128国会 商工委員会会議録 1993年12月07日
○山下栄一君 公明党の山下でございます。
まず、荒木参考人にお聞きしたいんですけれども、経営指導員制度の役割につきましてちょっとお聞きしたいんです。この制度ができてもう三十年以上たってきているとお聞きしております。特に荒木参考人の場合には、先ほどもちょっと触れられました愛野町の話ですけれども、小規模事業者とか中小企業の方に対する個別指導から地域振興また町おこしの積極提案者としての役割というふうな形が期待されてきておるということでございます。
特にこういう観点から申しますと、行政との連携とか、また地域の諸団体、観光団体とかその他の諸団体との連携とか、そういうことが非常に重要な仕事になってくるのではないかなというふうに思うわけでございます。そういう観点から愛野町の例でも結構ですし、またほかの地域の例でも結構ですけれども、非常に成功された例、またどういう観点でその町おこしの提案というのは問題点があるのか等、お話ししていただければなというふうに思います。
それからもう一点、経営指導員の研修生のことがちょっと表に載っていたのですけれどもちょっとわかりませんので、これから経営指導員の役割というのは非常に重要になってくると思いますし、今も大変重要な役割を果たされていると思うのですけれども、この研修生の制度につきまして選抜方法とか待遇とかその辺のことをお聞きしたいなと思っております。
それから、小泉参考人にちょっとお聞きしたいのですけれども、十一月に中小企業のリストラ支援法、新分野進出等の支援の法律が成立したわけでございますが、足立区、東京都の場合で具体的な経営指導員の立場で計画づくりにかかわられた例とかその辺の具体例ございましたら教えていただきたいな、このように思います。
よろしくお願いします。
○参考人(荒木明君) まず最初に、地域振興の提案者であるべきだとおっしゃったとおり、事実経営指導員の役割は個別指導から一つのプランナーだという考え方を私は持っています。
よく経営指導員等の講習会で話をするのですけれども、俗な言い方で、進んでするのが上の人だ、まねしてするのが中の人だ、言われてするのが下の人だ、しかし言われてもせぬのはくずの人だという言い方を私はよくするのです。それは経営指導員といういわゆる身分制度からしますと本当におかしな立場になります。しかし、そういう知恵なりを出す場がなければ経営指導員なんかやっておられないと思うのです。ということは、それを聞いてくれる人がいるためにやりがいというものが生まれてまいります。
今成功例を言ってくれということでしたので、二十年間私は住みやすい町にしようという提案を繰り返してきました。そして、ようやく町長も言うことを聞いて、年寄りも歩ける、子供の手を引いて歩ける、しかも先ほど申し上げたとおり学生も本を読みながらでも交通事故のない散歩コース、それが人とのつながりをつくるであろうということで、二十年前から提案してようやく今実現しつつあります。国庫補助を得て、横の方には花畑があるような楽しい雰囲気で今つくり上げております。だから、これも町にお願いした連係プレーの一つだと思います。
次に、その町のポイント、ポイントに私は石像を、愛の像という像をつくってまいりました。それも私が提案するときは、うちの商工会自体で一人の賛成者もいませんでした。ということは、寄附が必ずつくのですね。だから、補助金を町にももらい県にもお願いしたけれども、自分たちの自己負担を出したくないために何回提案しても返事をしませんので、私は強引にこういうこと一つやり切らぬで町おこしができるかというふうなたんかを切りましてスタートを切ったわけです。
しかし、幸いにして、一体をつくりますと、もう自分たちがつくったという今度は案外流れに乗ってくれる人が出まして、四体目を今つくっています。中国から仕入れて、中国のロシンキョウという彫刻家ですけれども、国会議事堂の彫刻をなさっている人につくっていただきました。それが結構安い値段で入ってまいりました。それもつくってみて初めて地元の人もああ何とか町が変わったなと言ってくれます。しかし、それをつくるまでは結局二十年なり十年の提言が必要だったということを申し上げたいと思います。
それから、研修生の問題ですけれども、経営指導員になるためには二年間の経験が必要ということになります。商工業者に接する場がないと経営指導員になることができません。だから、大学を出た人たちが研修生という形で二年間県連なり各商工会なりで勉強をいたします。商工業者と接する機会をつくって初めて経営指導員の資格を得る、これは将来経営指導員になるためのルートである、一〇〇%じゃありませんけれども、現在そういう制度がしかれております。
○参考人(小泉利明君) お答えをさせていただきます。
十一月に成立いたしましたリストラ支援法を具体的に活用した例をというお話だったと思いますが、残念なことに私どもまだ具体的な例を足立支部でも持っておりませんし、東京商工会議所の中でこういう例があったよということはまだ聞いておりません。リストラというのは一朝一夕でできるものではございませんものですから、これから取り組みをしていくところになろうかと思っております。お許しをいただきたいと思います。
○山下栄一君 せっかくできた法律ですので、そのための何か推進の取り組みみたいなもの、商工会議所として啓蒙活動等はどういう形でされておるんですか。
○参考人(小泉利明君) 会議所としては指導員に対する研修を行っているのが現状でございまして、さらにそれを各支部におります指導員が現場の中でそういう問題を扱っていく段階にあろうかと思っております。