166国会 決算委員会会議録 2007年05月28日
○山下栄一君 私、今回の決算検査報告、特に厚労省の地方労働局問題、四月二十三日、そして五月九日、五月十四日、そして本日と取り上げてまいりましたし、今日も取り上げさしていただきたいと思っております。これは単に厚労省の問題だけではなくて、今日もずっと午前中、午後とお話ありましたけれども、行政そのものの体質ということに直結する問題であるというふうにとらえておりまして、立法府の行政監視機能の役割をきちっと果たさなきゃならないと、こういう思いからでございます。
今日、財務大臣、また総務大臣、そして官房長官に質問さしていただきたいと思っておりましたですけれども、官房長官が緊急の事態ということで、急遽、下村副長官にお出ましいただきまして、本当にありがとうございます。
まず最初に財務大臣にお聞きしたいと思いますけれども、今回、お手元にこれ配っていただいていますね。前回、十四日にも法務省に質問させていただいたときにも配らさせていただいた資料はもう今回配っておりません。この不正経理の時系列にまとめたものと、全体的な七十八億円を超える不適正経理の中で十二億円余は、そのペーパーにも書いてあると思います、一番左の欄でございますが、これは、違法、不正な金額なので国に返さないかぬという、そういうお金が十二億円超えておるわけでございます。
それで、前回配りました資料、財務大臣もう既に御存じだと思うんですけど、裏金を作るためにおびただしい書類を偽造、公文書偽造しておったということ、その資料はお配りしておりません。一つうそつくために、雇用であれば、経歴書から始まって採用通知書、出勤簿、前渡資金の支払決議書、支給調書、そして雇用事実のない方に対する源泉所得税関係書類、もう全部偽造。整わないと裏資金確保できないということから、雇用から物品購入から旅費から超過勤務手当から、様々な不正行為でございますし、全四十七労働局すべてにわたっていると。繰り返し同じことばかり言っていまして申し訳ありません。
このために、調査しても、会計検査院の調査は任意調査で強制調査じゃないので、公文書が廃棄されたり、検査妨害に当たるようなこともされておったと。それも最近の話じゃないと。さかのぼること、この検査院の報告では平成七年までさかのぼっておりますが、長期にわたって延々と組織的に不正行為が行われておったと。こういうことが許される、私は許される今この会計法体系になっておるのではないかと。それは、調査せにゃ分からぬじゃないかというふうにおっしゃるかも分からぬけど、だけど、国民はたまったもんじゃない、税金払う方はと、そういうことであろうと思います。
これは、私は、予算執行に対して重大な責任持っておられる、また国庫の適正な管理、国庫の適正な管理は財務省の任務でございますので、それにかかわるまた金額も相当な金額ですし、大々的な組織的な犯罪行為ですし、そういうことに関心を私は持つべきだと思いますし、厚生労働省に任せておったんじゃ国庫の適正な管理は確保できないのではないかと思う観点から、財務大臣の御認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(尾身幸次君) 予算が国民の税金等によって賄われているということを踏まえますと、その執行が会計法令に基づいて適正に行われることは当然のことでございます。今回のような都道府県労働局における不正経理等は、決して発生してはならない誠に遺憾なことであると受け止めております。
こうした不正経理等への対処及び未然防止策といたしましては、発生した国損について全額弁償させること、及び関係した職員に対し人事上の厳正なペナルティーを科すことが最も重要な点であるとされておりまして、これは国家公務員法、民法及び予算執行職員等の責任に関する法律、予責法といった枠組みによって担保されているところでございます。
都道府県労働局の不正経理事案につきましては、所管する厚生労働省におきまして、こうした制度趣旨を十分に踏まえ、国に損害を与えたと判断される不正支出の額に延滞金を付して関係職員等から国庫に返還させるとともに、関係職員二千八百九十人の処分を既に実施したと聞いております。
今後、こうした事後的な国損の弁償責任や関係職員に対する人事上の制裁を各省が適切に行うことに加えまして、関係する現場の職員に対しまして会計法令を遵守し適正な会計処理を行うといった法令遵守の意識を浸透させることが不正経理等の再発防止の第一歩であると考えております。
いずれにいたしましても、予算及び決算を預かる財務省といたしましては、今後こうした不正経理が生ずることのないよう、不正経理を防止するための仕組みが十分機能し得るよう関係機関とも連携をするとともに、各府省におきまして、必要に応じ会計法令に係る研修等を通じ職員に会計法令の遵守を徹底させるなど、適切に対応を取ってまいりたいと考えております。
○山下栄一君 これは二回の内閣に対する警告決議を既にやっております。
再発防止、今おっしゃったことで本当に。私は、これは厚労省の地方労働局、たまたま超例外的に起こったんだと、そういう認識では、これは公務員のあるべき姿ということが、また責任ということが中途半端になってしまうと。今おっしゃいました処分とか、国損生じたのを返すとおっしゃっているのは、二つとも不十分ということは歴然としております。
税金を取るときは一円たりともきちっと、これはまたきちんとやらなあきません。税金を集めることは財務省の仕事だと思いますけれども、集めるだけかと。きちっと管理する責任もある。使われ方にも監視、それはもう省庁が責任持ってやるべきだと。こんな使われ方されて、国民は税金を何で払わなあかんのかというふうに私は思うと思います。
金融庁が銀行に金融調査入るときは、書類をでっち上げたり検査妨害すれば、銀行法等によって刑事罰が掛かる仕組みになっております。しかし、会計検査院というこれは憲法機関ですけれども、官が官を調べたら、何でこんなに平気で妨害、公文書廃棄されても、そこそこの責任は問われたのかも分かりませんけれども、済むんですかと。
そして、今日は書類配っていませんが、いまだに使途不明金が存在しております。もうこれ以上調べられませんと、検査院は、限界ですというのが三千数百万。この前配った資料に書いてあります。そんなこと許されるんですかと。
一円たりとも不正、違法な支出があってはならないと。これは納税者の、ここまで徹底的に取られるというか、集めるんだったら、使われ方がそんな使途不明金、使途不明金で、これは財務省には報告していませんからね、内閣に報告していますから。提出された報告書はこっちに、立法府に来てちゃんと検査しろというのが会計検査、憲法九十条ですか、そういうルールになっているわけで、だから私、質問させていただいております。
使途不明金がこれ以上もう分かりませんと。そして使途不明、裏金が約五億数千万円。それで、目的外使用、要するに飲み食いに使いました、懇親会に使いました、懇親会の中には中央省庁の職員も入っている、組合の方も入っているかも分かりません、そういうタクシー代に、夜食に。そんなこと、集められる側はたまったものじゃありませんからね。そういうことが検査院から報告されていて、だけれども対応は厚生労働省でお任せと。
財務省、私はそれでいいのかなと。国庫の適正な管理というのは財務省設置法で明確に任務であると書いてあります。こんなことで、関心持たない。それは渡して、あとは向こうでちゃんとやっている、処分やったはずやとかね。それはちょっとおかしいのではないかと。
そして、大臣、日銀をだましていますからね、日本銀行を。これは、今日お配りしているところの国庫金振込請求書、これはもう架空の請求書ですから、日銀にお金を出ささせているんですよ、裏金をつくるために。そして、先ほどもちょっと言いましたけれども、源泉徴収、架空の人を雇っているのを、源泉徴収、源泉所得税を財務省に、財務省だまして払っていますからね。そんなこと、それはもう返した、返すというか同じ国のお金かも分かりませんけれども。
それは、だけど、財務省、今おっしゃったようなことでいいんでしょうか。私は、ちょっとそれはおかしいのではないかと思うんですけれども。これは、だから、財務省が何か関心を持って何か動いたのか動いていないのか分かりませんけれども。これはやはり国庫の適正な管理の視点から、また健全な財政の確保、これも財務省の任務として財務省設置法に書いておられますけれども、こういうことすらできないのに何が財政の健全化ですかというふうに国民はおっしゃるのではないでしょうか。お考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(尾身幸次君) 国家公務員の不正経理等の行為によりまして国に損害が生じた場合の一般的な制度といたしましては、民法第七百九条や国家賠償法第一条第二項に基づきます損害賠償責任を問うことにしております。それと同時に、法令違反又は職務上の義務違反等の行為に対し、国家公務員法第八十二条第一項に基づき懲戒処分を行うことができることとされております。
中でも、特に予算執行職員等につきましては、国の会計経理をつかさどる地位にあり、その職務執行の適不適によりまして、国に金銭上の損害を与え、国民に金銭的な負担を掛ける機会が多いと考えられます。こうしたことから、これら職員等が故意又は重過失により国損を生じさせた場合には、予責令に基づき、会計検査院の検定という、訴訟手続を要しない、より簡便かつ迅速な手続によりまして、弁償を命じたり、又は会計検査院が当該職員の任命権者に対し懲戒処分を要求することができることとされております。
このように、現行の法令におきましても、不正経理等を行ったものに対し賠償責任を科するとともに、人事上の厳正なペナルティーを科すことは十分に可能でございます。実際、今回の事案につきましても、こうした現行の法制度があるゆえに、所管する厚生労働省におきまして、国に損害を与えたと判断される不正支出の額に延滞金を付して予責令の対象とならない関係職員等からも国庫に返還させるとともに、人事上の懲戒処分を実施することとなったものと考えております。
いずれにいたしましても、財務省といたしましては、この予責令等の不正経理を未然に防止するための仕組みが十分に機能するよう、今後ともしっかりと対応してまいりたいと考えております。
○山下栄一君 十分機能し切れていないというのを私、刑法も国家公務員法も予責法も、法律には書いてあるんです。書いてあるけれども、官が官を調べるときは不十分にしか機能していないというのが私の指摘でございます。だから、不正経理防止のシステムがちゃんと働いているのかと。今、懲戒のことを申し上げました。国損が生じたものについてはちゃんと返すんだと。私は、懲戒処分はきちっとやる、そして不正経理そのもの、不正経理の行為そのものは刑事罰の対象になるんだというふうな観点からの会計法令全体の体系を見直さないと、これは機能し切れないと思う。太政官勧告から始まって、大正時代の会計法令、それが昭和二十二年に引き継がれて会計法ができている。財政法もできた。その後、昭和二十五年に予責法ができた。だけれども、それは基本的に公務員に対する信頼の下に行われているわけで、官製談合の話がありましたけど、官製談合で刑事罰を科したじゃありませんか。だから、不正経理そのものがもう犯罪なんだという、刑法が適用し切れないんやから、公務員には。だから、それはやはり見直すべきだというふうに思います。
ちょっともう時間がなくなってきましたので。昭和三十年に補助金適正化法という法律ができました。もうちょっと私の方から、ちょっと答えてもらおうと思ったんやけど。
補助金適正化法は、国会の決議から始まって、予算委員会の決議から、もう補助金の不正がおびただしくあって検査院の指摘を受けて、予算委員会で不正経理に対する防止のための仕組みを考えろと、こういう決議があって、それを受けて大蔵省が、一円たりともこれは不正があってはならないというそういうことをおっしゃって、当時の大蔵大臣が、この法律を作りましたけど、それは補助金をもらう側は罰則、刑事罰というふうになっておりました。だけども、議員立法で渡す側も罰則を付けるべきだというふうになって、補助金適正化法は渡す側というか、今でこの問題やったら厚労省もですけど、刑事罰が科せられる仕組みになっているわけです。
そうだったら、予算適正化執行法か何か、そういう補助金だけじゃなくて、予算執行がきちっと適用できるように、国民が安心して信頼して税金を取ってちょうだいというふうに言えるような仕組みをつくらないと、使途不明金をほったらかして何で税金取られなきゃいかぬのやと、こうなると思うんです。
罰則を設けた趣旨は、これ補助金適正化法の趣旨説明の大蔵大臣の言葉です。罰則の適用自体が目的ではなくて、補助金の不正申請や不正使用が反社会的、反公益的な行為であるという認識をはっきりさせる、不正を防止すること、そのために罰則を設けたんだと、刑事罰です、おっしゃっております。是非御検討をお願いしたいと思います。
総務大臣にお聞きしたいと思います。
総務大臣は、この前、これは会計の観点からの労働局の検査をしたと。私は、それは業務全体に、経理だけじゃなくて、行政監察をするべきだと、それほどゆゆしき問題だと申し上げまして、非常に一歩突っ込んだ御答弁をいただいたんですけど、この場で明確に今回の問題を契機にお役所の業務の不正経理問題についての行政監察、行政調査ですか、行うことについての総務大臣の御決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) まず、私ども総務省全体としては、本年八月から全府省等を対象に国の行政機関等の法令遵守、この体制に関して行政評価・監視を実施する予定であります。
そして、私、前回、山下委員からの質疑の中で委員の指摘される点というのはもっともなことだというふうに私自身も理解をしましたので、役所に帰りまして、委員の御指摘を踏まえて行政評価・監視の中で労働局における法令遵守についてもしっかり調査を行うよう私から指示をさせていただいたところであります。
○山下栄一君 ありがとうございました。総務省の使命をしっかり果たしていただきたいと思います。
ちょっと関係ない部分ですけれども、独立行政法人の通則法、内部監査にかかわる監事という役職、これ役員として位置付けられております、十九条。ところが、私は直接この監事やっておられる独立行政法人の方から、通則法は不備だと、このように指摘を受けました。それは業務監査だけじゃなくて、会計監査ももちろん監事の方の仕事として入っております。それは、任期が基本的に、いろいろ個別によって各法人若干違う部分もあるけど、大体四月から三月で任期になっていると。三月で任期切れたら、特に会計監査については責任果たせないと。だから、任期はきちっと会計監査人と同じように最後の決算きちっと責任を持ってやってから辞めるというのが当たり前じゃないかと。それほど独立行政法人の監事というのはいい加減な仕事なのかと、このように言われまして、これは施行されて六年目ですか、今年、この監事の仕事、特に今この内部監査自体がほとんど機能していないと。厚生労働省も今回の問題されましたけれども、限界がもう露呈されておるということは国会質問で明らかでございます。
内部監査を充実させるためにも、これは独立行政法人ですけれども、通則法の見直し、監事の仕事の任期の見直しを是非やっていただきたいと思います。御答弁、済みません。
○国務大臣(菅義偉君) 独立行政法人の監事は、財務内容等の監事のほかに、業務の効率的また効果的な運営を確保するために法人の業務運営全般にかかわる監査を担っており、その任期についても、理事長だとかあるいは理事等の他の役員の任期とともに、法人の業務の性質等に応じて個別法で現在定められております。
しかし、今委員から御指摘がありました、そうした問題も含めて、基本的にはそれぞれの主務大臣において適切に判断されるべきものと考えておりますけれども、今の御指摘の点も踏まえまして、例えば複数の監事の任期をずらすことなど、現実的にしっかりとした監査が行われるような、そうした体制を取ることのできるようにこれも前向きに検討させていただきたい、こう思います。
○山下栄一君 ありがとうございました。
下村副長官に御質問させていただきます。
私は、今回の問題、これ私、厚労大臣にもお聞きしましたし、法務大臣、総務大臣、財務大臣にもお聞きしました。やっぱりこの分担管理の各省庁、内閣の合議機関、各省庁で基本的に責任取っていくんだということがずっと底流にあると。
今回の問題なんか出てくると、これはもう省庁を超えた問題だと思いまして、内閣のリーダーシップで、中央省庁の再編のときに、中央省庁改革基本法で内閣のリーダーシップが明記されました。閣議できちっと大事なことについては総理大臣が発議して、そして指揮を執って解決していくという仕組みができておるわけでございます。
その仕組みを今回、是非とも、前も官房長に申し上げたんですけれども、やらないと、これはもう処分しましたとか言っていますけれども、前も言ったと思いますけれども、中央省庁が一番軽い戒告、懲戒処分一人だけですからね。ゼロじゃなかったようです、一人だけです。全四十七労働局すべてにわたって処分は一杯していますよ。だけれども、内規の処分がほとんどであるわけでございまして、特に中央省庁はたった一人だけ。アリバイづくりのように、それも一番軽い。そんな問題かと、この問題はと。内閣の責任を痛烈に感ずるべきこれは問題だと。そうでないと憲法違反になるんじゃないかと。内閣は法律を誠実に執行しというて書いてありますけれども、これほど法律を破りまくった、組織を挙げて、こういうことが許されるような仕組みがあったということだと思うんです、長年にわたって堂々と行われておったわけですから。みんな国家公務員ですからね。国家公務員の宣誓をして、全体の奉仕者として公正な職務を執行するといって宣言して公務員になったはずなのに、もうその中にどっぷり浸かって、そうなってしまっている実情がある。
これは、私は、こういうことがきちっと対応し切れない、厚労省だけで任せるということで終わらせてしまったら、これはもうほとぼり冷めたころにまた出てくると。今日、ずっと質問あったことも、根底はそこにあると私は思うわけです。
懲戒処分の在り方、確認します。
会計検査院が不当事項として指摘したことについて、各省に任せていいのかと。私は前から、これ平成十五年からもう言っておるんですけれども、これは会計検査院法を見直す必要があるのではないかと。三十一条が機能しないと。もう昭和二十七年以降、一回も発動されないと。各省任せでございます。
組織ぐるみで長年行われて、ヒエラルヒーの中で行われてきたそういう不正行為について業者も巻き込んで、業者にも架空の領収書を出させているわけですからね。もう癒着していると思います。癒着しているということはいろいろ犯罪に掛かることあったかも分かりません。だけど、それをどこまで調べたかも全然分かりません、法務省に聞いてもそんな個別の問題言えませんということですから。これは、裁判所がそういう問題に対して、つまみ出して一人だけ起訴して判決下しても、それは起訴された方がかわいそうだと、このように裁判所が言っている話ですからね、これは。だから執行猶予を付けるべきだと、そんなふうにして裁判が行われている。
懲戒処分、特に会計検査院が指摘した不正経理、違法経理、不正な経理、これについては、各省庁に任せるというやり方は見直して、そして検査院が三十一条を発動して、要求して、人事院と相談して、そして、もちろん任命権者が処分するんですけど、妥当性もチェックして、そのような仕組みを法改正でやる必要があるのではないかと。
懲戒処分の在り方、これが歯止めになっている、先ほど段々おっしゃったように。これがぴしっとしなかったら少々悪いことをしても責任問われないわけだから。公務員の責任の在り方が今大きく問われていると。だから、特にこの会計検査院が指摘したことについてはそのようなことを考えるべきだと。国家公務員、また地方公務員も含めてだと思いますけど、懲戒処分が公正に行われるような仕組みがきちっと働いていないという指摘についてのお考えをお聞きしたいと思います。
○内閣官房副長官(下村博文君) お答えいたします。
予算が国民の税金により賄われていることを踏まえれば、その執行が会計法令に基づき適正に行われるべきことは山下先生御指摘のとおり当然のことであります。今回のような都道府県労働局における不正経理等は、決して発生してはならない誠に遺憾なことであると受け止めております。
こうした不正経理等の未然防止策としては、発生した国損について全額弁償をさせること、また関係した職員に対し人事上の厳正なペナルティーを科すことが最も重要な点であり、これらは国家公務員法、民法、予算執行職員等の責任に関する法律といった法的枠組みにより担保されていると考えております。
都道府県労働局の不正経理事案については、所管する厚生労働省において、こうした制度趣旨を十分に踏まえ、国に損害を与えたと判断される不正支出の額に延滞金を付し関係職員等から国庫に返還させるとともに、関係職員二千八百九十人の処分を既に実施したところでございます。
いずれにしても、政府としては平成十八年十一月の閣僚懇の場におきまして安倍総理から改めて全閣僚に対し適正な会計処理の徹底等に率先して取り組むようにとの指示を行ったところでございまして、今後ともこうした不正経理が二度と生じることのないよう、まずは体制づくりに励んでまいりたいと考えているところでございます。
○山下栄一君 基本は財務大臣と同じ。体制づくりを私は本格的に、不正経理防止の仕組みを、機能し切れていないと。全くしていないとは言いませんけどね。それは懲戒処分がきちっとしにくい状況になっている。省庁任せだからです。組織ぐるみになったらどうしようもないと。自分に責任掛かってくる。
そして、私は、もう一つは刑事罰やと思うんですね。これは官製談合防止法。これ公務員改革のある意味最高責任者の塩崎官房長官に直接お聞きしようと思ったんですけれども、今回の公務員法改革で事前規制から事後規制へと、再就職規制の話です、そういう法律の仕組みにされました。
それで、あれは大事なことやと思いますけど、その事後規制の中に、再就職のためにOBが前の職場に働き掛けたり、また現職の方が仕事を働き掛けたりすると刑事罰、罰則がという案が今出ております。私は、そういう再就職の規制のために刑事罰を掛けるんだったら、こんな国民のお金を、公金を預かって、人のお金やと思うからもうでたらめなことをやると、そんなことは許さない。取られる方の身になってみろよと、納税者の側に立って。公金を扱う会計執行職員、そしてその関連、周辺の方々について、今回は執行職員でもない、自分から発注しているわけですから、ほかの職場の方が、会計手続経ないで。そういうことをやっても適当な懲戒処分、国損生じて、料亭で食事したら、それは返せばいいという、そんな責任の問われ方でどうして許されるんだと、不正経理行為そのものがもう刑事罰なんだと。OBが働き掛けたり再就職にかかわるものに刑罰掛けるんだったら、不正経理そのものをやったらもうそれは刑事罰だということをやらないと抑止力が働かないと。今の責任の問われ方では働かないような仕組みになっているからこんなことが堂々と組織的に長年にわたって行われてきているわけで、そういうことを考えたら、できぬことないような仕組みになっているということであります。だから、不正防止システムが機能し切れてないと。
そういう意味で、この不正経理、公務員の不正防止のきちっと働くような仕組み、それは特に懲戒処分がきちっと機能すること、それと刑事罰を新しく設ける。刑事罰は基本的に設けない、最近例外として官製談合防止法とか行政機関の情報公開で若干出てきましたけれども、時代が変わってきたと、国民の目は厳しくなってきたしということで、そういうことを、この官の不正防止システム、構築する仕組みを内閣として、内閣府設置法に基づいて、内閣法に基づいて、国民の信頼を得るような仕事をするような仕組みを、省庁に任せるのではなくて、今回のことから大きくこのように学びましたということをきちっと御提言いただいて立法府に出していただきたい。いかがでしょうか。
○内閣官房副長官(下村博文君) 先生御指摘のように、法律や職務上の義務等に違反した職員については、その任命権者が事実関係を把握し、適正な懲戒処分を科するという厳正な対応を行うことにより、公務に対する国民の信頼が得られるものと考えます。既にルールは国家公務員法や人事院が示した懲戒処分の指針などで明らかにされており、あとは、いかに事実関係を的確に把握し、ルールに則して判断するかどうかであると考えます。
〔委員長退席、理事中島眞人君着席〕
事なかれ主義に陥り、本来下すべき厳正な処分をちゅうちょするようなことはあってはならないことでございます。任命権者たる閣僚一人一人が不祥事に対する国民の厳しい目があることを自覚し、責任を持って判断していくことが何よりも重要でございまして、委員が御指摘されました内容について、改めて心して各閣僚一致して、安倍内閣、対応するように精進してまいりたいと存じます。
○山下栄一君 現在の法体系では、法律に書いてあっても法律の誠実な執行が行われてないんですよ、それを私指摘しているわけで。だから、それは官が官をやるということについては、官が民を調査したり、先ほど銀行の調査というようなことを言いましたけれども、金融庁の、それは徹底的なんです。そんな妨害なんてしたら刑事罰です。しかし、官が官を調べることについては甘くなってしまう構造になっているわけですよ。それは反対でしょうと。民に優しく官には厳然とというふうにしないと、納税者はたまったもんじゃないと。
国民を欺く今回の行為について、今のような対応では私は内閣の限界だろうと。だから、私先ほど申し上げましたけれども、内閣のリーダーシップ、省庁に任せておる仕組みになっているわけやから、今。それを乗り越えて、この問題からこういうことを学んで、ここからこのようにやはり制度、法律改正も含めて、少なくともチームをつくって、えぐり出すようなそういう対案を出さないと、私は税金、使途不明金ほったらかしておいて何で払わないかぬのですかと、この疑問は解決しないというふうに私は思います。
この淵源は、私はやっぱり、ちょっと申し上げましたけれども、公務員の責任というふうなことをちょっとやっぱりきちっと再構築しなくちゃならないのではないかというふうに思います。憲法第十五条には公務員のあるべき姿書いてありますけれども、戦前の時代は官吏の服務紀律は勅令で法律ではなかったと。戦後、法律になっていったと。だから、余り慣れてないままにずっといって、全体の奉仕者いう言葉があるけれども、それは、だけど適正な執行、国民に疑惑を持たれてはならないと、公務員法にも全部書いてあるんですよ。疑惑を持たれてはならないって、そんな言葉、何でそんなこと通用するようなことですかと、今回の事態は。国民の疑惑や不信を招くような行為をしてはならない、職員はと、これが全部もう空文化しているわけですやん。みんな書いてあるんですよ、国家公務員法にも公務員倫理法にも書いてあるんですよ。
それは、やはり私は根本的に官と民の地位を逆転させないかぬと。民に厳しく官に甘いという考え方で貫かれているんですよ、これ、戦後、仕組み変わったはずやのに。反対にせないかぬと、それは。主権者は一体だれですかと。国民の信頼を欺くようなことを堂々としても、使途不明金がそのままですいうて憲法機関の検査院が言っているのに、行政府も立法府も何もようせぬのですかと。社会保険庁のあのいい加減な職務の話と同じやと思いますわ。根は全部一緒で、責任をとことん追及される仕組みになっていないと、国民に向かって。だから、こういうこと堂々と行われる。
だから、官と民の地位を逆転すると。奉仕なんという気持ちあるんですかというふうに国民は言うと思います。あそこまで徹底的に保険料とか税金を取っておいて、こんな管理の仕方、こんな使われ方をして許されるんですかと。そんな仕組みだったら、それは変えなあかぬでしょうと。
だから、そういう考え方を変えるような不正防止システム、不正経理防止システム、決して働いていないということを重く受け止めていただきたいと思います。
時間がもう、最後、提案します。もうこれちょっと、私、これずっとやってきましたけれども、大体同じ答弁なんですわ。それは基本的に省庁任せで、綱紀粛正って、綱紀そのものがどんなして築かれているんですかということが問われている話やからね。
委員長に提案させていただきます。
これ、行政の取組の戦後レジームやなくて戦前レジームが基本的にずうっと続いているということから、国会の行政監視機能が問われていると。そういう意味で、まず提案ですけれども、ちょっとさっきも言いましたけれども、会計検査院がここまで、向こう任意調査ですからね、強制調査やなくて、ここまで一生懸命調べ上げて、だけれども責任の問われ方が余りにも甘過ぎると。だから、この三十一条がきちっと機能するように、三十三条の検察庁に通告するということも昭和二十七年以来一回も発動されていない。国家公務員法にも検察庁に通告、これ一度も発動されていません。人事院自ら調査する、一回も発動されていません。国家公務員法に書いてあります。
〔理事中島眞人君退席、委員長着席〕
これは、だから立法府の方で発動できるような法律改正を、これはもう立法府、決算委員会しか私できないのではないかと。これは党派を超えた取組としてやることについての御提案をまずしたいと思います。
○委員長(泉信也君) ただいまの件につきましては、理事会で協議いたします。
○山下栄一君 もう一点は、不正防止システムもそうなんですけれども、予算適正執行確保。補助金の適正確保の法律は罰則付きで昭和三十年にできているんですね。これは議員立法で刑罰を入れているんですよ。スタートは委員会決議です、予算委員会決議で。それにのっとって、この予算適正執行がきちっと働かない、構えはあっても何か省庁というようなことであいまいになってしまっている、この確保のための方策を決算委員会として考えるべきだと、不正経理防止システム、抑止力が働くように。抑止力が全く働かない証左が今回の恐ろしい事案だと思いますので、働くような仕組みをやっぱり構築する、法律改正も必要かも分かりません、そういうことをやはり決算委員会としてまとめたらどうかなと。
それと、委員会の総意として、警告決議とか措置要求決議は、相手は内閣でございます。この問題はもう二回にわたって警告決議されている話。もちろん今回も警告決議入れるべき、これはもう内閣挙げて取り組むべきだというようなことは言う必要あると思いますけど、これは委員会の総意として立法府の取組を、行政監視機能をきちっと果たさないと、国民はもうだれに言っていったらいいんですかと、直接民主主義にしますかと。この代議制そのものが問われている。もう立法府が乗り出さないとこれは解決しにくいのではないか。それほど今回の四十七労働局すべてにわたって不適正経理が行われた問題というのは軽い問題ではないと思いまして、委員会の総意として立法府の取組の決議を私は行うべきではないかということを御提案したいと思います。
○委員長(泉信也君) ただいまの件につきましても、理事会で協議いたします。
○山下栄一君 どうもありがとうございました。