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国会質問

164国会 決算委員会会議録 2006年05月15日


○山下栄一君 二階大臣、また中川大臣、御苦労さまでございます。私は、会計検査院の両省に対する指摘を中心に質問をさせていただきたいと思います。予定させていただいた質問、全部できるかどうかちょっと不安なんですけれども、一生懸命やりたいと思います。
   〔委員長退席、理事国井正幸君着席〕
 まず最初に、十六年度決算検査報告にございます農水省に対する特定検査項目、牛肉等に係る関税収入を特定財源とする肉用子牛対策の実施状況についてと、こういう指摘があるわけでございますけれども、今、国民の牛肉に対する関心、アメリカ産牛肉の安全性に係る問題から始まりまして非常に関心が高まって、国民の不信感もいまだにいえていないという状況でございます。
 この牛肉の輸入自由化、これが昭和の終わりごろに決まりまして、そのために国内産牛肉の生産者支援せないかぬと、また対抗するためにも、生産、流通の合理化に関する事業、こういうことを国として対応するために特別措置法、国産牛肉の生産体制の整備や食肉全般に係る畜産の健全な発展を図るための特別措置法、昭和六十三年制定されたわけでございます。
 以来、二十年近くたちました。この二十年間、約二兆円のお金が投入されてきたわけでございます。実際、これはどれだけの政策効果があったのかという、このことを会計検査院が指摘しておるわけでございます。これは財源は特定財源、牛肉の関税にかかわる、牛関収入というんですか、これが基本でございます。それで、これは安く輸入牛肉が入ってくると、もちろん関税は掛けるわけですけれども、価格面で対抗できるような状況をつくらないかぬということだったわけでございます。
 ところが、二十年近くたちましてどうなっているかと。結果的には輸入牛肉との格差が広がっていると。輸入牛肉の方は少し安くなってきておるわけですけど、国産の方はどちらかといったら、特に国産ロース肉を例に挙げても上がっておるわけでございます。格差が広がっている状況があると。
 こういう状況であるわけで、特に生産者を中心に対して手厚く支援してきたというふうに思うわけですけれども、こういう状況の中で、農水大臣は二十年近く経過したこの対策、どのように総括されておるのかということをお聞きしたいと思います。


○国務大臣(中川昭一君) 山下委員御指摘のように、二十年ほど前に、まあ長い何十年かの日米の交渉の後、牛肉、それからかんきつを自由化をしたわけでございます。
 現在、三八・五%の通常時の関税が掛けられているわけでございまして、私の記憶が間違っていなければ、自由化前は国産が六割、輸入が四割程度だったと思いますが、現在ではそれが逆転をしている状況でございます。大半がアメリカ、豪州、少しニュージー等がございましたけれども、今はアメリカはこういう状況でございますので、豪州が輸入の九割ぐらいを占めているという現状でございます。
 他方、国産の畜産振興ということも極めて大事でございますので、そのためのいろいろな対策を取っているわけであります。財源を投入することを始めとしていろんな対策を取っておりますが、当初は生産サイドを中心とした対策でございましたが、最近は生産者だけではなくて消費サイドに対しても、知識の普及でありますとか、生産と消費の交流でありますとか、あるいはまた生産、あるいは加工、あるいは食品としてのレベルアップのためのいろいろな開発のための支援等も含めまして、消費者あっての畜産、消費者あっての国内畜産業という観点から、消費サイドにも十分配慮をしながら、日本の基幹農畜産業、そしてまた日本の基幹的な食物としての国産の畜産の振興というものをこれからも図っていきたいというふうに考えております。


○山下栄一君 今もちょっと大臣からも言われましたけれども、検査院にお伺いいたします。
 今回、具体的に検査院、三点指摘しているわけですけど、第一点目、今も少し話がございましたけれども、金額的には生産サイドに対する支援が中心で流通、消費に対する経費の割合が極めて低いと、こういう問題を指摘されておるわけでございますけど、この指摘された問題意識、検査院にお伺いしたいと思います。もうちょっと具体的なことも含めてお願いします。


○説明員(帆刈信一君) お答えをいたします。
 平成十二年度から五年間の肉用子牛等対策費を事業の対象別に見ますと、生産が六四・五%、流通が一六・七%、消費が三・一%、その他一五・五%となっておりまして、流通、消費の割合が低くなっておる状況でございます。
 国産牛肉は価格面では輸入牛肉に対抗できる状況にはまだなってございませんので、安全、安心の確保などによりまして国産牛肉の付加価値を高めまして、輸入牛肉との差別化を図るためには、流通、消費を含めた各段階が連携いたしました総合的な施策を展開する必要が認められると考えているものでございます。


○山下栄一君 現場の、例えば北海道の畜産を営む生産者に大体お聞きしましたところ、国が一定金額を下回っても差額を補てんしてくれると、これは生産者への補給金制度であるわけですけど、高く売ろうという努力は必要なくなったと、こういうふうにおっしゃっておられました。
 また、平成十六年に農水省が主催しました乳用種に係る肉用子牛生産者補給金制度の運用に関する研究会、この報告書の中で、補給金制度によって一定の水準までの収入が確保されることから、肥育経営の要望にこたえるために当然なされるべきである子牛の品質向上努力が阻害されている面も懸念されると、こういうことが指摘されておるわけでございます。
 生産者のために行った対策事業が実は生産者の意欲を阻害しているのではないかと、こういう指摘があるわけですけれども、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。


○政府参考人(西川孝一君) 今、乳用種の肉生産ということについてのお尋ねでございますけれども、私どもとしては、この価格制度のというか子牛の補給金制度の運用に当たりましては、乳用種と和種とあるいは交雑種といったような格好に品種区分をいたしまして、それぞれ適正な保証基準価格ということをこれまでも決めてまいっておりますし、特に平成十七年度におきましては、乳用種につきまして、規模拡大の進展による生産コストの低減等の実態を踏まえまして算定方式を見直して保証基準価格を大幅に引き下げているというところでございます。
 そういった面で、今委員御指摘ございましたけれども、それぞれの生産者の努力を引き出す方向でこれまでも見直しをしておりますし、これからもその点については留意をしていきたいというふうに考えているところでございます。


○山下栄一君 もちろんそのつもりでやっておられるんでしょうけど、実は現場ではそのようになっておらないという指摘で私はあろうかというふうに思うわけでございます。
 今も触れられましたけど、補給金制度につきましても問題点を検査院は指摘しておるわけでございます。
 この肉用の種類、五種類ほどあるわけですけれども、特に黒毛和種と乳用種と、これは牛肉としての位置付けや経営形態が著しく違うと。黒毛和種の方は、補給金がなくても、ほとんど補給金のお世話にならなくても、差別化によって生産者は自主的に努力しきちっと消費者に受け入れられていると。乳用種の方は、これがまた非常にその効果がなかなか上がらない、補給金を投入してもなかなか効果が上がらないという状況があると。
 これについて、補給金の交付の在り方について会計検査院の指摘を確認したいと思います。


○説明員(帆刈信一君) お答えをいたします。
 肉用子牛生産者補給金制度につきましては、畜産農家の経営安定を図るための重要な制度でございますが、黒毛和種につきましては補給金の交付に充てられたことがほとんどございませんで、平成十五年度末で残高が百五十三億円と多額に上っておる生産者積立金の積立額を見直すなどの運用方法を検討すること、また、乳用種につきましては、恒常的に補給金が交付されている事態がコスト低減とか品質向上努力を低下させる要因にもなり得るということでございますので、保証基準価格の算定方法を適時適切に見直すことなどが必要であるとしているものでございます。


○山下栄一君 この補給金制度も少し見直すべきではないかというふうに思うわけです。
   〔理事国井正幸君退席、委員長着席〕
 特に黒毛和種については、今もお話ございましたけど、補給金も交付はわずかであると、生産者積立金の交付は一回もないと、こういう状況があるわけで、生産者の積立金については減額すべきだと、特に黒毛和種の生産者に対してですね。乳用種につきましては、今も少しお話ございましたし、これは具体的に改善されたようでございますけど、保証基準価格を下げるということの努力もあるわけですけれども、これ同じ制度でやるということについての問題はないのかと。また、具体的な対策も、今私申し上げましたけど、黒毛和種について、また乳用種についてですね、やっぱり手を打つべきではないかと思うわけですけれども、農水省のお考えをお聞きしたいと思います。


○政府参考人(西川孝一君) 先ほども申し上げたんでございますけれども、この制度の対象となる肉用子牛、黒毛和種、乳用品種など、品種間で価格に差がございます。現在、五品種に区分をして、区分ごとに保証基準価格や平均売買価格等を算定しておりまして、品種間の品質格差を適正に反映する仕組みにしているところでございます。
 繰り返しになりますけれども、乳用種につきましては、生産コストの低減等の実態を踏まえまして平成十七年度に算定方式を見直しまして、保証基準価格を十二万九千円から十一万円と大幅に引き下げたところでございます。
 さらに、今お話がございました生産者積立金でございますけれども、これにつきましては五年ごとに見直しを行っているところでございまして、直近の見直しである平成十七年度には、交雑種とその他専用種について積立額の引下げも行っているというところでございます。実際払われなかったものはお返しをすると、五年ごとに見直しをするということにしているところでございます。
 輸入牛肉が我が国の肉用牛生産に及ぼす影響を緩和して、消費者への国産牛肉の安定供給を図るというのがこの制度の趣旨でございますので、今後ともしっかりとこの運用に努めてまいりたいと考えております。


○山下栄一君 運用の、だから改善の打つ手が私はちょっと鈍いのではないかというふうに思っております。
 特に、これは報告書も指摘しておるわけでございますけど、生産者への努力の動機付けですね、この補給金の支給がかえって意欲をなくしてしまうということが指摘されておるわけで、そのためにも保証基準価格を下げるということがあったんだと思いますけれども、この辺のお取組もやっぱり的確にやらないと、税金でやっておるわけでございますし、その効果はやっぱり厳格に査定していく必要があるのではないかというふうに思います。
 特定財源についてでございます。
 これは、冒頭申し上げましたように、牛肉関税収入によってこの肉用子牛等の対策がされておるわけでございますけれども、この特定財源が関税収入によって行われていますけれども、これ特別会計でされておりません。使用されない額についても、翌年度に回したり、ちょっとよく、不透明な部分があるというふうに私は思います、国民から見てですね。
 この特定財源としての牛関収入、それから肉用子牛対策に、先ほども大臣にもお答えいただきましたけれども、生産者寄りではないかと。実際、消費者にどれだけ還元されておるのかということも、この情報開示も非常に分かりにくい。ホームページも見ましたけれども、見ても一番肝心な、国民に対するどんなメリットがあって使われておるのかというようなことが非常に分かりにくい、生産者の方は分かるのかも分かりませんけど。そういうような状況になっておるわけでございます。
 消費者の視点に立った牛関税収の金額、肉用子牛等対策等の事業内容について、もう少し国民の側に立った積極的な情報開示、工夫、こういうことがもう抜本的に必要であるというふうに感じますけれども、この点についてのお考えをお聞きをしたいと思います。


○政府参考人(西川孝一君) 情報開示についての御指摘でございます。肉用子牛等対策を始めとした補助事業の実施に当たりましては、消費者の視点に立ちまして情報開示を積極的に行う、適正かつ透明性の高い事業運営の確保を図る、これは重要であるというふうに考えているところでございます。
 このため、国、あるいはこの事業、独立行政法人農畜産業振興機構で行っているわけでございます、子牛等の対策につきましてですね。それぞれにおきまして、消費者を委員に含めた第三者委員会によります補助事業の実施に関する審査、評価の実施とその結果のホームページにおける公表、あるいは事業の実施団体、地域名、金額等のホームページにおける公表、あるいは新たな施策を実施するに当たりまして消費者との意見交換会の開催なども行う中でその努力をしているところでございますけれども、今後とも分かりやすい情報提供に努めるとともに、肉用子牛等対策の適正な実施の確保に努めていきたいというふうに考えているところでございます。


○山下栄一君 局長、自分でホームページをクリックして見ていただいたらいいと思うんですけれどもね。分かりませんわ、これ。
 要するに、BSE対策も含めて、この関税収入を中心としてこの肉用子牛等対策は立てられていると。毎年一千億超える場合もありますし、今は関税収入がアメリカ産がストップしていますから入らない分もあるんでしょうけれども、ちょっと少なくなっておりますが、この関税収入がそのままダイレクトに調整資金の中でどのように使われておるのかということが分からないと。消費者も生産者も含めて、こういう様々な対策が関税収入の特定財源で行われているようなこと自身も国民は知りませんし、それが具体的にどのような事業に使われておるのかと、使用されない場合も残ったお金はどんなふうになっているんだというようなことも、ホームページ見ても分かりません、さっぱり。
 これは、私は、関税収入というのは結果的に転嫁されて国民が払うわけですから、肉買うときに。消費者の観点に立ったそのような情報開示という感覚が僕はほとんどないホームページになっておると。これは、農水省のホームページもそうですし、振興機構の方のホームページもそうです。見ていただいたら分かりますわ、これ。
 だから、そういう一番肝心の国民の観点に立たないようなそんな畜産行政をやっていて、どうして、安心、安全も含めてだと思いますけど、BSEの対策もここでは使われておるわけでしょう。そういうふうに考えましたときに、余りにも生産者寄りだと。金額そのものも七割になって、金額自身もそういう生産者、流通、消費の観点は非常に少なくなっている。特に消費の観点はわずか二、三%という状況だと。
 このように考えましたときに、形式的にはもちろん努力はやっているんでしょうけど、私は、もう二十年近くたって、毎年一千億も投入して、非常に国民の関心が高まっておるその対策費に、こういう特定財源でやりながらその使われ方が非常に分かりにくいということを基本的に考え直していただいて、消費者に軸足を置いた行政とか、生産者のやる気を後押しする行政という観点から、食料・農業・農村基本計画も作られておる。言葉は躍っておるけども実態はそうなっておらないという、そういう状況があるというふうに私は思うわけでございまして、この会計検査院の指摘を契機に、畜産行政の在り方のほとんどがこの関税収入で行われておるということもかんがみましたときに、やっぱりもうちょっと国民の側に立ったそういう対策といいますか行政が求められておるということを感じます。
 農水大臣のお考えをお聞きしたいと思います。


○国務大臣(中川昭一君) 畜産振興というのは、もちろん生産者に対する支援もありますけれども、私はよく申し上げるんですが、生産しても売れなければこれはもう生産サイドにとってもダメージになるわけですから、消費者が買い、そして食べるというところまできちっとしておかないと本当の意味の日本の畜産振興あるいは農業振興にならないわけでございます。
 そういう意味で、質の良い安全な肉を生産サイドでつくって、それを消費者がきちっと情報を得て、そして食べていただくということによって生産サイドも消費サイドもともにハッピーになると、そういう施策を実行していかなければならない。とりわけ最近は、内外の問題もございますし安全性の問題もございますから、私の立場といたしましてもそちらの方がより一層重要になってきているというふうに思います。
 したがって、生産サイドにおける振興のための支援もございますけれども、消費サイドの方での安全性、あるいはまたいろいろな、肉についても健康に良いわけでございますから、そういったような正しい知識等も深めながら消費者の御理解をいただくということが必要であります。そのために、我々としても予算措置等々を通じて今後も努力をしていく必要があるというふうに考えております。


○山下栄一君 特に、消費者に対する情報開示の工夫を具体的に早急に改善していただきたいということを要望しておきたいと思います。
 経産大臣にお伺いしたいと思いますけれども、これも十六年度決算検査報告からの指摘でございます。中堅事業者に係る破綻金融機関等関連特別保険等の低調な利用状況についてと、これは今回特に掲記を要すると認めた事項の中に指摘されておるわけでございます。
 これは、金融危機のときに、平成十年十二月、議員立法によりまして破綻金融機関等の融資先である中堅事業者に係る信用保険の特例に関する臨時措置法という法律が制定されました。中堅事業者に対する事業資金の融通を円滑にするための破綻金融機関等関連特別保険等の制度が設けられたわけでございます。
 政府は、中小公庫に対して七百二十億円出資し、全国保証協会連合会、社団法人、公益法人に補助金八十億、これがほとんど使用されておらないという指摘がされておるわけでございます。結果的には、今日、残高が公庫の方は七百二十億円のうち七百十七億円弱残っていると。全国信用保証協会連合会においては八十億が今はもう八十一億を超えていると。これは運用収入等があったからだというふうには思うわけでございますけれども、ほとんど使われておらないという状況になっていると、その背景があるというふうに思うわけですけれども、何でこんなことになっておるのかということの認識を経産省にお伺いしたいと思います。


○国務大臣(二階俊博君) 本制度につきまして、山下委員もお述べになりましたように、金融システムが不安定化し、いわゆる貸し渋り等が横行する中で信用収縮が懸念され、平成十年のあのころを思い起こしますと、大変緊迫した状況が続いたわけであります。
 その際、中堅企業向けのいわゆるセーフティーネット、緊急時の緊急支援措置を講じたものであることは御承知のとおりであります。本制度を構築していくために中小企業金融公庫に御指摘にありましたとおり七百二十億円の新規出資を行う、同時に全国信用保証協会には八十億円の補助金を交付しております。拠出金の積算に当たっては、対象となり得る中堅企業の数や当時の金融をめぐる状況など、そうした要因をすべて勘案して決定したいきさつがあるようであります。
 制度の導入後、大手金融機関の破綻が相次ぐ中で、本制度はやはり実際に中堅企業に利用されてまいりました。経済産業省としては、本制度は当時の、金融危機の当時に緊急時の救援、救済支援としての一定の役割を果たしたものと認識しておる次第であります。


○山下栄一君 それは全く役に立たないことはなかったんでしょうけれども、その後の状況によって、これほとんどもう使われなくなってしまう背景があるというふうに認識しておるわけでございます。
 これは特に対象企業ですね、中堅企業というのは、これは法律改正もございまして、翌年ですね、これ平成十一年の十二月に中小企業信用保険法、今は中小公庫になっているようですけれども、この法改正によりまして中堅事業者の範囲がえらい縮小されたということもあると思いますし、また平成十六年六月には金融機能強化法が制定されまして、新たな公的資金制度、その前には金融再生プログラムも的確に打たれて、こういう中堅企業に対する救済策というのは余り必要なくなっている背景があるのではないかというふうに思うわけです。
 大臣もおっしゃいましたように、平成十年の状況はもう大変な状況であったわけですけれども、この中堅事業者に対する、特化したこの議員立法が余りもう機能を果たさなくなっておるという状況があると、この見直しが適切に行われたのかということでございます。これは議員立法であったわけで、三年後の見直しと、平成十三年見直しが行われておるわけですが、アンケート調査もされたようで、確かに該当企業の方も、まだちょっとしばらくやってくれというようなアンケート結果だったというふうに思うわけですけど、今も申し上げましたように、その後、金融再生プログラム、また金融機能強化法という法律もできたわけで、その後の見直しは行われておらないのではないかと。この臨時措置法はもう私は使命終わったのではないかというふうに考えておるわけですけれども、見直しが適切に行われておらないというふうに私は思いますけど、この点についていかがでしょう。


○国務大臣(二階俊博君) 本制度は、御指摘のとおり、附則におきまして、平成十三年度末までに見直しを行うこととされておりました。平成十三年度には、約二百社の企業を対象にアンケート調査を実施し、企業側の実際のニーズの把握に努めたところであります。この結果、平成十三年三月末に、廃止しても構わないと回答した企業は全体の一五%であり、本制度の存続を希望するという企業は約七〇%に達しておりました。
 このような企業側の本制度に対する期待、ニーズを確認し、さらにはまだ金融機関の破綻が相次いで続いておった、そのような当時の状況を踏まえて本制度を継続するということにしたものであります。


○山下栄一君 十三年のときはそういうことだったと思うんですけど、その後、またこの金融機能を強化するための公的資金投入の仕組みも新たにできておるわけでございますし、一応三千社を想定したようですけど、実際はもうその一割にも満たないような、必要とするような企業の数についても状況になっておるというふうなことを考えましたときに、十三年には、十年の法律ですから三年後に見直したと、それはそれでいいんですけど、十三年以後状況がどんどん変わり、そして新たな対応も、別の仕組みもできて、こういう中堅企業者に対する臨時措置法という法律がほとんどもう、先ほどの繰り返しになりますけど、そういう役割を果たしてない状況に今もなっていると思うんですね。三年後の見直しだったら、この十六年になぜ見直さなかったのかと、一回しかなぜ見直さないんだと、それ以後様々手を打っているのに、別の仕組みもできているのに。きちっと見直しをしておらないままに今日に至っているのではないかというふうに考えておるわけです。
 同じ質問になってしまうんですけれども、今行革推進法、審議中でございます。中小公庫、政府系金融機関の在り方についても、非常に様々な観点から厳格に見直しをされる法律が今審議されておるわけでございます。二十年から新しい金融機関に統合するということもあるわけですけど。この機会に、この中小企業金融公庫の破綻金融機関等関連特別保険、これ、扱いはやっぱり前倒しをして廃止の方向で考えたらどうかというふうに思いますし、全国信用保証協会連合会、これは社団法人で、これは別の意味で政策金融、類似の業務をやっておるわけですけど、これもほとんどもう申請がないという、そんな状況の中で、これについても八十億が八十一億に増えておるような状況、運用益等でですね。廃止を前提にこれは検討すべきだというふうに、ちょうどそういう法律の審議もされておりますので、ということを御提案したいと思います。
 それが一つの質問ですけど、その前に、十三年以降の三年後の見直しですね。それで、十三年で見直したと、それ以後見直しをほとんどタッチしてないんじゃないかと、様々な、政府を挙げて手を打っているのに。この法律の、議員立法でもありましたが、この法律についての、臨時措置法の見直しは十六年なり十七年なりやるべきであったのを怠ったのではないかという、この二点についての御説明を求めたいと思います。


○国務大臣(二階俊博君) まず、本制度の取扱いにつきましては、今後、経済の情勢や地域金融機関の動向、また政策的な支援の必要性等を十分勘案して総合的に判断をしてまいりたいと思っております。両基金の縮小等も含め、その在り方を検討し、議員の御指摘も十分に踏まえて必要な対応を図ってまいりたいと思っております。
 この制度が誕生したいきさつは、大変な金融危機になった際に、特に中小・中堅企業の倒産を防止するという意味でセーフティーネットを張ったものでありますが、そのことが一定の成果を上げ、今日その必要性がもうないのではないかと今議員からも御指摘をいただくようなこういう状況に相なったということは、私はある意味で大変結構なことであったと思います。したがいまして、その不必要な部分は新たな積極的な政策の転換にまた対応していくということも大事でありますから、御指摘のことを十分理解して対応したいと思います。
 しかし、この当時、このことが出発した当時は、この制度をつくったということで与野党ともに積極的に協力し合った、そして金融破綻の状況を救ったという大きな実績があることも事実であります。


○山下栄一君 非常事態の中で議員立法で臨時措置法が、もう臨時措置法なわけですけれども、できて、状況がもう変わってしまっておる面があるし、また別の仕組みもちゃんとでき上がっているという状況で、今大臣おっしゃったとおりだというふうに、私も、もうこの法律そのものの、全会一致でやったことでございますし、なんですけれども、やはり行政として、十三年の見直しもアンケートを一回、二回やったんですかね、そういう状況で終わってしまっているということ自身については、行政側としてもきちっとやはりしかるべきこの反省をすべきではないかというふうに思うわけでございまして、そのことを指摘したかったわけでございます。
 時間があともう少ししかございませんが、私は今日は、実はこの公益法人等の資金について、これは公益法人だけじゃないんで独法もそうなんですけど、基金をつくって国のお金を投入して融資、政策金融類似の業務を行っておる、そういうことが現実にありまして、これも行革推進法で改善の、改革の対象にはなっておるわけですけど。
 去年、決算委員会が国会法百五条要請で行った会計検査院に対する検査要求、これに基づいて、国が公益法人等に補助金等を交付して造成させている資金等に関する会計検査と、これがあるわけでございまして、この観点から公益法人等の資金を見てみましたときに、監督省庁の取組が余りにも鈍いのではないかという実態が指摘されておるわけでございます。
 今日はもう時間の都合で一つだけ申し上げますが、特に今日審査対象になっております農林水産省、経済産業省、これが、この会計検査院が指摘しました百十六資金の調べた中で、農水関連六十一、経産関連二十八という、非常に突出して八割弱、一位、二位を占めておるという、非常に政策金融類似の業務がある公益法人等をたくさん抱えておるわけですが。そして、十六年度において事業実績が全くないにもかかわらず、人件費、これは前回も指摘したんですけれども、人件費等に運用益を使っているという、そういう資金が十一資金あると、そのうち農水省が四資金で経産省七資金だと、これ両省で全部、こういう状況になっておるということがあるわけでございます。
 これは非常に重たい指摘だというふうに思うわけでございますが、実績が全くなくて、基金の運用益で人件費なんかに使われたら、これは何のための資金なのかという、そういう、特にこの経産、農水に集中しておるという、このことについて一つ一つチェックする今時期を迎えていると思うんですけどね、この行革推進法との関連で、十四条ですか、見直しになっているので。これはやっぱり、ちょっとこれ公益法人改革も今別の意味でされておるわけで、この公益性があるのかということ自身が本当に認定されるのかということもあるとは思いますけれども、こういうことに、大変な問題だと思いますが、どのように御認識されておるかということを両省にお聞きしたいと思います。


○国務大臣(中川昭一君) 御指摘のように基金が使われていない、無駄ではないかという御指摘はある意味では自然だろうと思います。
 ただ、農林水産省の場合には、天変地異とかいろいろなことが、不測の事態というものも十分に念頭を入れる等々の理屈もあるわけでございます。そういう目的に添って必要なものということでございますけれども、しかし他方、今後の行政改革方針というものが閣議決定されておりますので、いわゆる廃止、時代の変化、あるいはまたその基金の目的からして、もうこういうものはなくした方がいいというものについては当然なくしていかなければいけないわけでございますので、今後そういうことも含めまして鋭意検討していかなければいけないというふうに考えております。


○国務大臣(二階俊博君) 御指摘の経済産業省十三資金につきまして、昨年十一月の会計検査院の指摘を踏まえて、これを真剣に見直しを進めているところであります。
 具体的には、事業実績が少ないなどの七資金については昨年末に廃止、縮小、統合を決定し、約七十億円を今年度には国庫に返納することとしております。そしてまた、平成十六年十二月に閣議決定されました今後の行政改革の方針において、このような公益法人の資金のすべてについて今年度末までに見直すこととされております。これに従い、経済産業省も引き続き残る資金について、その必要性も含めてしっかりと見直しの作業を進めていきたいと思っております。


○山下栄一君 時間参りましたので、ちょっと予定していた質問できなかった分もございまして、また次回に譲りたいと思いますけれども、両大臣、本当にありがとうございました。
 以上で終わります。

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