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国会質問

132国会 選挙制度に関する特別委員会会議録 1995年02月15日


○山下栄一君 法案に関する質問をまず若干させていただきたいと思います。
 今回のこの法案の改正は三年に一回ということで、要するに国政選挙に係る費用の基準額を実情に即した形で改正を行う。それで地元の経費の負担の適正を期していく、そういうことが趣旨なわけでございますけれども、地域、地元に全部選挙事務を任せるわけでございますので、地元の声をしっかりと聞き、また反映させる必要がある、このように思うわけでございます。
 今回の改正に当たりまして、実情に即した改正、そして適正を確保するという観点から、どういう形で地元の声を聞かれたのか、またそういうことを実際にやられたのかということをお聞きしたいというふうに思います。


○政府委員(谷合靖夫君) お答えをいたします。
 今回の改正に当たりましては、都道府県選挙管理委員会の連合会あるいは全国市区選挙管理委員会連合会あるいは全国町村会等の関係団体から要望のあった事項については十分検討を行った上で改正に努めておるというところでございます。
 その要望を大別をいたしますと、一つは、やはり公務員の給与の改定に伴う超過勤務手当単価の引き上げであるとか、あるいは投票管理者等の費用弁償額の引き上げ、それからもう一つは、物価の変動等に伴う印刷費であるとか資材費等の引き上げ、さらに三番目といたしましては、積算内容についてさらに充実を図るというようなことに整理されるものと思っております。
 これらについて、逐一私ども検討を加えたわけでございますが、今回御審議をいただいております改正案においては、まずその単価の改定につきましては三年間の人件費、物件費のアップを考慮して、それぞれ実情に即するように基準額のアップを図っておるところでございます。
 また、積算内容の充実という点につきましては、特に要望の強かった、町村の超過勤務手当等についての対象となる投・開票所での事務従事者の増員というものを図っておりますし、また、ポスター掲示場については、その経費は大きさに応じて支払うということになっておりますが、その大きさを区分するいわば基準といいますか、そうしたものを今までは候補者数でやっておったわけでございます。ただ、これはやはり実際の区画数でやっていただきたいという要望がありましたので、今回の改正についてはそうしたものも織り込んでおるわけでございまして、地方からの要望等も十分反映をいたしました内容になっているのではないかというふうに考えております。


○山下栄一君 それに関連しまして、主な改正点の中に、市、区と町村との、今まで基準額また事務従事者の人数の格差があったのを、格差を大分是正した、差がないように近づけたということでございます。だけれども、相変わらずこれ差があるわけでございまして、いまだに差を残したということですね、市、区と町村。この理由をちょっとお願いしたいと思います。


○政府委員(谷合靖夫君) お答えを申し上げます。
 投・開票所事務従事者の配置人員の市、区と町村の差でございますが、これは従来から市、区につきましては同じ有権者数の投票所でありましてもやはり町村に比べて選挙人の異動が多くて、例えば名簿の点検等に人員を要するというふうに考えられるのではないかというような観点から、そうした人員配置について差を設けておったという経緯があることは事実でございます。
 ただ、自治体のお話をいろいろ伺ったり、あるいは要望等を伺うところ、現実的には市、区と町村とそうした人員配置についてそれほど差がなくなってきておるのではないかというようなことも私どもの方に聞かしていただいておるわけでございますので、今回は、そういう経緯はございますが、やはり町村の投・開票所の事務従事者について市、区との差の半分をさらに増員するという形において解消に努めたわけでございますが、その結果、町村の投・開票所経費はいずれも四〇%を超えるというような大きな伸びになっております。
 しかも、前回の改定におきましては、市、区と町村との間の超過勤務手当についても差があったわけでございますが、これは前回の改正で統一をしておるというようなこともございまして、そうした意味での町村と市、区との格差というものについてはかなり解消できてきておるのではないかというふうに考えておりますが、今後ともそれぞれの実態に即した基準額となるように努力をしてまいりたいというふうに考えております。


○山下栄一君 実情に即して差ができるだけなくなるように努力されたということです。私はこれはもう全く差をつける必要はないのではないかな、このように思います。特に投票所の人数で、大体人口これこれ以下はこれだけの人数が必要であるというその人数について、市の場合と町村の場合に差を設けているわけでございますので、これは特に町といいましても人口急増地域もございますし、人口の異動も激しいという同じ事情もあるわけでございますから、これは今回は無理といたしましても、格差を設ける必要は私はないと思いますので、またその辺の見直しをしっかりやっていただきたい、このように要望しておきたいと思います。
 それで、残された時間でございますけれども、今回の震災に関しての自治省の取り組みについてお伺いしたい、このように思っております。
 私も阪神地域に居住しておりまして、兵庫県じゃないんですけれども、大阪であるわけでございますが、これは既に指摘もされているんですけれども、実は大阪も全壊家屋、半壊家屋を合わせますと、もう一万三千を超えるというそのような状況がございます。もちろん災害救助法も五市に適用されておるわけでございますが、大阪がそれほど大変な状況になっておるのかという、今も避難所生活をされている方は二千名を超えるという状況でございまして、その住宅確保もままならないという実情もございます。そういうこともございますので、自治省のお取り組みにつきましてちょっとお伺いしたい、こう思うわけでございます。
 特に兵庫県、神戸市、西宮市、宝塚市を中心といたしまして、近隣の自治体から、また全国の自治体から都道府県の職員また市町村の職員の方が多数行かれておるということで、ごく最近におきましても、全国から四千人近い方でしたか、具体的な数字はちょっと今手元にございませんが、いらっしゃっておるということでございます。震災が起きた直後は、どれだけどこから来てもらおうかというふうなことも、そういう基本的取り組みもなければ余裕もないということで、ともかく近いところから、また日ごろ人的なおつき合いのところから知事さんが市長さんがお願いされて行っておったという状況でございますが、そういう形で今も短期の応急的な応援という形が行われておるということでございます。行かれている応援の職員の方もテントで、あるいは役所の廊下で休まれながら土木、建築その他医療関係で仕事をされておるわけでございます。
 現在、派遣元、派遣先のどれだけの人数がどの分野に必要で、それはどこが受けて、それはどういう形で都道府県に配分するか、そういうことはどうなっておるのかということをお聞きしたいと思うわけでございます。


○国務大臣(野中広務君) 自治省、消防庁といたしましても、地震発生当初から直ちに消火救助活動のための消防職員の応援要請を緊急に行いますとともに、地震発生翌日の一月十八日、全国総務部長会議を開催いたしました。また翌日、十九日には全国消防防災主管課長会議を開催いたしまして協力を要請いたしました。さらに一月二十五日には、大阪市におきまして近畿、中国、四国関係の知事さん及び政令指定都市の市長さんの緊急の会合を私からお願いいたしました。知事、市長さんから特に職員の応援派遣につきまして幅広くお願いを申し上げたところでございます。
 そうした中から中部地域からも御協力をいただくことになり、その輪は全国に広がりまして、大変多くの全国の自治体関係職員の皆さんが被災者の収容、医療、環境衛生、建築、水道等幅広い分野で活躍をいただいて、御支援をいただき、心から感謝をしておるわけでございます。
 大変劣悪な条件で委員が今おっしゃいましたような勤務についていただいておるわけでございますけれども、現在におきましては、地震発生の翌日から県庁の広場におきまして、また県庁の中にも部屋を借りまして消防庁の災害対策本部を置きますとともに、消防庁次長を消防だけでなく自治省の代表として送りました。そのもとに消防庁の職員が常駐いたしまして、各都道府県の協力の連絡窓口として今も勤務をいたしておるところでございます。さらに、被災地の要望を踏まえながら、それぞれ必要な要員の確保を都道府県あるいは関係市にお願いをしておるところでございます。
 これからも引き続き、被災地のニーズを的確にとらまえながら、各関係地方公共団体の協力のもとに人的支援をしてまいりたいと考えておるわけでございます。
 気象庁の地震名は、初めいわゆる兵庫県南部地震ということで震源地を中心として決められておったわけでございますけれども、委員から今御指摘ございましたように、大阪も大変な被害を受けておるわけでございますので、昨日の閣議におきまして「阪神・淡路大震災」と呼称を変えたわけでございまして、大阪、兵庫両面にわたりましての支援をこれからもやってまいりたいと考えておるところでございます。


○山下栄一君 短期の応急的な人的支援につきましては、先ほどちょっと申しましたように、当座はともかく近隣のところからどんどんボランティア精神そのもので応援しようということで行かれておったわけでございます。だけど、これももうそろそろ一カ月になろうとしているということで、今消防庁の方でコントロールしながら各自治体に応援を、配分のお願いもしておるというお話を承ったわけでございますけれども、余り特定のところだけがむちゃくちゃ負担しているということでもまずいのではないかと思います。やはりそういうコントロールも必要であると思うわけでございますが、この派遣されている職員の身分について、またこの財政負担につきましても大変重要な問題になってくると思うわけでございます。
 身分につきましては、いろいろ自治省の方にお聞きしますと、緊急短期の場合は公務出張ということで派遣元の出張ということで兵庫の方に行くと。費用負担についても当面、もちろん出張ですから当然派遣元が負担するということになっているわけでございますけれども、もうすぐ四月でございますし、四月から新しい人事体制にもなります。また、各地方公共団体におきましても予算の議会が始まるわけでございまして、中長期的な派遣ということも、これ二年とか三年ということで考えていく必要があろう。そのときの身分はどうなっていくのか、また費用負担につきましても国としてどういう応援をされるのかということをお聞きしたいと思います。


○国務大臣(野中広務君) 当面の応援につきましては、今委員から御指摘があったとおりでございます。今後、なお長期にわたりまして本格的な復旧・復興事業を円滑に遂行するためには、各関係地方公共団体に御無理をお願いいたしまして、中長期にわたる派遣の支援がなお必要であると考えておるわけでございます。
 その際には、地方自治法第二百五十二条の十七に規定をいたしております「職員の派遣」、すなわち派遣職員が派遣を受けた地方公共団体の職員の身分をあわせて有する方式によることが適当であろうかと考えて、現在検討を進めておるところでございます。
 自治省といたしましては、兵庫県等の要請を踏まえまして、地方公共団体による人的支援が引き続き円滑に実施されますよう地方公共団体間の調整に十分意を用いていきますとともに、派遣の方式、派遣職員の身分の取り扱い等の具体的内容について適切に指導をしてまいる考えでございます。
 また、今回の復興には上下水道、住宅、道路、都市計画、港湾等、多岐にわたる分野でそれぞれ多くの人的支援が必要でございますので、御指摘のように他の地方公共団体の協力を欠くことができないのでございます。こうした中長期の人的支援につきましては、派遣する職員の身分の取り扱い、勤務の態様、財政負担等についてあらかじめ関係団体間で十分に協議を行った上で実施するべきであると考えております。いずれにいたしましても、関係地方公共団体の財政運営に支障が生ずることのないように自治省といたしましては十二分に配慮を加えてまいりたいと存じます。
 なお、地方自治法上の派遣による場合には、当該職員の給与は原則として派遣を受けた団体が負担をすることが適当であると考えて、私どもそのように承知をして、その上に立って財政措置を講じてまいりたいと考えております。


○山下栄一君 今大臣に御答弁いただきましたように、中長期的の場合は、一年とか二年とか三年の場合は公務出張から地方自治法二百五十二条の派遣という形になる。派遣先が、要するに兵庫県の方が負担する、そういう形になるということでございますけれども、派遣元の方は大阪府を初めといたしましてどれぐらいの数になるのか。
 二月の中旬でございますので、これから時間の余裕が余りないわけでございますけれども、多くの方が派遣されると地元の日常業務に支障を来すことが考えられるわけでございまして、その手当てをしなきゃならない、補充をしなきゃならないということです。これはもちろんいろいろ各派遣する側でどんなふうな形で穴埋めしていくかといいますか、手薄なところを強化していくかということを考えなきゃいかぬわけですけれども、この辺のことについては自治省は御相談に乗られていると思うんですけれども、どんな形が考えられているんでしょうか。


○国務大臣(野中広務君) お説のように、中長期に及んでまいりますと、当面、統一地方選挙等もあるわけでございます。引き続いて参議院選挙等もあるわけでございます。特にまた、新年度の事務が始まっていくという状況でございます。それぞれ所管の専門職が派遣をされるわけでございますので、派遣をする当該地方公共団体については多くの困難を求めることになるわけでございます。私ども全国知事会あるいは市長会、町村会等と十分話し合いを進めながら関係自治体との連携をとり、さらに財政措置を特別交付税を含めて十分な配慮を加えながら、それぞれの地方公共団体が、困難でございますけれども、このいわゆる阪神・淡路震災の復興のために大きな理解と協力をいただくために一層努力をし、御理解をいただき、協力をいただいてまいりたいと考えておるところでございます。


○山下栄一君 今回の震災に伴います各派遣元、派遣先の自治体のそれぞれの財政負担については国が積極的に応援していく、支援していくということでございますけれども、地元の自治体の方では、応援してくれるということらしい、だけれども、これが明確な形で、例えば文書とかいうそういう形で、応援してあげますわということだけじゃなくて、具体的な明確な形で文書等で地元の負担はないぞ、任しておきなさい、国が応援するからというそういう形では何かされていないようにお聞きしておるわけでございますが、この点についてはどうでしょうか。


○国務大臣(野中広務君) 当初は、それぞれ神戸市を初めとする被災地方公共団体では、全国からの受け入れについて、どこでどのように手伝ってもらうかという戸惑いもあったようでございます。けれども、現在は、先ほど申し上げましたように、自治省あるいは消防庁といたしましても現地に対策本部あるいは調整本部を設けまして、県及び市、町との連携を密にしながらそれぞれの自治体のニーズに応じて派遣を要請しておるところでございます。
 それぞれの被災自治体におきましても一定の落ちつきを持ってまいりまして、そして整然と受け入れられるような状況が出てまいりましたので、今後は委員が懸念をされるような状況は十分解消をされていくと考えておるわけでございます。


○山下栄一君 ということは、大臣、今回の震災に伴う新たな地元自治体の負担につきましては、これは国がとにかく地元に負担させないということで理解してよろしいのでしょうか。


○国務大臣(野中広務君) それぞれの自治体の財政負担を求めないという上で、自治省として財政措置をしてまいりたいと考えておるところでございます。
 なお、今回のような予期しない大震災でございますので、それぞれの自治体の職員が現地に入って、そして被災地の実情をつぶさに学び、そういう中からそれを持ち帰って地域防災計画の中にもそれぞれの自治体で生かしていくという大きな意義もあると私ども考えておりますので、自治体の協力をそういう意味でも求めてまいりたいと考えておる次第でございます。


○山下栄一君 今大臣の方から地元負担をさせないということをお聞きいたしまして、本当に心強く思いました。いろいろ派遣することによりまして、これからは中長期的なことでございますが、地元の方も新たな手当てが手薄になった部分に必要であるというようなことで、これ大丈夫かなという非常に不安がありながら、今お聞きしましたもので、本当に大臣のお言葉を心強く思いました。ありがとうございました。
 先日の衆議院ですか、地方行政委員会の所信表明でも、とにかく地方公共団体の応援については全面的にバックアップすると。ただ、費用負担について配慮してまいりたいと考えておりますというふうなことをおっしゃっておりましたので、ちょっとあいまいだなと思っておりましたので、この点をきようははっきりさせたいということで質問させていただきました。本当にきょうはありがとうございました。
 以上でございます。

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