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国会質問

129国会 災害対策特別委員会会議録 1994年06月21日


○山下栄一君 まず最初に、国の防災基本計画につきましてお伺いしたいと思います。
 大臣にお伺いしたいと思うわけでございますけれども、防災基本計画というのが昨年秋ぐらいから国土庁の方で見直し作業が始まっておるというふうに聞いておるわけでございます。前回の基本計画の作成からもう二十年以上たっておるということで、非常に意外な感じを受けるわけでございます。国土庁発足二十周年というふうにお聞きしておりますが、国土庁にとりましてもこの見直し作業、大変重要な事業の一つではないかと思うんでございますが、この防災基本計画見直し作業への取り組みにつきまして大臣のお考え、御所見をお伺いしたいと思います。


○国務大臣(左藤恵君) 先ほど来いろいろな御指摘もありましたが、特に一般的な災害ということから考えますと、近年は都市化が進んでくる、それから情報化、高齢化社会、また国際化が進むというようなことで、社会現象が非常に大きく変わっておりますので、災害もそれに対応、変化してくるんじゃないかということが確かにあるわけであります。それに対応するための防災基本計画というものをもう一回見直して検討する必要があるんじゃないかということで、既に我々としては、社会経済情勢の変化とか、また昨年、大変大規模な災害があったというふうなこともございますので、その改定をしなければならないということで内部の検討を始めたところでございます。
 きょう閣議に御報告を申し上げました防災白書、これにもそういったことで、そういうはっきりした書き方はしておらない、現在検討を始めたところでございますが、これからとっていくべき対策というふうな中にそういった意味のことを記述してございます。我々そういった考え方で進めさせていただきたい、こう思っております。


○山下栄一君 今も少し大臣触れられたわけでございますけれども、この見直しに当たっての観点、それから作業スケジュールにつきましてお伺いしたいと思います。


○政府委員(村瀬興一君) 現在までのところ、人口、諸機能の集中に伴う都市型災害への対応、それから先ほど御議論がございました観測予測技術及び情報通信技術の進歩への対応、それから企業防災、防災ボランティアの活用、それから高齢者、在日外国人等の災害弱者の増加に対応した防災体制の確立、大規模災害後の地域復興対策等の、近年の社会経済情勢の変化に対応いたしました課題について計画の見直しに反映させるべく検討を開始しているところでございます。
 スケジュールにつきましては、本年度中に有識者の意見を承った上で改定のポイントを整理し、来年度には私どもで原案を整理し、関係省庁とも協議の上、中央防災会議で決定をいたしたいというふうに考えておるところでございます。


○山下栄一君 来年度中に完成と、こういうことでございますね。
 その作業に当たりましての取り組みの体制なんですけれども、これは防災基本計画でございますので国家にとりましても、特に日本の場合、いろんな種類の災害が起こる可能性を秘めたそういう国であるわけでございます。体制としましては、国土庁庁内の内部作業という観点がぬぐえないのではないかと思いますので、さらにもう少し強化して、大臣諮問の審議会などを設置しまして本格的な検討を行うべきではないか、こういうふうに思うわけでございますけれども、この点いかがでしょうか。


○政府委員(村瀬興一君) おっしゃるように、防災基本計画の見直しに当たりましては有識者の意見を踏まえて行う必要があるというふうに考えております。その場合に、中央防災会議に専門委員会を設けまして検討しているという例が従来もございます。今回につきましても、そういった格好で中央防災会議に専門委員会を設置いたしまして議論をしていただこうというふうに考えておるところでございます。


○山下栄一君 この見直し作業のサイクルなんですけれども、前回がこれ二十年以上前ということで、こういうことでいいのかなというふうに思うわけでございます。定期的な見直しということを具体的に考えていくべきではないかと思いますが、この点いかがでしょうか。


○政府委員(村瀬興一君) おっしゃるように、社会経済情勢の変化に伴って適切な時期に改定する必要があるというふうに考えております。おっしゃるように今回ちょっと間があいておりますけれども、今回改定いたしました後も、適切な社会経済情勢の変化を判断いたしまして検討してまいりたいというふうに考えております。


○山下栄一君 二十年以上ほっておいたということであるわけでございますけれども、国全体の防災基本計画がやはり各地方の防災計画作成に当たっても大きな影響を与えると思いますし、また、この国の姿勢そのものが地方の計画に対する取り組みに影響を与えると思います。各地方レベルにおきましても、災害が比較的頻度の高いところとそうでないところといろいろあるでしょうけれども、やはり各地方の防災計画そのものも見直しをされないままにほっておかれておるということも聞いております。そういう意味で、定期的な見直しということも基本的な国土庁のお取り組みとしてぜひお考え願いたいと思うわけでございます。
 最後に、日本の防災技術、日本は防災先進国と言われておりますけれども、非常に高いものがあるわけでございまして、防災の観点からの国際協力が大事でございます。つい最近も我が国で国際防災の十年世界会議というものが開催されたのでございますが、国土庁もその中心となって取り組まれたと思うのでございます。ちょうど今国際防災の十年の折り返し地点でございます。十年たった後どうなるのかということが心配になりまして、十年経過後も引き続いてやはり防災面の国際協力を考えていくべきである、このように思うわけでございます。
 そのためにも今、国際防災の十年の推進室ですか、庁内にあると思うわけでございますが、臨時の体制というんじゃなくて、防災に関する国際協力の常設の組織を設置してはどうか。ここで積極的な取り組みを行いまして、日本の国際貢献の面でも防災の観点から技術を発揮していくべきである、リーダーシップをとっていくべきである、このように考えるわけでございますけれども、この常設の組織という考え方につきまして、ここは特に大臣の御所見をお伺いしたいと思うわけでございます。


○国務大臣(左藤恵君) 今お話しのように、ちょうどことし横浜でこの会議をいたしまして、そして十年の世界会議というふうな意味におきまして、それの主要提案国として、我が国は防災分野の先進国としても今まで国連の活動に積極的に支援をしてまいりました。
 これからあと半分の五年、十年の後半といいますか、これにつきましても世界会議の開催国としても、会議の成果を踏まえてさらに貢献していかなければならないという決意でおるわけであります。
 今御指摘のように、常設の組織を設置するのがいいのかどうかということについてはなお検討させていただきたいと思いますが、いずれにいたしましても国際防災協力の重要性というものから見て、これを実現する一つの方法としてどの方法がいいか検討させていただきたい、このように考えております。


○山下栄一君 どうか積極的な取り組みをぜひお考え、またお願いを申し上げたい、このように思います。
 以上です。

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