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国会質問

162国会 憲法調査会会議録 2005年04月20日


○山下栄一君 公明党を代表し、参議院憲法調査会の報告書議決に際し、意見を述べさせていただきます。
 五年四か月に及ぶ参議院憲法調査会における憲法論議がこのたび報告書にまとめられ、ひとまず区切りが付けられたことに、私自身、感慨深いものがあります。戦後六十年を経た今日、戦後生まれの私が国会議員という立場を与えていただき、国の最高法典である憲法を広範かつ総合的に調査する役割の一端を微力ながら担わさせていただきましたことに感謝いたしたいと思います。
 そもそも本憲法調査会は、基本方針として確認されたように、最初に改憲ありきとのねらいを持った調査会ではなく、各党各会派の立場の違いを乗り越えて広く国民的議論を喚起することが大目的だったと認識しております。
 しかしながら、論点整理の仕方として、単なる意見の羅列で終わらせないで、立法府として一定の方向を持って意見を集約できたこと、さらに党の枠を超えて率直な考えを披瀝できたことを評価したい。具体的には、基準を設けて、一、共通の認識を得られたもの、二、すう勢が認められたものに分類し、さらに、三、主要な論点ごとに対立点を明らかにしたことは極めて妥当なまとめ方であると考えます。
 さらに、二院制の在り方に関する小委員会を設置し、集中的かつ熱心な議論を行い、参議院の独自性を全会一致で確認できたことは参議院憲法調査会の責任を十分に果たしたものと考えております。
 我が党は、現行の日本国憲法は優れた憲法であり、戦後の日本の平和と安定、発展に大きく寄与してきたと高く評価してまいりました。中でも、その根幹を成す国民主権主義、基本的人権の尊重、恒久平和主義の憲法三大原則は不変のものとしてこれを堅持すべきだとの公明党の強い主張が各党共通の認識に位置付けられたことは大いに意義があったと考えます。
 我が党の憲法議論の方向性は二十一世紀の日本をどうするかとの未来志向に立ち、国民主権をより明確にする視点、国際平和協力を進めることによる安全保障、とりわけ人間の安全保障の視点、さらに、プライバシー権や環境権など、新たな人権を確立する視点から論議を深めております。
 公明党は、現行憲法は維持しつつ、そこに新しい条文を書き加え、補強していく加憲という立場を打ち出してまいりました。真に憲法上の明文を書き込む必要があるものは何か、憲法をいじらずとも他の法律改正や行政の改革で対応できるものは何か、また、加憲するとすれば項目のプライオリティーをどう考えるべきか、公明党としては、今後、こうした観点から徹底した議論を積み重ねてまいりたいと考えております。
 今後の国会における憲法論議については、拙速を避け、時間を掛けて次のステップを模索しなければなりません。憲法調査会の名前はどうあれ、その枠組みは維持して、引き続き憲法論議を行うべきであり、特に憲法改正手続法としての国民投票法案(仮称)を審議する場をつくるべきであると考えます。
 公明党は、平成十一年の党大会において、三大原則を不変のものと確認した上で、タブーを設けず、憲法についての国民的議論を展開すべきとの論憲の立場を明らかにし、実質的な憲法論議をスタートさせました。そして、一昨年の党大会で加憲の立場を明確にし、今日に至っております。
 衆参両院における報告書が出そろったところで、これからいよいよ国民的議論が本番を迎えるのだという認識に立っております。時あたかも我が国の歴史認識が問われる国際環境の中で、報告書の内容に縛られることなく、縦に過去、現在、そして将来の日本を見据え、横に全世界を見渡し、冷静な議論を積み上げていくことが真に国益にかなう道であると信じて、公明党らしい堅実な憲法論議に取り組んでまいりたいと決意を述べ、意見表明を終わります。
 以上です。

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