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国会質問

169国会 議院運営委員会会議録 2008年03月18日


○山下栄一君 公明党の山下でございます。
 国際協力銀行の副総裁、総裁と、七年近くの御経験の中で、今アジアにおける日本の経済、金融、影響力は高まる一方だというふうに思うわけです。アジアの代表ということもございますし、今、国際経済、非常に激しくなっておるわけでございますし、リスクも広がっておるわけですけれども、豊富な国際経験の中で日本の独自の役割また使命、どのように感じてこられたかと、また今感じておられるか、端的にお願いしたいと思います。


○参考人(田波耕治君 日本銀行総裁候補者・国際協力銀行総裁) おっしゃるとおりでありまして、私、国際協力銀行に行ってアジアの現地の方々といろいろ会ったときに一番印象を強く持ったのは、ちょうど九八年当時、私がいたときでございますけれども、いわゆる宮澤構想という構想で、アジア危機、つまり短期資金の出入りによって非常に影響を受けたアジア経済に日本は資金を供給してこれで立ち直ったということに対する感謝の念というのは、もう率直に言って面映ゆいほど、日本は有り難かったというようなことを言われもし、感じもしました。
 ただ、今はそれからもう十年たって世界が相当変わってきております。原油高によってオイルマネーが非常に大きくなってくる、あるいはロシア経済も立ち直ってくる、その中で中国が台頭してくるという意味で、非常に多様な、地政学的にも相当広い見地から物事を見ていかないと、その中で日本が何をやれるかということもはっきりしてこないように私は思います。
 ここはまさに、日本が何をやるのか、もう一つ言えば、将来の高齢化社会に向けて日本がどういう社会をつくっていくのか、その中で金融はどうあるべきなのかと。直接金融、間接金融の話もあります、先物の話もあります、デリバティブの話もありますし、ということをもう真剣に世界のリーダーというようなつもりでやっていくことが、その気概が大事だと思います。アメリカもやはり金融が非常に発達をして証券化も発達をした、それから信用によってお金を借りて消費をするというシステムも非常に行き渡ったわけですけれども、それが一つ今困難に直面していることは明らかなんで、やはり日本はそういう役割がこれからあると思っております。


○山下栄一君 ありがとうございます。
 先ほど世耕委員の質問の中での御答弁にもありましたけれども、これ、今回の総裁候補の御指名といいますか、悪戦苦闘の中の決断だったというお話ございましたけれども、非常に今大事な立場で、また今、日銀理事に対する世間の関心もこれほどまでに高まるかというぐらい高まっておるわけでございます。そういう中で、準備された中での御指名じゃなかったのではないかと思うわけで、引き受けるぞと、このようにお考えになった決め手となったもの、又は現在の御心境ですね、お聞かせ願えればと思います。


○参考人(田波耕治君) ここに出てきたのはなぜかという話だろうかと思いますけれども、やはり私なりに今、先ほど申しました世界経済の中での金融の役割というのは非常にもう大きいという意味で、大変マクロの金融については関心を持っておりました。そういった意味で、私がこの今のいろいろな世界の一種のターモイルを一人で救えるというようなそういう出過ぎた考え方は全く持っておりませんけれども、九〇年代の経験と、あるいはその後の国際協力銀行でいろんなことを見てきた、経験をしてきたものが多少なりとももしお役に立つことができれば頑張りたいなというようなのが心境であります。
 それからもう一つ、私は中央銀行の独立性なり中央銀行の仕組みの動き方というのは、私の先ほど申し上げました中央銀行研究会の経験、見聞では、やはり政策委員会を中心に物が議論され決定されていくということでありますので、余り総裁、副総裁だけがということではなくて、中央銀行の独立性というのは、私は政策委員会の独立性だと思っております。ただ、その中にあって、総裁なり副総裁なりはやはり一種の説明責任を果たしていく、あるいは政策のスポークスマンをやっていく、あるいは直接的にいろんな外国の方々とトップレベルの意見交換をするというような役割があるというような位置付けが個人的には妥当なんじゃないかなというふうに考えている次第でございます。


○山下栄一君 ありがとうございました。


○山下栄一君 西村参考人は日本銀行政策委員会の審議委員を丸三年務めてこられているわけですけれども、審議委員という政策委員会のメンバーとしての立場と副総裁の立場、日銀の執行の責任者としての副総裁のお立場との違いをどのように自覚されておるかということと、副総裁も審議委員も両方とも国会の同意を得て内閣が任命するわけですけれども、ところが、審議委員の方は任命要件が法律に書いてあると。経済又は金融に関して高い識見を有する者その他の学識経験のある者と、こういうふうに書いてあるわけですけれども、総裁、副総裁はそういう要件書いてございません。
 私は、今回の同意人事がもめる理由の一つが、任命の要件が法定されていないということも一つの原因ではないかというふうに思うわけですけれども、その二点、済みません、よろしくお願いします。


○参考人(西村清彦君 日本銀行副総裁候補者・日本銀行政策委員会審議委員) 最初の、審議委員としての立場とそれから副総裁としての立場ですが、これは明確に違うと思います。審議委員は、それぞれ独立の立場から、日本経済の状況、それから今後の見通しについてそれぞれ独自の見方と、それからそれに対する分析を行って、そしてその場その場で最も望ましい政策とは何かということを考え、そしてそれを提案すると、これが審議委員の立場です。
 先ほど申し上げました副総裁は政策委員という立場もあります。政策委員という立場では、今申し上げたとおりのことを、つまり審議委員と全く同じことを独立した立場で、総裁ともまた副総裁は独立した、それぞれ独立した立場で行います。
 そのほかに、中央銀行には、当然のことですが、単に金利を決めるという金融政策若しくはそれに対応する調節方針を決めるということのほかにもっとたくさんのものがあります。日本銀行は、簡単に申し上げますと、お金の管理をしておるわけです。それに対応しての、そしてそのお金の、例えばきれいさとかそういったものもきちんと保たれなきゃいけないですし、それから偽造とかそういうものに対しての十分な対処が必要です。それから、日本銀行はまた同時に決済のシステムに関しても重要な役割を果たさなければいけません。最終的な決済がうまく回るということを確保するのは、中央銀行としての日本銀行の大きな役割であります。
 そういうことから考えますと、その立場から、執行部というところの立場からの副総裁というのは、これは総裁を補佐し、執行を円滑にし、そしてその下で日本銀行の様々な業務が滞りなく実行されるということを担保するための役割があると思います。この点は、先ほど申し上げましたように、政策委員会審議委員とはかなり違うものであります。
 そういう意味で、私は副総裁として総裁を補佐するということを肝に銘じてこれからも全身全霊を挙げて業務に、もし副総裁にお認めいただけるとするならば、全身全霊を挙げてその業務に邁進したいというふうに考えております。


○山下栄一君 二点目の。いいですか、ちょっと確認。
 審議委員は高い識見ということが書いてあるんやけれども、総裁、副総裁は書いてない。


○参考人(西村清彦君) 識見ですね。申し訳ございません。
 その点については書くまでもないということだったんだろうというふうに私は考えております。
 日本銀行の総裁、副総裁が金融政策それから金融のことについて高い識見持っていないということは、これは想像を絶することでありますので、そのようなことはないというふうに考えております。

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