169国会 内閣委員会会議録 2008年06月03日
○山下栄一君 公明党の山下ですが、ちょっと冒頭、委員長に。ちょっと申し訳ないんですが、私、今日、官房長官に質問する予定になっておりまして、私の時間が四時四十二分から五時十二分、最後の十二分間で官房長官と。いろいろ御予定もあって五時にこっちに来られるそうなんですね。それで、官房長官に質問が半分しかできなくなってしまうという状況がございまして、ちょっとこれ、御配慮いただけるのかどうか。済みません。
○委員長(岡田広君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(岡田広君) 速記を起こしてください。
○山下栄一君 委員長並びに理事の皆さん、どうもありがとうございます。感謝申し上げます。
今日、冒頭、法制局長官、人事院総裁に確認したいと思います。
私は、今回の基本法は渡辺大臣の大変な熱意でここまでやってきたという、その御努力を高く評価するものでございます。
基本的なことを確認する今日は質疑になると思うんですけれども、この国家公務員制度改革基本法なんですけれども、やっぱり私は、今、公務員制度の基本は現行の国家公務員法だろうと、昭和二十二年十月に成立した。これは、戦後の天皇主権の下における公務員制度から国民主権の下における公務員制度へという大変な大転換を図る法律だったと。非常に重要な規定もたくさんあるわけでございます。
私のささやかな経験で、この永田町における経験で感じることは、この戦前の体質といいますか、天皇主権の下における官僚制というのを引きずっている部分が残っているんではないかと。国民主権の下における公務員制度、これが体質的にまだそのとおりになっていないということが様々な国民の行政不信につながっていると。社会保険料を上げる、税金を上げる、これについて国民は、すっといかない、負担することはできるだけしたくないと。それは、みんなで国の運営をしていこうという気持ちがなかなかわいてこないと。高負担高福祉、これは先進国、そういう方向で歩んでいると思います。低負担高福祉でいいと、税金は取られるものだと、年貢と一緒だと、そういう感覚が国民に根強く残っていると。なぜそうなってしまうのかということが、私は公務員制度の根幹を議論する場合大事ではないかというふうに思っております。その観点から質問させていただきます。
今回の法律は、公務員制度改革の基本理念は書いてございますが、じゃ、現行の国家公務員制度の基本理念は一体何なんだということを余り確認しないままに、この改革の基本理念ということに行ってしまっているのではないかということを感じておって、今臨んでおるわけでございます。
それで、最初に法制局長官にお聞きしたいと思います。
公務員制度の基本理念、根本理念といいますか、現在のですね、それは憲法十五条だというふうに感じております。とりわけ第二項だというふうに思います。「すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない。」と。これはゆるがせにしてはならないというふうに思うわけですけれども、法制局長官に、この憲法十五条を具体的に表現した現行の公務員法の条文は一体どこなんだということを確認したいと思います。
○政府特別補佐人(宮崎礼壹君) 御指摘の憲法第十五条の下におきまして、国家公務員法がその一条一項に規定しますように、公務の民主的かつ能率的な運営を保障することを目的として制定されているわけでございます。国家公務員法の中で、公務員の公務遂行の中立性、公正性を担保するための具体的な規定としては幾つもあると存じますが、例えば、すべての職員は国民全体の奉仕者として公共の利益のために勤務しなければならない旨を定める同法第九十六条第一項、政治的行為の制限について定める同法第百二条、兼職、兼業の制限その他の私企業からの隔離について定める同法第百三条等がございます。また、昨年の公務員法改正におきまして導入された適正な退職管理のための制度も公正中立性の確保のための具体的な規定の一つと評価することができると思います。
さらに、国家公務員法第三条第二号では、今申し上げた百二条、百三条等の規定の適切な運用を通じて、中央人事行政機関たる人事院が人事行政の公正を確保する事務をつかさどるべき旨が規定されているというふうに思います。
○山下栄一君 今幾つか、九十六条とか三条とか百二条とか、百三条も挙げられましたけれども、その今挙げられた中で、人事院の設置根拠、これは三条、中央人事行政機関と位置付けて、人事院の設置が国家公務員法に規定されておるわけでございます。
今も御答弁いただいたんですけれども、もう一回確認しますけれども、この中立的な第三者機関、それは人事行政の公正性を保つんだと、内閣から一定の距離を置く、内閣の所轄というふうに三条一項に書いてあるわけでございます。それはやはり、独立性の強い行政委員会的な、そういうことを想定していると思うんですけれども。
この国家公務員法三条二項、もう一度確認しますが、これは憲法十五条二項が要請するものであると、このように理解してよろしいでしょうか。
○政府特別補佐人(宮崎礼壹君) 御指摘のとおり、憲法第十五条はその第二項におきまして、「すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない。」と定めております。このことを担保するためには、人事行政の公正というものが確保されることが必要でございます。
現行国家公務員法におきましては、このための具体的な立法政策として、内閣の所轄の下に独立性の高い中立的第三者機関として人事院の制度が採用されていると、かように存じております。
○山下栄一君 私は、二年前の参議院の行革委員会で、当時の阪田長官にこの問題を同じように確認させていただきました。二年たってもこの御答弁は変わらないというふうに思います。今、若干別の表現の形で教えていただきました。
再度、繰り返し確認しておきたいと思います。平成十八年五月十八日、ちょうど二年前ですけれども、参議院行革委員会における長官の答弁でございます。
憲法十五条二項は、「すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない。」と規定している、これを担保するためには公務員に係る人事行政の公正が確保されることが肝要である、そのための具体的制度上の仕組みとして、内閣の所轄の下に独立性の高い中立的第三者機関として人事院が設けられている、人事院には公務員についての労働基本権制約の代償機能という面もあるが、その所管する人事行政を通じて、公務員が不偏不党、中立公正の立場でかつ能率的に公務を遂行することを確保するという役割が期待されていると。
このように、人事院の存在意義は憲法十五条の二項からきているんだということを明快におっしゃっておるわけでございます。今日も宮崎長官はそのことを確認していただきましたけれども、表現が別でしたので、改めてこの阪田長官の御答弁について、同じ意味やと思いますけれども、これは変わらないということでよろしいでしょうか。
○政府特別補佐人(宮崎礼壹君) 阪田長官と別のことを申し上げたつもりはございません。
○山下栄一君 人事院総裁にお伺いいたしますけれども、憲法が要請する中立公正、これは人事行政の中立公正性、公務遂行の中立公正性、公務員のですね、それをきちっと制度的に保障するための人事院があると。じゃ、人事院はその仕事をきちっとやっておるのかということが問われなきゃならないというふうに思うわけでございます。
その意味で、公務員法に則してでも結構ですけれども、今、人事院としてこの憲法が要請する使命を果たすためにどんな活動を行っているかということを簡潔にお聞きしたいと思います。
○政府特別補佐人(谷公士君) ただいま先生が御指摘あり、また法制局長官の御答弁にもございましたように、公務員は全体の奉仕者であると規定しております憲法十五条の趣旨を受けまして、国家公務員法において、人事院は人事行政の公正の確保及び職員の利益の保護等に当たることとされておりまして、具体的には、人事院は採用試験の企画立案、実施、それからその他任用に関する基準の設定、研修の企画立案、それから全体の奉仕者たる国家公務員としての養成研修の実施、分限、懲戒の基準の設定、それから先ほどございましたけれども、政治的行為の規制、私企業からの隔離、また不利益処分の審査請求などの事務を行っております。
それから、国家公務員法の目的達成上、必要に応じて、国会及び内閣に対して、法令の制定、改廃について意見の申出を行うこととされておりますので、このことについては、例えば官民人材交流法の制定のことでございますとか、あるいは再任用制度導入のための国公法一部改正、任期付職員法の制定などについて意見の申出を行っております。
いずれにいたしましても、私どもは、国民にこたえ得る公務員を確保し、育成していくためにこの法の趣旨に従って努力しているつもりでございますけれども、不十分な点があることにつきましては反省をいたしております。
○山下栄一君 国民が怒るのは、私は公正性だと思うんですね。公正な仕事を公務員の皆さんはやってくれているのかと。一部の奉仕者ではないと。全体の国民のために、奉仕ですから、それは汗をかく、走り回る、一生懸命仕える、そんな姿勢かということが不信の原因、それは行政の不信、それを監視するべき国会に対する不信、こういうところが何となく、税金を上げる、年金保険料を上げる、医療保険料を上げる、上げる前にやることあるやろというそういう怒りになっているんじゃないかと。
いろいろ不祥事があるけれども、防衛省の事務次官とか、社会保険庁の問題とか、ちゃんと責任を取っているのかと。何か事件が起きたときには、道路行政もそうかも分かりません、有識者集めて、それぞれの省庁で何か意見まとめて提出して、それは基本的に再発防止だと。これからはこうします、その前に、じゃ今までその不祥事の責任はどう取ったんですかということが極めてあいまいだと。懲戒処分しかり、そして公務員の刑事告発しかり、弁償するのは当たり前でしょうと、横領したりしたら。弁償するどころか、もっと倍ぐらい出して返せよと、自分たちが一生懸命汗水垂らして働いた税金や保険料を何ということをしてくれるんだと、管理はいいかげん、使い方がいいかげん、そういうことから来ている。無駄遣いもそうですけれども、責任の追及が国家公務員法にのっとってやっていないじゃないかということが、この人事権、採用から懲戒処分に至るまで、人事権は五十五条によって、基本的に大臣なんでしょうけれども、そういうことが、今一揆は起こっておりませんけど、たまりにたまった不満が日本列島に渦巻いているのではないかと。この行政監視の仕事を、議会は与野党を超えてやる必要があると、こういうふうに私は考えるわけでございます。
それで、今長官そして総裁からお話しいただいた観点から申し上げて、今回の法案に若干心配な、私、勝手な私の懸念かも分かりません、これは渡辺大臣にも直接申し上げました。それは十一条の二号でございます。内閣人事庁から内閣官房に変わりましたけれども、今回の修正案でですね、人事院の機能を必要に応じて内閣官房に、修正案によると内閣に移すと、元々の提案で、内閣に移すという、これの基準がよく分からないと。
私は、第二項に中立公正性を配慮するということを書いてくれということを申し上げましたけど、かないませんでした。それは、今日確認させていただいた中立公正性の人事行政というのは憲法の要請だからだということでございます。制度設計、一年掛かってやるんでしょうけど、そんな今お二方がおっしゃったことを損なうような、そんな移行はしないと思いますけれども、私の懸念を払拭するような御答弁を大臣に期待したいと思います。
○国務大臣(渡辺喜美君) 基本法の十一条二号につきましては、山下委員からかねて御指摘をいただいているところでございます。
人事行政は公正に行われることが重要であるという点は御指摘のとおりであろうと思います。それをどのように具体化するか、その担い手、役割分担をどのようにするかという点については議論が必要かと思います。
○山下栄一君 私は、一切、人事院の仕事を移すだなんて言うていませんけど、言わば根本理念だけは、それはよく配慮してもらいたいということを確認させていただきました。大臣も共有していただけるんではないかと思うわけでございます。
官房長官に。大変お忙しい中、本当にありがとうございます。
今回の渡辺大臣中心に提案されております、これは各党協議で修正された方々も同じ思いだというふうに思いますけれども、その大きな改革の方向性として、官僚内閣制から議院内閣制へと、官僚主導から政治主導へと、先ほど来、渡辺大臣もおっしゃっております。
私もこの省庁割拠主義というか、日本の行政は省庁がもう圧倒的だなということを感じてまいりました。もうそれはちょっとやそっとでは動かない、省庁中心行政というのは。これを改革するのは大変なことだなということを感じてまいりました。そして、都合悪い情報は大臣にすら報告しないというふうなことも舛添大臣とか冬柴大臣もおっしゃっておるわけで、そんなことをされたらそれは官僚主導だなというふうに私は思うわけです。今回の法案はそれを打破するんだという熱い思いで、特に五条を中心に制度設計されたと、具体的にはこれからだということだそうでございますけど。
私は、もう一つ、内閣法ですね、内閣法にメスを入れるといいますか、内閣法を見直すということも大事なテーマではないかと。ちょっと法案からずれるんですけど。この内閣法という法律は昭和二十二年の一月に、憲法施行前で、枢密院の、これ諮詢というんですかね、を経て帝国議会の協賛を経た法律なわけです。今もそれがそのまま残っております。だから、憲法施行前にできていると。国家公務員法は同じ昭和二十二年の十月だと。そのメスを根本的に入れたことがあるのかなというふうに思うわけです。
それは、憲法のちょっと条文はもう省きますけど、憲法が要請している、特に総理大臣です。内閣のトップは総理大臣だと、その総理大臣が陣頭指揮できない、どこからきているのかなと。憲法はそういうふうに、憲法は同じ大臣横並びじゃなくて首長だと、内閣の首長だと。任命権だけじゃなくて罷免権まで総理大臣は大臣に対して持っていると。そして七十二条では、内閣総理大臣は、途中省きますけど、並びに行政各部を指揮監督すると、このように憲法には書いてあるんですけど、内閣法を見るとそういうふうに書いてないように思うんですね。これがちょっと、ここに大きな省庁中心主義になってしまう。
官邸主導、総理大臣主導ということが憲法が想定していたものだと、今私が挙げた三つの観点です。だけど、内閣法はあくまでも閣議だと。閣議なんて言葉は憲法にはないのに、内閣の仕事は閣議によるものとすると書いてあって、若干、平成十一年にその閣議の発議権が総理大臣になったということを挿入にされたそうですけど。
特に、第六条なんですけど、内閣総理大臣は、閣議にかけて決定した方針に基づいて、行政各部を指揮監督すると。本当に私は、この内閣法第六条がガンじゃないのかなと、省庁中心主義になってしまう。大臣もしょっちゅう替わるから、慣れたころに辞めてしまうから、結局、人事権は大臣にあるんだけど、もうそうかということで認めざるを得ないと。省庁の代表としての大臣、内閣の構成メンバーなんですけど、省庁代表としての大臣の役割が強過ぎて、内閣の一員であるということの方が弱過ぎるんじゃないかと。
閣議も形式化してしまっておる、これはちょっと御批判いただくかも分かりませんが、そんなふうに私は思うわけです。総理大臣のリーダーシップを発揮しようにも、この第六条があると、閣議の決定した方針に基づいてしか行政各部を指揮監督できないと。憲法七十二条はそう書いてありません。内閣総理大臣は、総理大臣が主語になっていて、行政各部を指揮監督する。閣議を経てなんて書いてありません。閣議は憲法に書いてない、元々。
こういうところに問題があるのではないかというふうに、私は、一面で、国家公務員改革基本法の基本理念がそこからきているんだけど、内閣主導を政治主導にしたいという。総理大臣が指揮発揮しようにもできない仕組みが法律で縛ってしまっていると、憲法の要請と内閣法に若干ずれがあるのではないかと、象徴的な条文は内閣法の第六条だと、こういうことを痛切に感じておりまして、是非とも官房長官に御所見を、これ昨日ちょっと通告しましたので、私はそのように考えておりますけど、官房長官の御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(町村信孝君) なかなか難しい御質問をいただいたかなと思います。
官僚主導か、あるいは議員が主導か、あるいは政治家が主導か。確かに官僚主導の弊害というものもあろうかと思います。しかし、逆に、そのことは何を意味するかというと、すべてある意味では球は政治家にも返ってくると。政治家の力量の乏しさというものをまた問われているという面もあろうかと思います。
戦後の大きな政治決定、例えば日米安保条約を結ぶ、あるいは日米安保条約を改定する、これ、私は決して外務官僚が決定をしたものだとは思いません。我々の大先輩の政治家が、まさに政治生命を懸けて大きな判断をして日本の国家の過ちなきを期してきた、そういった政治決断というのがいろいろな場面であった。私は、日本の戦後の政治がすべて官僚によって決められてきたと、分かりやすい言い方で非常にジャーナリスティックに受ける表現かもしれませんが、それでは余りにも、我らの先輩が日本の国家を戦後ここまで導いてきたその道のりを考えたときに、余りにも現象を一面化し過ぎているのではないかということをまず申し上げたいと思います。やっぱり我らの先輩政治家たちは立派な仕事もいっぱいやってきたということも厳然たる事実としてあるということも、是非、山下委員にはお考えをいただきたいと思います。
その上で、今、官邸主導あるいは内閣総理大臣の指導力というかリーダーシップというかイニシアチブがどこまで今の憲法、内閣法で担保されているのか。
これも、まず本題に入る前に、法律というのは何でもそうだと思います。憲法だってそうだと思います。どういう制度をつくったって、それは最後はそれを担当する人がどういう言わば指導力を発揮するか、あるいは大臣である政治家とまたその下にいる官僚の皆さん方と信頼関係を構築するのか、これなくして、いかなる制度をつくったって、例えばうその情報をさっき上に上げるとおっしゃった、どんな立派な制度をつくったって、それはやろうと思えば可能です。だから、制度によって改善できる部分があるとは思いますけれども、それですべての問題は決して解決しないということもあるということもまた併せて申し上げさせていただきたいと思います。
立派な内閣総理大臣が、まさにどういう法律で、内閣法が確かに先般の行革の中で、先ほど内閣法四条二項が変えられたというお話があった。それは確かにそうなんですが、この改正がある以前から、例えば中曽根総理のように、よく大統領的総理大臣という表現までされたことがありますが、どういう法律の規定であっても総理大臣のリーダーシップを発揮された方は、中曽根さんを始めとして、たくさんいらっしゃるわけですね。
だから、法律の規定は規定としてあります。確かに「閣議にかけて決定した方針に基いて、」と書いてありますけれども、その閣議決定をさせるところに持っていく総理大臣のリーダーシップと力量があれば十分、現在の法律であっても実は総理大臣のリーダーシップは発揮できるんですね。現に、発揮してきた方々がたくさんいらっしゃる。
また、最近でいうと小泉総理のことがよく話題になりますけれども、私は、別にこの第四条二項が改正されたから小泉さんのリーダーシップが発揮された、まあそういう面もそれはあったかもしれないけれども、しかしそれ以上に、小泉総理が明確な方針を出し、それに基づいて多くの政治家の皆さん方が支え、官僚の皆さん方も、それはそのとおりだと思った人、思わなかった人、現実に郵政省の関係ではいるわけですが、しかし、明らかなその方針を国民が支持したからどんどんどんどんリーダーシップを発揮することができたという面があろうかと思います。
したがいまして、私は、より内閣総理大臣の実力を発揮しやすいような観点で、今回の法案の中で総理大臣を補佐する職としての国家戦略スタッフを新たに設けたりとか、あるいは特別職の公務員として規定をする、これはこれでいいことだと思います。そういう意味での総理大臣のリーダーシップあるいは各閣僚のリーダーシップを発揮させるための制度としてこれはいいことだと私も考えておりますが、しかし、これをやったから、あるいは内閣法をこう変えたから内閣総理大臣のリーダーシップが自動的に発揮できるものになる、決してそんな生易しいものではないと私は考えておりまして、確かに今の憲法の下での、今、山下委員がおっしゃったような、どういうんでしょうか、一定のやりづらさといいましょうか、一定の制約といいましょうか、一定の限界といいましょうか、そういったものは私も感じないわけではございませんが、実はその憲法なりの、あるいは内閣法なりの規定以上に実ははるかに重要な問題があると、私は、これは官房長官の答弁というより、ちょっと町村信孝、政治家としての答弁に近かったかもしれませんが、そのような印象を持っております。
○山下栄一君 もう時間なくなりましたけれども、制度に魂入れるのは人だと、そのことはよく分かるんですけれども、私はこの内閣法六条の「閣議にかけて決定した方針に基いて、」という言葉は削除する、法改正したらどうかなという意見を持っております。あと、大臣の在任期間が余りにも短過ぎると。衆議院の任期中は同じ内閣でということを定着させないと、しょっちゅう大臣替わっていたら、それは官僚中心になってしまうなということ。
あと一点、最後、渡辺大臣に、ちょっとこれも通告しておりませんけれども、政務スタッフも大事だけれども、私は、大臣の下にいる副大臣と政務官を大臣が任命する、まさにそれは大臣の側に立って一緒になって仕事をする側に立てると、そうしたら、ということをやったらどうかなと思うんですけれども、御所見をお伺いして、終わりたいと思います。
○国務大臣(渡辺喜美君) そのような政治慣行が確立いたしますと、なお政治主導体制は促進されるものと思います。
○山下栄一君 終わります。