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国会質問

164国会 文教科学委員会会議録 2006年03月23日


○山下栄一君 今回の提出法案にかかわる質問を幾つかさしていただきたいと思います。
 まず最初に、義務教育諸学校施設費国庫負担法にかかわる質問でございます。
 地震防災の地域拠点としての学校施設、役割は非常にますます重みを持ってきておるわけでございますけども、ただ学校施設にかかわる耐震体制が非常に不十分だと、なかなか費用も掛かって進まないという状況がございます。そういうことで、国としてもこの問題、単に文科省だけの問題ではなくて、地域の防災拠点としての学校施設という観点から強力にバックアップする必要があるという流れになってきているというふうに思うわけでございます。
 それで、この学校施設にかかわる、まず耐震に耐え得る工事、その前の耐震診断ですけども、耐震診断がまだ行われておらないところも、施設もあると思うわけでございますけども、この耐震診断の実施スケジュール、今どれぐらいまで進んでいて、そして、いつまでに完了をする方向かというスケジュールも含めてお答え願いたいと思います。


○国務大臣(小坂憲次君) 公立小中学校の施設の耐震化診断につきましては、平成十五年度を初年度とする三か年計画を策定いたしまして、これに基づいて実施されてきたところでございますけれども、しかしながら、十七年四月に文部科学省において実施した調査結果によりますと、昭和五十六年以前の旧耐震基準で建てられた建物の耐震診断は五六・三%が実施ということになっておりまして、対前年でいうと一一%増えてはいるものの、まだまだ半分ちょっとということでございます。
 そういう中で、文部科学省としては、耐震化診断のために、耐震化を推進するためにはまずその耐震化の診断を先に済ませなきゃいかぬということになるわけでございまして、私、就任いたしましてから、昨年末、国土交通大臣と折衝をいたしまして、国土交通省の持っております建物住宅の耐震化の診断予算を活用さしていただく中で、十八年中、本年の十二月までにすべての対象建物の耐震診断を完了するように地方公共団体、学校設置者である地方公共団体に対して強く要請をしたところでございます。したがいまして、耐震化の必要性の診断につきまして、耐震診断そのものは年末までに終わると思うわけでございます。それに併せて、並行して耐震改修の方も進めていかなければならないと思っております。
 今、お問い合わせの部分だけまず回答申し上げますと、この四月に改めてこの公立学校施設の耐震の改修状況について調査を取りまとめるわけでございます。そこにおきましては、地方公共団体ごとの耐震診断やあるいは耐震化の進捗状況を公表してまいりたいと、このように考えておりまして、この公表数値を基に、更に関係団体との調整を進めて耐震化の促進に努めてまいりたいと存じます。


○山下栄一君 今大臣触れられました診断結果の公表ですけど、年内にすべての学校施設の、これは公立学校ですよね、公立学校の耐震施設の診断を終えると実態全部明らかになると思うんですけど、明らかにすることが大事だと思いますが、この診断結果の公表はもう随時やるのか、全部まとまって、完了した時点で最終結果、その最終結果を公表してもらいたいと思いますけど、その辺はどうなっておりますでしょうか。


○政府参考人(大島寛君) 耐震診断の公表についてのお尋ねでございますが、これまで耐震診断の結果でございますが、毎年度公表してきたわけですが、これまでは都道府県ごとのデータということでやっておりました。先ほど大臣からもお触れになっておりましたが、今回は設置者単位ということで公立小中学校の施設の設置者である市町村、これごとのデータというものを、その進捗状況を公表したいと、かように考えております。調査が取りまとまった段階にまとめて公表するということを考えているところでございます。


○山下栄一君 今度、耐震工事の方ですけれども、これは相当、大分交付金化を行うことによりましてより促進できる体制ができたとは思うんですけれども、財政の問題もございます。そういう意味で、学校施設の診断結果に基づいて耐震工事が必要なところがどのぐらい出てくるか分かりませんけれども、それについての実施体制、計画的にこれは市町村がつくるんでしょうか。また、その完了の見通しですね、これは緊急を要することでも、冒頭申し上げましたように、地域の防災拠点という観点から備えをする必要があると思いますので、診断結果に基づく診断工事の実施体制とその見通し、いつぐらいまでにそれが大体、昭和五十六年以前の施設が中心になると思いますけど、どのようにお考えか、お聞きしたいと思います。


○国務大臣(小坂憲次君) この耐震改修につきましては、改築が迫っているので建物そのものを改築したいという要望もあるわけでございます。しかしながら、今委員が御指摘なさいましたように、学校が応急避難場所に指定されているケースも多いわけでございまして、そのような意味から早急の耐震化が必要と、このように判断をいたしまして、建て替え方式から耐震補強改修方式に重点を移していただくということで効率的な耐震化の推進に一つは努めてまいりたい。
 また、時期的な問題はどのようなめどが立つのかというお話でございますが、先ほど申し上げたように、今委員も御指摘なさいましたように、年末までの耐震診断を実施することからその内容をしっかり把握してまいりますが、この中で、今申し上げたようなそれぞれの市町村の実情、また学校の現状というものを踏まえた中で最終的にどのような耐震方法を、耐震改修を実施するかというその方式についても個別に判断しなきゃならないわけでございまして、今、完了期間はいつごろまでということを明確に申し上げることはできないわけでございますけれども、いずれにいたしましても、耐震性の実態を踏まえて、地方において緊急性に応じて計画的な耐震化の取組がなされると思っておりますので、これを一層促進されますように、またこの四月の公表を通じて、またその後の耐震化の診断の状況を踏まえてそれぞれの設置者に働き掛け、最大限に努力をしてまいりたいと存じます。


○山下栄一君 ちょっと確認ですけれども、診断結果が最終、それぞれの市町村で出てくると思うんですけど、それに基づいてそれぞれの市町村で、時期はずれてくると思いますが計画を立てられると思うんですね。その計画について、これは一年間で終わらないと思うんですけど、この実施計画の、工事計画といいますか、市町村のフォローについてはどんな計画を立てて、見守る必要があると思うんですけど、その辺の体制どうなっているのか、ちょっと確認さしてください。


○政府参考人(大島寛君) 今回の提出しております法案で、まず耐震化につきましては、施設整備基本方針を立てまして、これは文部科学大臣が定めることになっておりますが、ここで耐震化の目標設定を求めるなど耐震化の推進に重点を置くことにしております。これを踏まえて、今先生も御指摘になりましたが、地方公共団体は耐震化の目標等を記載した施設整備計画を作成するということが必要になります。これを受けた形で交付金の交付と、こういった形に入っているわけであります。
 この計画につきましては、一応作成を一つのめどとして、期間として三年というものを一つのめどに置いております。その後更に必要があればまた地方公共団体は次の計画を作成すると、こういった仕組みを考えているところでございます。


○山下栄一君 これは十九年度予算、またそれ以降になってくるかも分かりませんけれども、全体の診断結果に基づく実態を踏まえて、これは別途また予算要求のところで格別の配慮をする必要性も出てくるのではないかと、こんなことを思うわけでございまして、診断結果に基づく国庫負担の部分、また交付金の部分ですね、見守っていく必要があるというふうにお話聞きながら感じました。また今後、サポートできる部分、しっかり与党としてもさしていただきたいと思っております。
 それ、併せて、防災拠点として公立の体育館等社会教育施設というんでしょうか、もう非常に大事な観点だと思います。こちらの方は、国庫負担の仕組みとか国の支援の体制があんまりないように思うんですけれども、ただ、各地域にとっては防災拠点としてこれまた大変重要な拠点でもあると。この公立体育館の方の耐震診断また耐震工事について、国がかかわれる部分というのは少ないかも分かりませんが、文科省としてどのようにお考えか、お聞きしたいと思います。


○政府参考人(素川富司君) お答え申し上げます。
 社会体育館などの公立の社会体育施設の耐震化の状況につきましては、消防庁におきまして防災拠点となる公共施設等の耐震化推進状況調査というものを行っているところでございますけれども、平成十五年の四月一日現在で全国の公立体育館の六千三百六十四棟のうち、五十六年以前の建築のものが二千九百六棟でございまして、このうち耐震化実施率というのが約一三%となっているわけでございます。
 また、十五年の四月一日現在でいわゆる耐震措置済みとなっているものは三千五百九十五棟ございまして、全体の五六・五%、この調査によりますと十五年度改修が計画されている施設がございまして、それを加えますと耐震化率が五七・五%ということになっているわけでございます。
 公立の社会体育施設、今先生御案内のように、避難場所として地域での役割を果たすということもあるわけでございます。改築につきましては、安全・安心な学校づくりの交付金の活用での対応ということができるわけでございますが、既存施設の改修につきましては、地域防災計画で避難所とされた公共施設などにつきまして、耐震化工事の起債対象とできる公共施設等耐震化事業の制度の活用も考えられるわけでございますし、また、いずれにしましても、耐震診断というのが前提となるわけでございますが、国土交通省の補助事業も活用していただきまして、各自治体において早急に耐震化の診断に取り組んでいただきたいと考えているところでございます。


○山下栄一君 診断がまだ終わってない施設が大分残っておるようでございます、五十六年以前のですね。これの、国交省の予算の仕組みも活用しながら、これはそんな時間掛からないんでしょうか、年内に同じようにできるんでしょうか。


○政府参考人(素川富司君) これにつきましても、早急に取り組んでいただくように自治体に対して指導してまいりたいと考えておるところでございます。


○山下栄一君 よくフォローしていただきたいと思います。
 次に、市町村立学校教職員給与負担法の方でございますけれども、これは、特区で市町村独自の費用負担で任用するということが大分広がっているようでございますけれども、今回の法改正によりまして全国実施体制になるわけですが、現場ではいろいろとやっぱり心配な部分が出てくるのではないかと、このように予想されるわけでございます。特に、この人事管理の面で懸念される部分がございますので、その点につきましてどのように国としてお考えかということを確認させていただきたいと思います。
 一点目は、県が採用するのが原則になっておるわけですけれども、例外的に市町村独自の費用でということになると思うんですけれども、給与の水準についてあんまり格差が出ないようにする必要があるというふうに思います。給与水準の面。
 それから、人事交流。同じ市町村立の学校でも、県の採用の場合は広域的に人事配置ができると思いますけれども、市単独の場合は配置できる範囲も限られてくると。そういう意味で、人事交流がうまくやらないと、これは同じ職員室で両方の先生がいらっしゃるわけですから、いろんな目に見えない問題点も出てくるのではないかと思いますので、人事交流の在り方。
 それから、研修も、これは中核市等では研修、独自でできるようになっておるわけでございますけれども、この教員研修の在り方についても、市単独の採用の先生方について、これも県と連携取りながらやっていく必要があると。
 いずれにしましても、県とうまくやる必要があるというふうに思うわけですが、自治事務の中にはなるんでしょうけれども、今回、法改正、全国実施ですのでいろいろとこの懸念される部分については指導、助言が必要ではないかと、アドバイスですね、というふうに考えるわけですけど、お考えをお聞きしたいと思います。


○政府参考人(銭谷眞美君) 市町村費負担教職員の任用の全国化の問題に関連をいたしまして、給与水準、人事交流、研修の三点についてお尋ねがございました。
 まず、給与水準でございますけれども、市町村任用の教員に支給される給与につきましては、一般の公務員の給与の地域差あるいは手当支給の地域差などにより異なることはあるわけでございますけれども、教員という意味では教育公務員特例法あるいは人材確保法、給特法などの給与に関する法律の規定は市町村任用の教員にも一律に適用されるわけでございますので、こういった部分において適用に差異が生ずることはないというふうに思っております。
 例えば、同一の県内で県と市の言わば給与についても、これまでの特区での任用状況を見ますと、それぞれやはり余り教員間で差がないように配慮をしているということが見受けられます。ですから、基本的な給与は全く同一かというと、そうでない場合もございますけれども、余り差がないようにした上で、その給与に関する様々な法律の規定は双方に適用されるということになるわけでございます。
 それから、人事交流の問題についてお尋ねがございました。
 先生お話ございましたように、今回の措置によりまして全国展開される市町村費の任用の教職員の人事権は任用する市町村にあるわけでございます。したがいまして、今後、圧倒的な多数といいましょうか、大多数を占める都道府県費の教職員の人事と、それから市町村費の教職員の人事、これを交流するためには、やはり都道府県と市町村相互の調整ということが必要になるわけでございますので、この点は都道府県、市町村において今後適切な調整が行われるように、今回の市町村による教職員の任用、この趣旨、内容等をそれぞれ周知をし、私どもも必要な指導、助言を行ってまいりたいというふうに思っております。
 最後に、研修についてもお尋ねがございましたけれども、教員の研修につきましては、教育公務員特例法によりまして任命権者に対しまして初任者研修や十年経験者研修の実施義務が課されているわけでございます。また、任命権者に対しましては体系的な教員研修の実施についての努力義務も課されているわけでございます。このため、市町村任用の教職員の研修につきましては、任命権者である市町村教育委員会により行われるわけでございますが、例えば都道府県教育委員会との共催による研修の実施、あるいは都道府県教育委員会が主催する研修への参加など、都道府県教育委員会との連携協力により教員研修を行うことも考えられるわけでございますので、そういった点について必要に応じた指導、助言を行ってまいりたいというふうに思っているところでございます。
 いずれにいたしましても、私どもといたしましては、市町村による教職員の任用が円滑に実施をされるように今回の措置の趣旨、内容を各都道府県、市町村に十分周知をし、適切な措置がとられるように指導、助言を行ってまいりたいというふうに思っているところでございます。


○山下栄一君 市町村単独で給与を負担しながら様々な地域の教育ニーズにこたえていくということ、これはますます必要になってくるというふうに思いますし、義務教育の構造改革の観点からも、できるだけ現場で、設置者で、場合によっては学校独自の裁量権といいますか、拡大する方向が望ましいということは中教審の答申でも出ておるわけでございます。そういう観点から、国も国庫負担で支援しているわけですけれども、県がやっぱり非常に、県の取組、考え方、非常に大事になってくると思うんですけれども、地域によりましたら、県独自でそういう県サイドの教育ニーズに合った形の独自採用もやっておるわけでございます。そういうときに、市町村でも市町村の独自の考え方で教育ニーズにこたえていくというふうに考えた場合に、この県費の負担を減らして、じゃ市町村でどうぞやってくださいと、こういうことにならないようなことも必要だというふうに思うわけです。
 国と県と市町村とのそれぞれの協力体制で教育の質をアップしていくと同時に、地域に合わせた創意工夫のためにも協力、信頼関係が大事だと思うんですが、この辺の市町村で給与を負担しながら採用できるということの広がりの中で、県の考え方が余り後退しないように配慮する必要があると思うんですけれども、その点についてお考えはどうでしょうか。


○政府参考人(銭谷眞美君) ただいま先生の方から、いわゆる国庫負担の対象になる教職員、それから県単独の措置している教職員、そして今回の市町村が任用する教職員と、こういう具合に教職員がいる場合に、県単独で措置をしている教職員がその配置を減らすような、そういうことにならないようによく連携を取ってほしいと、こういうお話がございました。
 私どももそのように考えているわけでございまして、基本的にはまず、現在、公立の義務教育諸学校の教職員配置につきましては、いわゆるナショナルスタンダードとしての義務標準法によりまして学級編制及び教職員定数の標準が定められておりまして、その部分については必要なまず措置がなされるということが大前提でございます。
 各都道府県におきましては、これを前提としつつも、それぞれの必要性に応じまして、例えば少人数学級などのために各地域の実情に応じた県担の職員配置をしているという例もあるわけでございます。
 今回、さらに都道府県に加えまして、全国的に市町村においても独自の取組を可能とするというのは、言わばナショナルスタンダードを前提としつつ都道府県と市町村が協力して地域の実情に応じた教育を行うことができるようにするという意味合いもあるわけでございます。
 したがいまして、都道府県の取組は当該都道府県における少人数教育の必要性に基づくものでございまして、市町村負担教職員任用の全国化が行われたとしても、その県の必要性という状況に変化がない以上、これまでの取組は後退するものではないというふうに考えております。
 私どもとしては、そういった観点から今後も考えて、また、この市町村の負担教職員の任用に当たっても十分配意をしてまいりたいと思っているところでございます。


○山下栄一君 特区で、単独予算で様々な取組をやっているところは非常に意欲を持ってやっておるというふうに思うわけでございます。そういう意味で、これからの義務教育は、今特に公立への信頼感がなかなか高まっていかないという現状があるというふうに思うわけでございまして、そういう義務教育の学校の閉塞感を突破する、特に公立のですけれども、ためにも、私は今回の法改正は積極的にとらえる必要があるというふうに思います。
 と同時に、標準法、標準法につきましても、それともう一つは定数改善計画、今回は長期的、中期的な五か年ということにはなっておらないわけですけれども、この標準法の在り方、また定数配置計画ですね、定数改善計画の在り方につきましても、できるだけ現場の創意工夫を生かせるような形の見直しが必要ではないかというふうに感じております。人事権をできるだけ現場へと、県から市町村へと、政令市、中核市へ、一般市へと。今回の法改正は一般市へということだと思うんですけど、人事権と給与負担者を一致させるということになっていく話だと思うんですけど。
 また、加配も含めた定数改善計画につきましても、できるだけ柔軟にできるような考え方で取り組むことが地方の不信感を少なくしていくためにも大事じゃないかと。その意味で、標準法の、四十人学級ということを法制化しているわけですけど、四十人を下回るようなこともできるというか、できることにはなっておるわけですが、それのことも含めまして、標準法の考え方はやはりあくまでも標準なわけですから、そういうことも含めて標準法の見直し、そしてこの改善計画につきましても今までの在り方を見直していくということが地域の自治体の信頼を回復するために必要ではないかということを考えまして、この辺の本格的な取組を省内でもやっていただきたいと。
 中教審答申でもそういうこと触れられておりますが、この辺の考え方についてお考えをお聞きしたいと思います。


○政府参考人(銭谷眞美君) 教職員の定数につきましては、第六次、第七次と改善計画を進めてきたところでございます。実は、十八年度におきましても第八次の定数改善計画を文部科学省として策定をし、概算要求を行ったところでございますけれども、総人件費改革の中でその策定は十八年度は見送って、所要の定数改善措置を行ったというのが現在の定数をめぐる状況でございます。
 ただ、私ども、教職員の現在の抱える課題、教育の抱える課題というものを考えたときに、所要の教職員の配置改善ということは今後とも必要なことだと思っておりまして、十九年度以降、教職員の定数についてどのように取り組んでいくのか、これは私ども大きな課題だと思っているところでございます。
 また、これまでの定数改善におきましては、先ほど先生の方からもお話がございましたように、一律的な定数改善というよりは、児童生徒や学校の実情に合わせて個々に応じたきめ細かな指導ができるような、そういった定数措置をしようということで、加配定数を中心に改善を図ってきているところでございます。
 こういった考え方で、八次の実は定数改善も計画をしたわけでございますけれども、こういった加配を中心の定数改善でいくのか、それとも基本的な、基礎的な配置改善というところを重点に置くのかというのも一つの検討課題ではあろうかと思っております。ただ、私どもとしては、やはり弾力的な教職員配置、実情に応じた教職員配置ができるということから、基本的にはやっぱり加配による定数改善ということが今後も中心になるのかなというふうに思っているところでございます。


○山下栄一君 学校図書館の司書教諭の配置の件ですけど、これは概算要求では主張されたわけですけど、結果的にこれが通らなかったということがございます。この学校図書館の強化充実のために人の配置、まあ司書教諭配置されておるわけですが、実は負担の面で、授業時数等の負担もございまして、なかなか図書館の活性化につながるところまでなかなか行かない、そういう意味でこの加配の対象にするということをお考えになったと思うわけですけども、これ、学校図書館の司書教諭の加配措置については、これは標準法の法改正は必要ないのかどうかということを、確認の意味で法改正は必要がないのかということをお聞きしたいと思いますと同時に、司書教諭の加配だけではなくて、人の面の事務職員ですね、司書教諭のサポーターとしての事務職員、これは全国の自治体の努力でいろんな形で配置されて、ボランティア的にやる面もあるし非常勤の場合もあるし、いろんな形で実際司書教諭を応援することが非常に図書館の活性化につながっておるということもございますので、これは読書活動の推進法とか、また文字・活字文化のこの法律によりましてこの事務職員についてのその役割が確認されておるわけですが、これはなかなか定数改善の対象にはなりにくいかも分かりませんが。
 先ほど申し上げましたこの司書教諭の加配については標準法の改正が必要ではないのかどうかということと、文科省として学校図書館における司書教諭、事務職員、この人の面の充実強化についての考え方を再確認をさせていただきたいと思います。


○政府参考人(銭谷眞美君) 学校図書館の運用、運営、活用について中心的な役割を担う司書教諭や学校図書館に関する諸事務を担う学校図書館の担当事務職員など、人的体制の整備は学校図書館活動振興の上で大変重要な課題だと思っております。
 お話のございました司書教諭に関しましては、学校図書館法の規定によりまして十二学級以上の学校にはほぼ配置をされているわけでございますが、定数措置がないということでございますので、定数措置については、先ほどお話がございましたように、第八次の定数改善計画の中で司書教諭の配置ということで要求をしていたわけでございますけれども、総人件費改革を進めるとの政府の方針の下、十八年度はその策定を見送るということになったわけでございます。
 なお、加配措置でございますので、法改正の必要はないというふうに思っております。
 今後、読書活動の推進などを図っていくためにも、総人件費改革に取り組む中でこの司書教諭の定数措置についてどういう対応が可能か、これは引き続き検討をしていきたいというふうに思っております。
 また、学校図書館担当事務職員につきましては、各地方公共団体の実情に応じて今配置をされているところでございまして、学校図書館の活用の更なる充実のために、その配置の取組の紹介などを通じまして地方公共団体における配置を促してまいりたいというふうに考えております。


○山下栄一君 最後に、済みません、ちょっと大臣にお聞きしますけど、学校選択制が規制改革会議等で叫ばれておりまして、三か年計画の中にも閣議決定対象になっておるわけですが、地域の安全性、子供の安全を確保するという意味でも、この学校選択制のデメリットも考えられるというふうに思います。メリットもあるんでしょうけどデメリットもあると。特にこの学校選択制ということと、特に小学校なんかはそうやと思いますけど、やっぱりこれからの学校運営は、コミュニティ・スクール構想でも現われていますように、地域の連携なくして学校の再生というか、非常に難しいという状況の中で、地域との連携ということが非常に大事なまた別のテーマでもあるというふうに思うわけです。
 そういう意味で、基本的には設置者の方でいろいろ、教育委員会と地域の住民の御意見をお伺いしながら、この両方を生かせるような形のことは考えるべきなんでしょうけど、文科省としてこの学校選択制と学校と地域の連携の兼ね合いといいますか、兼ね合いできる範囲でやるしかないと思いますが、お考えをお聞きしたいと思います。


○国務大臣(小坂憲次君) 学校選択制につきましては、私としては、原則は従来の形を守りつつも、近時、課外活動といいますか部活動とか、あるいはそれぞれの学校の距離的な、位置的な問題とか、そういった関係からいろいろな事情で指定校以外の学校を選択したいという要求も増えてきております。その辺にも配慮する必要があると考えておる一方で、今委員が御指摘のように、いわゆるコミュニティ・スクールの普及のように、地域と学校との連携が非常に重要になってきているのも事実でございまして、この二つをどのようにバランスしていくかということが、まあ兼ね合いは難しいとおっしゃったとおりでございまして、両方の理念というのは必ずしも同じ方向でございませんから、同時にこれをやっていくというのは難しい話でございますが、原則はやはり保護者や地域住民が学校運営に積極的に参加することが重要でございますので、そのために学校評議員制度あるいはこのコミュニティ・スクールの普及というものを図っていく中で、一方では部活動で、例えば自分はサッカーに打ち込みたいけれども指定校ではサッカーは余りやってないと、こういうような事情も勘案して、これどういう事例の場合には学校選択が可能かということを明確に保護者に対しても通知をし、また学校を指定校以外に選択したい場合の理由としてこういうようなものが考えられますということも父兄に対して、保護者に対してこれを通知するようなことを考えております。
 そういったことを通じて、あくまでも就学指定ということを行うことを前提としつつ、その中での学校選択が可能であるという、その事由を明確にすることによってこの両者の両立を図って、地域との密接なかかわり合いの中での保護者や地域住民の協力の下での学校運営と、そして特別な事情のある学校選択を調和させてまいりたいと、このように考えているところでございます。


○山下栄一君 ありがとうございました。

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