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国会質問

162国会 決算委員会会議録 2005年05月16日


○山下栄一君 四月の二十七日にも少し取り上げさせていただきましたけれども、私は、国家公務員の研修の在り方につきまして、特に行革の観点から質問をさせていただきたいと思います。その際、財務省の財務総合政策研究所のことを少し取り上げさせていただきましたけれども、今日、お手元に三枚セットのA3の資料が行っているというふうに思います。最初の二枚が、一番上の表題にも書いてございますように、主に国家公務員を対象とする研修、公務員研修のための施設でございます。最後の三枚目は国家公務員以外を対象とする施設ですけれども、国の施設でございます。独立行政法人になっているところは網掛けがされております。
 それで、この紙ですけれども、ずっと各省庁別に研修施設の名前が書いてございまして、右の方にずっと項目が並んでおります。最初に、職員というのは、これは人数が書いてございますけれども、この職員というのは、公務員研修の企画立案をする人だけではなくて、右の方にずっといろんな施設がございますけれども、宿泊施設等、その施設の管理するお仕事をされている方も含めまして十人とか三十四人と書いてございます。この人数の中には併任、兼務されているところが多いわけですけれども、それも含めた人数でございます。そのうち指定職は何人いらっしゃるかということがその次の欄でございます。
 で、この施設を運営するに当たっての運営経費、研修そのものの教材その他外部講師料だけではなくて、施設の光熱費とかいうのが入っております。
 その次は、年間延べ研修者数と。それからその次は、研修者数に含まれる対象者と。基本的に国家公務員、一枚目、二枚目は国家公務員ですけれども、それ以外に特に多いのが、自治体職員が非常に多いということを感じます。
 それから、本校所在地。これは、本校という意味は、大学校なんかもございますので、研修所の本部があるところ。あとは、土地と建物の面積と台帳価格が書いてございます。分校等の数というのは、本部以外に地方に、出先にあるところがございまして、例えばさっきちょっと言いました財務総合政策研究所、財務省の場合でしたら十一、本部以外に十一の、一番右の欄に研修支所と書いてございますが、があるという、そういう意味でございます。
 それから、付帯施設としてこれ五つ書いてございますが、宿泊施設、図書館、グラウンド、体育館、テニスコートと、そういう一覧表でございます。
 こういうことにちょっと関心を持ちましたのは、前回も申し上げましたけれども、社会保険大学校、ここにもございますが、厚生労働省の施設で、これは非常にマスコミでも大きく報道されたもので、このような研修施設が、今の時代こんなんがあっていいのかというふうな観点からの宿泊施設とかグラウンドとか体育施設、そしてその他の、場合によってはゴルフ練習場もあるというふうなことが言われて問題提起されたわけですけれども、それがきっかけでございます。
 まず、最初に質問させていただきますのは、この中に指定職という欄が二番目にございますけれども、これは既に本省で言うたら事務次官とか局長さんと同じ扱いになる、まあ幹部職といいますか、でございます。
 それで、例えば経済産業省に経済産業研修所というのがございます。これは、既に経済産業研究所の方は独法になっておりますけれども、研究と研修が一緒になっているのもあるんですけれども、経済産業省の場合は研修所という形で施設等機関になっているわけですが、ここは、見ていただくと分かりますように、職員数二十四人なんですけれども、兼務の方が六人いらっしゃいますので専任の方は十八人と。そこで指定職が二人いらっしゃると、こういうことです。ほかにも、同じようなレベルなんだけれども指定職じゃないという、空欄のところもゼロというふうに考えていただいて結構ですが、こういうのを見ますと、基準がよく分かりません。
 そういう意味で、本来、この指定職の基準、一体何をどういう理由でこれを指定職にするのかしないのかということ、特にこの研修施設にかかわることが非常に気になるわけですけれども、指定職に入れるかどうかの基準、またその理由について、これは人事院でしょうか、お聞きしたいと思います。


○政府特別補佐人(佐藤壮郎君) 国家公務員の給与につきましては、その職責と責任の度合いに応じて決めるというのがこれは基本でございます。指定職俸給表につきましても、当該職務の組織上の位置付け、あるいは職務の困難性、複雑性、責任の度合い等を総合してその適用を決めているわけでございます。
 研修所の所長等の幹部についてでございますけれども、現在、行政需要の高度化、複雑化が大変進んでおります。したがいまして、各府省とも研修には大変力を入れておられるというふうに聞いております。研修所の幹部職員についての指定職俸給表の適用につきましても、以上のような、このような事情を勘案いたしまして適切な評価を行う必要があるというふうに考えております。
 職員の人数に比べて指定職が多いんではないかという御指摘もございましたので、今後とも実態を精査して、必要なものについては見直しを図っていきたいというふうに思っております。


○山下栄一君 必要なら見直しを行うという話がございましたけど、例えば経済産業研修所の場合、今申し上げました、専任の方十八名の職員で指定職が二人もいらっしゃるという。例えば、総務大臣お見えですけど、総務省の統計研修所の場合は、同じような職員の数でこれ指定職ゼロになっているわけです。
 この前、財務総合政策研究所の話しましたけれど、この二十七というのは、財務総合の場合は研修の方が二十七人、そのうち十七人併任ですから、各出先にもう大体一人ずつ担当がいらっしゃるんですけど、それも含めての数でございますが、ここは所長さんじゃなくて、前も言いましたように、所長は非常勤職でもできる、次長さんが指定職をあてがわれているわけですけれども、これもよく分からない。いずれにしましても基準が非常にあいまいだと。
 非常に批判されているのは、この施設等機関、国家行政組織法の施設等機関の研究所とか研修所とか、本体じゃない附属機関の方の所長さんなり次長さんがいわゆるキャリアの皆さんの腰掛けの役職になっているんじゃないのかと、たくさん給料もらいながら、本当に複雑、困難、そして重要度という観点からの、そういうふうになっているけれども、本当にそういうふうに実質なっておるのかという、このことについては人事院の方でよく全般で見直しをお願いしたいなというふうには私は感じましたので、最初にこれを指摘しておきたいと思います。
 それから、その次にですけれども、ここの一覧表の中のほとんどが施設等機関扱い、国家行政組織法第八条の二、そうでないのは米印が打ってあります。中にちょっと、ちょっと分かりにくいのがございまして、例えば二枚目の一番上の、これは厚生労働省の医政局の看護課の看護研修研究センターです。これは施設等機関じゃなくて、一つの課の、局の中の課の中にこういう部署がございまして、ところが宿泊施設を持っている、附属施設を持っているという、目黒区にあるということでございます。
 また、国土交通省の地方整備局研修所と書いてございますが、こんな名前の研修所はないんですが、地方整備局の方で各出先の、近畿地方整備局とかその他の施設が全国に八つあるわけですけれども、ここは実質的には技術事務所、技術事務所が研修をやっておりまして、地元の職員の研修なんですけど、担当一人です。担当の方一人なんですけれども、大体一人ずつこの八か所にいらっしゃると、研修担当は。そして、この横に書いてございますように、宿泊施設は八つもあると。これ施設等機関じゃございません。出先の局の中の一つの部の中の研修担当、一人だけいらっしゃるんですけど、宿泊施設があるという、そういう意味で書いてあるわけです。北海道開発局にいたしましても、部の中に研修室というのがあって、これも、これ五点セット全部、宿泊その他全部入っているわけですけど。
 本省の中の一つの課の中にある研修室なのに、なぜそんな独自の研修・宿泊施設があるのかというようなこともよく分からない。この施設等機関以外の研修の在り方について、非常にこれも大きな疑問でございます。
 それで、これは総務省だと思いますけれども、国家行政組織法第八条、ここにはこの研修施設のことが書いてございます。ここでは、その施設等機関ではない機関の形で、法律や政令によらない形でこの文教研修施設、宿泊等の施設も含めまして、そんなこと本来つくれるのかということを感じさせるような条文になっておりますので、この施設等機関以外の、本省にそういう課の下に室があったりして、ところが実態は霞が関以外のところに宿泊等施設を持っているという、こんなやり方は国家公務員研修の在り方としてこの国家行政組織法が期待しておったのか、想定しておったのかということを確認したいと思います。


○国務大臣(麻生太郎君) 八条の二項についての御質問なんだと思うんですが、これをお読みいただきましたら分かると存じますが、この中に、いわゆる法律によりましてそういったものが地方でも置けるということを書いておるというところが法律の根拠なんだと思うんですね、このところでいきますと。
 そういった意味からいくと、地方が持っちゃいかぬというように取られるような御質問だったように思いますけれども、これは地方で「法律又は政令の定めるところにより、」という形で持てる形になっておるということなんだと思うんです。
 私どもの方からいたしますと、地方に置いちゃいかぬと言われても、これは地方の方が第一宿泊施設等は安いんで、これは当然、地方になるのは当然なんですが、加えて、今地方分権を進めるに当たりましては特にいろんな形で地方の公務員の資質が問われている。中央が高くて地方が低いというのはかなり偏った見方だと思いますが、そういう御意見は多い。そういうのに裏付けられて、何となく地方に任せるのは危険であるかのごとき話がまかり通りますが、そういった意味からも、地方公務員の資質というものを、これは定期的にある程度いろんな研修をやるというのは非常に大切なことだと思っておりますんで、警察とか防衛大学、自治大学校、いずれもそういったようなところ、消防も含めまして、それぞれいろいろ国家と地方と一緒にやっておられるところも多いんだと思いますが、場所等々につきましてはそのような観点から必要なのではないかと思っております。


○山下栄一君 ちょっと、私、正確に申し上げたいが、地方にはたくさんつくって、ほかのところも一杯つくっているんですけどね。私が申し上げたかったのは、法律、政令によらない形で、この組織法八条二は、法律又は政令の定めるところによって文教研修施設又はこれらに類する機関及び施設を含む、置くことができると書いてあるわけですね。今私が申し上げた厚労省のところとか、国交省のこういう本体に研修室があって、それでその根拠法令がないわけですわ。ない形で実質つくってしまっているという。確かに、本体の方には研修課の中に研修室あるんですけど、ところが、そのどこどこにこういう施設を置くことができるというのは普通は政令等に書いてあるわけですけども、この場合は書いてないのが散見されるわけですね。そういうのもよく見ていただいて、この本来の国家公務員研修の研修施設の在り方というのはきちっと根拠法に基づいて、やはり国有財産でもあるわけですから、設置しなきゃならないというふうに思うんですね。
 それがそうでない形で実質つくって、まあ研修はしっかりやっているんですけど、その施設の根拠法はどこにあるんだというと、政令にもない、法律にもないという形でできている例を私申し上げたんですけど、こういうのがございますので、まあよくチェックしていただきたいという意味で私申し上げましたので、細かく点検をお願いしたいというふうに思います。
 それから、あと残された時間でちょっと、この国家公務員の研修の在り方なんですけれども、今も総務大臣おっしゃいましたように、国家公務員の資質向上というのは非常に大事なテーマだというふうに思います。地方公務員の場合でも、特に学校の教師の場合が非常に今教員の在り方という形で問題になっておるわけですけれども、総務省等におかれましても能力評価の話がございます。これはきちっとしたルールづくりがないので、一生懸命頑張っても頑張らなくても昇任したり昇給してしまうというふうなこと、これが大きな問題になっているわけですけれども、公務員の研修をやる場合にこのような立派な施設がないとできないのかということ。そして、役職別に応じた研修の中身、日進月歩、どんどん時代は変わっていきますので、そういうところをどこでこの研修の内容を点検し、より充実した国民の期待にこたえられるような研修内容にしようということを検討されておるのかという、そういうことが非常に不明確だなというふうに私思いました。
   〔理事田浦直君退席、委員長着席〕
 今、民間ではこの教育訓練、会社にとっては人材が宝なわけですけれども、ところがだんだん自分たちで育てる余裕がなくなってしまって人材派遣会社に求めたり、そして特に大会社でも独自の研修施設を手放していって、本体が厳しいのでと本体の研修施設をもう売却したりして、そしてできるだけ外部発注したり、研修の中身も外部発注をしたり、地元の大学と提携して大学の施設を使ったり、民間の施設を使ったりしながら、やりくりしながら人材育成をしているというのが民間の実態だと思うんですね。だから、高度経済成長に比べると終身雇用も崩れていって、民間の教育訓練、企業の教育訓練は非常にカットされる、広告費と並んで教育訓練というのはカットされる対象になるほど厳しい状況の中でもう必死になって人づくりのためにやっている。経済産業省においては、人が大事だということで人材投資減税まで考えながらやろうとしている。
 そういう時代の中で、公務員のこの研修の在り方が今までどおりでいいのかなということを非常に感じましたので、こんな立派な施設を持っているということもそうなんですけれども、研修の企画立案はほとんど自前でやらないで、その施設の管理運営ばっかりに職員取られているみたいな面があって、企画立案は本省でやっているのでわざわざこんな出先でやる必要があるのかなという、そんなことを感じましたもので、今、私、抜本的な在り方を検討してもらいたいなというふうに思っております。
 質問時間、ちょっと余りないんですけれども、そこで、中央省庁改革基本法という法律がございますけれども、この条文のことについて確認さしていただいて今日はもうこれで終わってしまいますが、ちょっとお願いしたいというふうに思います。
 これも総務省だと思うんですけれども、中央省庁等改革基本法の中の四十三条六項に、ちょっと読み上げますけれども、若干中略をしますけれども、「政府は、文教研修施設及び作業施設について、国の行政機関としての必要性を見直し、その結果に基づき、民間事業への転換をはじめ、民間若しくは地方公共団体への移譲若しくは廃止又は」「独立行政法人への移行等により、その運営の効率化を図るものとする。」というふうに書いてございます。
 一部独立行政法人化されたんですけれども、私はこの時期、民間との比較を考えながら、この中央省庁改革基本法の四十三条六項の精神を生かす形でもう一度見直す必要があるのではないかと。特に、財務省におかれましても本当にこの国有財産、宿泊等を含めた五点セット等も含めまして、中にはちょっと温泉施設にあったりカラオケルームがあったり、えらい豪華過ぎて、そして研修だけじゃなくて一般のお客さんまで泊めているみたいなところも具体的にはございまして、ちょっと今日は時間の都合で申し上げませんですけれども、いろんな、スタートはそうでなかったんでしょうけど、どんどん経過する中で本来の研修の在り方から逸脱した施設の在り方、研修の中身も、民間が必死で頑張っている中で公務員の研修の在り方もやはり大学等とよく相談しながら見直す必要があるのではないかということを感じましたので、この中央省庁等改革基本法の四十三条六項の精神を生かした全般的見直しを総務省にお願いしたいと思いますし、そして財務大臣には、国有財産の在り方として、民間とも比べながら、民間はどんどんそういう施設は撤退している中で国がいつまでも持っている、場合によったら新しく造っているところもございますので見直しをお願いしたいということを、この二点申し上げたいと思いました。


○委員長(鴻池祥肇君) 答弁は要りますか。


○山下栄一君 それぞれ。


○国務大臣(麻生太郎君) 今お話にありました今後の行政改革の方針ということで、これは昨年の十二月に策定をされたものでありまして、その中で国の事業とか事務の見直しをずっとやらせていただいて、廃止、縮小、民営化、特殊法人化等々、民間委託を含めましていろいろさせていただいておりますが、こうした取組を通じて今後五年間で一〇%以上の定員削減を政府として行う、スリム化するということを決めておりますが、これは今までの倍ということに意味しますので、昨年がこれまでの最高を記録しておりますのですからそれを更に上回るということになりますので、そういったような形で、今言われました文教研究施設というものもその中の対象外にすべきではなくスリム化を図っていかないかぬところだと思いますが、同時に、この研修というのだけは、これは役人、それこそ人間の質が最も問われるところでもありますので、この研修だけは手だけは抜かぬ方がええと、それだけはまた確かなところであろうと思っております。


○国務大臣(谷垣禎一君) まず国有財産の管理という点から申し上げますと、研修施設、行政財産としてやっているものは、まず基本的にそこの官庁、当該官庁においてまず管理をしていただくということが基本でありますが、財務省では、国有財産法第十条第一項というのがございまして、有効利用の観点から監査を実施してきております。したがいまして、今後とも、研修施設を含む行政財産については監査を実施して、非効率な使用となっている施設については改善を図るように指導していかなきゃいかぬということでやっております。
 それから、もう一つやっておりますのは、国有財産有効利用の観点から使用状況実態調査というのをやっておりますが、その中で研修施設についてもこの調査を行っておりまして、平成十年度から十三年度にかけて実施した使用状況実態調査では六万二千三百八十七件、これは研修施設だけではありません、行政財産を含めてやったわけですが、そのうちに、もっと有効利用する必要があると認められた研修施設は三十一件ございました。こういった施設については所管官庁で利用計画を策定して処理を行うということをやっていただいておりまして、財務省としては、毎年その結果をフォローアップして、必要があれば更に指導も行っていかなければならないというようなことをやっております。


○山下栄一君 ありがとうございました。
 西田委員に替わります。

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