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国会質問

168国会 厚生労働委員会会議録 2007年11月01日


○山下栄一君 公明党の山下でございます。私は、厚生労働委員会で質問させていただくのは初めてでございます。よろしくお願いしたいと思います。
 おとついから審議が始まりまして、今日は二日目でございますけれども、いろいろやり取りをお聞きしながら、この法案は質がいい法案かと、余り良くないのではないかということを感じております。できるだけ、いや、そうじゃないんだという観点からの御答弁をお願いしたいというふうに思うんですけど。
 まず、この法律、何遍も確認されてきたことかも分かりませんけれども、法律の名前は別としまして、この法律、法案の、現行法の改正、通常国会でできたばかりの法改正、提案の目的ですね。何のためにこういう法案が出されたのかということをちょっと分かりやすく簡潔に、長くならないようにお願いしたいと思います。


○津田弥太郎君 極めてポイントになる点でありまして、山下委員、これまでの審議を聞いていただいておると思うんですが、例えば一昨日の委員会でも、答弁者の方から数々申し上げてきているわけであります。
 賦課方式の公的年金制度においては、引退世代の給付を支えるために現役世代、将来世代が保険料を給付することが制度存立の大前提である、制度への信頼が不可欠の要素であるということ、これはもう委員も同意をいただけるのではないかと思うわけであります。
 しかるに現在、公的年金制度への国民の信頼は過去例を見ないほど失墜をしておると、七六%という数字があるわけでございます。この信頼性を確保するために重要なことは様々あるわけでございます。
 その中でも喫緊の課題が、今回の法案で御提案申し上げております年金保険料の流用を禁止する措置だと私どもは考えておるわけでございまして、保険料は給付以外に一切使わないということを国権の最高機関である国会の意思として国民の皆様にお約束することがまず最初の何よりも必要なことではないかと考えているわけでございます。
 また同時に、そもそも年金事務経費を税金で賄ってきたのは政府自身であります。
 一昨日の、辻委員からの詳細な答弁を行わせていただきました。昭和十六年の「労働者年金保険法解説」、あるいは昭和三十四年の坂田道太厚生大臣の答弁などもあるわけでございます。
 こうしたもちろん過去の経過、ベテランの山下先生はよく御存じのとおりであると思うわけでございますけれども、例えば、平成十六年の公債発行特例法の審議の際に谷垣財務大臣もこう答弁をしているわけでございます。基本は国民年金法に書いてございますように国庫から事務費を支出するというのが原則だということで、この法案が提案されているわけでございます。


○山下栄一君 先に僕、だから簡潔にということを申し上げたと思うんですね。繰り返し、こういう話は聞いていますのや。だから、改めてもう一回、国民が、何のために出したんやろうかと、それはこういうことですわということを分かりやすくて簡潔に言うてくれと言うているわけで。
 だから、これは信頼回復法案とおっしゃる。これ、ちょっと、これだけ長いことしゃべられたら、僕、今日、これ終わらぬかも分からぬから、ちょっとこれ、また質問せないかぬようになる。質問を何遍もしたくないと思っているから言うているわけで、皆さんのことも考えながら質問しようと思っているんだから。
 信頼回復、国民の信頼を回復するためだと、保険料は給付以外には一切ということは一円たりとも使わせないと、こういうことだというふうに思います。
 それは、まず最初に確認したいことは、法案提出に当たって、議員立法の場合は、法律案だけじゃなくて、最後にどれだけ予算を掛かる法案ですかということを添付しなさいと、こういうことが国会法そして参議院規則に基づいて書いてございます、法律施行に要する経費を明らかにする文書を添えなければならないと。いろいろ経緯があってこういう規定になったというふうに思うわけですけれども。
 それで、この法律の最後を見ましたら、これに要する経費は平年度約二千億円の見込みであると、こう書いてあります。二千という数字がこれははっきり書いてあるわけで、その二千の内訳があってこうなったと思うんですけれども、大まかな内訳を、たくさん要りませんけど、大まかにこんな感じというやつをちょっと教えてくれます。


○蓮舫君 およそ二千億円の予算対応が必要になると思料しているのは、これは、厚労省あるいは社会保険庁が公表しているデータの実績値でございます。
 大体二千億ということで、その大まかな内訳ですけれども、これまでは大体半分ぐらいが福祉施設費等という目的で事務費で賄われておりました。残りの半分でございますけれども、十九年度予算では年金事務費特例措置分で九百五十七億円。その内訳の項目を簡単に言わせていただきますと、年金手帳の作成費等、管理費などですね、それと国民年金事務取扱交付金等の一部、徴収対策専門員等のこれは謝金並びに旅費等、こういったものでございます。


○山下栄一君 済みません、ちょっと待ってくださいよ。二千億は、年金事務費、いわゆる法律で言う年金事務費だけじゃないんですね。法律の八十五条、国民年金法、それから厚生年金保険法ですか、あれは八十だったかいな、に書いてある事務費、事務費が二千億でしたかね。法律で言う事務費が二千億──ああ、そうですか。間違いない。


○委員以外の議員(大塚耕平君) 今、蓮舫議員が申し上げましたのは、特例措置分の事務費と年金相談、通知書送付等、その他のシステム経費等、これが今一番大きなものでございますので、これらを合算すると二千億ということでございます。


○山下栄一君 済みません、年金教育、広報、相談は、これは事務費ですかね。法律にそう書いてないといかぬ。書いていませんよ、そんなの、皆さんが今度国庫にしますいうやつの中にもね。あるいは、細かい話で申し訳ないけれども、ちょっと、だから、この前、山本委員の財源についても、年金事務費って書いてあるんだけれども、事務費だけと違うんじゃないのかなと思う、二千億というのは。それがどないなっているかな。その年金相談とか広報とか教育、これは事務費じゃないでしょう、法律上は。
 やめておきましょうか、もう。いやいや、確認だけ。


○委員以外の議員(大塚耕平君) いえ、これは、私どもは、常会で成立しました改正法が、国年法で申し上げますと七十四条、そして厚年法ですと七十九条、ここに広報、相談、教育というものが明記をされましたので、これがこのまま施行をされますと四月一日からそういった名目で経費を支出できますことから、それらに対して、該当の条項を削除する形で給付以外に使えないような形にさせていただいているわけでございます。


○山下栄一君 いずれにしても、あれでしょう、教育とか広報とか相談は入っているんですね、そのお金は。この二千億の中に入っていますね。それは、事務費って書いていませんね、法律は。もう細かい話は細かいからやめておきますけれどもね。
 いずれにしても、それが入っているということを確認させていただきました。
 私は、その政府が積算してきたお金をそのまま、そのまま使いましたと。ただし、これは税金でやるお金なんで、朝から皆さんもおっしゃっているんだけれども、相談とかいろいろあって二千億掛かると言われているけれども、だけれども、法案提出に当たっては、税金なんだからできるだけ少ない額の方がいいねと。できるだけ無駄のないような。
 だから、その二千億で、保険料で使っているお金は無駄がないのかということを検証して、検証して積算を二千億よりできるだけ削って、それは情報は限られているんだったら役所呼んで聞いたらいい。というふうにして、努力の跡が全然見られない形で、とにかく税金二千億しますねんやと。これはちょっと不誠実な提案の仕方だと。税金でやるんだったら、今まで保険料でやっていた二千億そのものも税金なんだから、これはもうちょっとこうやっぱり、ちょっとぐらい削りましたというようなことの努力の跡が見られるような提出の仕方をすべきではないかということです。


○蓮舫君 今御指摘いただきました中で、年金保険料を財源に事務費として計上しているのが特例措置分、それは平成十九年度では九百五十七億円なんですが、この部分を平成十年から十九年度までを総額で見ますと二千三十九億円となっておりますが、予算と決算、実績値で比較をいたしますと、全体で、失礼しました、十年から十八年度まで八年間の予算総額が八千三百五十億円に対して実績は七千三百六十九億円でございまして、決算総額が予算より九百八十一億円下回っているという事実がございますので、この部分はまず削ることが可能だと私どもは考えております。


○山下栄一君 私が申し上げたのは、二千億という経費はどれだけ掛かりますかという、法案提出のときに、もう選挙終わってからたしかこれ出されたと思うんですね、もう一遍いろいろ考えて。衆議院とは違うのを若干加えたりして八月に出されたと思うんですよ。そのときはもう参議院第一党ですからね。
 だからやっぱり、国民の信頼回復法案なんだから、同じ二千億だけれども、政府は言っているのはと。もうちょっと努力の跡が見られるようなやっぱり経費のこの最後の一枚の付け方をね。この根拠はこういうことですわというふうなことを、法案成立後一生懸命捻出しますということではなくて、法案を出すに当たって最後の一枚を付けることになっているんだから、国会法、また規則に基づいて、という努力は欲しかったなと、こういう意味でございます。
 何でこんなことを言うかといったら、私自身が野党のときに、平成十一年ですけれども、民主党とも一緒に、そのときもう民主党できていたんですけれども、平成十一年七月に成立するんですけれども、ダイオキシン特別措置法という法律をまず公明党が原案考えて国会に提出して、そのときに積算もう一生懸命考えて、考えても分からぬから調査室のお力をおかりしたりして、そして精一杯の金額を出して、もう明瞭に覚えているんですよ。民主党さんとも話し合って、あとは自民党も巻き込んで、それでこの法律、我々が野党のときに成立したんです、不思議なことに。これ環境省所管の法律。
 そういう経験がございますもので、政府が今までやっていたのが二千億やからといってそのまま書くみたいなことはちょっと不誠実じゃないかということを指摘したと。それについては、そうかもしれぬなということでよろしいですか。


○委員以外の議員(大塚耕平君) 御指摘の趣旨、よく分かりました。そこは、二千億であれば掛けてもいいという趣旨で我々申し上げているつもりはございませんで、過去の実績を見るとせいぜい上限は二千だけれども、この効率化そして合理化には極力努めるという方向には変わりはございませんので、そういう趣旨で対応させていただきます。


○山下栄一君 だから、法案提出、この議員立法のときには、予算、むちゃくちゃでもいくわけにいかぬから、歯止め掛けるためにこういう規則ができているわけで、だから金額を付けろよと。だけど、その積算をこういう努力をして書いたということをやっぱり精一杯努力して示すのが、法案の提出者としての誠意ある態度ではないんかということを御指摘したわけでございます。
 それで、税、これ税金でやるという場合ですけど、山本委員の資料提出に基づきまして、財源はどうするんですかということをペーパーいただきました。
 私は、このいろいろお書きになっているんですけど、まずおひざ元のこの年金事務費の中に、いろんなこれ分類の仕方があるかも分かりませんけど、基礎的行政経費というのがあるんですね、基礎的行政経費の人件費とか公用車とか宿舎とか。これだけで千八百億円ぐらいあるんですよ、千八百億円。これ税金でずっと今もやっているんですね。
 これは、皆さんもここはそのままですというふうにおっしゃるんだったら、この千八百億円は本当にこれでいいのかと。そんな大きな話、不用額がどうやとか予備費はどうやとかいうそんな議論よりも、一番このおひざ元の、今、社会保険庁が年金に当たってやっている基礎的行政経費、これは事務費という言い方もありますけど、の一部という。千八百億円って物すごい数やからね、これ。このお金の、公用車とか人件費とか職員宿舎、これ内部管理費ということだそうですけれども、このお金をメスを入れるということぐらいは、民主党の見識として、私は、一番おひざ元の税金やねんから、これは、ふわっとした税金ではないわけですからね。これはやっぱりメスを入れるべきではないのかと、なかったのかと。どうでしょうか。


○委員以外の議員(大塚耕平君) 御指摘の基礎的行政経費、まずその部分の公正な取扱いを担保した上で、次のこの今回の法案の対応に進むべきではなかったかという点については、それは私どもも異論はございません。したがって、法案には基礎的行政経費のことは書いてございませんけれども、当然、基礎的行政経費についても、これは国会なり、あるいは行政の監督者のお立場でしっかりと効率化を図っていく努力は是非続けさせていただきたいというふうに思っております。


○山下栄一君 私は、だから、二千億の財源、財源を考える場合に、ここにまずメスを入れるということは分かりやすいから、これは。
 今、この例えば社会保険庁単独の職員宿舎はどれだけあるのかと。御存じですか。僕一生懸命調べて、これはうちの党自身がこういうことをやろうかな思うので、行政監視の観点から政党としてやろうというふうな。これね、三百五十棟あるんですよ。三千戸、三千戸。そういう全国に三百以上、三百五十棟もある、小ちゃいのも大きいのもあると思いますけど、それ、そんなんまだあるんですかと。それで、この不信あふれている社会保険庁でそういう財産があるんですかと。また、公用車は何台あるんですかと。公用車も、これは社会保険庁嫌がると思いますけれども、三百二十台あるんですよ。本庁、社会保険事務局、社会保険事務所、それぞれ三百二十一台があって、運転手がいらっしゃって、そういうことがあると。
 僕は、民主党の皆さんのいろいろな話、決算委員会でもいろいろやりましたけれども、こういうことに物すごい敏感ですわ。そんな敏感な民主党が何でこんなことに、一部おひざ元の税金使っているわけだから、何でそんなこと気が付かないで、まずここからだということを示さないのかと。
 そういうことで、私は最初、冒頭申し上げましたように、これいろいろ言っているけれども、保険料をもらうと、一銭たりとも保険料以外は使うなと。もらったお金で税金払うわけだから、税金で二千億、その税金のやっぱり財源についても、こういうことぐらいやっぱりちゃんとやるということが見識ではないのかと。僕は残念なんですよ、だから。だから何となく気持ちが重たくなってきて、晴れやかに法案通せるものなら通したいと思う気持ちもないけれども、いやいや、それは、いやいや、すごい、法になったら変えていったらいいわけだからね。
 ちょっと、ちょっとおかしいなと、大分おかしいなと。


○委員以外の議員(大塚耕平君) 山下委員の御指摘の御趣旨、よく理解できました。
 そこで、一昨日から再三、私ども財源の問題も御下問をいただいているわけでございますが、今日も改めて坂本委員に御回答申し上げましたように、その財源の捻出の仕方として既定経費の節減ということを最初に申し上げました。そして、予算編成過程での要求の節減ということも申し上げました。
 今、山下委員が御指摘のありました基礎的行政経費は、その既定経費の節減あるいは来年度予算の編成過程での要求節減の中でしっかりと対応を図ってまいる所存でございますので、そういう意味においては決して忘れていたわけではないということを是非御理解賜りたいと思います。


○山下栄一君 大塚議員の今の説明は駄目ですね。そんな、忘れていたわけではないんだったら、ちゃんと書かんかったら、それが一番説得力のある説明の仕方ですよ。財源、税金でと、いろんなことあちこち一杯引っ張ってくる前に、ここ、ここじゃないかと。二千億ですからね、千八百億なんだから、ということを申し上げたわけでね。
 それで、私、今ここまで申し上げたので、ちょっと余り時間ないようなんですけれども、私は、先ほども西島委員が、八月に出したでしょう、あれから二か月もたっているでしょうと、二千億についてもここまで努力しましたということぐらい見せろよと。それはもうもっともな意見だと思うし、それを、それはこれから取り寄せてからですねんというようなことは、これ参議院の意思になる可能性のある法案なので、特定の、勝手に出して後知りませんじゃないような法案だからね、これはね。物すごい重みのある、参議院の意思がこれで決まる可能性がある法案なので、これはやっぱり法案を成立させる気持ちがおありになるんだったら、ここまでやっぱり、経費二千億といってそのまま使うという、ちょっとこれは不誠実なので、努力ここまでしましたということを明確にする。先ほど私は一つの例、千八百億言いましたけれども、ここもメスを入れて、これだけは縮小できるぞというものを一緒に出すべきだと思うんですよ。このまま二千億、そのまま成立後ですわという、そういうのじゃちょっとね。
 委員長に。
 この私が申し上げている二千億の積算の精一杯の努力、限られた中での情報の中での努力か分かりません。是非調査室にも、調査室も全然この話聞いていません言うていたからね。それはそのまま使っているように思ったので、これをあえて言っているんですけれどもね。やっぱりきちっと努力の跡を示せるものを示すべきだと、一緒に。そうしないと、なかなかこれは、国民の信頼なんて言いながら、ちょっと信頼しにくいねということになるのではないかと思いますので、その努力の跡の資料を提出をお願いしたいと、法案成立までにですね、ということを委員長に御提案申し上げたいと思います。


○委員長(岩本司君) 大塚耕平君。


○山下栄一君 いや、委員長に言っている、委員長に。委員長に。


○委員長(岩本司君) 理事会で協議させていただきます。


○山下栄一君 済みません。
 それで、厚生年金なんですけれども、厚生年金の事務費も入っていますよね、これ。その厚生年金の事務費は、もちろん国民皆年金の中の一つなんですけれども、所得比例部分もありますわね。所得比例部分の事務費についても全国民で負担するという、税金の中に入っていると思うんですよ。これはちょっと公平性欠くんじゃないのかと。どうでしょうか。


○委員以外の議員(大塚耕平君) まず、今御質問いただいた点にお答えしまして、その後、委員長に資料要求のございました点について一言付言をさせていただきたいと思います。
 まず、厚生年金の報酬比例部分、ここの事務費を国費で賄うのは公平性に欠けるのではないかという御指摘です。
 ただ、これは、一昨日来の答弁で申し上げましておりますとおり、この公的年金制度、ここでいう公的年金制度は、基礎年金を含む国民年金、厚生年金、この全体を表して私はこの言葉を使わせていただいておりますが、これは賦課方式の下で、将来、先々絶対に破綻することのない、国が運営をしている言わば社会インフラだという、そういう前提がこの公的年金制度に対する一番大前提である信頼性を確保しているということを再三御説明申し上げているわけであります。
 社会インフラだということになりますと、これは例えば保険料の免除者、そして今は未納だけれども先々払いたいと思う方、そして今はまだ加入対象年齢になっていないけれども先々この社会インフラを使う方々にとっても重要な言わば公共財でありますので、その公共財の経費を国費で負担をするというのは合理的な根拠になり得るという思いでこの法案を提出をさせていただいているわけでございます。
 そして、一言だけ付言をさせていただきますと、先ほどの一般行政経費、基礎的行政経費を節減する努力、そこから二千億を捻出する努力をするべきであるというのはもう御指摘のとおりでございます。そして、事前にという有り難い御提案もございましたが、私ども現時点では野党という立場でございますので、八月から九月、十月にかけて、しからば社会保険庁の皆さんあるいは厚生労働省の皆さんに今までの基礎的行政経費のこの部分は無駄でしょうという恐らくそういう指摘をしても、いや、無駄ではございませんというのが基本的な今の社会保険庁、厚生労働省のお立場での御回答でございますので、事前にそれを行うということは、今の議院内閣制、そして国会の情勢の枠組みの中ではなかなか難しいということを御理解賜りたいと思います。


○山下栄一君 後の方については、成立後もそれじゃできませんねという感想です。いずれにしても、これは理事会で協議になったので。
 前の方は、厚生年金の方々は、所得比例部分の事務費も、例えば広報、お知らせの費用もこれ入っているわけですが、それはどう考えても基礎的インフラという話じゃなくて、個別の受給者に対するお知らせとか相談、それはちょっとやっぱり、だから一円たりともと言ったんですけれども、それはちょっと削る、削るとかなんかせぬと、ちょっとこれは不公平になるのではないかと。ちょっと今の答弁は納得できないですけれどもね。


○委員以外の議員(大塚耕平君) ここは多少考え方の違いかもしれませんが、しかし厚生年金も、かつての厚生年金発祥当時のように企業がそれぞれの判断でやっているものではなく、厚生年金保険法という法律に基づいて運営をされているものでございます。そして、この厚生年金保険法に基づく厚生年金というのは、先ほど申し上げました社会インフラとしての、公共財としての公的年金制度の一部を形成するわけでございますので、この厚生年金に係る事務経費について国費で負担するということについては、私どもとしては合理的な根拠があるという思いでこの法案を提出させていただいております。


○山下栄一君 ちょっと説明と考えるのはひどい。だから、厚生年金は所得比例部分もあるから、それは極めて全国民が税金で負担するというのはちょっと適していないのではないかということを申し上げました。
 ほかの社会保険ですね、例えば雇用保険とか、健康保険の政管健保は社会保険庁がこれ、政管健保は社会保険庁なんですね、所管が。それで、健保組合、一般企業の健保組合もありますけれども、この事務費は全額国庫負担じゃないんですよ。雇用保険もそうだし、健康保険の政管健保は正に社会保険庁の仕事で、その事務費はもうこれは保険料でやられていると。それなら、これちょっと話が合わぬのではないか、年金だけはというのはよく分からないと。御答弁、済みません。


○委員以外の議員(辻泰弘君) 先ほどのことでちょっと付言させていただきますけれども、所得比例部分はちょっと違うんじゃないかと御指摘でございましたけれども、制度発足当初から厚生年金、共済年金共々に所得比例部分を持っているものについての事務費も国庫負担されてきていると、こういうことだと思います。
 すなわち、その精神は皆年金という考え方の下に国民年金の方々、厚生年金の方々、共済年金の方々、そういったトータルとしての皆年金を下支えするという意味合いにおいて事務費の全額国庫負担ということであったと、このように思っているところでございます。
 さて、他保険との比較ということでございますけれども、おっしゃったことは除いて申し上げますけれども、それ以外の保険で申し上げますと、例えば国民健康保険、市町村国保がございますけれども、これらの事務費には市町村の一般財源が充てられているわけでございますけれども、これに対しては国の交付税措置の対象となっているということがあるわけでございます。また、介護保険もそうでございますけれども、介護保険におきましても市町村の一般財源で……


○山下栄一君 そんな聞いてないのに。


○委員以外の議員(辻泰弘君) ちょっと済みません。
 介護保険におきましても一般財源でされており、国の交付税措置によって措置されている、こういうことになるわけでございまして、そういった意味で年金、例えば国民年金も二十歳以上全国民対象ということでございますけれども、また介護保険も四十歳以上が全国民対象、それから今度の後期高齢者医療も七十五歳以上対象ですから、全国民を対象とするものについての事務費については税で面倒を見ていると。主体によって国税、地方税というような違いがあるわけでございますけれども、全国民を対象としているものについては、事務費についての税で、税としての措置がなされていると、このように理解しております。


○山下栄一君 辻議員、それは全然あんた、ちょっとおかしいよ。
 確認で、要するに雇用保険、僕、国民健康保険は言うてないからね、政管健保の健康保険言うてるんだから。それは社会保険庁の仕事でしょうと。それにかかわるお知らせとか相談とか、そういうのは事務費なんやから。それは保険料でやっているんですよ、今。
 それから、健保組合のものも、あれ全額税金でやっていますか。


○政府参考人(吉岡荘太郎君) 御答弁申し上げます。
 社会保険関係、各制度ございますけれども、総じて事務費には保険料を充てるという形で運営されていると、このように承知しております。


○山下栄一君 だから、要するに保険料を使っているんだから、政管健保の健康保険、それは社会保険庁が仕事しているんですよ、同じ社会保険庁が。その事務費は全額税金じゃないと言うてはんのや。だから、それはおかしいんと違うかと言うてるわけだ。全然それ整合性ないから。全額これ国庫負担にしようと言うてるんでしょう。だからおかしいんと違いますかと言っているんです。


○委員以外の議員(大塚耕平君) 今、社会保険庁の吉岡さんも総じてというふうにおっしゃられましたけれども、総じて保険料を使っているという事実は我々も理解をしております。
 ただ、再三この一昨日からの議論で御説明申し上げておりますとおり、今回は、この保険料でそうした対応をしてきたこと自体に様々な事件、事故の遠因があったわけでございますし、またそのことに対する国民の皆さんの信頼が低下しているわけでございますので、現状どうであるか、他制度がどうであるかということはもちろん重要な判断材料の一つでございますが、それを補って余りあるだけの合理的な根拠を持って今回の法案を御提案申し上げている次第でございます。


○山下栄一君 吉岡部長、要するに政管健保は社会保険庁の所管で、その政管健保の事務費は保険料を、全額国庫負担、税金じゃないでしょう。さっきも御答弁いただいたけれども、それでよろしいですね。いいです、言ってください。


○政府参考人(吉岡荘太郎君) 御答弁申し上げます。
 政管健保の事務費につきましては、これは各社会保険事務所で基礎的な業務を行っている職員の人件費、これ約千六百六億円ですが、これは年金分とそれから健康保険分と合わせた金額でございます。これ以外に、委員、今御指摘の政管健保の事業につきましては保険料でいろんな事業をやっておりまして、例えば政管……


○山下栄一君 事務費、事務費。


○政府参考人(吉岡荘太郎君) ええ、事務費を含めまして、失礼いたしました。
 事務費ということで、例えば保険料の納入告知書の作成、送付、督促状の送付、こういったもの、こういった事務費につきましては保険料としては百九十八億円使用しております。


○山下栄一君 だから、同じ社会保険庁のお仕事で、年金の事務費だけが全額国庫負担で、同じ社会保険庁の仕事をしているのに健康保険の方が保険料でやっているという、全額国庫負担でないというのは整合性が取れないでしょうということを言うているわけで。

 次行きます。

 今度、法改正以外の、私は法改正で信頼回復得られると思わないんですわ。それは、給付はそれは、保険料以外には使いませんよと言っても、その代わりとなるものは全部税金でやるわけやから、もう同じ質問をされていましたけれども。だからそれは、給付もらった人はそれで税金払うわけやからね。だから、それはそんなすっといかない。全部保険料はそれ以外使いませんいうて言われても、それは、それだけ措置されても、民主党の御提案のような考え方で、税金のお考えのようなそんな法案だったら、私はちょっと信頼できへんなというふうに国民は思うのじゃないかということを思いました。
 それから、法改正以外の信頼回復策、これは信頼回復策の一つですと、そういうとらえ方だと思うんですね。それ以外の信頼回復策、お考えをお聞きしたい。
 公務員の規律、モラル、これも大きく、社会保険庁だけじゃないですけれども、今は国会議員もそうかも分かりませんけれども、モラル、規律の回復策、これは大事なテーマやと思うんですわ。
 私は、今回の社会保険庁の、今日検証委員会が報告書を出していますけれども、大臣、済みません、忙しいところ、ちょうどいいところに来ていただいたんですけれどもね。
 社会保険庁の職員が着服横領しましたと、着服横領しました。これは犯罪だ、犯罪の可能性極めて高いと。だけれども、だけれども、社会保険庁からこのことを本来は会計検査院に報告せないかぬのに報告もしない。これは法律違反です、会計検査院法違反。報告もしない、告発もしない、懲戒処分もしない、退職金は出して退職させている、こういう事例がありました。
 こんなこと聞いたらだれが信用できるかと。そんなもの保険料で、全額、一切使いませんなんてそんなこと言われたら、レベルが違う話ですよと。これが、もう私は立法府に問い掛けられていると思っています。しっかり行政監視せんかいと。先ほどどなたかおっしゃっていましたけれども、私も同じ気持ちなんですけどね。
 私は、これは懲戒処分も告発もどこがやるかと。これは担当省庁がやるんですよ。担当省庁以外しないんですわ。そんな不祥事、告発なんかしたら上の人も責任問われるし、懲戒処分だって上の人も波及していくわけですよ。そんなことだれが報告、まともに国民の側に立って報告しますかと。だけども、日本の行政は一貫して全部省庁で任しているんですよ。だから、国家公務員法には懲戒処分の規定もある、告発もできると書いてある、一切機能しない骨抜きの法案になっているんですよ。だけどね、どないして責任取るんですかと。もう二度とこんなことしませんと、そんなことの繰り返しでずっと来ました。
 私は、この省庁任せの告発、省庁にお任せします。法務省も動きません、警察も動きません、全部内閣の一員です。だから、この懲戒処分が中途半端だったり告発が中途半端だったら、これ、ざるやと思うんですよ。責任取らせない仕組みになっていると。だから、究極は、別に社会保険庁に限らず行政全般的に責任を徹底的に国民のために取るという体制になってないから、省庁で任しているということがまかり通っているからいつまでたってもこれは解決しないと。全体の奉仕者という観点が全くないということからきていると思うんですよ。
 告発と懲戒処分が歯止めやと思うんですよ。懲戒処分なんか食らったら出世にかかわるわけやから。それは、だけど全部中途半端というか、それぞれが勝手にやっているわけで、こんなひどい話はないなと。ここが私は、不祥事、行政不信の、責任はとことん取らない仕組みで動いていると、これが私は国民の不信の原因やと思います。
 省庁任せの告発、そして懲戒処分の体制を一変するような仕組み、これは私は内閣でやるしかないと思います。省庁レベルでやっていたんじゃ、そんなん自分たちで守り合うわけやからできるはずがないと。いかがですか、大臣。


○国務大臣(舛添要一君) 冒頭御指摘のあった社会保険庁、それから、あるいは市町村、こういうことの不祥事に対しては厳格に法律を適用するという形で行いました。法治国家ですから、立法府で決めた法律にのっとって行政は仕事をしないといけない、その原点に戻るべきであろうと思いますし、会計検査院を含めての厳しいチェックを受けた、そのことに対しては、これはやはり厳粛に反省して行動を起こさないといけない。しかし、今委員がおっしゃったように、三権分立の中で、そういう事態に対して立法府としてやっぱり厳しくチェックしていくと。このチェック・アンド・バランスということも必要だろうというふうに思います。
 しかし、基本的には公務員がモラルを再確立する、そして公に公務員として国民に奉仕しているんだと、それは法律に基づいてやっているんだと、こういうことを厳粛に再度再確認する必要があろうと思いますけれども、例えばこれを北欧のようにオンブズマンというような形で監視する手もあるかと思いますので、いろんな知恵を働かせて公務員倫理の、そして行動規範の再確立ということを図らないといけないと、そういうように考えております。


○山下栄一君 国民の気持ちに反することをしてもとことん責任は問われないという仕組みになっているのは省庁任せの懲戒処分、告発ということからきていると私は考えているんですけど、その認識についての、大臣、再度御答弁と、提案者のお考えも併せてお聞きしたいと思います。


○国務大臣(舛添要一君) 確かに、おっしゃるように省庁任せ、しかし、じゃそれではだれに任せるのか。じゃ、内閣総理大臣に任せるのか。しかし、内閣、行政府の一つとして各省庁があるわけですから、ある意味でこれは行政府に任せれば同じことになってしまう。
 しかし、私の認識は、法律、法治国家であり、国権の最高機関である国会が作った法律、これで我々は律せられているわけですから、これを厳格に適用するということであれば、これは告発しないといけない。そして、もしその仕組みがきちんとできていない、不備があるとすれば、法律を変える、法律を変えていただく、そして厳格なものにしていただく、そしてこれを遵守すると、そういう形が原則であろうというように思いますので、先生の問題意識は非常によく分かりますけれども、それをじゃ内閣全体でやって、果たして今の問題意識で答えが出るかという、私も疑問も一つございます。


○蓮舫君 山下先生の御指摘、全くそのとおりであると私ども民主党も考えております。
 御指摘いただきました横領の件数なんですけれども、保険料の横領、社会保険庁職員によるものが五十四件で一億七千万円、あるいは市町村職員による着服が二億四千万円、これはもう国民の感情からしたらとんでもない話でありまして、なぜだれも責任を取らないんだという、本当にこの気持ちというのに立法府もこたえていかなければいけないと私どもは考えております。
 そこで、私たちは、民主党提出の官製談合防止法案の中で、予算執行職員の責任に関する法律の一部改正、地方自治法の一部改正で対応したいと提案をしています。簡単に中身を言いますと、現行法ではそれぞれ損害賠償請求の対象に重大な過失でなければならないんですけれども、なぜ重大に限るのか、重大でなくても過失があればこれは対象にしていくべきではないかとの思いで法改正の提案をさせていただいております。


○山下栄一君 横領、不正経理、今の蓮舫委員の認識は私はもう全然甘いと思っております。
 社会保険庁職員の年金保険料の横領、これは今回の総務省における検証委員会を設置することによって、今まで分からなかったことが報告され始めて途中かいなと思いますけど、これは会計検査院のと全然違うんですよ。会計検査院には報告されてないんです。五十四件中、検査院が指摘したのはその一部です。報告しなかったら法律違反なんですよ。会計検査院法違反なんですよ。違反を堂々社会保険庁やっていたんですよ。
 これは、私は、今回五十四件というけれども、これは穴が空いた、消えた年金なんです、これ。それ、よそへ行ってしまっているわけだから、これ犯罪ですからね、横領は。そのお金をちゃんと返しましたと、見付けて返した人はだれか知りませんけど、その人つかまえて返させたかも分かりません、家族に返させたかも分かりませんが、返させましたということしか報告されないんです。分からぬやつが分かった、そういうことが見付かっても弁償している体制が取れなかったら、これ報告しないんです。五十四件は全部大半が返還済みなんやと。返還で穴が空かないようにしているわけや、要するに。これ、毎年一件、二件なんですね。こんなんほとんど知りませんでした、検査院は。検査院知り始めるのは途中からですから、こんなん。平成十年ぐらいから、それも毎年じゃないんです。
 一方で、大臣、郵便局は、今ちょっともう民営化されましたけど、毎年最低三十件から四十件の告発、それから懲戒免職されているんですよ。同じように現金を扱う、ここは捜査権のある監察官が郵政の中には体制を組んでいたんです、国税庁もそうですけど。こんなん一切社会保険庁ありません。捜査権を持っている監察官が内部におる郵政省でも毎年三十件の横領があったんですよ。
 今回、そんな毎年でもないでしょう。今回報告されたやつでも、今まで表に出てこなかったやつまでも今回報告されたんですけど、こんなんは氷山の一角なんですよ、そういうふうにおっしゃっているけど。
 したがって、これは、私はもう信頼回復とおっしゃっているんだったら、ここにメスを入れないと。こんな、私はもう取るに足らない法案と、申し訳ないが。
 検証委員会の最終報告ね、今回の検証により横領等事案に発覚せずに伏在している可能性は否定できない、今後の調査にまつと書いてあるんですよ。もうギブアップしていますねん、検証委員会は。今回の検証委員会を厚生省以外の総務省に置くことによってやっと出てきたやつもあるけども、それでも氷山の一角になっていると、それはもう郵政省と比べたら歴然だと、同じ公金を扱う。
 だから、私はこの問題は、今から御提案申し上げますけど、これは不正経理の問題は内閣でできないと、とことん。それが今回の総務省でやった検証委、同じ内閣ですから、もう限界やと思うんです。私は、唯一できる可能性あるのは、内閣から独立した地位にある会計検査院を使う。行政監察は総務省の大事な仕事ですけど、不正経理の経理の観点からのチェックは会計検査院だなと。これは行政は検査院使えませんからね、内閣から独立しているわけやから。だから立法府でやるしかないなと。
 それで、実は厚生労働委員会というのは、辻委員もいらっしゃっていますけれども、ここに、この厚生労働委員会は検査院に要請をした実績があるんですね。それは私も一生懸命かかわった。これは決算委員会でもやりましたけれども。同じ厚生労働省ですけど、労働局の問題だったんです。これは厚生労働委員会が検査院に要請して、立法府として要請して調べて、すべての四十七都道府県全労働局、これ国家公務員ですけどね、これは辻委員が提案されたと思うんやけど、それで可能になって、あそこまで徹底して暴いて、おびただしい数の裏金、そして横領、偽造、明らかになりました。
 平成十六年、十七年の決算検査報告に全部書いてあります。これ、書いてあったけれどもほとんどの人が質問しませんでした。私はこれ、しつこく、本当に嫌がられるほど、繰り返し、四回連続シリーズで決算委員会でやりました。これを冊子にまとめました。大臣のところにも行っていると思うんですけれどもね。まだお読みになってないかも分からぬけど。
 これは私は、単に労働局の問題とか社会保険庁の問題だけやないなと。淵源は、責任がいい加減になることを放置している。法律で書いてあるんですよ、大臣。書いてあっても全部骨抜きになりますねん。告発しなさいって、だれが告発するかと、そんなん。辞める覚悟やったらできるけれど。そういうことで全部骨抜きになってしまっているんですわ。
 だから私は、この横領問題は、この検証委員会でも、穴が空いて消えてしまっている年金についてある可能性が高いと。消えた年金のもう一番大変な話ですわ。犯罪を犯した人に金があって、受給者に来てないわけやから。
 これは、会計検査院、もう限界あるかも分からぬけど、行政から独立している会計検査院に検査を要請するということを厚生労働委員会として決議すべきではないかということを委員長に御提案したいと思います。


○委員長(岩本司君) 理事会で協議いたします。


○山下栄一君 渡辺委員、よろしいですか。そしたらバトンタッチをさせていただきたいと、そのように存じます。済みません。

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