166国会 決算委員会会議録 2007年03月16日
○山下栄一君 最初に、昨年の十月に会計検査院が決算委員会の国会要請決議に基づきまして御報告をいただいた中に、地方財政の状況についてというのがございます。
〔委員長退席、理事中島眞人君着席〕
これは平成十七年の四月に、私、決算委員会で、特に地方公務員の皆さんの特殊勤務手当、これは直前に、平成十六年十二月でしたか、総務省公務員部中心になって全国の自治体の特殊勤務手当の実態を調査されたということを踏まえましての質問だったんですけれども、と同時に、福利厚生事業ですね、自治体の、そういう点に関して質問させていただきまして、それがきっかけとなって決算委員会で、きちっと検査院が、特に交付税も入っていることなので、地方財政の状況について調べるよう要請したわけでございます。
これは会計検査院にとっても本格的な、これは地方自治にかかわることでもございますので、慎重を要しながら調査されたというふうに思いますが、これは各自治体の問題でもあるんですけれども、住民にとどまらず、国費も投入されていることもあって、交付税通してですね、国民全体の関心ということになっていきましたので、非常に貴重な検査をやっていただいたというふうに思っております。
それで、特に自治体の福利厚生事業の調査なんですけれども、調査によって、十六年度、十七年度、十八年度と、それぞれ決算ベース、予算ベースがあるわけですけれども、十六年度―十八年度、十六、十七、十八ですね、どのように推移してこの福利厚生にかかわる事業が削減されておるのかという、具体的な金額も含めて答弁いただいたら有り難いと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 昨年の十一月にまとめました地方公共団体における福利厚生事業の見直しの状況の調査によれば、都道府県、市区町村を含めたすべての地方公共団体の職員互助会に対する公費支出の額は、平成十七年度決算で約五百六十七億円であります。新地方行革指針を踏まえた見直しが行われる前の平成十六年度決算の約八百四十一億円と比較して約三三%の削減となっております。
また、平成十八年度当初予算におきましては、公費支出額は約三百七十八億円と更に減少しておりまして、平成十六年度決算と比較をして約五五%、四百六十三億円の削減が行われているところであります。
○山下栄一君 これは任意団体の、特に共済組合じゃなくて職員互助組織ですね、互助会とかいろいろ言い方がありますけれども。そこに、もちろん職員の皆さんが会費として支払われるわけですけれども、公費が投入されているということがあって、このような実態でいいのかという御批判が高まっていたわけでございます。
そういうこともあって、総務省の調査、また検査院の調査によって着実にこの金額が削減されてきておるわけでございます。大阪市に至っては全廃したわけでございますけれども。
〔理事中島眞人君退席、委員長着席〕
これ、私は、十八年度当初予算で三百七十八億円あると、これをどう考えるかはもちろん自治体の議会、首長さんの御判断によるわけでございますけれども、これは交付税の関係もございますし、そういうこともあって、いましばらくフォローアップをした方がいいのではないかと。例えば、十八年度決算は今年の夏ですかね。それで、十九年度予算もまたこれ各自治体別のカウント、集計まだだと思いますので、そのことも踏まえまして、今後のフォローアップを行っていく私は必要があるのではないかと思いますけれども、御所見をお願いしたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 委員の御指摘のとおりであるというふうに私は考えております。
総務省としましては、地方公共団体のこの福利厚生事業の見直しの取組について引き続きフォローアップの調査を実施していくところであります。
御指摘の平成十八年度の決算や十九年度当初予算における状況につきましても、来年度のフォローアップ調査で公表してまいりたいと、こう考えています。
また、各都道府県におきましても、管内の市町村の福利厚生事業の見直し状況等を公表し、管内の市町村に対し適切に助言を行うことができるように私どもからも要請をさせていただきます。
○山下栄一君 それで、平成十八年度において、十八年度で結構ですけれども、職員互助会、互助組織に対して公費を投入している都道府県、これはどれぐらいあるのか、また政令指定都市はそれぞれ何団体あるのかということを御報告願えたらと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 昨年の調査によれば、平成十八年度予算においては、十の道県と政令指定都市のうち大阪市が職員互助会に対する公費支出を全廃しており、三十七都府県及び十四政令指定都市が職員互助会に対して公費を支出をいたしております。
都道府県では、十六年度決算における公費支出額が約三百十一億円であったのに対し、十八年度当初予算では百三十九億円となり、百七十二億円、五五%の削減となっております。また、公費率も十六年度決算の三五%から十八年度当初予算では約二四%にまで低下をいたしております。同様に、政令指定都市におきましても、公費支出額は十六年度決算では約百六十七億円であったのに対し、十八年度当初予算では約五十八億円となり、約百九億円、六五%が削減されるとともに、公費率も六八%から五二%に低下をしている状況であります。
○山下栄一君 これは検査院が、政令市をさらに超えて市町村のこの互助組織の実態を抽出ですけれども調査されております。
その中でも検査院が指摘しておりますけれども、例えば大阪でも東大阪市なんかは、東大阪市の互助組織に公費が投入される。と同時に、大阪府の町村職員互助会、そこにも両方加入しているというふうな事例が検査院によって指摘されておりまして、これはもうもちろん住民の御批判を得て各自治体で取り組むべきことやと思いますけれども、私は、総務省の方も、検査院も抽出でやっているわけですけれども、この市町村、政令市を超えて市町村への調査も注視して見ていただいた方がいいのではないかということを感じたんですけど、いかがでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 御意見として前向きに取り組ませていただきます。
○山下栄一君 これ、大臣の所見で答えれる範囲内で結構なんですけど、いろいろ検査院の調査、また総務省独自のこれは悉皆調査されておるわけでございますけれども、この互助会、互助組織を通して公費を、税金、これは地方税に限らないと私は思っておるわけでございます、地方交付税の関係ででございますけど。
こういう、福利厚生事業が多いというふうに今御報告ございましたですけれども、この互助会、互助組織に、福利厚生事業という名の下に個人給付事業を投入することについて、税金がバックでございますので、これについての考え方ですね。これは、国家公務員ではそんなにこれ調査を余りされたことがないのでしょうけれども、国家公務員の任意団体の互助組織があるのかどうかって分かっておりませんが、このような各地方における公費投入の在り方、互助組織を通して会員お互いに福利厚生のためにやるならいいんですけど、公費を投入して行うということについての御所見を答えれる範囲で答えていただけたらと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 地方公務員法の第四十二条におきまして、地方公共団体は職員の保健、元気回復その他厚生に関する事項について計画を樹立し、これを実施をしなきゃならないとされておりまして、多くの地方公共団体では福利厚生事業の一環としてこの互助会を設置をし、これに公費補助を行うことを通じて福利厚生事業を実施をしております。
したがって、適正な福利厚生事業の範囲内であれば、実施する事業に対し公費支出が必ずしも不適切だとは言えないのではないかなというふうに思いますが、しかしながら、これまでも実施されてきた事業の中には、給与の支給制限を定めた地方自治法の規定との関係で疑問のあるものや、さらに住民の目から見れば地方公務員が厚遇を受けていると見られるものが数多く私はあるというふうに思っています。
そういう中で、総務省としては、各地方公共団体における互助会補助金の点検、見直しを徹底することによって真に必要な福利厚生事業に対するものに厳選して、その削減というものを図っていくべきだというふうに考えておりますし、情報公開というものを私は徹底をするべきだというふうに思います。
○山下栄一君 これは検査院の今回の調査に基づく所見でも、たしか検査院長が概要説明でおっしゃっていたわけでございますが、住民の理解が得られるものにするように見直しをして、特に情報公開を求められると、こういう言い方、慎重な言い方されているわけでございますけど、今大臣の御所見、私も同意見でございます。
それと、特殊勤務手当のことを冒頭申し上げましたですけれども、これも、特勤手当につきましても非常に不適切な、あの地下鉄の運転手の方が運転手で採用されているにもかかわらず運転手当というのを別にもらっているみたいな話ですけれども、こういうことが指摘されて、そういうこともあって、総務省は平成十六年十二月でしたか、調査され、発表されておるわけでございますけれども、昨年の八月にこの特殊勤務手当を含めたすべての手当の状況を公表する給与情報等公表システム、これを各自治体に総務省が事務次官通知の形で要請されております。ホームページ等で各自治体が、自分の自治体と他の自治体がどうなんだということを比較対照できるような給与情報等公表システム、これを要請されているんですけどね、総務省が自治体に。この要請された意図、これはどういうことだったのか、お聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 地方公務員に対しての非常に厳しい意見を踏まえまして、地方公務員の給与については国民、住民の理解と納得が得られるよう、制度の趣旨に合致しない特殊勤務手当などの不適切な給与制度、運用や技能労務職員の給与水準等について更に適正化を進めていく必要があるというふうに考えております。
こうしたことから、地方公共団体が総務省で示した共通の様式に沿って職種ごとの給与の状況、特殊勤務手当も含めたすべての手当の状況などをそれぞれのホームページで公表し、団体間の比較というものを可能にする給与情報公表システムの構築を平成十七年の八月に要請し、昨年の三月から運用を開始したところであります。
団体間の比較が可能な形で給与情報が開示、公表されることによって、各地方公共団体において住民自治を原動力とした給与の適正化というものが一層進むだろうと、そういう考え方の中で公表をさせていただきました。
○山下栄一君 ありがとうございます。
既に施行、実施されておるわけでございますけど、その公表状況ですね、他市と比較して給与の実情が分かるような、ホームページ等で、これがどの程度公表されておるのかという、都道府県、政令市、御報告願えればと思います。
○国務大臣(菅義偉君) この給与情報等公表システムによる公表は、システム運用開始時点の十八年三月現在ですべての都道府県、政令指定都市を含む八五・五%の地方公共団体で実施をされております。平成十八年三月末現在で未実施の団体については、直近に合併をしたためにその対応が困難であったという、そういう団体もあると思われますので、速やかに運用開始を更に徹底をして要請をしたところであります。
○山下栄一君 これは国民、住民の強いやはりバックアップがあり、こういうことは当然やるべきだということで総務省に拍手を送っているのかも分かりませんけれども、実態はそういうことが進んでおると。
ただ、よくホームページ見てみますと、本来比較できるような形でフォーマットを作って総務省がお示しされアドバイスされているわけですけど、あえてそれにのっとらないで形だけの公表というか、そういうことをやっているところがあると。比較できないからよく分からないという、そういう実情もございますので、八五%公表という中にそういうのが含まれておるということを実は私も見させていただいて、ちょっと一歩進んだ実態調査を是非お願いしたいなと、このように思っております。これは各自治体で取り組むべきことですけれども、適切な総務省の助言であったのではないかなと思っております。
以上、地方財政状況につきまして質問を終わりまして、次に公務員改革につきましての御質問をさせていただきたいと思っております。
今日は渡辺大臣にお越しいただきまして、残された時間、御質問をさせていただきたいというふうに思うわけでございます。
この公務員制度改革は、私自身もこの行革の大きな柱としてこの何年か一貫して取り組んできたつもりなんですけれども、今国会で公務員制度改革の法制化を準備されておるという、大変な意気込みで渡辺大臣取り組まれておるわけでございますけれども、その中身がなかなか分かりにくい面もございまして、様々に報道されておりますけれども、どの程度実効性のある改革になるのかということ、という私の視点で御質問させていただきたいというふうに思うわけでございます。
それで、特に天下り問題を中心になるかも分かりませんが、天下り問題の抜本的な解決ということで、これは既に諮問会議でも報告されておる三点の取組、各省によるあっせんから透明な新人材バンクへと、職員、職員OBに対する厳格な行為規制、三番、外部監視機関による厳格な監視と。厳格とか新しい人材バンクとかという言葉はあるんですけれども、これは詰めを誤ると改悪、改革にならないのかなというちょっと心配がございまして御質問させていただくんですけれども。
この各省によるあっせんから透明な新人材バンクへという中身ですね、これいろいろ動きがあるようでございますけれども、要するに、各省によるあっせんから、これは組織的あっせんですよね、各省による組織的あっせん、人事部門を中心に組織的あっせんしてきたと、それを内閣一括でやるんでしょうけど、内閣一括あっせんじゃなくて内閣一括仲介になるんですかね。あっせんはしない。この新人材バンクの中身は、透明な新人材バンクへという、各省によるあっせんによる再就職の取組から透明な新人材バンクへと、このちょっと手ごたえのあるその中身を教えていただきたいと。
○国務大臣(渡辺喜美君) 御案内のように、既に小泉内閣の時代から肩たたきはできるだけやめていこうと、そういう改革が行われてきているわけであります。私が大臣に着任する以前に、例えばスタッフ職の創設という形で人事院の方にも俸給表を作ってちょうだいよと、そういうお願いは既にしているわけですね。ですから、基本は、いわゆる早期勧奨退職を残すということではなくて、六十まで働けるようなルートをつくりましょうということを心掛けてきているわけでございます。
そういう中にあって、公務員というのは揺りかごから墓場まで公務員の人事の中にいるんだなどと言われる方もいらっしゃるんでありますけれども、死ぬまで公務員でなくてもいいんじゃないかと。あるいは、民間人は絶対公務員になれないんだというのも、これまた余りにもしゃくし定規の仕切りではないかなと思うんですね。やはり官と民と行ったり来たりする人材がいたって一向に差し支えないわけでございます。そういったことを考えれば、今あるもろもろの問題をワンパッケージの形で解決をするのは当然なんでありますけれども、できるところからまずやっていきましょうという形で、今回は余り話題にならないんでありますけれども、能力・業績主義を導入をしていこうということなんですね。
これが導入されますと何が起きるか。年功序列秩序が崩れていくわけですよ。今は御案内のように、もうとにかく同期入省はずっと同じような昇進、給料でいくわけですね。大体課長ぐらいになるのに、この間各省ヒアリングの結果分かったのは、大体二年か三年ぐらいしか差が付かないという実態なわけでございます。しかし、それが指定職になるともうポストがなくなってくるわけでありますから、そこで勧奨退職、肩たたきが起きると、こういう仕組みなんですね。この肩たたき、受皿確保するのに、先ほど来問題になっているような癒着の温床、構図が生まれたりする。だから、こういう構造を根本的に転換をしていこうと、対症療法でなくて構造的に改革をやっていこうというのが我々の基本的な発想なのでございます。
そういう中で、官民人材交流をもっと大々的に進める、民間からも官に入ってもらう、官の方も、別に肩たたきが起こってから民間に行くんじゃなくて、もっと若いうちから民間に行けるようにすると。そういったことの一つの、何といいますか、パッケージを実現をする中での機関として人材バンク、今のバンクじゃないですよ、新しいそういった官民交流を進める人材機構をつくっていこうという発想でございます。
○山下栄一君 その透明な新人材バンクの中身をちょっと教えてもらいたいなと思って言っているんですけどね。
これ、例えば平成九年の行革会議最終報告でも、再就職管理を各省単位ではなく政府全体として統一的かつ公正、透明に行うための仕組み、人材バンクを導入するというふうにこれ、公正、透明な再就職管理システムということで行革最終会議が報告、答申出しておる。こういうことにつながっていく御提案やと思うんですけど、今人事院でも経団連と仲介するみたいなことをやっておりますし、総務省もなかなか余り成果ないようですけど人材バンク。それとは違うとおっしゃったんですけど、要するに、各企業からの、営利企業に絞りますけど、各企業からの求人登録、バンクやから、会社の方の求人登録、今度は再就職したいという人材登録、こういう形で、それで仲介する、そういうバンクかなと思うんですけど、基本的な考え方は。
不透明で、各省が組織的にあっせんするというやり方は駄目だと、内閣で一括して仲介するということやと思うんですけど、もうちょっと中身を。それで、透明というのはどういう意味なのかなと。透明なんかにされたらだれも希望しなくなるんじゃないかなと思いますし、それがよく分からなくて、透明な新人材バンクのイメージをもうちょっと教えてほしい。
○国務大臣(渡辺喜美君) 今の各省あっせんが天下りなどとやゆされる背景には、どうしても予算と権限が背景に付いて回っているんじゃないかと、これが国民サイドから見たら押し付けに見えちゃうよねというところが不透明なんですね。ですから、こういう予算や権限を背景にしない、そしてきちんと行為規制を掛けていく、そういう制度があったっていいじゃないかということを私は申し上げているわけでございます。
ですから、当然こういうことは、もう既に今ディスクロは相当進んでおるわけでございますが、そういう各省あっせん、予算や権限を背景にした各省あっせんから切り離されていけばますます透明になるんじゃないんでしょうか。
○山下栄一君 私は、今回の御提案の、これは行革事務局も提案されておるわけですけど、要するに、今国家公務員法の百三条の事前規制といいますか、それを撤廃するということが前提の御提案というふうに理解しているんですけど。要するに、暫定措置として暫定期間を設けながら、最終的には事前承認制、人事院による事前承認制はもうやめるんだと。ということは、事前規制やめるということは、事後チェックで行為規制をして、厳しく監視機関設けてやるということにこのAB、二番目、三番目の提案はそうなっているんですけど、この実効性がちょっととても伴うように思わないので聞くんですけど。
例えば、将来の姿ですよ、二年間禁止だという、そういうこともやめてしまういうことなんやらね。要するに、例えばですけれども、金融庁の職員で金融検査していたと。金融庁の職員の方が金融検査をしていたと。相手は銀行だと。事前規制やめるということは、その方でも再就職、その銀行に、希望すれば。それは銀行側も求めてると、こいねがってると。御本人も、行きたいと言いにくいかも分からぬけれども、行けるもんならというふうなことになっていったときに、事前規制なくするわけですからね、事後チェックするわけですから。
ということはどういうことなのかなと。許認可握っていた方々が事前規制なしにもうフリーでどこでも行けるというふうなことがどういうふうになるのかよく分からないわけですよ。だから、事後チェックということでやろうと思ったら物すごいエネルギーを使うのではないかと、そのチェックのために。行為規制っていったかて、今まで組織的なあっせんやっているわけですから個人の問題ないわけだと思いますしね。監視するいうたかて、物すごい監視しないと。そんなことにエネルギー使うんだったらということであるのではないかと。今私が申し上げた金融庁の職員でも、希望すれば、特に向こう、企業側がこいねがえば行けるというふうなことになって、それだけでも国民は許さないと。癒着のおそれがもう見え見えじゃないかと。
事前規制なくすってどういうことなのかなと。あっせんをするときに、そういうふうなたくさん役所の権限があるから心配しているわけですけれども、事後チェックみたいなことはほとんど不可能じゃないかなという気持ちがありますので、事前規制をやめるということについてはこれはもう断固私反対なんですけれども、それが前提となった案であるならば、これはちょっとしっかりと大臣にも御検討願えればなと。私が今申し上げたような例を通してちょっと御答弁願えればと。
○国務大臣(渡辺喜美君) 昔、今引かれた金融の世界では護送船団方式という金融行政が行われていたわけですね。要するに、金融業界と検査部隊が大変な癒着を起こして大問題になったのは御記憶にあると思います。
ああいう護送船団行政をやっている時代には、御指摘のように行政コストというのは意外と掛からないんですね。それはそうですよ。だって、もうぐるになってやっているわけですから。官と民がもうワンセットでやっているわけですからね。で、いずれそこに天下りで行くと。といったら、これはもうファミリーそのものじゃありませんか。こんな行政コストの掛からない仕組みはないですよ。その結果、何が起きたのか。今更私が解説するまでもないですよ。大変な不良債権をつくってしまった。国民の税金が膨大につぎ込まれた。そういう事前の統制型のシステムを残しておけば、結果としてどうなるんだと。結果として、国民の後世代、我々の子供の世代、孫の世代までツケが回ってしまうんじゃないか、それを私は心配をしているわけですよ。
だから、安倍総理から私が言われたミッションは何か。渡辺さん、あなたは、正に後世代にツケ回しをしないように徹底した合理化と効率化を図ってほしいと言われたわけでございます。私も個人的な趣味でやっているわけじゃなくて、役人が憎らしいからやっているわけでも何でもございません。正に、総理からこういうミッションを与えられて、今一生懸命、まあバッシングに遭いながらやらさせていただいているということでございます。
○山下栄一君 これ、ちょっと私共通理解したいのは、この天下り問題の抜本的解決と。天下り問題って何が問題なのかということですね。要するに、公務員の方の能力活用、再就職しにくい、そんな状況じゃなくて、フリーにして、ただし事後チェックして変なことのないようにというふうなこと、ここでおっしゃっているんだと思うんですけれども、私は事前規制なくすということは大変な話だなということで金融庁の職員の方の例を出したんですけれども、大臣は、天下り問題というのは何がこの元凶なのかというふうに御理解なんでしょうか。
○国務大臣(渡辺喜美君) 当たり前のことを当たり前にやるというのは意外と難しいことなんですね。例えば、我々国会議員は全国民の代表だと、だれの代理人でもないと、このミッションはなかなか難しいですよ、正直言って。でも、これは我々に課された道徳的義務ですよ。政治道徳上の義務なんですね。一方、国家公務員というのは国家国民全体の奉仕者だと、これも当たり前のことですから、これを本当に実践するというのは結構難しいことなんですね。
今みたいに、私の尊敬する谷総裁がいる前でなんでございますけれども、労働基本権が制約されておって、人事院が試験をやって、でも各省ごとに採用するわけですね。そして、揺りかごから墓場までというのはどこからどこまでのことかよく分かりませんけれども、早い話が官邸主導型の体制をつくった。総理官邸には随分優秀な人たちがたくさん各省からかき集められてきて仕事をやっていますよ。じゃ、そういう人が任務が終わって再就職をするときはどうするんだ。これまた各省に戻って、本籍地であっせんをしてもらって第二の人生に行くと。で、この天下りあっせんというのは人事でやるんだという理解なんですね。
そうすると、せっかく総理官邸主導型で各省横断的に、縦割り、タコつぼ型のシステムを排除して横断的、包括的に改革をやっていこう、今そんな話題ばっかりじゃありませんか、国会の議論見ていたってですよ。じゃ、そういう縦割り、タコつぼ型の忠誠心のシステムを残しておいたら、はっきり言ってそれが進むのかと言いたいんですよ、私は。
ですから、根本療法をやらなきゃ駄目なんですよ。そんな、ばんそうこうをべたべた張って、そんな対症療法でやっていたらこの国はもたないんじゃないかということを私は言いたいのであります。
○山下栄一君 ちょっと、全然かみ合わなくて困っているんですけどね。
天下り問題の、みんなが天下り、再就職ということでしょうね。もう今回、今日の決算の審査も天下りということが大きく課題になって、警告決議やっているわけですよね。公益法人、独立行政法人、それから民間企業、防衛庁の施設庁の話もありました。官製談合もそうです。
だから、天下り問題の元凶というのか、何が一番問題なのかと。これは要するに、私は、公務員の方というのは一部の奉仕者ではないと、全体の奉仕者だから一部のために仕事をしたらそれは駄目ですよと。それが天下り問題のそういう心配ないように、だから天下りは規制するということが基本だと思うんです。天下り、再就職をフリーにする、で事後チェックするというようなことが物すごく分かりにくい。そんなチェックできるのかというようなことを私は申し上げているわけで。
これは、官民癒着、癒着は不公正だと、それはもう全体の奉仕者としての倫理にもとることだと、癒着をしないように環境整備をせにゃいかぬということで様々な早期退職慣行是正とかいうことを言われてきた、キャリアシステムをやめるんだと。今回は、その一番大前提は再就職をフリーにするいうわけですからね。だから先ほど金融庁の話したんですけど、癒着のおそれがもうはっきり分かっているのに何にも規制しないでどういうことですかと。
だから、渡辺大臣の改革の情熱は分かりますけど、何が一番ネックに、問題になっているのかという、そこに突っ込むような改革案でなかったら、大前提のフリーにするみたいなことは全然理解できないなと。事後チェックなんてそんな、これ何が不正なんですかと居直られたらどうして説明するんですかと。不正しないように、不正に見られないように、そんな知恵は思い切り発揮されるでしょうからね。だから、事前規制やめるということが全然分からなくて、じゃ透明な人材バンクってどんな人材バンクですかいっても余りよく分からないですし。
だから、私はもう一度最後確認しますけど、渡辺大臣は、この再就職問題、天下り、再就職の適正化と言いますけど、それは、ここが一番、ここを直せばいいんだという、それは官民癒着をなくすということではないのかということを確認させていただきたいと思います。
○国務大臣(渡辺喜美君) 先ほど来申し上げておりますように、根本治療をやるスイートスポットがあるんですよ。それは何かといったら、各省あっせんなんです。結局、この各省あっせんが人事の延長線として行われていると。このことこそが正に肝になるわけであって、この各省あっせんを全面的にやめさせる、それがまずポイントになるんです。その上で官民の人材交流はもっと大々的に進めたらいいじゃないですか。別に五十過ぎてから民間に行く必要はないじゃないですか。若いうちから行ったっていいじゃないですか。民間からもっと、官のために、公のために働きたい、そういう人材を中途採用したっていいじゃありませんか。そのための人材バンクなんですよ。
○山下栄一君 だから、官民交流を思い切りやる、それは癒着の環境をですね、どんどん広げることに。癒着させないということ、全体の奉仕者の倫理が、もうそこが一番ポイントだと私は思うので、各省のあっせんから内閣一括で、もうあっせんじゃない、仲介やるんだと、それ中身何ですかということを聞いているわけで、それが全然いまだに分からないので、だからこれはちょっと、肝心なところがはっきり分からないままに事前規制全部やめて思いっ切り交流するというようなことは、癒着を促進する以外の何でもないのではないかというふうな感想を言いまして、終わりたいと思います。