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国会質問

166国会 決算委員会会議録 2007年05月14日


○山下栄一君 最初に、高等学校卒業程度認定試験、この制度ができまして四年目を迎えているんでしょうか、法務省の矯正施設、刑事施設、少年院等でこの高等学校卒業程度認定試験が非常に希望を持って取り組まれておるということ、非常に私、高く評価したいというふうに思うわけでございます。この取組は、慎重に文科省とも法務省が連携されて、受刑施設内で高校を卒業してない中退した人、また中学もきちっと出てない人おるのか、中学卒業はしておるけれどもと、たくさんいらっしゃると思うんですけれども、そういう方々を対象にしてモデル的にやってこられたと。いよいよ十九年度からはそういう法務省の人員だけで、施設で、どこか引率して行くのではなくてというふうなことを聞いておるんですけれども、この状況になっていった経緯、また意義というのをどのようにお考えかということをお聞きしたいと思います。


○国務大臣(長勢甚遠君) 最初に統計的なことを申し上げますが、平成十八年の速報値によりますと、受刑者については、新入の受刑者が三万三千三十二名、十八年度でございますが、そのうち最終学歴が高等学校卒業に満たない者は二万二千六百三十一名、約六九%。また、少年院在院者については、新入院者四千四百八十二名のうち高校卒に満たない者が四千三百二名、約九六%という状況でございます。
 今までは、高卒の学歴を有しない者が高卒程度の認定試験を受けるためには一般の試験会場まで出なきゃなりませんので、これに刑務官があるいは教官が引率しなきゃならぬということで実施上の制約がございました。そこで、本年度から文部科学省さんと連携をして、受験希望者のいる矯正施設では当該施設の職員により試験を受験、実施できるということにしたところでございます。
 このような受験機会の拡大をするということに先立ちまして、近年、モデルケースとして二、三のところで同様の方法により認定試験を実施をしてまいりました。その実績を見ますと、十六年から十八年の三年間で、この二、三のところでは受験者は五十六名、うち全科目に合格して高校卒の学力が認定された者は十四名という状況でございます。
 これらを踏まえて、今後とも適切に対応していきたいと思っております。


○山下栄一君 この制度は我が党の松あきら参議院議員がもう繰り返し繰り返し、これは文科委員会ですけれども、訴えて、制度化をされていった経緯があるわけでございますけれども、特に、この矯正施設における取組はいろいろ御心配な点もあるかも分かりませんけど、非常に私は希望を与える取組であるというふうに思うわけで、今も大臣もそのようにおっしゃったわけでございますけど。
 これ、受験するに当たって勉強もせにゃいかぬと思うんですね。突然受験してもなかなか合格しないと。一科目でも受験できるわけでございますけれども、もう場合によってはこれ、卒業すれば大学の道も開かれていくわけでございますし、もうそういう意味で、受験希望者への配慮もそうなんです、その前に、こういう制度があるんだということを、もう既に徹底されているんでしょうけど、施設の担当者、院長先生とか所長さんとか、また刑務官の方とか、そういう方々に御理解いただいて、そして勉強する配慮とか、こういうこともやっていただきたいと思うんですけど、もうこの辺はやっていただいているとは思いますけれども、どんなふうになっているのか、ちょっと答えられる範囲で答えていただけたら。


○政府参考人(梶木壽君) 今委員から御指摘がありましたように、受験をしやすい体制を取ることはもちろん大事でございますが、その前に、準備として個々の施設に収容しておる該当者がそれを目標にして勉強していくということが大事なんだろうと思っております。
 そこで、今事務的に進めておりますのは、それぞれの施設の中に受験応募の掲示をする、あるいは所内の放送、それから少年院の場合でありますと担任の職員がおりますので、担任の職員が適切な、在院者に対しては告知をすると、そういうことで周知を図って、できる限り力のある人たちが勉強して受験をできるようにということを心掛けている最中でございます。


○山下栄一君 ありがとうございました。
 安全な体制でまたきちっと、就労支援も一生懸命、今法務省取り組んでおられますけれども、なかなかまだまだ社会への理解がスムーズにいかないところもあると思いますので、受刑者に対する非常に希望を与える制度でございますので、取組の方をよろしくお願いしたいと思います。
 それで、地方労働局問題に移りたいと思いますけれども、この問題、私、もう四月二十三日から三回目取り上げておるわけでございます。これは元々厚労省の問題ですけれども、官房長官にも総務大臣にも、もちろん厚労大臣にもお聞きしてまいりました。検査院が総力を挙げて取り組まれた報告に対して、これは私は、厚労省だけの問題ではないはずなんですけど、何となく厚労省止まりで終わっているようなふうに感じまして、今日は特に法務大臣にも、この問題に対する深刻な御認識はもちろんしていただいたと思いますけれども、できる範囲で一生懸命取り組んでいただきたいなと。
 過去のこともなんですけど、こういうことがきちっとメスを入れてちゃんと解決しないと、中途半端に終わってしまうと、これは行政の体質そのもの、また公務員の改革なんというようなことは、これを解決なしでできないのではないかと、そんなことを思いましたので、繰り返し取り組んでおるわけでございますけれども。
 つい最近の報道で、ちょっと突然の話ですけど、これ具体的な会社を言ったらどうか分かりませんけど、おとついの新聞に「ジュポン化粧品、所得隠し」と。七年で、新聞によって違うんですけど、六億円とか十億円脱税というか、指摘されたと。国税庁が、これはグループ会社の方であちこち点在している会社調べたと。七年間で総額、朝日新聞によると十億円。中身は、要するに経費を積み増しするために架空の役員報酬を計上するなどということがありますし、経費をおびただしく領収書を偽造してごまかしていたというふうなことでございます。
 国税庁が入って、これ法人税法に基づくものだと思いますけれども、これちょっと犯罪のことは書いてはいないんですけど、これね。でも、追徴金二億円というようなことになっていると。だから、納めなかった税金を返したらええというものちゃうよと。追徴金というのが問われるし、場合によっては、これは犯罪として、法人税法に基づいて犯罪として告発され、摘発されていくというふうになっていくんだというふうに思うんですけどね。
 これは、こういうふうにして税金を一生懸命、一生懸命というか、集めたと。それを、貴い税金をいかに使っていこうかと。その使い方のところの行政機関が、ここまでして民間の方々に対して取り組んで集めた税金の使われ方がいかにひどいかということがこの地方労働局、四十七労働局の問題だと思うんですけどね。私は、何でこれほど行政機関に対して甘くなってしまうのかということが問題意識でございます。
 特に、この予算執行職員、直接その貴いお金を預かる職責をもって、そのために給料いただいている方が、もう業者ぐるみで偽造するとか、書類を偽造して裏金作って目的外使用をするというふうなことが、検査院の、検査院の調査は国税庁と違って強制権ありませんから、任意捜査で出してちょうだいという協議しながら出していただいて、書類を、そんなふうにして制約ある中で調べたのが七十八億円あったと。それ全部税金ですからね、これ。何でこういうほど甘いことになっているのかということでございます。
 予算執行職員等の責任に関する法律という法律がございますけれども、これ昭和二十五年にできた法律ですけれども、この職員の責任、予算執行職員の責任に関する法律ですから、どんな責任があって、その責任を果たさない場合はどんな責任が問われるのかと、責任の問われ方はどうなっているんだということを財務省にお伺いしたいと思います。


○政府参考人(鈴木正規君) 国の会計の経理をつかさどる地位にあります予算執行職員につきましては、今御指摘いただきました法律によりまして特別の責任を課しております。これは、こうした職員が不適切な職務執行を行った場合には国に金銭上の損害を与え、国民に金銭的な負担を掛けることがあるということで、特別な責任を課しているという趣旨でございます。
 具体的には、規定によりまして、「予算執行職員は、法令に準拠し、且つ、予算で定めるところに従い、それぞれの職分に応じ、支出等の行為をしなければならない。」と定められておりまして、仮に当該予算執行職員が故意又は重大な過失により法令又は予算に違反して支出等の行為を行い国に損害を与えた場合には、規定によりまして弁償責任が課されているということでございます。


○山下栄一君 弁償責任、それは返さないかぬということですよね。返さないかぬ。だけど、この法律では、その弁償責任だけじゃなくて、そういう重大な違反があった場合は返したらええのかというだけでは済まされないようになっていると思うんですけど。責任の問われ方ですけどね、弁償責任だけですか、この法律に書いてあるのは。そうじゃないんじゃないかなと思うんですけど。分かりにくいですか。これ、第六条はどうなるんですか。


○政府参考人(鈴木正規君) 懲戒処分の規定がございまして、弁償責任に併せまして、検査院の指摘によりまして懲戒処分を行うということになっております。


○山下栄一君 この予責法という法律は財務省所管の法律ですよね。次長、そうですね。


○政府参考人(鈴木正規君) はい。


○山下栄一君 財務省所管で責任、どんな責任問われますかいうたときに、弁償責任しか頭になかったとしたら、ちょっと私はおかしいと思うんですけどね。その弁償責任も懲戒処分もきちっとされているのかということが問題だと思うんですけどね。
 検査院にお聞きしますけど、このおびただしい法律違反、法令に従って仕事せないかぬ公金を扱う予算執行職員が、もうやりたい放題のルール違反して裏金を作っていたということでございますけど、その結果、どれだけ国に損害を与えたのかと、弁償責任伴うお金ですね。予算執行職員ですよ、予算執行職員がどれだけ国に損害を与えたかと、その責任を問うのがこの予責法やと思いますのでね。それはどれだけちゃんと責任果たしたのかということを確認したいと思います。


○会計検査院長(大塚宗春君) 会計検査院は、予責法に基づきまして、予算執行職員が国に損害を与えたと認められるときには、弁償責任の有無を検定することになっておりまして、労働局に係る指摘につきましては、不当事項として指摘した金額、六十八億円でございますが、このうち返還が必要となる実質的な国損額は十一億四千万円ほどであります。


○山下栄一君 もう一遍言ってくれますか、幾らですって、もう一度。国に損害を与えて弁償責任伴うものの金額。


○会計検査院長(大塚宗春君) 国損の回復が国の趣旨、目的でありまして、国が損害を受けたと認められる額、十一億四千万円のうち八億九千万円、約八億九千万円につきましては既にこれは国に返還されております。残りの二億四千万円につきましては、除斥期間である三年を経過しておりまして、予責法に基づくところの検定の対象とならない金額ではありますが、現在係争中であるというふうに聞いております。


○山下栄一君 ちょっと院長、ちゃんと準備しておいてくださいよ。ちゃんと準備しておいてほしいと思うんですね、私。これずっと、初めて違うからね、この問題。
 それで、予算執行職員がこの法律の責任に基づいて国に損害を与えた金額というのは分かっていますか。国に損害を与えた金額は十一億幾らか知らぬけれども、予算執行職員が法律に基づいて弁償しなくちゃならない金額というのは明らかになっているんですか。


○会計検査院長(大塚宗春君) 会計検査院としましては、弁償責任の有無を検定するに当たりまして、既に国損等が、損害が補てんされているというものにつきましては検定をしておりません。
 今回のこの件につきまして、先ほど申し上げました十一億四千万円の中には、予算執行職員がかかわっているものとそれ以外のものが合わさって十一億四千万円となっておりまして、そのうち八億九千万円については既に弁償が行われているということでもって検定は行っていないということで、具体的に予算執行職員にかかわるものだけは幾らかということについては、私の今、残念ですけれども手元にはございません。


○山下栄一君 法律に基づいてきちっと検定を今回行ってないでしょう、行ってないと聞いているんですけれども、そのとおりでいいですか。


○会計検査院長(大塚宗春君) 国損が発生していないということで検定の対象とはしていないということでございます。


○山下栄一君 予算執行職員の人とそうでない、そういう責任もないのに直接発注して業者から請求書を偽造さしてやっているというふうなことを書いてあるわけで、それはだから、今回もうお聞きしたんですけれども、要するに、返したというのが、とにかく返したらいいのかということを私は言っているわけで、予算執行職員の方は特に責任が重たいと思うけれども、その人の返すべき金額とそれ以外の職員の方が返すべき金額がごちゃごちゃになってはっきり分からないままに、とにかく十一億円厚生省は返したという、それはもういろいろ話し合ってそうやられたと思いますけれども。だから、この法律に基づく責任がきちっと問われておらないのではないかというふうに思いますけれども、どうですか。


○会計検査院長(大塚宗春君) 予責法に基づくところの弁償責任というものの趣旨がいわゆる国損の回復というところにある、そこに法の趣旨、目的があるというふうに考えまして、十一億四千万円について弁償されるということで、検定は、もう既に弁償が行われているということでもって検定は行っていないということで、先生のおっしゃるように、本来、もし最初からスタートするということになれば、もしこれが弁償されないということであれば、予算執行職員のかかわるものとそうでないものはどうなのかという判断が必要になってくるんだろうと思いますけれども、今回につきましては、それを含めた十一億四千万円について弁償するということでございましたので、この検定の対象としなかったということでございます。


○山下栄一君 だから、不正経理がたくさんあったと、とにかく損害を与えているから返さにゃいかぬと、不正な経理に基づいて返さにゃいかぬ金額は大体返したと、若干例外は残っているけれどもということやと思うんですけど、法律に基づいてきちっとこの予算執行職員の責任を問うということが、手続がされてないということを今おっしゃったと思うんですけどね。
 だから、要するに、とにかくそれ以外の方々は、執行職員の方々が返さにゃいかぬのは本来は民事訴訟を提起してちゃんと返せよということで、それは法律に基づく責任じゃないからね、予算執行職員以外の職員は、責任ないわけやから。だからとにかく、だけれども国損も生じているし、不正経理だから返さにゃいかぬということで返されたと思うんです。ただ、それは厚生省が一生懸命取り組んで、必死になって、どんなふうにして分担されたか知りませんけれども、とにかく耳そろえて返すだけ返したということになっておると、そういうことだと思うんですね。そういうことでしょう。
 だから、これはそういう趣旨じゃないと思う、この法律というのは。だから、この法律がそもそも期待している弁償責任という手続にのっとってきちっと責任が問われておらないということだというふうに検査院が認められたわけでございます。
 懲戒処分の方ですけど、これも、これは何回か、この前も私、人事院にも検査院にも聞きましたけど、法律に基づいて、もう結論だけ、ちょっと時間がなかなか余りないので、予責法六条一項に基づく懲戒処分要求、ちょっとこれ離れますけど、会計検査院法三十一条に基づく懲戒処分要求は検査院はされておらないということでいいですか。


○会計検査院長(大塚宗春君) 今回の労働局の事案につきましては、既に本件にかかわりました職員に対しまして任命権者による諸般の事情を考慮して行いました処分が行われているというふうに聞いておりますので、今回は処分の要求はしておりません。


○山下栄一君 懲戒処分の要求は、昭和二十七年以降、一件もやられてないということでいいんですね。


○会計検査院長(大塚宗春君) 委員のおっしゃるとおりでございます。


○山下栄一君 人事院、もう何遍も聞いていますけど、人事院も、この前も確認しましたけど、これは予責法じゃありませんけど、国家公務員法の第一の責任者が人事院やと思うんで、任命権者がきちっと懲戒処分をやっていないときはやることができると、人事院が自らということを、規定もあるんですけれども、八十四条二項、これは発動されておらない。結論だけでいいですからね、この前説明いただきましたから。それは発動されておらないと、今回の件について。それでいいですか。


○政府特別補佐人(谷公士君) 前回もお答え申し上げたかもしれませんけれども……


○山下栄一君 結論だけで結構です。


○政府特別補佐人(谷公士君) はい。
 各省に対して懲戒処分をどうするようにということは申し上げておりませんし、人事院自体も行っておりません。


○山下栄一君 財務省、また今度別の機会にお聞きしますけど、予算執行職員の責任に関する法律で大事な大事な税金を扱う予算執行職員の責任の問われ方は弁償責任と懲戒処分の責任だけれども、これ両方ともいい加減というか、きちっとされておらないと、法律に基づいてですよ。法律に基づいて検定もされてないし、返すことは返しているけれども、その予算執行職員の責任は問われておらないわけで、きちっとですよ、一部問われていると思いますけれども、そういうふうになってしまって長年たっているということでございます。
 それで、ちょっと法務省にお聞きしますけど、会計検査院という組織が違法行為があったと検察庁に通告しなければならないと会計検査院法三十三条に書いてあると。しかし、これは昭和二十七年以降発動されないままに今日に至っていると。それで、人事院も国家公務員法七十条に基づいて、給料に不正な支払があった場合には通告しなければならないと書いてあるけれども、まあそういうふうに認めてないからされておらないということですね。違います。とにかく七十条の適用してないと。


○政府特別補佐人(谷公士君) しておりません。


○山下栄一君 それで、検査院、組織としてちゃんとこれが犯罪であるかどうかということは何か難しいらしいんですけれども、認めるのがね。だから、検査院法三十三条の要求は長年やってないと、昭和二十七年以降、ということでございますけど。
 だけど刑事訴訟法二百三十九条によると、この官吏というか公務員の方は、予算執行職員をいつも調べていて、これ不正がある、調べてみたら領得して裏金の一部を目的外使用の中に、自分の懐に入れたと、別の口座作って、自分の口座作ってやったというようなことも全部調べて分かっていると。分かっているけれども、今回は一切されてないわけですね。
 それは刑事訴訟法二百三十九条に基づいた、これは一人一人の職員ができることになっているけれども、今回はそういうこともされておらないと。ということは、これ二百三十九条という刑事訴訟法、見付けた場合というか、検察庁に通告しなければならないけれども、今回を外していつやるのかなと私は思いますけれども。
 お配りいたしましたペーパーの二枚紙の最初の、これは検査院報告に基づいて作成したものでございますけれども、相談員の架空雇用、謝金の不正経理、職員の旅費の不正支払、相談員等の不正支払、その次が物品の購入等にかかわる不適正経理。この中には、物品の購入の部分の丸四つの一番下は、虚偽の内容の国庫金振込明細票、これは日本銀行をだましたということでございますけど。それから、一番下の超過勤務手当の、これは人事院も関係ないことはないと思うんですけれども、超過勤務手当の不適正支給。
 これは全部架空というか虚偽の、一部前申し上げましたけれども、相談員を雇うということをするために採用通知書を偽造し、出勤簿を偽造し、前渡資金支払決議書を偽造し、支給調書を偽造し、一番上ですけど、源泉所得税、これ財務省が返還されたかどうか知りませんけど、偽の源泉所得税を払って、これは偽というか本当に払っているわけやけど、雇用事実がないのに。そういうおびただしい数の虚偽の、これが十二労働局二千二百七件等々。物品の購入に至っては四十七労働局すべての労働局で八千四百六十四件。こういうもうすさまじい法律違反というか虚偽公文書作成行使に当たる、この前ちょっと刑事局長にお聞きしましたですけれども、そういうものでございます。
 その次のページは、これは別途経理資金の捻出等の状況というのは裏金ということですけれども、裏金の捻出状況は、使ってしまったのが四億約四千万と、未使用残額が、未使用で金庫に残っていて、これはもう没収したと思いますけど、これが六千万等と。これはもう一つ二つの労働局じゃないと。
 その下の円グラフ見ましたら、使途不明のままになっている三千七百四十一万、その他も書いてありますけど、とにかく、もう任意調査の検査院の調査では聞いたけれども分からぬかった。
 その次、表の十四。これ、証拠書類及び経理関係書類の一部を保存期間前に廃棄又は紛失していた労働局、これはもうすさまじい数の労働局のことが書いてあります。これは、調べようと思ったけれども、もう保存期間、内規で保存期間内と決まっているのに廃棄していたと。これはもう紛れもない検査妨害やと思いますけどね。憲法機関の会計検査院が調べに行って、虚偽の報告をし、報告する前にもう廃棄しているというふうな、そういうことが報告されておるわけでございます。すさまじい私は犯罪性の高い行為が物すごい数されているということでございますけれども。
 ちょっと幾つか質問したかったんですけれども、ちょっとはしょりまして、これ四労働局、四十七のうち四労働局七人の方が逮捕され、もう刑が確定しておりますが、これ四労働局だけなんでしょうか、捜査されたのは。法務大臣、答えれないかも分かりませんけど、四十七労働局に全部あるように感じるんですけど、犯罪性が高いと思いますけれども、実際四つの労働局の七人だけが有罪判決を受けているわけですが、ちょっとよく分からないですけれども、どの程度捜査は行われたのかということ、取りあえず聞いてみます。


○国務大臣(長勢甚遠君) 四つの労働局について捜査が行われ、その職員が譴責された旨は承知をいたしております。
 その他についてどうかという御質問かと思いますが、誠に申し訳ございませんが、捜査機関の具体的な活動にかかわる問題でございますので、私からはお答えは差し控えさしていただきたいと思います。


○山下栄一君 それで、その四つの労働局のうちの広島の労働局における広島地裁判決、平成十七年五月十六日、ちょっと読ましていただきます。
 本件業務上横領に関した者はほかにも複数あるところ、起訴された者は被告人ともう一名の二名にすぎず、その一名の方や起訴されなかった者との処分の均衡も考慮すべきことなど、被告人に有利な酌むべき事情も認められると。なぜこの人だけが起訴されたのかということに疑問を呈しておる判決でございます。それは長年にわたって、もう判決にも書いてありますけど、長年にわたって組織的に不正行為が行われていて、不正行為を行うための仕事に、あなたはこの不正行為しなさいというふうに命令を受けてやってきているわけですから、何でこの人だけが起訴されないかぬのやいうて広島地裁はおっしゃっているわけでございます。
 これなかなか、起訴というのは個人にやらないかぬから、組織丸ごと起訴できないからだと思いますけれども、ちょっとこれは均衡というかバランスを欠くのじゃないかと。四十七労働局、それでさっき聞いたんですけど、それはどこに捜査入ったかなんてとても言えるわけはないと、だけど結果的には四労働局だけになっていると。同じ手法であちこちでやられたということは、今ちょっと、先ほど文書を配ったとおりでございます。
 これは、だからそんなバランス欠いた起訴のやり方、起訴になっているんじゃないのかと。それは厚労省が告発したり、たまたま別の意味で検察が見付けて捜査したとか、そういうことから始まっているわけで、別にどっかから、検査院からとか人事院とかから一切告発はありませんし、別に告発しなくても捜査できると思いますけど、ちょっとこの判決を見るとこの程度でいいのかというようなことを裁判所おっしゃっているんじゃないかと思いますけど、いかがでしょうか。


○国務大臣(長勢甚遠君) 重ねて恐縮でございますが、具体的な事件でございますので私からお答えは差し控えさせていただきますが、一般論として申し上げれば、検察としては法と証拠に基づいて適切に対応しておるというふうに私としては承知をいたしております。
 そのようにお答えをさせていただきます。


○山下栄一君 二枚目資料の一番下の件ですけど、公文書が破棄されていたと。紛れもない検査妨害、証拠隠滅に当たるのではないかと私は思いますが、刑法二百五十八条公用文書毀棄罪ですか、百四条証拠隠滅罪、こういう疑いが私はあると思うんですけど、法務大臣のお考えをお聞きしたいと思います。


○国務大臣(長勢甚遠君) この公用文書等破棄罪というものがあるわけでございますが、これは公務所の用に供する文書又は電磁的記録を毀棄した場合に成立をするわけでありますし、証拠隠滅罪は他人の刑事事件に関する証拠を隠滅等した場合に成立するものと承知しておりますが、具体的な事案についての御質問であれば、それに当たるかどうかは収集された証拠に基づいて判断されるべきことになりますので、法務大臣としては、具体的にはお答えをいたしかねますので、御理解いただきたいと思います。


○山下栄一君 もう時間、最後の質問ですけれども。
 私は、法務大臣のちょっと今回の事件に対する最後に感想を言っていただいて、その前に法務省設置法、法務省設置法三条は、法務省は、途中省きますけど、法秩序の維持を任務とすると。これは、こういう設置法は法務省だけやと思うんですね。当たり前だと思いますけれども、法務省は法秩序の維持を任務とすると。検察庁、検察庁法ですけれども、検察官はいかなる犯罪についても捜査することができると、別に告発があろうがなかろうが。これは内閣に提出しているので読んでおられると思いますけれども、これはちょっと心配だなというのは御判断されて、捜査、僕ら知らぬところで入っておられるかも分かりませんけど。
 法務大臣にちょっと確認したいんですけど、この検察庁法第十四条ですけど、法務大臣は第四条及び第六条、これは検察官の職務権限にかかわることですけれども、に規定する検察官の事務に関し、検察官を一般に指揮監督することができる、ただし、個々の事件の取調べ又は処分については、検事総長のみを指揮することができると、こう書いてあります。こんなことほとんどされていないんだと思いますけど、私、この第十四条ですけれども、検察官を法務大臣は一般に指揮監督することができると書いてあります。
 それで、これは、今回の事件、これは結局どうなっているんだということを法務大臣だったら聞けぬことないと思いますので、別に国会に報告する必要はございませんけれども、どういう認識でどんなふうな取組したのかということぐらいは聞いていただいてもええんやないかなと。ちょっとやっぱり国会でも御質問もあったし、これを読めば読むほど大変な犯罪で、ほとんどこれ、通告するも、告発はこれは行政府はやっていませんしね。検察、検査院も人事院もやっておりません。もう当該省庁の厚労省だけに任せられて、告発はですよ、一件もやっていないとは言いませんけど。だから、それでいいのかということがあります。


○委員長(泉信也君) 山下君、時間が参っておりますので、まとめてください。


○山下栄一君 はい、済みません。
 最後に、この第十四条で、検察庁のことで、検察官に聞いていただくことぐらいの御認識と、それからこの今回の問題についての法務大臣の感想をお聞きして終わりたいと思います。


○国務大臣(長勢甚遠君) この会計検査院に指摘されているような不正経理については、あってはならないことであるというふうに思いますし、厳正に対処すべきことはしてもらわなければならないと私は思います。
 今、刑事処分に関して、いわゆる世間では指揮権発動と言われているものでございますが、個々の事件について、これは具体的な事件でございますので、そのことについて直接検事総長にお話をするということは慎重でなければならない問題であると思っております。先生の御心配はよく理解をいたしましたが、事は極めて大きな問題のかかわる問題でございますので、御理解をいただきたいと思います。


○山下栄一君 どうもありがとうございました。

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