164国会 行政改革に関する特別委員会会議録 2006年05月18日
○山下栄一君 行革推進法案の中に、総人件費改革と並んで、関連してですけど、公務員制度改革のことがございます。六十三条に書いてあるわけですけど、このことは、この数年ずっと検討されてきたことを集約して推進法案に書き込まれたというふうに思うわけですけれども、その中に人事院制度の検討を行うというところがございます。そのことに関連して質問さしていただきたいというふうに思いますけれども、この人事院の基本的な在り方を検討する場合に、そもそもこの人事院制度の法的な裏付けといいますか、そしてまた現行の権限が与えられたその法的根拠を確認さしていただきたいというふうに思います。
まず、法制局にお伺いいたしますけれども、この国家公務員法の下に中央人事行政機関として人事院が位置付けられておるわけですけれども、昭和二十三年にこの人事院という制度が、名前がその前に人事委員会だったんですけれども人事院制度に変わったと。その役割は、国家公務員が日本国憲法十五条において全体の奉仕者と位置付けられている、ここに由来するというふうに理解しておるわけですけれども、御見解を確認さしていただきたいと思います。
○政府特別補佐人(阪田雅裕君) 今委員御指摘のように、憲法十五条第二項は、「すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない。」と規定しておるわけでございますけれども、このことを担保するためには公務員に係る人事行政の公正が確保されることが肝要でございます。
そのための具体的な制度上の仕組みとして、内閣の所轄の下に独立性の高い中立的第三者機関として人事院が設けられていると。言い換えますと、人事院には公務員についての労働基本権制約の代償機能という面もございますけれども、その点を別にいたしますと、その所管する人事行政を通じて、公務員が不偏不党、中立公正の立場でかつ能率的に公務を遂行することを確保するという、そういう役割が期待されているものと理解しております。
○山下栄一君 憲法の確認さしていただきましたけれども、国家公務員法上、今おっしゃった中立公正性の確保についてどのような規定があるのかということを確認さしてください。法制局長官、お願いします。
○政府特別補佐人(阪田雅裕君) 憲法十五条の下、国家公務員法は、その第一条第一項に規定しておりますように、公務の民主的かつ能率的な運営を保障することを目的として制定されているわけでございますけれども、公務員の公務遂行の中立性、公正性を担保するための同法の具体的な規定の例といたしましては、すべて職員は、国民全体の奉仕者として公共の利益のために勤務しなければならないと定めました第九十六条第一項、それから政治的行為の制限について定めた第百二条、兼職兼業の禁止、その他私企業からの隔離を定めた第百三条などを挙げることができるかと思います。さらに、同法第三条第二項では、ただいま申し上げました諸規定の適切な運用等を通じて中央人事行政機関である人事院が人事行政の公正の確保に関する事務をつかさどるんだということが明確に規定をされているということでございます。
○山下栄一君 ありがとうございます。
人事院にお伺いいたしますが、この人事院創設の趣旨につきまして、憲法、公務員法との関連で御答弁願いたいと思います。
○政府特別補佐人(谷公士君) 第二次大戦後、こういった事態を招いた原因の一つとして、財閥、軍閥と並びまして公務員制度もかかわりがあるという認識の下でその抜本的な改革が必要と認識されるようになりまして、そういうことの中から、この憲法の、先ほど法制局長官から御答弁ございましたけれども、この憲法の趣旨を実現するために、国家公務員法に書かれておりますような公正中立性の確保等の観点から中立、専門の人事院が設けられたというふうに考えております。
○山下栄一君 ありがとうございます。
これ、人事院の位置付けにつきまして、私は、今申し上げました憲法、そして国家公務員法一条、三条その他、その基本的な精神のところを大事にする必要があると、なぜこういう第三者機関、非常に独立性の強い機関が設けられたのかということを確認する必要があると思うからこういうことを質問しているわけですけれども、この労働基本権と政治的自由、これが大幅に制限されておるわけです、国家公務員はね。その反面で、公務員の利益保護の仕組みとして人事院制度が創設されていると。
ただ、最近の論調を見ましたら、この労働基本権の、公務員付されておらないと、こういう観点からの代償機能の方が非常に中心に議論されていると。しかしもう一面、中立公正な中央人事行政機関が必要なんだと。場合によりましたら、労働基本権を付与されたと、付与されても中央人事行政機関としての人事院の役割があるんだと、それは中立公正性の観点なんだということが非常に大事ではないかというふうに思うわけでございます。そういう意味で、この中立公正性の確保、代償機能と同時にこういう大事な役割があるということ、このことについてこの重要性を私は忘れてはならないというふうに考えます。
このことについて、人事院の考え、そして内閣として官房長官に御見解をお伺いしたいと思います。
○政府特別補佐人(谷公士君) 御指摘のとおり、公務員制度におきましては、人事行政の公正中立性の確保という観点は極めて重要な点であろうと考えております。私どもといたしましては、公務員の人事管理の中立第三者機関、専門機関といたしまして、時代の要請に対応した改革が国民や関係者の御理解を得て実現されるように、その与えられました使命を適切に果たしていかなければならないと考えております。
例えば、人材の確保育成ということを例に取りますと、直接職員を採用し育成していくのは、それはあくまでも所管の行政事務を熟知し、また職員の働きぶりということをよく把握しておられます各府省であるわけでございますけれども、しかし、全体の整合性を確保いたしますとともに、人事行政の公正中立性というものを確保していくという観点から、人事院が採用試験を行うとともに、各府省合同の研修を実施するなど、全体の奉仕者としまして、また行政の専門家としてふさわしい公務員を確保育成するという使命を果たしてきておるわけでございますが、今後とも一層そのことを考えていかなきゃならぬと思っております。
また、公務員制度の公正な運用の確保のためには、今後とも、任免、給与あるいは服務、懲戒、分限の諸制度につきまして適正な基準や指針の設定に努めていかなければならないというふうに考えております。
○国務大臣(安倍晋三君) 憲法第十五条は公務員が国民全体の奉仕者であることを定めておりますことから、公務員人事管理の中立公正性の確保は極めて重要であります。人事院は独立性の高い中立第三者機関としてそのための役割を担っているものと承知をしております。公務員制度改革においてもこうした役割を確保することは引き続き重要であるというふうに認識をいたしております。
○山下栄一君 この推進法の六十三条の方には、併せて退職管理の適正化という規定があるわけでございます。この天下り問題については、もう盛んにこの委員会でも繰り返し議論されてまいりました。過去においても議論されておるわけですけど、今ほど国民のこの関心、公務員に対するイメージが大変一生懸命頑張っておられる割にはなかなか高まってこない背景は、全体の奉仕者なのかと、私として利用しているのではないかというふうな、そういうふうな不信感が広がる原因にもなっておるわけでございますけれども、この早期退職慣行の是正につきまして、こういう観点からの質問は我が党の石井啓一委員が行革特別委員会でも衆議院で取り上げたわけでございますが、平成十四年の夏に総理がこの退職年齢の引上げについて提案をされておるわけでございます。五年間で三歳引き上げると。それを受けて、平成十四年の十二月に閣僚申合せの中で、十五年から十九年の五年間で三歳以上の引上げということを決めておるわけでございますけど、このことについて、取組状況について、内閣の取組状況について官房長官にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(安倍晋三君) 早期退職慣行の是正につきましては、職員が公務内においてできるだけ長時間活力を持って勤務できるよう、総理の御指示によりまして、幹部職員の勧奨退職年齢を五年間、平成十五年度から十九年度にかけてでありますが、段階的に平均三歳以上引き上げることなどを基本方針として、政府一体となって取り組んでいるところでございます。これまでの三年間で平均勧奨退職年齢が一歳半程度上昇したところでありまして、引き続き早期退職慣行の是正に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
○山下栄一君 各省庁計画的にきちっと、これは総理の強い御指示であろうと思われますので、計画を作ってやっていただきたいと思いますが。
人事院にお伺いいたしますけれども、昨年八月の人事院勧告の際に専門スタッフ職俸給表の新設、これを提案いたしまして、退職管理の適正化の提案をされておるわけでございますが、その趣旨と検討状況、お伺いしたいと思います。
○政府特別補佐人(谷公士君) まず一般的に申し上げまして、行政の多様化、複雑高度化に対応いたすために、高度の専門能力を持ったスペシャリストがスタッフとして活躍できるような環境を整備することが必要だという事情がございます。さらにまた加えまして、近年の天下りに対する国民の厳しい批判もございまして、政府全体として早期退職慣行の是正、在職期間の長期化への取組が進められております中で、高い意識の下、在職期間の長期化を進めるためには、ライン職において適材適所の人事を推進するということに加えまして、これまで培ってきた専門能力をスタッフとして活用できるような道も拡大するという、いわゆる複線型の人事管理を導入することも必要だと考えております。そういうことのための環境整備の一環といたしまして、昨年の給与勧告時の報告におきまして、専門スタッフ職俸給表を新設することについて表明したという事情でございます。
それから、この具体化に当たりましては、各府省において、複線型人事管理の具体的な検討でございますとか、それから職務の整備等を図っていただくということが必要なわけでございます。そして、それに整合するような仕組みを考えていくということが必要なわけでございます。
そういうことで、各府省における人事運用の見直しなどについての検討や職務の整備等についての状況を見させていただきながら、関係部局と連携して、引き続いてその具体化に向けての検討を進めてまいりたいと考えている段階でございます。
○山下栄一君 この私は人事院の提案というのは非常に、早期退職勧奨慣行ですか、あしき慣行是正のために非常に的確な提案ではないかと、このように感じております。
複線型の人事管理の考え方として、専門スタッフ職を整備して、別の給与体系を作って対応するという、定年まで働いてもらうと、こういう考え方は私は非常に極めて的確な提案ではないかと、このように思っております。
このことについて、各省庁、内閣でも取り組んでもらいたいという提案だと思いますけれども、内閣として、各省庁の取組、そしてまたこのために政府全体として統一的な方針を定めることが必要だと、このように考えますけれども、官房長官の見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(安倍晋三君) 現在、政府全体として早期退職慣行の是正に取り組んでいるところであります。
そのためには、まず能力・実績主義の徹底により年次主義やピラミッド型人事構成の見直しを進めるとともに、複線型の人事管理を進めるため、必要なスタッフ職の整備充実や幅広い民間との人事交流を図り、個々の職員の能力を生かした人事活用を行っていくことが重要であるというふうに認識をしています。
昨年八月の人事院報告においては、先ほど既に人事院から御答弁しておられますが、複線型人事管理の導入に向けて専門スタッフ職俸給表を新設すること、また、そのためには各府省における複線型人事管理の具体的な検討との整合性に配慮すること等が記載されているというふうに承知をいたしております。
政府としては、人事院と密接な連携を図りつつ、正に政府一体として複線型人事管理の具体化に向けて検討をしてまいりたいと、こういうふうに考えております。
○山下栄一君 官房長官に確認させていただきますけど、非常に積極的に取り組む姿勢がうかがえるわけですけど、政府全体として僕は官房長官にもリーダーシップを取ってこの取組やっていただきたいと思うんです。
その前提として、各府省において、各それぞれの省庁において、今後、こういう複線型人事をどういうふうにして行っていくのか、この具体的なビジョンを作成することがないとなかなか調整することは難しいのではないかと、こういうふうに思うわけでございまして、人事院との連携というのをやっていただくわけですけれども、各府省の取組がきちっとできないと進んでいかないというふうに思いますもので、各府省における具体的な取組をきちっと御徹底をお願いしたいと思いますが、確認の意味で御質問させていただきたいと思います。
○国務大臣(安倍晋三君) 先生の御心配は、これはまあ、各省個々にそれぞれやっていたのではなかなか進まないのではないかということではないかと思うわけでありますが、先ほど人事院から複線型人事管理の導入に向けて専門スタッフ職俸給表を新設すること等の提言についてのお話があったわけでございますが、我々といたしましても、官邸そして総務省としっかりと一体となって、各省全体を俯瞰しながら、言わば新しいこの複線型人事管理を導入をしていくために計画、企画を我々しっかりと考えていきたいと、このように思っております。
○山下栄一君 官房長官、今私申し上げたのは、もちろん内閣としてやっていただく方針、統一的な方針も大事だと思うんですけれども、その前に、各府省に任せるのではなくて、各府省がきちっとこの取組を具体化さしていくという、そのことがまず先行してやらないとなかなか政府としてまとめにくいのではないかということを申し上げたわけで、各府省の積極的なこの提案に対する取組をまずやるんだということを内閣として指示をお願いしたいと、こういうことを申し上げたわけでございます。そうしないとなかなかまとめることができないのではないか、各府省がそれぞれがこの取組をまず始めるということが大事じゃないかということでございます。これは確認でございます。
○国務大臣(安倍晋三君) 当然、各府省においてこの複線型人事管理の具体化の案をそれぞれ進めていかなければいけないわけでありますし、そうするように当然我々官邸としても、総務官室がこれを責任を持って担当しているわけでありますが、私どもといたしましてもリーダーシップを取って各府省に督励をしていきたいと、このように思っております。
○山下栄一君 ありがとうございました。
官房長官の、私、質問これで終わりますので。ありがとうございました。済みません。
次に、これは決算委員会でも取り上げた政策金融にかかわる質問でございますけれども、これ財務大臣はよく御存じだと思いますけれども、去年の十月に、決算委員会の決議として国会法百五条要請に基づきまして検査院に調査していただいたことがあるわけでございます。これが、国が公益法人等に補助金を交付して造成させている資金等に関する会計検査の結果についての報告書と、これが去年の十月に出まして、それに基づいて各府省取り組みまして、この一月に検査院が指摘したこの七十法人百十六資金はこのように取り組みますという、そういう状況報告書が出していただいたんですけれども、この報告書そのものにいろいろ問題があることにつきましてはまた別途決算委員会で取り上げたいと思いますが、これに関連して、関連があると思うんですけれども、平成十六年十二月の今後の行革の方針という閣議決定がある中で、この公益法人等に基金を造成している事業、融資等業務、補助金そのものを渡す場合もあるわけですけれども、こういう基金を積んで中小企業等を支援するという、そういうことの事業があるわけですけれども、この実効性がなかなか、事業の、まあ使われていないとかいうような問題点があるわけですが、この二年前の年末の行革方針で四つの基準を示して、閣議決定の中でこの平成十八年度末までに見直しをすると。十八年度末ということは来年の三月まででございます。もう既に私は基準はもうできておって、各省庁取り組んでおるというふうに思うわけでございますけれども、この閣議決定、平成十六年十二月の閣議決定を受けて基準を作って十八年度中に見直すというこの進捗状況について、どうなっているのかということを中馬大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(中馬弘毅君) 今、山下委員御指摘になりました、一昨年ですね、十六年の十二月二十四日閣議決定の今後の行政改革の方針、これで基金事業に係る見直し基準を設けて、平成十八年度末までに各府省において事業の見直しを行っていくと、このように決めたわけでございます。
この具体的な基準としましては、基金事業の見直しの時期の設定に係る基準、それから基金事業の目的達成度の客観的な判定、公表に係る基準、それから基金の保有割合についての数値基準、使用見込みのない資金の国への返納に係る基準、こういったことを策定することとされております。
政府といたしましては、この閣議決定に従いまして基金の見直しに関する基準を策定するよう最終的な詰めの作業を行っているところでございまして、今後、速やかに基準を策定の上、各基金について適切な見直しを行ってまいりたい、このように考えています。
なお、見直しの対象となる基金については今後更に精査が必要ではありますが、現時点で把握しているところでは、平成十七年十二月末現在の基金数で百十六と承知いたしております。
○山下栄一君 ありがとうございます。
ちょっと取組が鈍いというか弱いなと。ただ、これはおしりが決まっておりますので、十八年度中にきちっと見直して、見直しの結果を報告するんだと思いますので、中馬大臣、しっかりと監視していただきたいと思うわけでございます。
それで、この会計検査院の指摘なんですけれども、七十法人百十六資金。二年前のこの閣議決定、今さっき触れました法人、対象法人の中に入っていない法人があるというふうに思うわけです。その辺も含めて検査院が指摘したわけでございまして、この十六年の年末に十八年度中に見直せと、このように言った中に入らない法人はどんな法人があって、その取組についてもそれを示していただきたいと思いますけれども、やっぱり同じような、十六年の末の閣議決定と同じような取組が私は必要ではないかと。せっかく会計検査院が指摘し、これは立法府の要請に基づいてやったことでございますので、あわせて、漏れておるその他の法人についても同じような体制で基準を作って、もう同じ基準でいいと思いますけれども、十八年度中にやるべきではないかと考えますけれども、中馬大臣の考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(中馬弘毅君) 現在検討中の基金等を有する法人に関する基準でございますが、これまで、制度上、業務の見直し等に関する枠組みを設けられていなかった公益法人等について新たに見直しの基準を設けてしっかりと見直そうとしているものでございます。このため、会計検査院の検査した七十法人のうち公益法人等の六十五法人が対象になっていると、このように考えております。
御承知のとおり、十六年の閣議決定におきましては、基金法人のうちの独立行政法人、特殊法人、認可法人、共済組合等を除くと書いてございますが、会計検査院はこれらも含めて検査をしているわけでございまして、そうした会計検査院の検査した法人のうち独立行政法人の五法人は現在検討中の基準の直接の対象とはならないが、独立行政法人については中期目標期間終了時に組織、業務全般について見直しを行うこととなっております。
したがいまして、これらの独立行政法人の個別の見直しに当たりましては、会計検査院の指摘を踏まえまして、各府省において適切に見直しが行われることと考えられるわけでございますが、その際、必要に応じて今般策定する基金法人に関する基準も参考とされるものと、このように考えております。
○山下栄一君 参考にされるというか、せっかく、趣旨は一緒やと思いますので、同様の十八年度中の見直しを是非やっていただきたいと思います。
財務大臣にお伺いいたしますが、これは決算委員会でも御答弁いただいたことではあるんですが、今私申し上げましたこの百十六資金の見直しが不十分なところがたくさんあるんですね、これはまた別の機会に決算委員会でやりたいと思いますけど。
私は、これで財務省も、特にこれ補助金削減、歳出削減につなげて、特に十七年度は大幅な補助金を返納させたわけでございますが、こういう不十分なところもございますので、今、中馬大臣とも連携取っていただきまして、この補助金改革、歳出削減につなげていただきたいと。この基金がほとんど使われておらない、長年にわたって、実績も少ないというのが相当数あるわけでございます。そういう観点からもきちっとフォローを、一昨年の行革方針、その前、さかのぼりますと平成十二年の検査院の調査があると思うんですけど、一連のこの改革作業の中で、無駄な歳出を減らすという観点からもきちっとフォローしていただきたいと思うわけでございますけど、御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 平成十六年度の閣議決定によって、十八年度中にいろいろな見直しをやっていくもの、それから独立行政法人のように中期目標、中期計画、こういう中でやっていくもの、いろいろございますけれども、財務省としては、例えば各独立行政法人の中期目標あるいは中期計画、そういったとき協議いたします。それから、毎年毎年予算編成の中でいろいろ査定をするわけですが、そういう中で、独立行政法人に設置された基金の必要性あるいは規模の合理性ですね、こういった問題、個別にきちっと精査して、委員の今の御趣旨のような形で改善を積み重ねていくということを精力的にやりたいと思っております。
○山下栄一君 それで、今回の法律でございますけども、第十四条ですね、政策金融と類似の業務、一号、二号、三号、法人別に十八年度中に見直すというふうに書いてあるわけでございますが、お手元に資料として、「融資等業務を行う法人」、省庁別に一覧表があるというふうに思います。
これ、一生懸命会計検査院のこの昨年の報告書、また財務省、行革推進事務局にも御協力いただきまして作成させていただいたものであるわけでございますが、法案の十四条一号、独立行政法人、政策金融類似の業務ですけれども、二号が特殊法人、三号が公益法人と、こうなっていたと思いますが、この一覧表、四十六法人あるわけですが、これでこの十四条の対象法人すべてであると、このような認識でよろしいんでしょうか。
○国務大臣(中馬弘毅君) お答えします。
行政改革推進法第十四条でずっと規定いたしておりますが、この金融業務の見直しの対象となる法人は四十六法人と承知いたします。このうち、先ほどにもありました会計検査院の検査報告書において検査対象となったのは二十五法人三十七基金、それから問題点が指摘されたのは八法人十基金であると、このように承知いたしております。
○山下栄一君 今御答弁もしていただいたんですが、要するに十四条対象法人はこの四十六法人だと。その中で、会計検査院が指摘している法人は二十五法人だと。問題ありと指摘された法人が、今幾つ言いましたかね、八法人、これが、今手元に行っているそこの米印のところが会計検査院が問題ありと、このように指摘した法人であるという、こういうことでよろしいですか。──はい、ありがとうございます。
それで、お伺いしたいんですけども、法案では十四条のこの四十六法人について十八年度中に見直すというふうに書いてあるわけですが、どんなふうにどんな観点で見直すかと、こういう基準が不明、作る必要があると思うわけですけど、これは早急に作らないとこれできないと思うんですけど、法律通ってからかも分かりませんが、作成することが、基準を作って見直しをするということが必要だというふうに思います。基準策定。どんな基準の角度なのかと、いつまでに各省庁に示すのかと、どのように考えておられるか、中馬大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(中馬弘毅君) 今般の政策金融改革におきまして、公益性が高いか、あるいはまた金融リスクの評価等の困難性があるかといった条件を踏まえて検討が行われ、その上で、経済全体の活性化を図る観点から必要な政府の関与は残しておきながら、民間にできることはそこから撤退していくという方向で改革案が取りまとめられておるわけでございます。この独立行政法人、公益法人等が行う金融業務につきましても、こうした政策金融の改革の趣旨を踏まえまして見直しを行うことと考えております。
その方向性でございますが、そもそもの政策目的が妥当かどうか、政策目的達成の手段として現行の金融的手法が適当かどうか、あるいは民間にできることは民間にゆだねるとの考え方を踏まえまして、廃止、縮減を検討すべきではないか等の観点から見直しをしていくべきものと、このように考えております。
一方、独立行政法人の金融業務はそれぞれに異なる政策を担っておりまして一様ではないことから、これらの業務の特性も考慮しつつ、個別に徹底した精査を行う必要があると、このように考えておりまして、独立行政法人の金融業務につきましては、今年の夏を目途に政府としまして基本的な考え方を取りまとめた上で、個別の法人ごとに業務の見直しを行い、本年度中に政府としての結論を得ることとしております。
現在、総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会及び行政減量・効率化有識者会議、ここにおきまして見直しの基本的方向について議論が重ねられているところでございます。こうした議論を踏まえまして、政府として見直しに取り組んでまいる所存でございます。
また、公益法人につきましても、こうした独立行政法人の金融業務の見直しに関する基本的な考え方を踏まえまして見直しをしていくということになるものでありまして、いずれにしましても年度内に見直しの結論を得ることといたしております。
○山下栄一君 ありがとうございます。
これ、政府系金融機関の整理統合、これが政策金融のメーンとして非常に今注目をされ、また中小企業や国民一般、また農林漁業その他、まあ沖縄もそうなんですけれども、政策金融として残すべきものはきちっと残すと、その上で統合するんだということが確認され、様々な議論も行われておるわけですけれども、この第十四条の部分については非常に不明確だと。問題意識は財政諮問会議等でも出されておったんですけど、どのように行われていくのかということが非常に私は不十分だったというふうに思いますし、よく分からなかったと。それが今日の質疑通して対象法人も明確になり、そして今の御答弁のように、十八年度中に見直すと法律には書いてあるけれどもどう見直すんだというようなことも、個別の法人ごとに今、中馬大臣から御説明いただきましたので、非常に改革に直結する、これは公益法人改革という観点からも非常に大事なものではないかというふうに考えまして質問させていただいたわけでございます。
それで、現在、会計検査院が調べました七十法人百十六資金でも、国の税金を使って一兆五千億に上るお金が今基金残高としてあるということが明確になっておるわけでございますけれども、今後こういう、平成二十年ですかね、新たな、政策金融機関一つに統合されるという体制で進んでおるわけですけど、それ以外のこの類似の業務のために、既存のものについては今確認さしていただいたんですけど、今後またこのような似たようなものが出てくるのは私はまずいのではないかと、何のための政策金融改革かと思いますので、どうしても必要なものは残さなあきません。そのために一つの政策金融機関、統合し、様々な機能も残す体制で今、先ほども澤議員おっしゃったようにあるわけですけど、それ以外の別の形で、今質問してまいりました基金を積んでやるということが、私は余りこれ好ましくないなというふうに思うわけですけど、今後このような政策金融類似の業務のために公益法人なり独立行政法人なりつくって行われることは私は好ましくないと思いますが、御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(中馬弘毅君) これからのことでございますが、将来、金融業務により達成する必要のある政策が生じるかどうかということにつきましては、現時点では少し予測が難しいということで御理解願いたいと思いますが、一般論として申し上げますと、独立行政法人の業務に新業務を追加しようとする場合には総務省管理局の審査が行われる仕組み、こうなっております。したがいまして、金融業務の追加につきましても、その必要性について厳しく審査されることになると、このように考えております。
また、独立行政法人につきましては、業務が法律で規定されておりまして、その追加を行うには法律改正が必要となることから、法案審議を通じてその必要性に関する議論が行われるものと考えています。
これは一般論でございますが、委員御趣旨のことも十分に私たちは踏まえてまいりたいと思っています。
○山下栄一君 大臣、今、独法のことはおっしゃっていただいたんですけど、公益法人でまたこのようなことが法律に基づかなくてやっている場合もたくさんあるわけですけど、こういうことは特に行革の観点からはあってはならないというふうに思うわけです。
独法のことは今よく分かりましたけど、公益法人でまたこのようなことが今後、これはちょっとまずいのではないかと思いますけど、確認させてください。
○国務大臣(中馬弘毅君) 公益法人についてですが、公益法人等が新たに法律に基づきまして、あるいは補助金等の交付金を受けて金融業務を行う場合につきましても、総務省管理局による規制の審査、あるいは予算編成における議論がなされます。その必要性につきましては厳しく審査されるものとなると、このように考えております。
○山下栄一君 どうもありがとうございました。