161国会 文教科学委員会 2004年11月25日
○山下栄一君 時間の範囲内で何点か質問をさせていただきます。
特殊法人二法人をいったん廃止し、統合して独立行政法人化するという今回の法案でございます。もう既に今までも質問が出ておりますけれども、確認の意味で御質問させていただきます。
平成十三年の十二月の整理合理化計画、この行革推進本部の決定でございます。ここには、既にある特殊法人の事業の徹底した見直しをして独法化すると、こう書いてございます。また、財政支出の大胆な縮減、効率化、こういうことも明記してあるわけでございますけれども、今回、統合し独法化するに当たりまして、この整理合理化計画で確認された事業の徹底的見直し、財政支出の大胆な縮減、どのような取組が行われて今日に至っているかということをお答え願いたいと思います。
○副大臣(小島敏男君) 答弁いたします。
委員御指摘の新機構の設立に当たりましては、業務の見直しや人員のスリム化等を行うことが必要であると認識をしているところでございます。
具体的に申し上げますと、監事を除いた役員二十一名を九名とし、職員数についてもできる限りの合理化を進めるという予定になっております。同一地域に両法人の研究拠点が存在する東海、大洗地区の管理部門を統合するとともに、二法人の本社機能を一元化し、既存の核燃料サイクル開発機構本社ビルを活用することにしております。
具体的な業務につきましては、これまで日本原子力研究所が実施していた原子力船の開発及び放射性同位元素の生産等の業務を廃止するとともに、日本原子力研究所が理化学研究所と共同で行っているSPring8の運転業務の理化学研究所への移管等を実施することにしております。
なお、予算について申し上げますと、平成十七年度概算要求においては、政府支出金ベースで本年度予算より二十四億円削減となる千九百五十五億円を要求しているということでございます。
以上でございます。
○山下栄一君 大臣にお伺いいたします。
独立行政法人になりますと、通則法でもございますように、監督権限が非常に弱くなり、そしてその分もちろん自主性、独立性が強くなるわけでございます。その分事後チェックといいますか、これ非常に問われるわけであります。業務運営の効率化と経費の削減、それから特に業績評価の制度の実効性の確保、そして財政措置、運営交付金にそれを反映させていく、こういうことが担保されないと行革失敗したことになるわけでございます。
様々な問題を抱えて、また国民の信頼が余り高くない、そういう状況の中で、しかし原子力の研究開発の、取り組む国家的な国策としての役割、使命、これはしっかり果たす必要があるわけでございます。新しく独法制度、独立法人化するに当たりまして本来の独立法人制度の目的を達成するに当たりまして、大臣の御決意というか、をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(中山成彬君) 一般に独立行政法人制度におきましては、その業務運営に当たって政府による事前チェックや監督を極力廃止するということにしているわけでございますが、一方、この原子力に関しましては、山下委員、正に御指摘のように、国民の信頼が必ずしも得られていないという状況の中でございます。政府の関与を主務大臣による中期目標の策定及び中期計画の認可等に限定しているわけでございまして、法人に裁量と責任を与えた上で、厳格な外部評価を行うこととされておりまして、このような枠組みの中で新機構や原子力に対する国民の信頼をいかに図っていくかということが極めて重要であると、このように認識しているわけでございます。
文部科学省といたしましては、中期目標の策定や中期計画の認可等を通じまして新機構が安全の確保ということを大前提として業務を行うとともに、情報公開を徹底し、社会が求める優れた研究開発を効果的に生み出すということによりまして、新機構に対する国民の期待にこたえられるように適切に支援してまいりたいと考えておるところでございます。
○山下栄一君 内閣府の所管になっております原子力委員会、そして原子力安全委員会の関与の在り方につきまして確認をさせていただきたいというふうに思います。
それぞれ、今までは、今までの特殊法人の下におきましては、この原子力委員会、また安全委員会が二つの法人につきまして非常に基本的なところで関与をしておったわけでございますけれども、独立法人化されまして、これがどうなっていくのかということを、概要御説明願いたいと思います。
○政府参考人(坂田東一君) 新機構に対します原子力両委員会のかかわりのお尋ねがございましたが、まず原子力委員会の関与の問題でございます。
原子力基本法に基づきまして、この新機構は我が国の原子力の研究開発体制の中で特別な位置付けを与えられます。そういう一つの点と、それからもう一つ、独立行政法人制度の趣旨でございます主務大臣への責任の集中及びその範囲の明確化という要請、もう一つのこの点がございますが、これらの整合性を確保するために、理事長の任命及び中期目標の作成に当たりましては、従来の同意という形式は取らないわけではございますけれども、原子力委員会から、その方針の計画的な遂行を担保する等の観点から、意見を聴くという形でのかかわり合いを規定したところでございます。
一方、原子力安全委員会との関係でございますけれども、原子力安全委員会は、これまでは日本原子力研究所法の業務運営の基準につきまして関与するということが置かれておりました。そういう規定が置かれておりました。核燃料サイクル開発機構法には同じような規定は置かれておりませんでした。
今回の独立行政法人化に当たりまして、独立行政法人制度では中期目標につきましては、特に必要な場合に限って関与事項が認められるというものでございますので、今般、原子力安全委員会が定められました原子力の重点安全研究計画、この中での安全研究の実施主体としては新機構だけが特定されているわけではございませんで、ほかの幾つかの機関も実施主体になっております。
それから、そもそも中期目標の記載事項につきましては、原子力安全委員会の関与の範囲が非常に少ないということもございまして、結果として、原子力安全委員会の関与をする規定は今回の新規構法案の中には置かないこととしたと、こういう次第でございます。
○山下栄一君 今まで特殊法人だったのでということがあって、主務大臣がかかわるところで原子力委員会また原子力安全委員会のかかわりが、私は、今までは法律上も明記されておったというふうに理解しておるわけですけど、今回、主務大臣のかかわりが弱くなった分、この二委員会につきましても関与が非常に弱くなってきているわけですが、今も既に局長の方からもお話がございましたが、もう一度確認さしていただきますが、今回の統合に当たりまして、原子力、特に安全委員会の方ですけれども、国の原子力の安全確保に関する基本に係る観点から考慮すべき事項についてという原子力安全委員会としての見解を発表されておるわけですけど、その中に、中期目標の策定について安全委員会の意見を聴くべきだと、さらに、中期目標は安全研究にかかわる業務を安全委員会の定める安全研究年次計画に基づいて策定すべきだと、こういうことを見解として発表しておるわけですけど、この原子力安全委員会の考え方についてどのように反映されるのかということを確認したいと思います。
○政府参考人(坂田東一君) 先ほど申しましたとおり、法的な関与ということにつきましては、原子力安全委員会の関与はなくなったわけでございますけれども、先生御指摘のとおり、新機構の中期目標の作成あるいは中期計画の認可と、こういうことを行うに当たりましては、やはり原子力安全委員会の定められました安全研究の計画という内容を踏まえまして、安全委員会の考え方をやはり適切に反映することが必要ではないかという具合に考えております。
また、安全研究のみならずでございますけれども、新機構の業務全般、施設の安全確保等の問題も含めまして、あるいは安全管理の問題も含めまして、それらにつきましては必要に応じて原子力安全委員会にも状況を御報告し、その御意見も参考として業務を進めてまいりたいという具合に考えております。
○山下栄一君 今から申し上げることも既に何度か質問もされておりますけれども、もう一度確認さしていただきたいと思います。
これも今申し上げました原子力安全委員会からの強い要請としてといいますか、統合に当たっての意見の中で、安全研究を主要業務に位置付けよと、こういう要請といいますか意見があるわけですけど、このことについて、確かにこの安全研究については法律上明記されておらないわけですけれども、これを主要業務の中に位置付けよというこの原子力安全委員会の意見についての御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(坂田東一君) お尋ねの安全研究につきましては、大臣等からの御答弁もございましたとおり、大変大事な研究業務であるという具合に認識をしております。
今回の新機構法の業務といたしましては、原子力に関する基礎的研究あるいは応用の研究といった範囲でこれを取り進めていきたいと思っておりますけれども、先ほども申し上げましたとおり、今後の中期目標あるいは中期計画、そういったものを作ります際には安全研究というものをしっかり位置付けられるように私どもも対応していきたいと考えております。
○山下栄一君 現行の日本原子力研究所法二十四条の中に「業務運営の基準」というところがありますけれども、ここには研究所の業務について、原子力委員会、原子力安全委員会の議決を経て文科大臣が定める開発、利用に関する基本計画に基づいて行われなければならないと、こういうふうに現行の法律には書いてあります。また、核燃料サイクル開発機構法二十七条には、業務の基本方針を策定するに当たっては、原子力委員会の議決を経て主務大臣が定めると。このように業務の基本的なところで原子力委員会また原子力安全委員会のかかわりを書いてあるわけですけれども。
これも少し重なった質問になりますけれども、こういう条文は確かに文科大臣との関係の中で定めておるわけで、監督権限が主務大臣が弱められるわけですので、それに伴って原子力委員会、安全委員会のかかわりが明記されておらないというふうに理解するわけですけれども、この基本的な、原子力委員会や安全委員会という第三者的な機関の基本的な業務のところでかかわるという、この精神が私は非常に大事な観点ではないかなというふうに思います。もちろん、独立行政法人通則法の観点からかかわりは明記することは非常に厳しいかも分かりませんけど、基本精神のところではこういう二委員会のかかわりは大事だというふうに考えるわけですけれども、この辺についての考え方、既に繰り返しの質問になるかも分かりませんけど、御見解をお聞きしたいと思います。
○政府参考人(坂田東一君) ただいまのお尋ねの件でございますけれども、先ほど来御説明申し上げておりますとおり、原子力委員会あるいは原子力安全委員会とこの新しい機構との法的なかかわり合いということにつきましては、従来の二法人と両委員会との関係よりは少し薄くなるということではございますけれども、これも申し上げましたとおり、やはりこの新機構は両委員会がお示しになります方針に沿って、そして業務を的確に実施していくということが大変大事であるという具合に認識しております。したがいまして、安全研究の問題もそうでございますけれども、その他の基礎的な研究であれ、あるいは開発プロジェクトの推進であれ、原子力委員会あるいは原子力安全委員会がお示しになります方針を十分に踏まえて、そして実施をしていくということが必要であるし、私どももそういう方向で対応をしたいという具合に思っております。
それから、何よりも大事な安全確保の問題、施設の安全確保につきましては、これはもちろん原子炉等規制法に基づいてしっかりとした安全管理をやるというのは当然でございますけれども、この点につきましても安全委員会の御方針に従ってしっかり取り組みたいと思っております。
以上でございます。
○山下栄一君 ありがとうございます。
これも重なる質問かも分かりませんけど、大臣に御決意をお伺いしたいと思います。
高速増殖炉開発が先ほども小林委員からお話ございましたように停滞しておると、また九七年の東海処理工場における爆発事故等トラブルが続いており、また稼働率の低下、低迷、こういうことに今現状あるというふうに思うわけでございます。
こういう点をきちっとやはり総括して、そして新法人の出発に当たり、体質改善が非常に難しい現状にはあるというふうに私は認識しておりますけれども、形式的な統合だけであるということにならないように、この二法人の今までの責任、そして役割、十分果たしてきたのかと、そういうことをしっかりと踏まえて総括をして、そして新しく出発するという、こういう観点からの大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(中山成彬君) 山下委員の御指摘のとおり、新法人のスタートに当たりましては、過去の事故、トラブル等を総括しまして、それで新たなスタートを切るべきだと、このように考えておるわけでございまして、先ほどもお答え申し上げましたけれども、この動燃改革につきましては、核燃サイクル開発機構に改組の上、業務範囲を絞り込むことによる経営の改善、第三者から成る運営審議会の設置、積極的な情報公開、地元重視の観点から本社機能を移転する等の対応を行ってきたところでございまして、またサイクル機構は何より施設の安全確保に万全を期すべく取り組んでいるところでございまして、これら動燃改革の目的達成に向けた取組につきましては、先ほども申し上げましたけれども、本年七月、外部の有識者による機関評価によりまして、動燃改革当時に指摘されました経営的課題に対して改善が進んでいると評価されて、一定の成果が上がっているとは思われますけれども、なお外部の目には厳しいものがあると、このように認識しておるところでございます。
したがいまして、新機構におきましても、この動燃改革の趣旨を踏まえた業務運営の徹底を期すことが必要と考えておりまして、立地地域はもとより、広く社会の一層の信頼を得られるように最善を尽くすことが重要であると考えております。
○山下栄一君 独立行政法人の行革の観点からの質問、そのようにさせていただきますけれども、この独立行政法人の評価体制、既に文科省にも独立行政法人評価委員会があるわけですけれども、この今回の新しい原子力のこの法人への評価の問題ですけれども、非常に高度の専門性が問われる、それをきちっと評価できるのかという、既存のこの文科省に置かれる評価委員会でそういう評価が、国民の期待にこたえられる評価ができるのかということ、非常に大事な問題だと私は思っております。
そういう意味で、もちろん現在ある独立行政法人評価委員会の評価は当然受ける必要があるわけですけれども、そういう仕組みになっておるわけですが、この今回の法人の中期目標、中期計画の評価については、先ほど来申し上げておりますこの内閣府に所属する原子力委員会又は原子力安全委員会の意見を聴く、そういうかかわりを私は評価体制のところで持った方がいいのではないかと、その方が国民の皆さんも安心、信頼回復につながっていくのではないかと、このように考えるんですけれども、御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(坂田東一君) 先生今御指摘いただきましたとおり、独立行政法人制度の下では、通則法によりまして各省に独立行政法人評価委員会が設置されます。その評価委員会が客観的、専門的な見地から独立行政法人につきまして各事業年度ごと及び中期目標にかかわります業務の実績に関する評価、そういったものを行うこととされております。
この独立行政法人評価委員会、文部科学省にももちろんございますけれども、この第三者によります専門的観点からの評価、これを厳格に実施をしていくということは当然でございますし、それによりまして、国民の信頼を得られるような評価の枠組み、これらの充実を図らなければいけないというのはまずもって必要なことであると思っております。
先生が御指摘されました原子力委員会、それから原子力安全委員会の評価へのかかわり合いの問題でございますけれども、私どもといたしましては、例えば独立行政法人評価委員会で行っていただきました評価結果を必要に応じまして両委員会にきちんと御説明して御報告すると。そういたしますと、当然両委員会からも追加的ないろいろな御意見とかアドバイスとかあるいは御注文がある可能性がございます。そういうような両委員会の御意見もいただいて、それらをも参考としてこの新しい機構におきましてより適切な業務運営に反映していくと、そういう努力をしてまいりたいと思っております。
○山下栄一君 特に、新しい、できます独立行政法人については、今も局長御答弁いただきましたように、事原子力にかかわることについてはやはり国民の信頼が基本ですので、それがいま一歩であるという段階において、既存の独立行政法人とは違う様々な国民の信頼回復につながるようなそういう取組、非常に大事だというふうに思いますので、この点は通則法にとらわれることなく、今も局長の御答弁ございましたような意欲的なそういう、できるだけ様々な専門家の意見も聞いていくという、そういう方向で是非とも取り組んでいただきたいと、このように考えます。
これはもう既に御質問あったことでございますけれども、高レベル廃棄物の処分の在り方、研究開発、これはもう大事な新法人の引き続きの取組であるわけですけれども、これは日本の国というよりもこの原子力の恩恵にあずかる文明社会、人類の共通の課題だというふうに思うわけです。しかし、この高レベル放射性廃棄物の処分の行方というのはなかなかまだ不透明であり、はっきりとした方針がまだめどが付いておらないという現状があるというふうに思うわけです。これは経済産業省になるかと思います。今日は政務官、来ていただいておりまして、本当にわざわざ申し訳ございません。もうこれもこの原子力研究開発の基本的な国民の安心の基礎につながる分野であると思いますし、日本独自、日本の取組だけではなくて、繰り返しになりますけれども、人類的な課題であり、これは国際的な様々な知見の集積、そして協力体制、こういうことも非常に大事だというふうに思います。
既にこういう取組も行われているとは思いますけれども、私は、特にこういう分野は日本がリーダーシップを取って、地球環境にかかわることでもございますので、国際的な協力体制への日本の取組が非常に大事じゃないかというふうに考えますので、御見解をお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(山本明彦君) 山下委員の質問にお答えさせていただきたいと思います。
委員御指摘のように、高レベルの放射性廃棄物の最終処分というのは、この原発問題にとりまして、どの国にとりましても大変重要課題の一つだというふうに把握をしております。当然、したがいまして、国際協力というのが絶対に必要だというふうにも承知をしておるところであります。
今までも核燃サイクル機構だとか、ほかの法人等も国際協調の研究を進めておりまして、二国間だとか多国間だとか国際機関とかと一緒に研究を進めておりますが、その中で進んでおるというんですか、実際に進んでおりますのがアメリカとフィンランドは場所は決まっておりまして、アメリカももうすぐ始まります。フィンランドはもう試掘をしておるということでありまして、それぞれ三百メーターとか五百メーターの深さなんですけれども、まだ最終的に、フィンランドは埋め立てすると、埋め戻しをする、アメリカの場合は掘って入れておきますけれども、五十年後、次の世代の人が考える、どういうふうにするか考える、そんな形で今ありますから、そんなに進んでおるわけではないわけですけれども、その二国が先行をしております。
我が国がリーダーシップということでありますけれども、悲しいかな、今まで実験するところがなかったんです。これが今度北海道と岐阜に実験場が決まりましたので、北海道が五百メーターの深さ、岐阜は千メーターの深さで実験場ができます。したがって、これからは日本が正にリーダーシップを取って研究開発を進めていく、こんな立場になろうかと思いますので、正に一大覚悟でこの大変大事な問題を進めていきたい、こんなふうに考えておりますので、よろしく御理解いただきたいと思います。
○山下栄一君 どうも政務官、ありがとうございました。
最後の質問ですけれども、これも既に御質問あったことでございますけれども、今回の地震を契機に耐震の取組でございますけれども、現在この二つの法人が抱える様々な原子力施設、研究施設、また実験施設、いろいろあると思いますけれども、今回の新潟の地震も非常に予測できなかった地震の災害であったわけでございます。
既に様々なこの研究の、地震防災の観点からの非常に詳細な取組をした上で対応されているということ、先ほども御答弁ございましたけれども、これは私は、一種のこの地震防災というのは非常に不断の研究そして成果が問われ、それをまた生かして反映させていくという、そういう分野であるというふうに思いますので、既にある施設でもこういう耐震の取組をされておるわけですけれども、不断の見直しが私は必要ではないのかと、国民の不信を払拭するためにはそういう取組が必要であるというふうに考えるわけですけれども、この観点からの御答弁をお願いしたいと思います。
○政府参考人(有本建男君) お答えいたします。
原子力施設の地震対策というのは非常に大事なところでございまして、耐震設計につきましては、国がまず設置許可の段階で、原子力安全委員会が策定をされております発電用原子炉施設に関する耐震設計審査指針、これによってしっかり安全審査を行っているわけでございまして、特にその中で直下型地震を含む過去の地震から想定される最大の地震動に対して十分な耐震安全性を有する設計になっているということを確認をしているわけでございます。もう一つ大事でありますのは、一定以上の大きな地震が起こった場合には、その地震動を検出をいたしまして、原子炉が自動的に停止をする設計となっているということも確認をしておるわけでございます。
先生御指摘のように、兵庫県南部の地震あるいは今回の新潟県の地震と、こういった最新の科学的な知見というものを常に反映していくということは非常に大事でございまして、現在、原子力安全委員会が想定される地震動に関する評価の指標というものの審議を進められておるわけでございます。これによって更に審査指針というものが高度化をするということになろうかと思っているわけでございますけれども、文部科学省としましても、私どもが担当しております試験研究炉あるいは核燃料の使用施設と、こういったものの安全性あるいは信頼性の向上というところから常に新しい知見というものを反映させた上での安全性の向上あるいは耐震安全性の向上というものを図ってまいりたいというふうに思ってございます。
○山下栄一君 法案に対する質問を離れます。
ちょっと通告しておりませんけれども、今回の、小林議員も触れられましたけれども、義務教育国庫負担の問題、ちょっと大臣に御決意をお伺いしたいと思うんですけれども。
私、この前、一般質問のときにも申し上げましたけれども、やはり基本的な教育に対する政府のかかわりでございますけれども、私は三大臣の合意、そしてまた骨太の方針でも確認されておること、すなわち中教審の議論を大事にするという、このことは非常に大事な、公権力の分野におる人が教育を考える場合の基本的な姿勢をそこで確認しているというふうに私は考えております。
そういう意味で、政治、行政が教育の基本的なところをぐちゃぐちゃにしないという、政治の思惑とか障壁で特に国民の基礎教育が翻弄されるようなことがあってはならないと。したがって、中央教育審議会という、そういう見識の高い教育の専門性のあるところの意見を大事にするという、この見識は非常に大事な考え方だと、この考え方は最後まで貫いていただきたいなというふうに思います。
もちろん財政も事情もあるわけで、文科省独自の考えを最後まで私は貫いていただきたいとは思いますけれども、あと残された期間はわずかと聞いておりますが、私が今申し上げました中央教育審議会というところの議論を大事にするという基本原則だけは、特に教育へのかかわりの在り方として踏まえておくべき重要なことだと思いますので、それを死守していただきたいなと。
こういう観点から、国、地方公共団体も協力して義務教育に取り組むという、そういう考え方に立って最後まで奮闘をしていただきたいと。御決意をお伺いして、終わりたいと思います。
○国務大臣(中山成彬君) 今、山下委員から御指摘ありましたように、平成十四年の十二月、三大臣合意というのがございまして、義務教育国庫負担金全額について平成十八年度末までに中央教育審議会の議論も踏まえてと、こういうふうな文言があるわけでございます。そしてまた、八月に出ましたいわゆる地方団体の方からの改革案、十七、十八年度で中学校分八千五百億、今回の改革には出ていませんけれども、十九、二十年度では小学校の分を全額これは削減すると。
そういうふうなことが出ている段階で私は九月の二十七日に文部科学大臣を拝命したわけでございまして、そういう意味では、今ちょうど大相撲の九州場所真っ最中でございますが、土俵際まで追い詰められて、いわゆる中央教育審議会という徳俵にやっと足が引っ掛かっているという状況で私は文部大臣を拝命したと、このように自分の位置といいますか、立場を理解したわけでございまして、何とかこれを土俵中央まで押し返さにゃいかぬという思いでございまして、自分の力だけではどうしようもなかったものですから、正に外野席といいますか、いろんな方々の御支援もありまして今日まで来ているわけでございます。
さっきもお答え申し上げましたが、正に今日、明日ぐらいが山場と思いますけれども、今委員が御指摘のように、とにかくこの義務教育国庫負担制度につきましては中央教育審議会の議論を経てということが最も大事だと。私も四大臣プラス文科大臣の協議でも何度も申し上げましたが、経済財政諮問会議という、いわゆる経済財政という立場からだけで教育問題を論じてもらっては困ると。やはりここには中央教育審議会の先生方の意見も聞いてからにしてくれと、もうこのことだけはずっと言い続けてきたわけでございまして、そのことにつきましては先般の政府と自民党の基本的な枠組みの中でもはっきり書かれたわけでございまして、そこのところはしっかり踏まえた上で、十七年度をどうするかということが今議論になっているというふうに御理解いただきたいと思いますけれども、先生の今御指摘の趣旨をしっかり踏まえた上で最後まで頑張ってまいりたいと思っていますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
○山下栄一君 終わります。