは領収済額の通知というふうなものは年一回まとめて通知をするというふうに改めることにいたしたところでございます。
 具体的に申し上げますと、まず幾らお納めいただくかというのは、これはきちっとお伝えをしなければいけませんので、年度当初に一年分の振替の予定日と予定額の通知というのをさせていただきます。領収書の方でございますけれども、基本的には、一年たちました後、翌年の六月に一年分をまとめて領収の通知をするということで考えております。一部、毎月納付ではなくて前納、一年分とか半年分の保険料を前納される方がおります。若干そこは違ってまいりますが、基本的にはそのように考えております。
 この取扱いにつきましては、今年の三月分の保険料の領収済額の通知書におきまして被保険者にも周知をいたしたいと考えております。
 見直しによります節減額ということでございますけれども、これは口座振替をされる方、あるいは先ほど申し上げました前納の方がどうかというところで若干動きは出るわけでございますけれども、平成十四年度の実績を基に振替予定額の通知に要します費用も考慮の上、計算をいたしますと、約二十五億円の節減効果があるというふうに考えているところでございます。


○山下栄一君 小さいことかも分かりませんけれども、今、年金は大きな問題になっております。一つ一つ社会保険庁、努力をしていただきたいと思います。早速取り上げていただいて実施するということになりましたこと、当然とはいえ、早速の実施、努力していただきまして、ありがとうございました。
 次に、無駄遣い一掃のための省庁連絡会議、既に我が党の提案によって実施されておりますけれども、このようなたぐいのやつが予算決算及び会計令に基づいて領収書を発行することになっているわけですから、ほかの似たような納付金にかかわること、例えば国有財産の借りている方々に対する通知の送付も含めまして、同じようなことがほかの部門でもあるのかないのか、あればすぐに改革として取り組んで、どれだけの無駄遣いの削減になるのかということ、早速この今回の社会保険庁の取組を参考にして取り組んでいただきたいと、お願いします。


○政府参考人(春田謙君) 今お尋ねの件でございます。
 公明党の方からの御提案を踏まえまして、先月、行政効率化の関係省庁連絡会議を設置したところでございます。また、昨日、三十日火曜日の閣僚懇におきまして、官房長官から、行政の効率化に向けた取組についての御発言をいただいたところでございます。
 この御発言も踏まえまして、現在私ども、基本方針二〇〇四への反映及び行政効率化の関係省庁連絡会議の取りまとめ、これを念頭に、各省庁において有識者、更に直接国民の声を聞くといった工夫をしながら、具体的な計画案を作成するという予定になっております。この中で、今御指摘の点につきましても、行政効率化につながるようにしかるべき検討をしてまいりたいというふうに考えております。


○山下栄一君 しっかりお願いします。
 次に、既に人事院の方で検討されているということをお聞きしておりますが、公務員の退職時の特別昇給制度の見直しの件でございます。
 私は、これは昭和二十七年から実施されているけれども、元々の人事院規則がおかしかったというふうに考えております。勤務成績の特に良い方について、退職時に一号給上げて昇給させるという、そういう制度ですけれども、特別に勤務良好な人というのはどういう基準かということは全くないと。と同時に、実施できるかどうか、一号給上げてよかろうかどうかという判断も、人事院の承認は要らないで各省庁が勝手にできるということから、大半の方々が、九割以上の方々がこういう恩恵を受けているというようなことが既に指摘されておるわけでございますけれども、これは元々の人事院規則、昭和二十七年の規則に不備があったというか、欠陥があったというふうに私は理解するんですけれども、総裁、いかがですか。


○政府特別補佐人(中島忠能君) 人事院規則が悪いとかいいとかという話は別にいたしまして、いずれにいたしましても、現在の運用というのが制度の趣旨に合致していないと、制度の趣旨から離れて運用されているというのは事実だと思います。
 そこで、実態調査をして、その結果、廃止を含めて検討いたしますということを申し上げたわけですけれども、私たちいろいろ内部で議論いたしまして、この際、廃止をするということで廃止のための手続を進めてまいりたいというふうに思います。
 そこで、どういうことかといいますと、廃止をするということで人事責任者である各省の官房によくお話をすると、労働団体にもよくお話しすると。特に、厳しい国民世論というものをよく御説明して、そして廃止についての了解を得るという、そういう手続を進めてまいりたいというふうに思います。
 現在、今日からそういう手続を進めておりますので、この際、一歩踏み込んでそういうふうに持っていきたいというふうに思います。


○山下栄一君 直ちに廃止の手続に入りたいということですけれども、これは十六年度予算にそれが反映されていくということでよろしいか。


○政府特別補佐人(中島忠能君) もちろん、十六年度というよりも、十六年度の早い時期にそのようにいたしたいというふうに思います。
 これについての世論の厳しさというのは関係省庁もよく理解してくれるでしょうし、労働団体もそこらは敏感に感じ取ってくれるだろうというふうに思います。私たちは、廃止ということで固い決意を持ってそれぞれに話をしてまいりたいというふうに思います。


○山下栄一君 国民の側に立って改革、今後もお願いしたいと思いますけれども、先ほどの無駄遣い連絡会議に、人事院の方でそういう手続に入られて該当者の調査もされておるようですので、結局これに基づいてどれだけの経費節減になるのかということの計算も連絡会議の方で速やかにやっていただいて国民に示していただきたいと。
 これは読売新聞の方で、十四年度については四十億円と、これを廃止すればというようなこと載っておりましたけれども、これは新聞社の方で自主的に調査されたようですけれども、十五年度、また十六年度ですね、十六年度ですか、はどれぐらいになるのかということを計算をして速やかに国民に示していただきたいと思いますけれども、いかがですか。


○政府特別補佐人(中島忠能君) 今まで私は答弁で、十五年度の実施状況というのを調査するというふうに申し上げましたけれども、先ほど、その調査の結果というか、そういうものを待たずに廃止の方針ということで関係方面にお話しするということでございますので、調査をするということになりますと霞が関だけではなくて北海道から沖縄の出先機関まで全部照会する必要がありますし、もうそういう無駄なことはやめろというふうに私は言っております。結論を出して速やかにやった方がいいだろうというふうに思います。
 そこで、どれだけの節約ができるかということなんですが、仮に今データがある過去のものを同じように十五年度に実施した場合にどれだけの節約ができるかという、そういう仮定の数字というのを計算して、先生の事務所にお示しいたしたいというふうに思います。


○山下栄一君 私の事務所というよりも、国民の皆さんに是非お示しいただきたいというふうに思います。
 人事院総裁はこれで結構でございますので、退席していただいて結構でございます。


○委員長(鴻池祥肇君) どうぞ御退席ください。


○山下栄一君 次に、公職選挙法の方ですね。選挙人名簿の件でございます。
 選挙人名簿の閲覧制度、これは私、非常に個人情報の保護、また基本的人権の擁護という観点から考えると非常に不備があるというふうに思っております。選挙人名簿がどんどん流出して営利目的で使われているということは何度かあったわけでございまして、これは選挙部長ですかね、まずお聞きしますけれども、公職選挙法上、住民基本台帳法上じゃございません、公職選挙法上、この選挙人名簿の閲覧制限、法律上はございますか。


○政府参考人(高部正男君) お答え申し上げます。
 公職選挙法におきましては、この選挙人名簿の抄本について閲覧に供し、その他適当な便宜を供しなければならないと、かように規定されているところでございます。


○山下栄一君 私聞いたのは、閲覧制限、閲覧を制限するような規定はあるかどうかということを聞いたわけです。


○政府参考人(高部正男君) 公職選挙法において、ただいま申し上げましたような規定になっておりますことから、こういうことでしか閲覧できないとかといった趣旨の規定はございませんが、元々この選挙人名簿の閲覧制度の趣旨は、選挙人名簿の正確性を期するということで、できるだけ選挙人名簿を選挙人の方等にお示しして、それが正確になるようにという趣旨でできておるところでございますので、そういう趣旨に従って閲覧が行われるようにという観点で解釈し、そのような運用について選管とお話をしているということでございます。


○山下栄一君 閲覧制限、法律上書いてありません。
 それで、営利目的で、営利目的というか営利のために実際使われているという事例は新聞報道でもたくさんあります。去年の十一月におきましてもこの選挙人名簿が流出して、これは地方紙の世論調査を名目にして申請して行った件なんですけれども、これが西宮市、伊丹市始め、全国計十八都市で閲覧を繰り返していたと。名簿化して、それが実際販売されているというふうなことが起きております。
 はるか昔、昭和六十一年ですけれども、このとき、物すごい話で、全国五十九選挙管理委員会から一千五百万人分の名簿が流出して、売買額数十億円と、こういうふうな、これ新聞記事ですけれども、こういう、これはもう大問題になって、このときは、昭和六十二年の段階では、この参議院決算委員会でも、当時自治省ですけれども、法的規制も含めてこれを考えるというふうな取組をするということになっていたんですけれども、行われた形跡もないというふうに私は思います。
 それで、具体的に聞きますけれども、このような、今は個人情報ですね、特に四情報でもそうですけれども、どこに住所、それから生年月日、もちろん名前もそうです、それだけで経済的価値が出てくるという、そういう時代で、だから名簿業者、金融業者、通信販売業者、ダイレクトメール業者ですか、利用されているわけですね。だから、公職選挙、選挙人名簿の閲覧制限は法律上ないということが悪用されているわけです。実際、これ悪用されたケースがあるということを私は申し上げましたけれども。
 こういうことで、名簿化されて、販売されて、いろいろ経済的利益を上げている、恐ろしい利益を上げているということについて、今までこういうことを行った人が刑事罰を受けたり罰金払ったりとしたことはあるんでしょうか。


○政府参考人(高部正男君) ただいまの時点で、御指摘ございましたような事実があったというデータは持ち合わせておりません。


○山下栄一君 今の御答弁は大事な御答弁で、閲覧制度が、公職選挙法第二十九条、閲覧に供する、正確性を期するためということになっているけれども、それはそういう観点から大事なことなんですけれども、一方でこれが閲覧自由でコピーも別に禁止されていませんし、かえって便宜供与しなさいと書いてあるわけやから、そのコピーを許可している自治体も約半数にわたって全国市町村あるわけでね。
 そういうことになってくると、個人情報に経済的価値があるわけですから、それじゃ、罰則も何にもないと。それで不当な目的に使ってはならないという規定すらないと。不当な目的に使ってはならないという規定はないわけです。というような、歴々おっしゃったように、全国でこういうことが具体的事件と、事件というのか、事件にもなっていないと思いますけれども、行われて経済的利益を得ている人がおると。選挙人名簿閲覧制度の不備と私は思いますけれども、によってね。これは、このままほっておいていいのかというふうに私は思うわけです。今おっしゃったように、刑事罰を食らった例もないし、罰金払ったり何もないと。やり得だと。
 もう一点、私がもっと更におかしいと思いますのは、閲覧が実質上自由にできるということが基本的人権を侵害しているということにつながっていくと。住民基本台帳じゃございませんよ、二十歳以上の選挙人名簿の話です。
 それで、例えば家庭内暴力で奥さんが家出をして、そういったことの追及するのに使われる、使われないとも限らない。ストーカー行為に使われぬとも限らない、二十歳以上の方でしたらね。また、差別、住んでいる場所によっては差別につながる可能性もあると。基本的人権の侵害にかかわることに利用される、これが。
 閲覧という制度が余りにもルーズなために基本的人権の侵害につながる可能性があるということは、私は、選挙するとかしないとかいう以前の、これは基本的人権ですからね、これは。そういうことに使われてしまう可能性を残していると、公職選挙法における選挙人名簿制度の閲覧制度が。これはもう重大な問題であるというふうに思うわけです。
 それを、何らこの閲覧制度に対して、法律上ですよ、法律上、自治体には指導しているかも分かりません、何ら制限もないし罰則もないと。不当な目的に使ってはならないという規定すらない。不当な目的が何かということも分からない。そういう状態で市町村の選挙管理委員会にゆだねられている。こんなおかしいことはないと。
 有効な再発防止策を直ちに法律規制を含めて検討すべきだと私は思いますけれども、まず部長に聞いてから総務大臣に、総務大臣も余りこのことについては、おられなかったかも分かりませんけれども、お願いします。


○政府参考人(高部正男君) お答え申し上げます。
 選挙人名簿の制度は、選挙の一連の手続の中で、まず選挙の、選挙人として参加する者を決めるという重要な位置付けを持っておりますことから、選挙の一連の手続の中で、選挙人名簿の登録、それから選挙と二段構えになっておりまして、選挙人名簿につきましては、登録したときに縦覧に付して、縦覧に付したときに選挙人からの異議を受け付けるという形で名簿を確定するという手続を取っているわけでございます。
 そういう観点もございまして、名簿が正確でなければならない。時に架空転入等が問題になることもございますので、それから現在におきましても、新聞紙上で選挙人名簿に係る訴訟が最近話題になったことをごらんになったかもしれませんが、そういう観点で名簿の制度あるいは名簿の争訟の制度ができているわけでございます。これで一つ切り離して、選挙の争訟とはまた別途の体系でやっているというのが今の仕組みでございます。
 この名簿登録、縦覧という仕組みと併せまして、閲覧に供することによって随時選挙人が閲覧をして、自分が載っているか載っていないか、あるいは他者が載っている、誤載がないかどうかということについて調査の請求ができるような仕組みになっており、それを受けた選管は随時の補正登録でありますとか抹消というような形で選挙に備えると、こういう仕組みになっているわけでございます。そういう意味で、選挙人名簿につきましては、選挙人名簿の正確性の観点というのが非常に大事な仕組みという形になっておりますから、現行のような形で閲覧に供するということになっているわけでございます。
 そこで、制限もないという御指摘がございましたけれども、現在の仕組みは、例えば住民基本台帳の仕組みと比べますと、住民基本台帳につきましては、元々居住関係の公証という仕組みになっておりますので、いろんな社会的な利用のされ方を考えて仕組みができていると、これは私の所管外ですが、と思われますが、選挙人名簿というのはあくまで選挙のために使うという前提になっておりますから、元々、選挙人名簿の閲覧についても、請求権というような規定の仕方ではなくて、選挙人名簿の正確性を期するために閲覧に供するという仕組みになっているわけでございまして、閲覧の体系につきましても、そういう趣旨に従って閲覧に供するということで、そういう趣旨に従ってやっていただくような運用をお願いしているところでございます。そういう観点で、御指摘ございましたような営利目的の閲覧といったようなものについては、制度の趣旨に合わないということで拒めるという仕組みになっているところでございます。
 そういう観点でできておりますので、この閲覧の問題についていろんな御指摘ございますけれども、選挙人名簿の仕組み全体の中でのいろんな検討の仕組みが、いろんな選挙人名簿の仕組み全体の仕組みをどう考えていくのかという中での検討が必要というような面もございまして、慎重な検討が必要ではないかなと我々考えているところでございます。
 ただ、いろんな指摘もございます。それから、選管なんかの意見も聞くところでございますので、我々といたしましては、制度と、いったん作ったものがすべて不変であればいいというわけではございませんので、いろんな意見を聞きながら、今後ともいろんな意見を聞きながら研究していきたいとは思っているところでございます。


○委員長(鴻池祥肇君) 山下君。──大臣、答弁。


○国務大臣(麻生太郎君) 山下君と言ったから。


○山下栄一君 大臣にちょっと是非これはお聞きしたいと思っていますのでね。
 今の部長の話は私の質問にまともに答えていない。閲覧制度があることは法律に書いてあるわけだから、それは理由があってそういうことになっているわけだけれども、それが、だけれども、今申し上げたように、営利目的で名簿を作って販売しても名簿業者が、やり得になっているわけです。不当な目的に使わないようにしなさいよと指導はしているよ、それは市町村には。だけれども、法律上は閲覧の制限は全くないし、何が不当な目的かということも全く明示していない。課長通知だけでやっている。そういう状況で困るのは選挙管理委員会の方だと、だから選挙管理委員会は繰り返し法律規制をしてほしいということを、こんな緩い規定では、分かりにくい規定では困りますということを訴えているわけですよ。
 先ほど申し上げたように、営利目的に使われても何ら規制が行われない。選挙管理委員会が一生懸命調べるしかない。警察に告発することもできない。警察告発できるんですか。警察に告発できますか。そういう思いっ切り営利目的、この閲覧制度利用して名簿作って販売して、選挙管理委員会は刑事告発できるんですか。できるんですか。


○国務大臣(麻生太郎君) ちょっとこれは役人にその種の話をされても、山下先生、これは法律作るのは議員ですから、何か勘違いされておられるんであって、基本的には法律に書いてあるどおりにやるのが行政職の仕事ですから、それはおかしいと思うんだったら、これは立法府としては立法されにゃいかぬですよ、あなた自分で。議員立法として提出されるなり修正するなり。
 これは昭和二十五年にできた法律ですから、そのときはインターネットなんてものもありゃしませんし、今と全然時代が違うんだから、その時代はこういう方法によって閲覧に供するというように、「その他適当な便宜を供与しなければならない。」と書いてあるんだから、そのとおりに施行する立場が役人でしょうよ。だから、それ役人責めても駄目なんであって、この法律に不備があると思われるんだったら、これは議員立法で出すか、何かいろんなしかるべき方法を出されないといかぬのだと思うんです。
 しかし、いずれにしても、これはあれですよ、選挙人名簿というのはそこに引っ越してきただけで全然手続はしていないとか、実に今でもいろいろありまして、住民基本台帳ができたとして、引っ越し届しなくてもどんどんできるようになったのを確実に履行してくれるならともかくも、少なくとも選挙人名簿というものを出して、これで間違いありませんねということを確認して、転勤したばっかりとか引っ越ししたばっかりの人が、いやおれの名前載っていないだの載っているとかいうようなことを含めまして、確実にするためにはある程度必要な方法だとは思います。
 ただ、それを悪用するやつがいた場合はどうするかというのは、そんなもの、当時悪用する人がいないという前提で法律が多分できたんだと思いますんで、悪用したときはどうするかという話をこの際考えるべきであるというんならば、それは立法府で考えてしかるべきだと思いますが。


○山下栄一君 だから、私、先ほど申し上げて、昭和六十一年にこういう大事件が起きて、一千五百万人分流出して数十億円利益せしめたけれども、結局その方々は何ら制裁受けていないわけですよ。それで、このときは大臣じゃなかったと思いますけれども、正式の御答弁の中にこの法律的規制も含めて検討するということになっていたんですよ、十数年前の話。それが結果的には何らされないままに、しかるべき再発防止の有効な役所として取り組むべきことすらもやられた形跡がないと。だから、まだ今も、去年も起こっているわけです。
 今おっしゃったように、確かに私は法律の不備があると思いますけれども、この住民基本台帳は比較的、請求の事由を書けとかまた拒否できるとか、不当な目的のためには。ところが、選挙人名簿の方の閲覧の方には何らそんな規定が全くないんですね。昭和四十二年以降は、住民基本台帳と選挙人名簿はリンクされてそれからも何度か改正されておるけれども、個人情報の保護の観点から、公職選挙法の見直しは一回もされていないわけですよ。だから、先ほど申し上げたように、基本的人権も、基本的人権にかかわるようなことについても、選挙人名簿からであれば、二十歳以上の方は非常にルーズな形になっていますから閲覧できるので、ドメスティック・バイオレンスのこととかストーカー行為につながっていくと。そういうことが許されている状態になっておると、今は。選挙の公正性も大事だけれども、私は基本的人権の侵害ということにかかわっていく話ですから、基本台帳の方は確かにそういう対応を、警察と連携を取ってやるというようなことに検討されているようですけれども、この選挙人名簿の閲覧の方は全くそれすらも検討されていないということですから、この深刻さを大臣に共有してもらいたいなと思ったんです、私は、総務省の最高責任者としてね。
 確かにおっしゃるように、不備があったら議員立法作ってということは、それはそうかも分かりません。だけれども、それはだから総務省の方も、総務省、これ選挙行政やっておられるわけですから、選挙行政と同時に個人情報、行政機関、地方自治体は関係ないのか分からぬけれども、行政機関の個人情報保護にかかわっておられるわけですし、住民基本台帳にもかかわっておられるわけだけれども、横の連携が僕はされていないと思うんですよ。だから、こういう閲覧制度に対する法律的規制は何らないと。住民基本台帳が若干だけれどもあると。行政機関の個人情報の保護があれだけ議論になったのにどういうことだと、これはと、私は率直に感じましたので、私は大臣にも共有していただいて、この選挙行政というか個人情報保護、そしてこの選挙人名簿の在り方が、おっしゃるように時代が変わっているにもかかわらず、情報そのものに価値があるような時代じゃなかったですからね、そのころは。いろいろありまして、またストーカーとか、そういうふうなことも余りなかったような時代ですので、そういうことが非常に深刻な時代になっているからこそ、選挙人名簿の閲覧制度は基本的に見直しをして、もちろん選挙の、公正な選挙を保障するための閲覧は私は否定していませんけれども、再発防止策をこれやらぬと大変なことになると、販売業者もこれによって実際利益を得ているわけですから。
 ということで、大臣にも共有していただいて、場合によれば閣法で公職選挙法の改正案を出していただいても構わないと私は思うんですね。そういうことも検討すべき閲覧制度そのものが、非常に深刻な基本的人権の侵害とか名簿業者が不当な利益を得るような背景になっていますよと。利益を得ても何ら罰則がないと、告発もできない、これはどう考えてもおかしいでしょうということも申し上げているわけで、そういう観点からの総務大臣の御見解をお聞きできたらなというふうに思います。


○国務大臣(麻生太郎君) そもそも、法律の生い立ちが住民基本台帳と大分違いますので、そもそもの生い立ちも違いますし、できた時代も違いますし、今の時代も大分違ってきておりますので、それは検討はせにゃいかぬけれども、これは直ちにというよりこれはかなり慎重にやらぬと、閲覧を拒否するということになりますことが出てくる。それ、どこまでが正しい利用法でどこから先は一切駄目、罰金は十万円ですよと、住民基本台帳は十万円ですから、十万円ですよというようなことになりますと、これはほかの法律との関係もありますので、罰金額やら何やら結構これは照合せにゃいかぬところ一杯出てくると思いますので、慎重には検討をさせていただきます。検討はさせていただきます。慎重に検討させていただきます。


○山下栄一君 ちょっと、この問題ちょっと大事な問題でまた別の機会に改めて取り上げさせていただきたいと思いますけれども、幹部公務員の給与に関する有識者懇談会、これは数か月前から検討されてまいりまして、本日、先ほど報告されたという、最終報告が出たというふうに聞いております。
 私は、特別職、特に行政府に念頭がありますけれども、特別職、内閣総理大臣始め特別職の給与法がございますが、法律に書いてあることは、金額は書いてあるけれども、なぜこういう金額になるのかという基本的な考え方、例えば総理大臣は、国務大臣は、また人事官は、検査官はどういう給与水準であるべきかということは何らかの形で法定しないと、金額だけ示されても国民はなかなか分かりにくいのではないかというふうに私は思います。
 そういう観点からも今回の有識者懇談会では提案されているというふうに思いますので、私は、そういう特別職の非常に日本をリードされる方々の給与の在り方、これを法律で給与水準また基準という形で、何らかの形で法定、法律で定めるべきだというふうに考えますけれども、また、今回の有識者懇談会を設置されて、こういう問題に直接今まで余り日の当たらなかったというよりも日を当てなかったといいますか、そういう観点からについて官房長官の下にこういう懇談会が設置されて検討されてきて今日の報告に至ったということは非常に高く評価しておりますけれども、給与水準の在り方を法定すべきではないかという考え方につきましても官房長官のお考えをお聞きしたいと思います。


○国務大臣(福田康夫君) 懇談会の報告は、実は今日の午後いただいたわけでございます。そして、幹部公務員の給与の在り方について、それぞれの職務の内容とか責任の重さなど、こういうような実情を踏まえて必要な見直しを行うためにこの会を開催したわけでございますけれども、この報告の内容についてまだ十分吟味しているわけじゃございません。
 官職の職務と責任に応じて、かつ一般職の官職との均衡などを考慮して定めるのが適当であるという基本的な考え方が示されているというように聞いておりますので、今後、政府としてこの報告を踏まえて具体的な対応を検討してまいりたい、今そういうふうに考えているところでございます。


○山下栄一君 ありがとうございました。
 終わります。

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