126国会 文教委員会会議録 1993年03月29日
○山下栄一君 私の方からは、具体的に四点ほどお聞きしたいと思います。
まず初めに、先月の委員会でも取り上げた問題でございますが、不登校対策の問題でございます。
先ほども御質問ございましたが、先ほど局長からも御説明ございましたように、今回、不登校対策のための加配、教員配置、これが小学校、中学校の義務教育段階並びに高校段階でも考えられておるわけでございます。もちろん、教員の数をふやすことによって現場の負担を軽くするという対応をしていくことも大事なわけでございますが、教員の数がふえればよいという問題でもない。やはり教師の質といいますか、特に教育相談能力を持っている教師が具体的に配置されていくということが非常に不登校対策にとっては大事な問題である、このように思うわけでございます。
そういう観点から、先月もお話ございましたように、教員の研修についても文部省は非常に力を入れられて、本年度は特にこの不登校対策のための教員研修も新たに考えられるということも聞いておるわけでございます。研修対策の充実と同時に、全教師にそういう教育相談の力を身につけるというそういう観点も大事なわけでございます。やはり具体的に、学校に非常に専門的な、特に教師の免許を持っておられて教育経験がある方で安心できる先生がいらっしゃること。
特に、不登校対策と申しますのは目に見えない心の問題が非常に中心でございますので、家庭訪問すればよいとか、また学校へ引っ張り出せばよいという問題ではなくて、かえってそういう引っ張り出そうとすることによってこじれてしまって問題が大きくなって取り返しがつかなくなって病院にというふうなことも考えられるわけでございますので、そういう意味で心の問題もある程度理解し対応できるという専門的な力を持った教師の存在、学校の中にそういう先生がいらっしゃるということがこれからますます大事になっていくのではないか。
精神の問題、心の問題と申しますのは、やはり物が豊かになればなるほど非常に大きくまた広がって問題になっていく可能性が強いというふうに思われますので、そういう意味で学校現場にぜひとも専門的な教師の存在が必要である。そのために、私が先月申し上げました教育相談担当教員、どういう方がいいかわかりませんが、学校カウンセラーという方がいいのか相談教諭という方がいいのか、そういう資格認定制度、これの導入を考える時期が来ているのではないかなと、このように思うわけでございます。
特に、法的裏づけのある国家資格としてそういう資格教員のカウンセラーといいますか教育相談担当教員の資格認定制度の導入、これをぜひとも考えるべきである、このように思うわけでございますが、御答弁をお願いしたいと思います。
○政府委員(野崎弘君) 先生御指摘のように、登校拒否児童生徒数は年々増加傾向にあるわけでございまして、この問題の対応は大変重要な問題になっているわけでございます。
これは協力者会議の方の報告にもございましたが、この登校拒否の問題というのは特定の子供に起こるということではなしに、あらゆる子供にその可能性があるんだということなわけでございます。したがいまして、私どもとしましては、この問題につきましては校長のリーダーシップのもとに全教職員が一致協力してこの問題に取り組むということが大事だと、こう思っておるわけでございます。
先生御指摘の、そこにやはり専門的知識を持った指導的な教員が大事であるという点は私どもも十分わかるわけでございます。しかし、その先生にそれじゃ問題を任せちゃっていいのかという点になりますと、もちろん先生もそういう意味でお話しされているわけじゃございませんけれども、えてしてそういう専門の先生というものができますとその先生に問題を任せてしまうというようなことが考えられるわけでございまして、やはり私どもとしては全教職員がみずからの問題としてこの問題に取り組んでいくということが大事なわけでございまして、その際にその中心となる人物にやはりいろいろな指導力を持っていただくということが大事でございまして、今先生御指摘のございました平成五年度の予算案におきまして、指導の中核となる登校拒否担当教員の指導力の向上を目的としました登校拒否研修講座というものを新たにつくろうとしている趣旨も、先生がおっしゃる資格認定試験制度というものではございませんけれども、やはり中心となる指導力のある先生というものをまずこの研修講座で養成をしたい。そして、その結果をそれぞれの学校におきまして全部の教職員にまたその指導力をさらに伝え、そして養成していっていただきたい、こんなふうに考えておるわけでございます。
私どもとしては、資格認定試験制度というような形ではございませんけれども、そういうような形で専門的な知識を持った教員というものをできるだけ多く、そしてできることならば全部の教員がそういう目を持って子供たちに接触していただく、そういうようなことでこの問題に取り組んでまいりたい、このように思っているわけでございます。
○山下栄一君 具体的に、全国教育相談研究会等の団体があると思うんですけれども、そういったところからの陳情も文部省の方にされているようにお聞きをしているんですが、その辺はどうでしょうか。
○政府委員(野崎弘君) いろいろな立場からのお話は私どもも聞いておるわけでございます。
最近、臨床心理学とかいろいろな形の子供に対する心理学的な接触の方法あるいは病理学的な接触の方法、いろいろあるわけでございまして、先生おっしゃるように、そういう形で一人の教員があらゆる知識を持つということは大変大事なことだと思うんですけれども、なかなかこれは心理学的な問題あるいは病理学的な問題、いろいろなことを本当に一人の教員がきわめるということは難しい。
そんなことで、協力者会議の中でもそういう専門的な知識を持った人たちの連携体制、そういうものを強調しておるわけでございまして、私どもとしては、そういうものが各県にございます教育センターなり、そしてまたそのセンターなりで設けられております適応指導教室、そういうあたりが中心になりましていろいろな専門的な知識を持った人の連携のもとにこの仕事が進められるということが望ましいんじゃないかということで指導を続けているわけでございます。
○山下栄一君 専門家との連携、確かに精神科医の先生とか心理学の専門家とか大事だと思うんですが、やはり具体的に学校現場で登校拒否の傾向のある、そういう問題を抱えて学校に行けない、行けない理由も非常になかなか込み入っておって判断が難しくて、どうしてこの子は学校に行けないのかというようなことを判断できなくて非常に対応に苦慮して戸惑っている。現場で具体的にそういう戸惑いがいっぱい教師にあるわけですよね。
そうすると、相談するときに外部のお医者さんとかいうこともあるとは思うんですけれども、医学の資格を持った人でなくても、そういう教師の中で学校内である程度振り分けできるというか、担任の先生が相談されて、ああこの子は病院に行ったほうがいいですよとかそういうふうな振り分けできるような先生が現場にいらっしゃると、全学校にということでなくても、ある程度全国に教師という経験を持った方がいらっしゃるということは、私はもう本当に大事なことではないかなと、安心感だけでも大分違うというふうなことを思うわけですよね。
そういう意味で、教員の中からそういうある程度この専門家を養成し、そういう資格まで考えていくということは今後の方向として大事な方向ではないかなというふうに思います。具体的な要請もカウンセラー学会とか心理学会とか、また全国の相談学会等からも陳情があるというふうに聞いております。
そういう意味で、それを含めて検討会議みたいなものを設置して前向きにとらえていただきたいなと、このように思うわけでございますが、大臣どうでしょう。
○国務大臣(森山眞弓君) 子供たちが健全に成長するように、それを見守り、助け、引き伸ばしてやるというのが先生方の本来なさっていただくべき仕事でございますし、それができるというのが先生の条件であるというふうに言っても差し支えないと思うわけなんでございますが、現在の社会が大変複雑多岐にわたっておりまして、子供たちの環境もさまざまでございますし、そのすべての問題を一人で判断し処理するというのは大変難しいことだと思います。
従来の先生方の勉強していただいたその力だけではしょい切れないということも確かにあろうかと思うのでございますが、しかしこの問題は校長先生のリーダーシップのもとに、各先生方がそれぞれ御自分の担任しておられる子供たち一人一人をきめ細かく見守っていただいて、そしてかなり難しい問題でも何とか互いに力を合わせ、知恵をかし合って処理していただくということをできるだけしていただきたいものだというふうに思っております。
しかし、今までの勉強や資格だけでは処理し切れないものもあろうかということで、かなり専門的なことにわたる研修などをさせていただいて先生方の心配や不安を除いて実際に処理していただけるのに随分役に立っているかと思うのでございますが、そのようなことを方法といたしまして、これからも学校の全体が協力をして一層研さん、研究をしていただくとともに、みんなで力を合わせて子供たち一人一人に目を届かせていただきたいと、そんなふうに考えておりますが、先生の大変貴重な御指摘を参考にさせていただいて、これからも努力をしていきたいと考えております。
○山下栄一君 次に、適応指導教室の問題でございます。
これは国の委託事業、また都道府県、市町村の独自の事業として、学校になかなか行けない不登校の生徒、登校拒否の生徒たちの面倒を見る教室が学校以外のところで設置されておりまして、非常に大きな成果が出てきておるというふうにお聞きしておるわけでございますが、この適応指導教室の推進拡大計画、この辺はどうなっておりますでしょうか。
○政府委員(野崎弘君) 適応指導教室、これは文部省がどこそこに具体的に置くということじゃなしに、ある意味では各県、そしてまた各市町村の必要性なりそういうものに応じまして適応指導教室が設置をされてきたわけでございます。
文部省が平成四年五月に調査したところでは、全国で百八十六カ所という形になっています。これが平成四年三月の時点では百三十三カ所だったわけでございますけれども、それが平成四年の五月になりますと百八十六カ所ということで、やはり現在の登校拒否児童生徒数が増加傾向にあるという中で、それぞれ県なり市町村で工夫をしてこの指導教室がつくられてきておる、このように理解をしておるわけでございます。
文部省におきましては、そのすべてに対して助成措置ということじゃなしに、こうした教育委員会の取り組みを支援する、そしてまた適応指導教室におきます指導のあり方などにつきまして調査研究をするということで委託事業を実施しておるわけでございます。平成四年度はその委託事業が四十九カ所の適応指導教室において行われておるわけでございます。
平成五年度の予算におきましても、この予算を増額計上しているところでございまして、委託事業の実施箇所数の増を図りたい、このように考えておりまして、具体的な数は平成五年度の予算でございますので、これから決めていきたい、このように考えているわけでございます。
○山下栄一君 適応指導教室の担当指導員の方なんですけれども、私も何カ所か具体的に回らせていただいて感じたんですが、非常勤の方が多い。また、場合によっては大学生、大学院生などがアルバイトで来られて非常に活躍をされているということもお聞きしているわけでございます。現場では、教育委員会としては人件費の負担も大変であるというふうなこともお聞きしているわけでございますけれども、そのかわり大変成果も上がり、学校に行けない子供が適応指導教室に通級すると、文部省の配慮もございまして、出席日数にもしていただけるという状況になってきているわけでございますが、この適応指導教室に教員を配置するという、そういうお考えはございませんでしょうか。
○政府委員(井上孝美君) お答え申し上げます。
ただいま先生御指摘のように、いわゆる適応指導教室は教育委員会が登校拒否児童生徒を対象にカウンセリング、教科指導、集団指導を行う場として学校とは別途に設置しているものでございます。
そういう意味から、現在のような適応指導教室に対しまして義務標準法によって教職員を配置することは現行の学校教育法に規定する学校に配置するという基本的な考え方に照らしまして困難でございますが、文部省といたしましては、適応指導教室実践研究委託事業の充実を図るとともに、平成五年度から適応指導教室における非常勤の指導員の報酬等の財政措置を地方財政当局に要望しているところでございまして、それによりまして適応指導教室の円滑な運営を図っていただくように期待しているところでございます。
○山下栄一君 国からの委託事業の場合でも非常に費用が低くて、なかなか現場では負担が大変であるということをお聞きしているわけでございますけれども、実際は学校に行けない子供たちを預かって、そして学校へ行けるような状況をつくって帰してあげるという、それで出席日数にも扱われるというふうなことで、ある意味じゃ学校の代替の役割を果たしているということで、そういう観点から考えましたら、教員配置を適応教室にという、そういう要望も非常に説得力があるんじゃないかなと、こういうふうに思いますもので、今後の方向性としまして、これからやはり適応指導教室は減るよりもますます必要性が高まっていくというふうにも考えられます。
そういう意味で、教員の配置をする方向でやはり検討していただきたいなと思うのですが。
○政府委員(井上孝美君) お答え申し上げます。
ただいまも申し上げましたような観点で現行法の建前としては困難ではございますが、適応指導教室における指導内容が学校教育の本来の活動として位置づけられる必要や、あるいは今後の適応指導教室のあり方が、先生がおっしゃるように、非常に学校教育の内容に極めて近づくとかあるいはそのあり方、そういうものを今後の推移を見きわめつつ教員の配置については研究課題として検討させていただきたいと考えております。
○山下栄一君 次に、先ほど上山委員もお話がございました免許外教師の問題でございます。
この問題につきましては、これも先月でしたか衆議院の方の文教委員会で我が党の冬柴委員も取り上げられて、非常に大臣も前向きにお答えいただいた問題でございます。教員の定数改善の計画が今回の法律案の中心になっておるわけでございますけれども、教師であっても自分が免許を持っていない教科を教えるということが、現実にそういう先生方がいらっしゃるということが非常に大きな問題である、それこそ真っ先になくしていくべき問題ではないかなというふうに私は思うわけです。
教師自身の負担も大変なものになると思いますし、余分に教材研究する必要があるわけでございますし、先ほどもお話ございましたように、免許を持ってない先生に教えてもらう、特に中学の段階で、最も学ぶ喜びみたいなものを感じるべき年齢、それが全然素人の先生に教えてもらう。その先生も苦痛を感じながら教えている。そして、全然心が伝わってこない。したがって、学校へ行く気が起こらなくて学校嫌いの原因になっていくというようなことも考えられるわけでございますし、まして保護者、父母にとっては専門外の先生が自分の子供を教えているということになると、大変なこれはショックなことではないかなというふうに思います。そういう意味で、免許外の教師をなくすということはやはり最も優先してやるべき課題ではないかなというふうに思うわけです。
そういう意味で、免許外教師がたくさんいらっしゃる。全国の中学校教員の一五%ですか。私どもも全国的にお聞きしているわけでございますが、非常に多い。ましてや、過疎地だけではなくて大都市にも大変多いという、この原因はどこにあるのかという認識をお伺いしたいと思います。
○政府委員(井上孝美君) お答え申し上げます。
免許外教科担任教員が減少しない原因といたしましては、公立中学校においては僻地等におきます小規模校が少なくないこと、ベビーブーム等の急激な教員増の影響等によりまして教科別に必要な教員と現員に若干の乖離がございますこと、また各学校における教員の持ち時間数の調整などが主な理由であると考えているところでございます。
なお、平成四年に総務庁により行われました義務教育諸学校等に関する行政監察結果に基づく勧告におきましては、「免許外教科担当の理由を学校規模別にみると、七学級以上の学校では教員間の時間調整を行うためとしているものがほとんどであるが、六学級以下の学校では教科の教員が配置されていないためとしているものが多い。」とされているところでございます。
文部省といたしましては、免許外教科担当教員の解消に向けまして学習指導要領に沿った教育の円滑な実施など適切な学校運営に必要な教職員の確保を図るため、標準法を昭和三十三年に制定いたしまして、昭和三十四年以来数次にわたる年次計画によりまして教職員定数の計画的改善を図ってきているところでございます。
その中で免許外教科担任教員の解消にも十分配慮をしているところでございまして、特に義務教育諸学校の学級編制及び教職員の定数改善計画におきましては、複式学級の改善とともに、例えば三学級の中学校にも九人の教員を配置できるようにするなど教職員定数の改善に努力をしているところでございます。
また、教員の任命権者でございます各都道府県、指定都市教育委員会に対しましては、教職員定数改善計画の趣旨を踏まえまして、また各学校のカリキュラムに沿った必要な教員の採用、配置を行うことを要望しております。
また、各学校において単に持ち時間数の調整のために免許外教科を担任させることのないように、教員の勤務負担については授業以外の校務の分担も加味して適切に行うように配慮することを指導しているところでございます。また、小規模校等におきましては複数教科の免許状所有者の活用や本校と分校の連携等を行うことなど教員の適切な人事管理についての指導を行っているところでございまして、今後その徹底を図ってまいりたいと思います。
なお、やむを得ず免許外教科を担任させる教員につきましては、その指導力の向上を図るために、昭和五十四年度より都道府県、指定都市教育委員会の実施する免許外教科担当教員研修に対しまして国庫補助を行っているところでございます。
今後、その時期や内容の一層の工夫改善によりまして、その指導力の向上に努めていきたいというように考えているところでございます。
○山下栄一君 特に、小規模校ではなくて、今お話ございましたように、七学級以上の大きな学校、大都市圏でもそういう免許外教師がたくさんいらっしゃる大きな原因が受け持ち時間の調整という、これが非常に大きな原因になっているということでございますけれども、これは私は受け持ち時間調整のために、同じ例えば二十四時間なら二十四時間に整えるために余分に別の教科を教えるということは、これはもう絶対にあってはならないことであるというふうに思うわけです。
そういう意味で、文部省も指導されておると思うわけでございますが、ただ実際年々子供が減ってくる、専任の教師ではなかなか賄い切れないのでということもあると思うんです。そういう意味で、非常勤の講師でそれを調整していくというようなことが考えられてもいいんじゃないかなと思うわけでございまして、免許のない教師を補うために非常勤講師を積極的に採用していくという、そういうことについてはどうでしょうか。
○政府委員(井上孝美君) 高等学校におきましては高校標準法において定数の範囲内で非常勤講師を採用できるような措置が講じられているところでございますが、義務標準法におきましては現在そのような措置が講じられていないところでございます。
そこで、非常勤講師の採用につきまして、今回の新しい改善計画の策定に際しまして教職員定数の在り方に関する調査研究協力者会議の報告の中でも非常勤講師の活用についての提言もございましたので、文部省として検討を行ったところでございますが、非常勤講師の報酬についての経費負担のあり方等につきましては現行の義務教育費国庫負担制度との関係等についてさらに検討を要する問題もございまして、今後引き続き文部省としても検討してまいりたいと考えているところでございます。
○山下栄一君 冒頭申しましたように、特に中学校の段階ではやはり専門的な力を持った先生方に教えていただいて、そして学問といいますか学ぶ歓喜といいますか、それをつくっていくことが私はもうあらゆる教育の問題を解決していく大きなことではないかなと。
生徒が元気出てくるのは放課後だけであるとかそういうことじゃ非常に大きな問題だと思いますし、実際授業時間の中で本当にあの先生に教えていただいてよかったなというふうな感動を持った、そういう授業を展開していくためにも、免許外教師というのはこれはもう大変大きな問題でありますし、特に一番多感な一番難しい教育の段階でございます中学校におきましては、これはもう速やかな解消に全力挙げて取り組むべきである。
いつかは解消するというような悠長なことを言っておれない。ある意味じゃこの教員配置の改善計画の最も優先すべき課題であるというとらえ方で、非常勤講師の国庫負担の問題も含めまして、ぜひとも強力なそれこそ御指導を展開していただきたい、このように強く要望するわけでございますが、再度大臣に、衆議院の方で言っておられたわけでございますけれども、よろしくお願い申し上げたいと思います。
○国務大臣(森山眞弓君) 免許外教科担当教員の問題につきましては、先生御自身から御指摘くださいましたようないろんな問題がございまして、その問題に関しては文部省といたしましてもかねて留意いたしまして、その改善のために懸命に努力をしてまいったところでございます。
今後とも、一層この状況の改善のために努力をしてまいりたいと思います。
○山下栄一君 次に、先ほども小野委員からお話がございましたが、今回の改善計画では義務教育段階の通級指導のための加配が考えられておるわけでございますが、私は義務教育じゃなくて高校段階の障害児教育、一人の生徒に光を当てていく多様な障害児教育という観点から質問させていただきたいと思うわけでございます。
幼稚園、小学校、中学校と健常児とともに学んできた、生活してきたという障害児が高校へ進学するときは道が非常に狭められておるという状況があるわけでございます。特に、知的なハンディを背負った子供たち、生徒。高校で一緒に健常児と学ぶチャンスというのがほとんどないという状況があります。高校進学の道は養護学校の高等部が原則であるという、こういう体制はもうやはり見直す時期が来ているのではないかなというふうに考えるわけでございまして、障害児の希望に応じて養護学校も行けるし普通の高校も行けるという、このような選択権を保障していくということが時代の流れではないかな、このように思っております。
そこで、中学校の特殊学級、大阪では特殊学級生言わないで養護学級という言い方を普通しておるわけでございますが、中学校の特殊学級から高校進学への実績がどうなっておるのかということを教えていただきたいと思います。特に、精神薄弱といいますか知的障害者の場合はどうなっておるのかというふうなことも含めて教えていただくとありがたいなと思うわけでございます。
○政府委員(野崎弘君) 平成四年三月の中学校特殊学級卒業者が全国で九千三百八十人おるわけでございまして、そのうち高等学校、高等専門学校への進学者が千六百八十人ということで進学率が一八・〇%、こういう数字になっております。
確かに、先生御指摘の養護学校のうちの精神薄弱ということでございますと、卒業者が四千九百六十五人でございますが、高校等の進学は、これはほんのわずかでございます。大部分が高等部に進んでおるというのが状況でございます。
○山下栄一君 それが実情であろうと思うわけでございます。例えば、高校の入学試験ももう終わりましたけれども、入学定員に満たないそういう学校がある、いわゆる定員割れの高校があるというときに、知的障害者が受験したと。学ぶ意欲は非常にあると。もちろん、知的な面で障害があるわけですから点数はそんなにとれないわけでございますが、定員割れしている学校を受験しておるという場合はやはり入学を許可して、そしてそのためにまた受け入れ態勢を整えるための専門教員、専任教員の配置も考えてあげるという、これが基本的な教育的配慮ではないかなと、このように思うわけでございますが、この点いかがでしょうか。
○政府委員(野崎弘君) 高等学校の入学者選抜につきましては、昭和五十九年に通知が出たわけでございます。その昭和五十九年に通知が出るまでの間は高等学校の教育を受けるに足るということで、高等学校一般というようなことを念頭に置いて通知が出されておったわけでございますが、五十九年の通知以降、「各高等学校、学科等の特色に配慮しつつ、その教育を受けるに足る能力・適性等を判定して行うものとする」ということで、それぞれの高等学校でその教育を受けるに足りる能力、適性等があるかどうかを判定して入学者選抜を行いなさい、こういうことに制度としてはなっておるわけでございます。
しかし、やはりその高等学校の特色あるいは目的とするところがあるわけでございますから、定員割れが出たからといってすぐ進学希望者を選抜なしに入学させるというような形にはなっていないわけでございます。
障害のある生徒の高等学校への入学につきましては、それぞれの学校におきまして生徒の障害の程度というものを考慮して、入学後当該高等学校の教育を履修できる見込みがあるかどうかという観点から判断すべきものと、このように考えておりまして、その際文部省といたしましては、従来から、単に障害を有することのみをもって受験の門戸を閉ざしたり不合理な取り扱いがなされることのないよう各県に指導してきているところでございまして、今回の入学者選抜の通知につきましてもそのことを明記しておるわけでございます。
また、現実に、多くの県におきましても障害者の高校入学者選抜についていろいろ配慮がなされているところでございます。
○山下栄一君 現在、高等学校には特殊学級というのがないわけですね。したがって、先ほども少し触れましたけれども、特に知的障害者の多くは中学卒業後、養護学校に行くかまた就職するかという、そういうふうな道しかないということでございます。
いわゆる養護学校の高等部、これは東京都内でございますけれども、特に知的障害者中心の養護学校の高等部でございますが、七割の生徒が普通の中学で特殊学級また普通学級に在籍しておったと、もちろん三割は養護学校中等部からの出身者ということでございますけれども。すなわち、七割の障害児は小学校、中学校と九年間、せっかく健常児と一緒に生活してきたにもかかわらず、高校は障害者だけの学校に進学せざるを得ないという、そういう実態になっているわけでございます。
特に知的障害者の場合は、健常児と触れ合う中で健常児のしていることをまねることによって刺激を受けて非常に能力が開発されていくという面が非常に強いというふうに聞いておるわけでございまして、障害児のみの学校で、いわゆる分離方式、セパレート方式では刺激をなかなか受けられないという実態があるわけでございます。今日、高校進学率はもう九四%を超えておるわけで準義務化という状況にあるわけでございまして、地域の子供たちの中で生活していくためにはやはり高校にも特殊学級をつくるべきである、このように考えるわけでございます。
したがいまして、高校に特殊学級をつくりますと、中学校の特殊学級がそうでありましたように、ホームルームとか給食とか学校行事とか、また音楽とか体育とかについては健常児と一緒に生活する、それで学力の差の激しいところの例えば英語とか数学とかにつきましては特殊学級で授業を受けるというふうなことができるわけでございます。
特に、学校教育法の七十五条には、小中高等学校には「特殊学級を置くことができる。」「精神薄弱者」というふうにきちっと明記されておるわけでございまして、高校に特殊学級を設置するという七十五条の実現の見通し、これをお聞きしたいと思います。
○政府委員(野崎弘君) 現在、中学校の特殊学級卒業者のうちで高等学校の教育課程を履修できる見込みがあるという者の教育につきましては、現在高等学校の教育課程も相当弾力的に編成できるようになっているわけでございまして、そういう教育課程を弾力的に編成する、あるいは指導方法にも工夫を凝らして適切な高等学校教育が受けられるように配慮することが重要だと、このように考えておるわけでございます。
先生御指摘のように、確かに学校教育法の規定では特殊学級が高等学校にも置かれるようなことになっておるわけでございますけれども、私どもとしてはやはり高等学校教育の中で対応することがいいと、こういうことでございまして、特殊学級を設けて指導するということを現時点では考えていないところでございます。
○山下栄一君 非常に文部省の考えはかたくて、ちょっと時代に逆行しているなというふうに感じるわけでございますが、健常児と障害児がともに学ぶということの意義、これを確認したいと思うんです。
まず、高校はもちろん知的学習の場であるわけでございますが、ともに生活の場であるというとらえ方も大事であると。特に、現在の高校生活はもう本当に知識偏重が非常に行き過ぎておる面がございまして、高校生活で青春の思い出をつくる、また友情をはぐくむ、ともに苦しんでともに喜んで、そこで思い出をつくるという観点が非常に低下してきておると、高校生活の意義としましてそういうふうに思うわけです。
以前は、少しどこかの記事でも読みましたんですけれども、本当に今大人の、特に四十代以上でしょうかの方々の思い出の歌ということで一番心のよりどころとなっている歌というので多いのが、例えば「青い山脈」であったり「高校三年生」であるというのが非常に多いわけですよね。一番懐かしい歌というのはそういう歌であると。今現在の高校生が卒業してから大人になったときに果たして一番よりどころになる歌は何かといったときに、高校生活を思い出すような歌が出てくるかということになっていくと非常にやはり疑問があると思うわけでございます。
そういう意味で、私は、もちろん高校は知的な訓練を受ける場であるわけでございますけれども、これだけたくさんの中学生が高校に行くわけですから、そういう生活の場でもある、そして小学校、中学校ともに友だちと、健常児と学んできて友情をはぐくんできたと。それがぶつっと切られてしまって、高校はもう養護学校の高等部一カ所しか行けないとふうな状況では、やはりこれは民主教育の観点からも非常に配慮が欠けているというふうに思うわけでございます。
そういう意味で、障害児が健常児とともにはぐくんできた人格形成のプロセスといいますか、それを中断させないためにも、やはり少なくとも高校に特殊学級の設置というようなことは緊急の課題であると思うわけでございます。
また、人権教育という観点からも、特に多感な高校時代、健常児も障害を持った、ハンディを持ったそういう子どもたちもきちっと、違いがあるけれども一個の大事な今なのであるという人間尊厳の理念をしっかり学ぶ、生きたそういう経験を学んでいくという意義を考えましても、特に今人間を偏差値ではかっていってしまうというふうな傾向の非常に強い時代性があるわけでございますから、そういう観点からも高校でともに学ぶ機会をやっぱり保障していくべきであると思うわけでございます。
また、そういう知的なハンディを持った子供たちの一生を考えた場合に、やはり学校生活というのは本当に人生のうちの四分の一ぐらいですし、もっとですかね、五分の一、あと五倍ぐらいは社会で生きていかなきゃいかぬわけでございまして、そういう意味で自立の力を養っていくという、これは非常に大事な課題であると思うわけでございます。
そういう意味で、社会へ出る直前の高校生活がある意味ではノーマルでないそういう生活を強いられるということは、非常に障害児の社会的自立という面からも配慮が欠けていると。やっぱり厳しくても健常児ともまれながら自立する力を養っていくということが大事であると思いますし、国際障害者年のテーマであります「完全参加と平等」という意義から考えましても社会的自立ということ、自立する力を養うという意味におきましても高校段階で健常児とともに学ぶ場を保障するということが非常に重要な観点であると思うわけでございます。
特に、今回の高校教員配置改善計画の主眼は、個に応じた多様な教育の推進、高校教育の個性化を推進するためにも多様な指導方法を工夫するということが主眼になっておるというそういう趣旨からも、新しいタイプといいますかそういう高校をつくっていくという観点からも、障害児を積極的に普通高校に入れていくというそういう配慮がぜひとも大事だと思いますし、今回の法律の精神にかなっておると、このように考えるわけでございます。
そういう意味からも、再度高校に特殊学級の設置を強く要望したいと、このように思いますが、大臣いかがでしょうか。
○国務大臣(森山眞弓君) 義務教育を修了しました障害児の進路につきましては、障害児の能力、適性や障害の状態などに応じまして、盲、聾、養護学校の高等部、高等学校への進学、職業訓練校、福祉施設、授産施設などの福祉、労働機関への入所あるいは医療機関への入院、就職など非常に多様な進路が用意されておりますが、平成四年三月、昨年の三月の特殊教育諸学校中学部及び中学校特殊学級の卒業者のうち約一一%が高等学校へ進学いたしております。
文部省といたしましては、高等学校の入学というのは障害児の個々の障害の程度、これはさまざまでございますし、学校での受け入れ態勢もそれなりに整えなければなりません。入学後、履修が可能であるかどうかということについてもきめ細かく判断しなければなりませんので、その入学者の選抜試験において単に障害があるということだけで不合理な扱いがされることのないように指導しながら、できるだけの準備をしたいということでやっているところでございます。
今後とも、障害児の後期中等教育の機会の確保ということには努めてまいりたいと思うのでございますが、後期中等教育段階における障害児に対する教育につきましては、その能力を最大限に伸ばすために、障害の種類や程度に応じまして適切な教育を行うことが必要でございます。
現在は、比較的障害の程度の重い生徒につきましては特殊教育諸学校の高等部において、また比較的障害の程度が軽くて高等学校の教育課程を履修できる見込みのある生徒については高等学校においてそれぞれ適切な教育を行っているところでございます。
先生のおっしゃいましたとおり、一般の子供たち、生徒たちと一緒に勉強することによって、通学することによってそれなりの刺激を受け、それがまた状態の改善につながることもあり得るというふうにも思いますし、また逆の立場から、一般の学生、生徒の思いやりとかあるいは福祉問題への自覚とか、また世の中にはさまざまな環境でさまざまな努力をしている人がいるということを身をもって知るというような面からも大変意義のあることだと思うわけでございますが、先ほど来申し上げましたようなさまざまなことを考慮していきながら、これから努力したいというふうに考えております。
○山下栄一君 今、大臣のお話聞いておりましたら、障害児の状態もさまざまであると、能力をやっぱり障害児なりに全面的に伸ばしていくためにもさまざまな配慮が必要であると、細かい配慮が必要であるというお考えなわけですから、具体的に障害児の方も数は少ないですけれども一般校へ行っておられる場合もあるわけですから、そこできめ細かい指導、教育を行うためにも、例えば高校段階の普通高校における通級指導体制とか特殊学級の設置とか、これはもう当然一つの道として選択の幅として障害児の能力を伸ばすために当然考えられるべき配慮じゃないかなと思うんです。
大臣の今のお話の趣旨に合った提案だと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(森山眞弓君) 大変、先生の御熱意には深く感銘をする次第でございます。
おっしゃるようなものがこれから将来の理想として考えられる一つの形だというふうには考えられますが、先ほど来申し上げておりますように、いろいろと検討しなければならない事項がたくさんございまして、いつということをお約束できないのはまことに残念でございますが、将来の理想としていつかそういう方向を追求していきたいというふうに考えております。
○山下栄一君 非常に細やかな教育の配慮をされる文部大臣としましては、なぜすぐにとおっしゃらないのかなというふうに思うわけでございます。
私は、今回の法律はまさにそのために個に応じた多様な教育を配慮していくという、またそういうさまざまな指導を工夫していくために教員配置を考えていこうという趣旨ですので、当然考えられる。まして、今回本当に、先ほどもございましたように、障害児教育の方々の念願であった義務教育段階における通級指導体制というようなこともいよいよ始まったわけでございますし、全く同じ趣旨で普通高校における通級指導の体制、また特殊学級の体制は人権教育の観点からも、まさに国連障害者の十年、またことしアジア太平洋障害者の十年も始まっているわけでございますので、その趣旨に最もかなった教育的配慮ではないかなと。
森山文部大臣がやれとおっしゃることがもう歴史に残る英断になってくるというふうに思いますので、ぜひともこの場でお約束していただければなと。そんな、いつかとかそういう悠長なことじゃなくて、もうノーマライゼーションの日本も非常に実質的な、経済大国だけじゃなくて本当に文化大国といいますか人権を大事にする国になってきたなという、そういう精神的レベルの高い国になってきたということを示すためにもこれは考えるべきことであると思いますが、再度お願いいたします。
○国務大臣(森山眞弓君) 大変、先生の御熱心な御提言には改めて感銘を受けるわけでございますし、私がそう思えばできるというのであれば大変簡単なんですけれども、なかなかそうはまいりませんものですから、将来の課題として心にとめておきたいというふうに思いますのでお許しください。
○山下栄一君 非常に残念なことでございますが、今申し上げました高校段階における特殊学級の設置、通級指導の体制、ぜひとも早急に御検討をよろしくお願い申し上げたいと思います。
最後に、社会人講師の問題でございますが、これは非常に教育的な効果が大きいということで臨教審、また中教審、高校教育改革推進会議の報告等でも積極的な社会人講師の活用ということを言われておるわけでございますが、特に生徒の観点に立ちましても生きた知識を学べる。小学校、中学校、高校それぞれであると思いますが、特に高校段階におきましては具体的な進路教育になっていく、職業教育になっていくというふうに思うわけでございます。
社会に目を開く具体的な方法としましても社会人講師の方が教壇に立つということは非常に意義があると思いますし、教員にとりましても視野が拡大するし教育技術もある意味では新しい観点で学べ、向上に資するんじゃないかなと思います。また、社会人の講師その方にとりましても新しい生きがいを見出すといいますか、そういうふうな効果もあるんじゃないかなと。特に、定年退職された方で非常に生活経験、社会経験豊かな方が語りべとして教壇に立たれますと、子供と接することによって新しい生きがいを見出せるというそんな効果もあると思いますし、学校にとりましても、地域に開かれた学校という意味でも非常に大きな意義があるんじゃないかなと思います。
社会人講師の積極的な活用、教員免許法でも新たに数年前に、教員免許がなくてもそういう社会人の方が教壇に立てるという道が開かれたわけでございまして、非常に大きな教育効果があるというふうに認識しておるんですが、実際現場ではどれぐらいの社会人の方が講師として教壇に立っておられるのか。特に、具体的には教員免許の観点、三条二項の数でしかわからないかもわかりませんけれども、教えていただきたいと思います。
○政府委員(井上孝美君) お答え申し上げます。
学校教育の多様化や活性化を図る上で、広く一般社会から教員にふさわしい方を積極的に教育界に迎え入れるということは、先生がおっしゃるとおり、重要なことであると考えております。
このことから、昭和六十二年の教育職員免許法改正におきまして、すぐれた知識や技術などを有する人材を学校教育で活用することができるよう、免許を有しない者でありましても非常勤講師として採用することができる特別非常勤講師制度を設けたところでございます。
この制度によりまして、平成三年度には全国で千百六十二件の特別非常勤講師の許可が行われておりまして、さまざまな分野ですぐれた知識や技術等を有する社会人が中学校、高等学校等において教科の領域の一部やクラブ活動の指導に当たっているところでございます。
○山下栄一君 千百六十二件、これは小中高それぞれ合わせてですね。これはちょっと偏りがあるのかなと思うんですけれども、長野県とか神奈川県、岡山県等でそういう例を新聞報道等によってお聞きしているわけでございます。
確かに、例えば高校のレベルでしたら社会人の方が講師として教壇に立っておる学校というのは進学率が非常に低くなってしまう、そういうふうな方が講師になっておるんだったら進学に不利であるというふうなとらえ方もありまして、なかなか高校段階においては普及しないというふうなことも聞いておるわけでございますけれども、私はそれは大変大きな誤ったとらえ方であるなというふうに思います。
特に、高校生が将来どう生きていくかというふうに考えました場合に、社会人として活躍されている方が、銀行マンであれさまざまな専門的な技能を持った方であれ、そういう方に接するだけでも非常に具体的な生きた進路指導になっていく、職業教育になっていくという意味で、これはどんどん積極的に拡大する方向で、余りふえ過ぎても問題でございますけれども、推進を図るべきではないかなというふうに考えておるわけでございます。
そういう意味でも、国からの人件費面の補助といいますか、これはやっぱり考慮すべきであるというふうに思うわけでございます。教育的な効果から考えましたら、社会人の方の講師採用ということは非常に大きな意義があるという観点から、また国として推進する意味からも、先ほど申されました、特に義務教育段階の非常勤講師を定数の枠の中に入れて国庫補助の対象にしていくという、これはやはり具体的な課題ではないかなと。
これは大蔵省もあることですから大変でしょうけれども、文部省としては積極的に働きかけをお願いしたい、このように思うんですが。
○政府委員(井上孝美君) お答え申し上げます。
特別非常勤講師制度で採用されております教員については、特に高等学校において積極的な活用が行われまして、そのうち千百二十七件、かなりの部分が高等学校において社会人が特別非常勤講師として各学校において英会話とかあるいは外国事情とかあるいは工業関係、商業関係あるいは美術工芸関係と、いろいろな分野で実際に生徒の教育活動に携っていただいているところでございます。そこで、もう一点の、高等学校につきましては標準法の枠内で非常勤講師の採用が法律上認められているところでございますが、義務教育諸学校につきましては、先ほど申し上げましたように、一応非常勤講師の報酬についての経費負担のあり方等について、現行の義務教育費国庫負担制度との関係等についてさらに検討を要する問題がございますので、今後引き続き検討させていただきたいと考えております。
○山下栄一君 ぜひともよろしくお願い申し上げます。
質問を終わります。