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国会質問

132国会 予算委員会会議録 1995年03月13日


○山下栄一君 平成会の山下でございます。
 主に震災関連、それからちょっと震災に隠れておりますけれども、いじめの問題、大変重要な社会全体が抱える問題であると思いまして、質問させていただきたいと思います。
 その前に、先ほど大蔵大臣の方から今回の大蔵官僚の処分につきまして御報告があったわけでございますが、これに関連しまして少し質問させていただきたいと思うわけでございます。
 先ほどの御報告によりますと、中島主計局次長及び田谷東京税関長がそれぞれ訓告処分、その他、大臣もみずから最高責任者として何らかの形でそのけじめの気持ちを明らかにしたい、こういうことで、みずから進んで一カ月俸給月額の二○%を国に返す、こういうようなことをしましたという御報告があったわけでございます。
 この中島次長、田谷税関長にそれぞれ訓告処分、こういうふうなことがあったわけでございますけれども、それも含めまして、さまざまな調査をされこの結論になったと思うわけでございます。きょうのこの報告では、どういう事実があったのでこのような処分をいたしましたというその辺のことが抜け落ちておるわけでございます。何かいろいろと批判を受け、マスコミにもたたかれ、そして先日の国会で取り上げられたので、やむを得ずこういう処分をしたのだというふうにもとられるわけでございまして、どういう事実があってこのような処分に至ったのかということを明確にお答え願いたいと思います。


○国務大臣(武村正義君) 先ほどは、おっしゃるとおり、けさの処分に対する考え方ももちろん申し述べたつもりでございますが、どちらかといえば結果についてかいつまんで御報告を申し上げました。大変、不規則発言等で厳しい御批判を承ったわけでありますが、しかし事情をつぶさに私の聴取した結果の報告を抜いておりますためにそういう結果になった面もあろうかと思っております。
 今回の処分は、率直に言って、この二人に関しては私みずからがこの週末に本人に会って状況を聞きました。世間で報道されていることはもちろん、私自身がうわさで聞いているようなことも全部投げかけて本人に確認をしたわけであります。そして、本人が事実ですと認めたことを基本にして今回の処置をとっているわけであります。
 我々は司法当局ではありません。そういう意味で、私どもがヒアリングしたことがすべてであるかどうか、そのことは一〇〇%自信を持って申し上げることではありませんが、一応本人からの事情聴取ということで、私自身あるいはその他の職員も週刊誌等で名前が上がったような職員を中心にして、それなりに事務方も全庁的な調査をしてくれたわけであります。したがって、今現在、本人の事実の確認があったことを前提にして最大限反省をして処置をとったというふうに御理解をいただきたいと思います。
 同時に、庁内に直ちに規律委員会の設置を指示いたしました。調査がまだ不十分という意味ももちろん含まれております。さらに大蔵省みずからこの事態についてもより積極的に調査をすべきである、そしてあわせて今後こういう事態が二度と起こらない体制をつくり、この反省に立ったやはり規律保持のより積極的な考え方をまとめて庁内で実施をすべきであるという意味で、規律保持委員会の設置を指示いたしました。
 さて、二人の事実関係でありますが、一時間以上にわたってそれぞれヒアリングをしましたので全部ここで一言一句報告を申し上げるわけにはまいりませんが、かいつまんで申し上げると、両方とも数年前、中島次長は当時の大蔵委員長の誘いで、僕の勉強会をするからぜひ来てくれ、君は幹事役で若いスタッフを数人大蔵省から連れてきてくれと、こういう要請があってそれにこたえたようであります。行ってみるとそこに、委員長の横に高橋前理事長が座っていたと。当然そこで名刺交換をしたんだろうと思うのですが、そういうかかわりが、省内全体としてもこの中島次長とのかかわりが一番最初のような感じがいたします。
 田谷氏はちょっとそれよりおくれているような感じがしますが、そういう状況から始まっております。数回、六、七回という表現でございましたが、高橋氏の同席する会合に出ました、もちろん単独一対一ではありませんと。各省庁の役所であったり財界人であったり等々いろいろあったようですが、そういう場に出て、結果的には高橋氏と同席したということを認めております。これは共通して二人とも認めております。
 ゴルフはどうだということも聞きまして、中島氏は二回、田谷氏は一回、全部数年前でありますが、高橋氏と二人という意味じゃありません。政治家に誘われたとかいろいろ言っていましたけれども、複数で高橋氏も一緒にゴルフをしたことがありますということでありました。共通して言えることはそういう状況であります。
 片方、もう少し詳しく言いますと、窪田氏というのが存在しておりまして、これは高橋氏と結果的には大変親しい間柄の人物のようでありますが、どう親しいかよくわかりません。IBMの中堅幹部の人であります。この人がむしろふだんは勉強会にしましてもゴルフにしましてもつき合いの対象になっていたようであります。
 IBMの幹部だからという安心感もあったと反省をいたしておりますが、高橋氏は本当に何回かに一回しか顔を出さないと。出しても余り酒も飲まないし歌も歌わないし、むしろ何か外交とか経済の話ばかりしている人のような印象だったようでして、そういう関係で、実質この高橋氏と窪田氏の関係がどういうことであるのか、金はどうなっていたか、そこは定かじゃありません。しかし、今報道されておりますように、両者は大変親しいということであります。この点にもしかし、高橋氏との関係を自覚しなかったにしても不用意さがつき合いの面であると、やや度が過ぎているという感じがいたします。
 そして、金品をもらったり、少なくともどのポストにおりましても役人、役員としてものを依頼されたりこちらが頼んだりしたことは一度もありませんと、そういう意味では、今回の共同銀行スキームもそうでありますが、大蔵省の仕事に影響を与えるようなことは絶対にしておりません、全く私的なつき合いでありましたということであります。
 そこで、田谷氏については、香港行きの問題でありますが、本人の話を集約いたしますと、五年半ぐらい前になるんですかの夏、夏休みに一遍一緒に香港へ行かないかという誘いを窪田氏から受けたと。それで、これは日時もわかっていますが、八月の土、日、月。月は休暇届を出して二泊三日で香港へこの五人で参りましたと。そして、高橋氏が証人喚問で認めておりますように、往路、行きは高橋氏の自家用飛行機というんでしょうか、に同乗をして行きましたと。ほかのグループも乗っていたように思いますが、我々としてはこの五人でしたと。もちろん高橋氏本人も乗っていたと。しかし、香港でおりてからは基本的にはこの五人で行動をして、帰りは商用機で帰ってまいりました、主に買い物と観光、一般的な観光でありましたと。
 この五人の中には公務員は、あと全部民間人で、彼以外はいないようですが、割り勘ということで幾らだと言うと二十万円と言うので、二十万円はきちっと支払いを済ませておりますと、当時。まあ香港、片道が自家用機ということになったけれども、往復と向こうの宿泊、飲食の経費二十万というのは。言われたまま払ったわけですから、これが多いか少ないか、それは十分チェックをしておりませんでした、ましてや高橋氏は証人喚問でお金はもらってないと言っておりますから、そういう意味じゃ結果として便宜供与を受けたことになります、その点は二十万円の根拠といいますか内訳を当時きちっとチェックしなかったのは甘かったし、これは今思うと反省点でありますと、こういう本人の話でありました。
 本人の話を私はすべてそのままどうこう、本人の話だけを肯定して本人の立場で弁解しながら申し上げているつもりはありませんが、でも結局、司法当局でない立場で真剣にいろんな質問も投げかけながら聞いたわけでありますが、本人が認めた事実を今こうしてそのまま本人の表現どおり申し上げているわけであります。
 そういう意味で、もとへ戻りますが、そういうヒヤリングを私みずからもしたということも含めて、本人が認めた事実を基本にして最終判断をせざるを得ません。この時点で明らかになった事実を基本にしてけさの処置をしたものであります。
 国家公務員法上、いわゆる法律に触れる場合、職権乱用とか業務上横領とか、あるいは非行という言葉もありますが、人に暴力を使うとか、そういう明らかな行為がある場合には懲戒の対象になります。私どもこの国会でも節度を超えているかどうかという言い方をしましたのは、法に触れていれば、刑法であれば司法当局の処置が決まりますし、刑法でなくても国家公務員法上の法違反はきちっと懲戒処分の対象になるわけであります。また、そういうものを前提にして初めて懲戒処分は成り立つというふうに認識せざるを得ません。
 節度を超えるという言葉はややあいまいさを含んでおりますが、社会的通念あるいは国民の健全な常識を超えているかどうかという意味で、この香港行きは、いかに経費を払った払わないにしろ、世間に誤解を招くという意味では節度を超えている行為ではないのかと。あるいは一民間人と何かの関係で一度ぐらい食事をする機会があったとしても、数回にわたってつき合うことも、やはりもう少し厳しく警戒心といいますか、相手にその当時は疑問を持たないにしても、やはり警戒心を持つべきではなかったか。そういう等々の当然反省は必要であります。そういう意味で、総合的にはやはり節度を超えていると私は判断をして今回の処置をとらせていただいた次第であります。
 甘い甘くないの議論は当然あると思いますが、法的な措置については法的な明確な根拠というものが必要であります。なお、少なくとも申し上げたように、職務外の私的な行為で過去、訓告であれ処分を受けたケースはないというふうに伺っておりまして、その意味では、政府としては初めてこういう措置をとらせていただくことにもなるというふうにも思っているわけであります。
 なお、今回の処置はヒヤリングでわかり得た事実を基本にいたしておりますが、今後、規律委員会も設置をいたしますし、さらにより積極的なこの問題に対する調査も大蔵省みずからもやるように指示をいたしております。そういう意味では、今後新たな事実が明らかになれば、当然それは新たな対応が必要であるという認識に立っている次第でございます。
 もう少し全体が集約されて事が全貌明らかになった後に処分をする方がかえって客観的でいいのではないかという多少迷いもありましたが、しかしこれだけ厳しい批判を受けているときに、少なくともこの事実を前提にしてではあってもそれなりの処置はとるべきだという判断をして、きょうの御報告申し上げたようなことになった次第であります。


○山下栄一君 今の御報告の中で、特に勉強会に六、七回参加したとか、またゴルフ二回とか一回とかそういうものにつき合ったとか、そういうお話もございました。この点については全く全面的に丸抱えの接待であったのかどうか。それから香港における行動につきましても、ちょっと聞き漏らしたかもわかりませんけれども、向こうで二泊三日の中での具体的な前理事長とのやりとりとかつき合いとか、それがどうであったのかということをもう一度明確にお願いしたいと思います。


○国務大臣(武村正義君) 官房長と私の政務秘書官がそばに立ち会って記録もしてくれましたので、官房長からお答えをいたします。


○政府委員(小村武君) 田谷税関長につきましては、香港に参りまして高橋前理事長と同じホテルに泊まったが高橋夫妻とは別行動であったと、夕食を一緒に一度やりましたと、あとは市内見物と買い物をして、帰りは普通の商業便で帰ってきたと、こういうふうに報告を受けた次第でございます。


○山下栄一君 飲食接待の費用、ゴルフの接待の費用。


○政府委員(小村武君) 勉強会に何回か復数の会合等で出席したことがあるということでございます。その中には会費制でやった場合もございますが、そうでない場合もございます。そうでない割合がどれぐらいかというところまでは把握し切れておりません。


○山下栄一君 ゴルフはどうですか、ゴルフの接待内容。


○政府委員(小村武君) 高橋理事長とは平成二年にゴルフを一回したことがあるということでございます。そのほか、先ほど大臣からお話がありましたIBM関係者とのゴルフ等が数回あったということでありますが、このIBM関係者のときには会費制であった場合があるということでございますが、基本的にはその費用については本人は支払っていないものと私どもとしては推測しておりますが、そこのところ一つ一つの確認をしておりません。


○山下栄一君 大臣は直接この週末に御本人を呼ばれて厳しく固いただしたということであろうと思うわけです。国会の証人喚問で問題になりまして、大臣が既に週末に直接自分が聞いて、そして国会でも報告するということで、大臣の個々の、中島さんとか田谷さんとの対応については非常に世間が注目しているわけです。どういうふうな厳正な対応を大臣はされようとしているのかということを非常に世間が注目していると思うわけでございます。
 官房長に具体的なことを答えさせますということでございましたけれども、肝心な部分が全部ぼやかされておるわけでございまして、例えば勉強会の後の食事はどうなっておって、その費用はだれが出したのかとか、ゴルフのときはどうだったのかと。また、同じホテルにということがございましたけれども、そういう場で食事もしたというふうなことでございます。この点の費用はどうなっておるのかというようなことは一番肝心なことですから、大臣が直接、あいまいにできないことであろうと思うわけでございます。
 その点の大臣御本人の直接面接における調査、この辺、私は、今の御報告どおりであるとすれば非常にいいかげんである、このように思うわけでございますが、この辺の内容、確認を大臣はされたのかどうか、費用負担の関係、丸抱えの接待なのかどうかということをもう一度大臣からお答え願いたいと思います。


○国務大臣(武村正義君) 私もこういう立場でありますから、検事さんの取り調べや、何といいますか、供述書のようなものをちゃんと文書でつくって、そういう姿勢でいわゆる事件として司法当局に準ずるような聴取をした、あるいは供述をとったというものではありません。
 今もお答えしましたように、香港のことはそういうことでありますが、両氏に共通するつき合いの度合いは、両名とも数回ないしは六、七回、高橋氏と会食をともにしたことがありましたと。ゴルフは中島氏は二回、高橋氏は一回でありますと。経費のことも当然聞いているわけで、両方とも払ったときもありますと。ということは払わなかったときもありますということであります。
 それで私は、大体結論は集約できると思っています。要するに高橋氏から供応を受けたということをもう認識せざるを得ないということです。回数が二回か三回かということはきちっと確認しておりませんが、私どもはそこまで必要ではない。もうはっきりたとえ一回でも二回でもそういう供応を食事やゴルフで受けたということは、やっぱり節度を超えているかどうかの大きな判断材料になると認識をしたわけであります。
 だから、私も一時間余り聞いたわけでありますから、あと週刊誌等に出ているいろんな記事、そういうのもうわさとかいろいろ何々によればというのが多いんですが、それも全部投げかけました。私自身に入ってきている新聞記者等のいろんな本人にとって不利な情報ももちろん全部本人に投げかけております。そういったものは全部否定をしております。
 以上であります。


○山下栄一君 先月の衆議院予算委員会の集中審議におきまして、この件、この一連のスキャンダルとも言うべき問題につきまして質問があったわけでございます。そのときには、報告は聞いたけれども、少なくとも公務員の節度を超えるような行為をした職員は今のところはいないという報告でありましたという形で終わっているわけでございますが、ただ、もしそのような職員がいたとするならば、節度を超えるような職員がいたとするならば、これは厳しく厳正に対処したい、こういうようなことをおっしゃっておりますし、また参議院の予算委員会総括質疑でも同様のお答えをされておるわけでございます。
 要するにその時点では、先月の時点では、報告は聞いたけれどもそんな事実はなかったと。ということは大蔵省における調査が非常にいいかげんであった、このようにも言えると思うわけでございます。結果的には大臣はごまかされていたというか、そういう形になってしまったということを受けての今回の直接大臣による調査であったと思うわけでございます。
 今までの内部における調査体側についてのいいかげんさといいますか、責任といいますか、これはどのように考えておられますか。


○国務大臣(武村正義君) これまで事務方も本人から事情聴取をしてくれたわけであります。それが私のところへ上がってきていたわけで、今御指摘のような時点では節度を超えるような行為はなかったと思うと私は答えておりました。そういう報告が確かに上がってきていたわけでありますが、考えてみますと、私もこうして二人に会いましたし、これからも規律委員会をつくってさらに調査はしてまいりますが、決して弁解する意味ではありませんが、この限界といいますか、不十分であったことは率直に、今振り返ると香港行きが明らかになっていなかったということだけでも不十分であったことを率直に認めますが、しかし私のヒアリングもそういう立場でのヒアリングでありますから、今後これですべてであったと私、言い切る自信はありません。そういう限界を認識しながらも、精いっぱい本人からただそうという気持ちでやらせてもらっているわけであります。


○山下栄一君 大臣は、省内のお役人については節度ある交際をしておるということを確信しておると何度も繰り返し答弁されておったわけでございますけれども、また具体的なと申しますか、さまざまなうわさがあって、それについての調査が内部でされた、その調査についても報告が上がってこなかったということでございますので、やはり今までの、後から国会でわかってきたということに結果的になるわけです。
 繰り返し繰り返し節度ある交際であると確信するということを述べながらこのような事態になったということについて、明確にやはり大臣としての責任のお言葉と、それから国会への今までの報告が間違いであって申しわけないというその一言をぜひ申し述べるべきではないか、このように思うわけですが、いかがですか。


○国務大臣(武村正義君) 今もお答えいたしましたように、そういう立場での事情聴取でございますから、本人の話、本人が語る言葉にすべて集約の基本を置かざるを得ないことはどうぞ御認識いただきたいと思います。結果として香港行きのような事実を早い時期に掌握できなかったというのは、調査の不十分さという意味で反省をしなければならないと思っております。
 しかし、司法当局のように強権力で調査をする、聴取をするわけではありませんから、今後においてもこれがすべてというふうに断言できるわけではないわけでありまして、その限界だけは十分御理解を賜りたいと思うのであります。


○山下栄一君 今、二つの信用組合の救済問題においての大蔵省の対応について非常に厳しい批判が起こっておるわけでございます。そういう中で、大蔵省への不信感が非常に強くなっておるという状況の中で、今回の不祥事への大蔵省の対応が、厳正に対応するという大臣の御決意が御報告の中からなかなか感じられないわけでございまして、国民の信頼をこの機会に取り戻すぞという、また綱紀粛正への強い意気込みをやはり感じられないと私は思うわけでございます。
 これからも綱紀粛正委員会をつくっていろいろと引き続き調査するということでございますが、これ以上いろんな、今回初めての異例なとんでもないケースであったということを先ほど申されましたけれども、同じようなことがまた発覚しないとも限りませんし、そういうようなことになったときには大変な事態になると思いますし、そういう意味で大臣の強い決意でこの取り組みをやるべきであろうと、このように申し上げまして、次の質問に移りたいと思います。
 震災関連の問題でございますけれども、避難所の問題につきましては、本来、災害救助法が予定しておる避難所というのは、二カ月とか三カ月とか非常に長期にわたる避難生活というのを想定しておらない、このように考えるわけです。未曾有の大災害によりまして避難生活が大変長期にわたっておるわけでございまして、それに伴うさまざまな、特に弱い立場の方々への配慮とか体制、健康チェックが非常に懸念され心配されておるわけでございます。
 そういう意味におきまして、命と健康を守っていくという観点からボランティアにとても任せておけるような状況じゃない、こういうときこそ政治、行政が温かい配慮をしていくということが求められておる、このように思うわけでございます。
 そういう認識でお伺いしたいと思うわけでございますけれども、現在、兵庫県、大阪における避難所、最新の情報で避難所の数、また避難者の数、御報告をお願いします。


○国務大臣(井出正一君) お答えをいたします。
 三月十日現在、兵庫県で避難所八百十二カ所、避難者の数八万六千三百六十人、大阪府の方は避難所が四十七カ所、避難者の数五百五十二人でございます。合わせますと八百五十九カ所、八万六千九百十二人の方がいまだ避難所生活をされていらっしゃいます。
 ただ、これは十日現在なんですが、十一日の午後三時現在、兵庫県の方からの数字が入ってきております。これによりますと八百八カ所。四カ所減っています。人口は八万六千四十三人でございます。ただ、大阪の方がこの数字がありませんものですから、合わせまして十日のことを申し上げた次第であります。


○山下栄一君 きょうお聞きしたいのは、この報告の吸い上げの体制なんですけれども、現在、避難所の管理のシステムといいますのはどうなっておるのかということをお伺いしたいと思うわけでございます。
 たくさんの各避難所、兵庫県で八百数カ所、大阪で四十数カ所、これはそれぞれ管理責任はだれで、どういう立場の方がつくようになっておるのか、また一カ所一人なのか、それとも何人かで担当されておるのかという、この辺の責任の管理体制についてお伺いしたいと思います。


○国務大臣(井出正一君) 避難所の設置並びに運営管理は都道府県から委任を受けて市町村が行うこととなっておりますが、今回の災害の場合、規模が大変甚大でありまして、避難者の数も多数に及んだことから、地域防災計画等で指定してあった避難所のみでは対応できなかったこともございまして、管理体制が必ずしも十分でない面があったことは承知しております。
 実際の管理につきましては、学校が避難所となっている場合は校長先生等が、またその他の避難所では市の職員等が当たっている場合が多いわけですが、自治会長さんとボランティアを含めてそういった皆さん方に管理をお願いしているケースもかなりあります。御提案の趣旨といいましょうか、行政がしっかりと責任を持ってやるべきだということは大変重要なことであると思います。
 ただ、今申し上げましたように極めて甚大な被害のため、限られた市町村の職員の中ではすべての避難所に係員、職員を張りつけて管理することは実際なかなか困難でございまして、避難されている方々の自治組織の活用等によって管理運営体制の整備をすることも今まではやむを得なかったのじゃないかな、こう考えております。
 しかし、いずれの避難所でもこれらの方々が行政とも十分連携をとって適切な管理に努めていただいているものと認識しておりますし、今後だんだん減ってまいります。そうなりますと職員の方で管理ができるような状況もいずれ生まれてくると思いますから、一日も早くそうなることを期待しておるところであります。


○山下栄一君 各避難所からいろんな報告を吸い上げる体制があると思うんですけれども、どういう報告がされるようになっておるのか、統一した何か報告内容というのがあるのかどうか、お伺いしたいと思います。


○政府委員(佐野利昭君) 例えば神戸市の場合でございますと、神戸市の職員が各避難所を巡回して回っておりまして、各避難所からの情報を集約いたしましてそれを集めておると、こういう状況でございます。


○山下栄一君 だから、避難所の状況というのは具体的にどういうことですか。どういう内容のことを統一的に掌握されておるのかということ。


○政府委員(佐野利昭君) まず各避難所に大体どのくらいの数の方がいらっしゃるか、そしてその中にどのような状況の特にお困りになっている方がいらっしゃるか、そういうような個別ケースにつきましても報告をいただいております。
 また、今、何が必要とされているか、その中で例えば食料の提供でありますとかあるいは畳ですとか毛布ですとか、そういう物品の配布が必要であるか、あるいはおふろの入浴サービスなどが必要であるかとか、そういう各情報をパトロールの際に集めまして、そして市役所に集中して後の対応を図っていると、こういう状況でございます。


○山下栄一君 人数だけでなくて中身の掌握が非常に私は今一番大きな問題になっていると思うわけです。
 この報告の中で、具体的にお聞きしますけれども、高齢者の方、障害者の方、未就学児童の人数、こういうことが掌握できるような体制になっておりますか。


○政府委員(佐野利昭君) 高齢者、障害者につきましては、現在そこの中で個票をつくって調査を実施している最中というふうに報告を受けております。


○山下栄一君 個票を配ってという答えは前からお聞きしているんですけれども、全避難所において統一的に、高齢者の数はこれだけ、そして障害者の各級、一級の方はこれだけ等、また未就学児童の人数はこういう人数であるというふうなことが全避難所から吸い上がってきちっと掌握できるような体制になっておるんですか。


○政府委員(佐野利昭君) 現在、その作業をやっている最中というふうに報告を受けております。


○山下栄一君 配って吸い上げる状況になっておるということなんですけれども、これは避難生活が先ほど冒頭申しましたようにもう二カ月になろうとしておる。それで、要するに八万人を超える方々が避難生活をされておる。いわゆる避難所で共回生活という形の生活がずっと続いているわけです。異例の長期にわたる状況の中で、人間的な生活の保障がされておるのかというふうなことが非常に心配な状況で続いておるわけでございまして、ところが先ほど厚生大臣がおっしゃいましたように、各避難所においては基本的には善意のボランティアに任されておるような状況であるというふうな実態があるわけです。
 私は、今回の極めて想像を絶する災害において、こういったくさんの八万を超える方々がもう二カ月以上にわたって、これからも仮設住宅ですか、そこに入るまでに一カ月、二カ月かかるかもわからないという状況を考えますと、またさらに一カ月、二カ月、全部合わせて三カ月、四カ月のそういう極めて状況のよくない中で共回生活を強いられるということが続くわけでございまして、私はこういうことを考えますと、今までの災害救助法のルールではとても間に合わないのではないか。そこに暮らしておられるお年寄り、また障害者の方を初めといたしまして、しっかり命と健康を守っていくという、救済された方々がまた重い病気にかかって、そして場合によっては自殺者が出るというようなことが今後ないようにするために管理責任体制を、今回の災害に限ってでも結構ですけれども、ルールづくりが必要なのではないかと。
 きちっとした責任体制をし、そして人数がなければ応援体制でも組んで公の掌握体制をとるという、そういうようなことをすべきではないかと思うわけでございますが、この点につきまして、厚生大臣、また小里大臣のお考えをお聞きしたいと思います。


○国務大臣(井出正一君) 御指摘のように、今回のこの大災害、我々もよもやと思った事態でもございました。しかし、災害救助法というのは、災害の発生した当初、緊急に対処するために用意された法律でございまして、その意味では極めて大まかといいましょうか、一般基準はありますが、その災害の程度によっては特別基準という形でそれなりに対応できるような体制を整えているわけでございます。
 しかしながら、今回の状況を十分反省しながら、先生御指摘のようなきちっとした対応ができるようなルールづくりをこれから目指して検討していかなくちゃならぬとは私も考えておるところであります。


○国務大臣(小里貞利君) 厚生大臣と全く同じ見解でございます。


○委員長(坂野重信君) 山下栄一君の残余の質疑は午後に譲ることといたします。
 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時一分休憩



   午後一時一分開会


○委員長(坂野重信君) ただいまから予算委員会を再開いたします。
 平成七年度一般会計予算、平成七年度特別会計予算、平成七年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き、山下栄一君の質疑を行います。山下栄一君。


○山下栄一君 午前中最後のところで、避難所の責任体制については、今回の大災害については今までの災害救助法の範囲では対応し切れないところがあるということで、新しいルールづくりが必要であるということを厚生大臣並びに小里担当大臣から確認させていただいたわけでございますが、事は緊急を要することでもございますし、午前中でも明らかになりましたように、現在、各避難所の管理責任者といいますか、これは市の職員がやっている場合もあれば教師がやっている場合もあれば自治会の役員とかそういう形で、統一されたものじゃない。そして、報告内容も全体の人数とかお弁当の数とかそういうことになっておりまして、どういうことが必要最小限責任範囲としてやるべきことかということもはっきりしておらないと。
 私は、先ほど特に高齢者とか障害者については何か個票を配って掌握中であるという話を聞きましたけれども、そういうレベルではもうないのではないのかなと。そういう弱い立場の方々の健康、そして命を守っていくということを踏まえまして、毎日そういうふうな個票を配らないとわからないということじゃまずいのではないのか。きちっと日常的に掌握できるような、そのような責任体制が今、本当に緊急に問われておるということを思います。
 この責任体制、人数が多いからできないとか少なくなればできるという問題ではない、このように思いますので、単に自治体任せではなくて、特に神戸、西宮におきましては、とても今、市の職員を派遣できる状況ではない、もう本当に現場にお任せする以外ないというふうなこともあるわけでございまして、たしかきのうはここにいらっしゃったはずなのにきょうはいらっしゃらないとか、あれ、この人きのうおったかなというふうな方がいらっしゃるというふうなことで、非常にあいまいな形の掌握になっておるということもございます。特に弱い立場の方々のことを考えまして、災害救助法では適応できない状況になっておりますので、各避難所におけるきちっとした責任体制のルールづくりを早急につくっていただいて、市、県とあわせて御検討をお願いしたい、このように思うわけでございます。
 それで、避難所にいらっしゃらない方々、特に高齢者、障害者の方でございますけれども、特に最近問題になっております半壊家屋、非常に危険な状況のおうちで、共回生活には耐えられない、例えば御夫婦のお年寄り世帯でどちらかが寝たきりであるとか、とてもじゃないけれどもみんなの前でおむつの交換なんかできない、こういうようなことから、また住みなれたところを離れたくないということから、半壊家屋に今も、危険な状態の中で周りの方々の御心配にもかかわらずそこで生活している方もいらっしゃるという非常に厳しい現実があるわけでございまして、これが谷間になっておりまして非常に掌握もできておらない。
 ごく一部のボランティア等の努力によってヘルパーさんが急遽派遣されるというようなこともあるようでございますけれども、これにつきましてもきちっとした派遣体制なりを、少なくともそういう方々の掌握をぜひともできるような体制をつくるべきではないか、このように思うわけでございます。やはり善意に任せておいてはまずいのではないかなと思いますけれども、この点いかがでしょうか。


○政府委員(佐野利昭君) 先生の御指摘のようなケースにつきましても、先ほど申し上げました県のパトロール隊が中心となりまして、例えばホームヘルパーでありますとか保健婦あるいは保母さん、それから民生委員だとか児童委員の方々の御協力を得まして、今、在宅の方々も含めました実態把握に努めております。
 既にそういうふうな調査の過程におきまして、早急に対応を必要とするような方、例えば施設へ早急に入っていただいた方がよろしいようなケース、それにつきましては施設に入っていただくというような形もやっておりますし、またホームヘルパーの定期的な見回りの必要なケースにつきましては、ようやくホームヘルパーの派遣体制も戻ってまいりましたのでホームヘルパーを派遣する、こういうような体制もとっているところでございますが、まだまだ不十分でございますので、そういう点につきましては実態把握にも努めるように、そしてまたそういう体制をきちんととるようにということで、先般も私の名義で指導の通知を差し上げたところでもございます。


○山下栄一君 今申しましたような、避難所ではない、御自宅で、また借家も含めまして半壊家展で住むことを余儀なくされておる、住みなれたところであるということもございまして、危険であるけれどもそこに住んでいらっしゃるお年寄り、障害者の方につきましては、私は、災害救助法の住宅応急修理の適用をやはりきちっとやっていくべきではないかなと、このように考えておりますが、この適用状況につきましてお聞きしたいと思います。


○政府委員(佐野利昭君) 現在の災害救助法の適用市町村の中で、兵庫県、大阪府合わせますと十五市町で応急修理の申請を受け付けておりまして、申請件数は現在、兵庫県の中では二百二十九件、大阪府では五十七件という報告を受けております。
 この中で既に実施をいたしましたのが五十二件でございますが、その他のものにつきましても早急に審査の上実施していただくというふうに予定をいたしております。
 また、まだ申請受け付けなどを実施していない市町におきましても、その必要性を把握してこの適用を行うようにという指導をいたしているところでございます。


○山下栄一君 先ほど指摘しましたような半壊家展におけるお年寄りの状況の中で、トイレを直せば、また屋根を直せばある程度きちんとした生活ができるという状況があるので、この住宅応急修理という条項は積極的に適用すべきではないか、このように考えておるわけでございます。トイレもできないような状況で住むということは悲惨なことでございますので、そのためにこの条項があるというふうに思いますわけでございます。
 ただ、今お話しございましたように、適用状況が極めて厳しゅうございまして、神戸市などは全然まだ検討中であるというようなことでもございまするし、大阪ではごく一部実施されておるというふうな現実があるわけでございます。
 大臣、この半壊家屋というのは兵庫県でも十万ぐらいあるわけでございますが、この中でお年寄りとか障害者の方々が住みなれたところなのでと、だけれどもそういう応急修理する費用がないという、そういう状況があるわけでございますので、この辺の適用基準を緩和いたしまして積極的な運用をお願いしたいと思うわけでございますが、この点いかがでしょうか。


○国務大臣(井出正一君) お答えをいたします。
 災害救助法に基づく住宅の応急修理でございますが、これは半壊、半焼の被害を受けた住家のうちでみずからの資力では対応できない被災者に対し、居住のための必要な居室とかあるいは炊事場とかお便所等の最小限度の部分を応急的に補修するものでありまして、このための費用につきましては一般基準として二十九万五千円と定めているところであります。
 災害救助法に基づく各種救助は臨時応急的なものでありまして、また応急修理は個人の資産を修復するものでありますことから、その対象を必要最少限度の部分としているものでございます。一定の要件のもとに対応せざるを得ないと考えております。本格的な修復を行う場合には、低利の融資制度である災害援護資金等の活用を図っていただきたいと考えるわけでございます。
 なお、この二十九万五千円の基準額でございますが、これはあくまでも一般水準でございます。したがいまして、具体的には、兵庫県がもうちょっとあれすればこれでもいいよというような判断をなされた場合には当然私どもに協議があると思いますし、その場合にはまた検討をしていくつもりであります。


○山下栄一君 大臣、半壊家屋という危険な家屋にお年寄りが住んでいらっしゃる。修理するそういう余裕がない。そういう状況の中で、共同生活である非難所生活ができない。共同生活の公開された中でおむつなんてかえることはできないわけですから。仮設住宅であれば、住みなれたところではないのでストレスがたまるという、今まで住みなれたおうちが危険家屋の状態にあるわけですから、この条項を私は積極的に適用すべきである、このように思うわけです。
 だから、現場サイドの適期を待っているのではなくて、国が積極的にこういう条項をできるようなそのような通州緩和を、二十九万五千円にしても少し柔軟に、資力がない方につきましても、今まで財産があった人でも今回なくなってしまっているわけですから、修繕できない状況にあるわけですから、その辺の資力の問題につきましても柔軟に私はやるべきであると。もうちょっと、これは大臣の判断でできるわけですので、大臣の積極的な取り組みをぜひともお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。


○国務大臣(井出正一君) そういうお気の毒な状況にあられるお年寄りとかあるいは身障者の皆さんにつきましては、今建設中の仮設住宅の方へ優先的に入っていただくことをまず第一に考えるべきだと思います。
 それで、やはりある程度応急修理で住むことができるようになられるような状況のところにいらっしゃる場合は、また個別に市町村あるいは県が判断をしてくださると思いますが、なかなか半壊みたいなところで応急修理で果たしてこれから生活していただけるような状況に回復できるかどうか、ちょっと私は疑問でありますから、むしろ別の道でそういう皆さんに対しては考えていく方がよろしいんじゃないかなと、こう思うのであります。


○山下栄一君 大臣、ちょっと認識を変えていただきたいんですけれども、ついの住みかとしてそこに住み続けておられるわけですから、何ぼ危険でもいらっしゃるわけですから、応援を差し伸べることが私は大事だと思いますし、そういう条項があるわけですから積極的に適用すべきであるということをお訴えするしかありません。
 ちょっと時間がございません。申しわけありません。
 瓦れきの処理の件なんでございますが、その中で特にアスベストの対策につきましては、既に各省庁連絡会議で打ち出されているわけでございますが、この内容を見ますと、吹きつけアスベストだけが想定されておるのではないかなと、このように思います。合板に使用されておりますものやコーティングされたアスベストは、飛散、飛び散る、そういう心配が全くないのかどうか、確認したいと思います。


○政府委員(大澤進君) 御承知のように、吹きつけについては飛散する可能性が非常に高いということでいろいろ注意をしておるところでございますが、それ以外の建材についてもアスベストが以前は相当使われていたようですけれども、最近では建材に石綿を混入する割合といいますか比率が非常に低くなっておりまして、そういうことからしますと、全然入っていないわけではございませんけれども、仮に飛散してもそれほど大きな量ではないのではないか。ただ、吹きつけにつきましては、そのものが飛散しているというようなことから、使われた場所については十分注意をしていく必要がある、かように考えております。


○山下栄一君 吹きつけアスベスト以外のものでも心胆があるということでしょうか。


○政府委員(大澤進君) 今、現場の実態は、もちろん把握をきちんとされているわけではございませんが、当面は吹きつけアスベスト中心に今、点検調査をやっております。
 先ほど申しましたように、建材等に使われているものについては、使われている実態等からすると非常に量が少ないのではないか。ただ、私ども逐一個別に調査、把握しているわけではございませんが、そういう見込みをしているところでございます。


○山下栄一君 不安はあるということであるわけでございます。
 今回の大災害におきまして、このアスベスト製品の取り扱いにつきましても新しい対応を考える必要があるのではないか。地震のような大災害があって、コーティングされたアスベストでも、今までは安全であるという前提のもとに建材等で使われておったわけでございますが、今回のような異常な状況の中で飛散している可能性もあるということでございますので、このアスベスト問題につきましては抜本的な法改正も含めます取り組み、今までの取り組みには想定されていない状況が出てくる可能性もあり心配もあるわけでございますので、このアスベスト問題につきましての環境庁の取り組み、また建設省の取り組みにつきましても抜本的な再検討が必要であるのではないかなと、このように思うわけでございますが、いかがでしょうか。各大臣、お願いします。


○国務大臣(宮下創平君) 御指摘のように、今回、解体撤去作業が進行中でございまして、アスベスト粉じんの飛散による健康被害というのが非常に懸念をされるわけでございます。
 私どもとしては、今まで建設、労働あるいは県、市等と対応いたしまして解体業者等で扱いを徹底するように指導いたしまして、また環境庁独自では環境モニタリング調査等もやってまいりましたが、なお今御指摘のようないろいろの問題がございますから、これは今回の大震災の前に設置されておりますが、八省庁の石綿対策関係省庁連絡会議というのを設けまして当面の粉じん対策を協議いたしております。
 これはそもそも今回の大地震前に設置されているものでございまして、この製造は禁止されておりませんけれども、しかし今回のような経験にかんがみますと、粉じんの中にアスベストがかなり飛散しているというように思われる節もございますから、これは今後検討させていただかなくちゃならぬなというように思います。有害であることは間違いありませんが、しかし製造は禁止はされておりません。
 今後の建築に当たって、今お話しのように、吹きつけアスベストはコンクリート等に主としてあれしておりますが、非常に飛散の状況があるようでございますから、今後もひとつ注意深く関係省庁で連絡をとってやらせていただきたいと思っています。


○国務大臣(野坂浩賢君) お答えをします。
 環境庁長官がお話しになったのが概略でございます。
 建設省が調査をした結果は、二十年ほどアスベストは使っておりません。その前のものがあるわけでありまして、この粉じんをどう除去するか。粉じんの場合は薬剤散布をして固定化させる、そして封じ込めをする。これは今お話があったように、関係省庁は二月二十八日にこの技術の問題について検討してその方向を出しております。また、除去する人の着物、衣類その他についても、水で洗い落としが早い、そしてまたつきにくいというようなものを使って作業を行っておるというのが現状でございまして、相当あると思うものは、先生もごらんになって御承知かと思いますけれども、シートを張りまして粉じんを防ぐ、全壊の場合はそういうふうな作業をしておるところでございまして、やり方は三つの方法があります。
 したがって、この内容について建設省としては、先生も御承知だと思いますが、時間の関係から簡単に申し上げますが、日本建設業団体連合会や全国建設業協会、日本建設業経営協会、全国中小建設業協会、日本土木工業協会、建築業協会、その他とび識とかクレーン車とか機械とか解体作業というような組合にそれぞれの技術の問題について話し合いをさせ、これについて対応して御心配のないように極力建設省としては努力をし、これからの法的問題については環境庁等とも十分話し合って検討しなきゃならぬ、そういうふうに思っております。


○山下栄一君 アスベストの生産そのものに対する取り組みですけれども、今回非常に、先ほど申しましたように、新しい事態であると。今まで吹きつけアスベスト以外の安全であると言われていたそういうアスベストを使っている製品につきましても、建材を中心にして、飛散を含めまして、飛び散ることも含めまして非常に危険な状況が想定されているということにつきまして、通産省のお考えをお聞きしたいと思います。


○政府委員(江崎格君) 御承知のように、我が国のアスベストは、適切に管理すれば使用できるという認識のもとに、労働安全衛生法ですとかあるいは大気汚染防止法などによりまして濃度規制による規制が行われているわけでございまして、この内答は国際的には遜色のない規制になっておるわけでございます。
 私ども通産省としましては、このアスベストの問題については、製造工程等における管理をより厳密にするということから、石綿粉じん排出抑制マニュアルというものを策定いたしまして生産工程等における粉じんの飛散の防止の徹底を図るということをやっておりますし、また中小企業等に対してそれらの普及の講習会等を実施しております。
 それから生産の問題でございますが、これはアスベストの代替製品ですとかあるいは低減化製品、こういったことについての各種の実態調査あるいはその開発の促進を図るために中小企業向けのガイドライン等を作成するというようなことをやっております。


○山下栄一君 ちょっと厚生大臣にお聞きいたしますけれども、瓦れきに関する公費負担ということで第二次補正でも三百四十二億ということが決まったわけでございますが、この中にはアスベストの処理費、また分別に関する費用等、これは含まれておるんでしょうか。


○政府委員(藤原正弘君) 瓦れきの処理の中には、一般的なコンクリート殻、廃木材、そういうふうなものの解体から収集、運搬、最終処分まで全体を含んでおります。したがいまして、今、先生の御質問は、アスベスト、石綿のものというふうに言われましたが、そういうふうに特別に分離して計上しておりませんが、コンクリート殻、それの解体、収集、運搬、最終処分ということで一括して入っておる、こういうふうに考えていただければいいと思います。


○山下栄一君 ちょっと何かおかしいですね。アスベストは飛散しないようにさまざまな処理をするお金がかかると思うんですけれども、これは解体に伴う費用だと思いますが、本当に入っておるんでしょうか。


○政府委員(藤原正弘君) 解体するときにアスベスト等が周辺に飛散しないようにという注意をして解体をするという前提で考えておりますので、解体、収集、運搬、最終処分全体を含めた瓦れきの処理ということでその費用は含まれているというふうに考えております。


○山下栄一君 三百四十二億の積算根拠を問う時間がございませんが、非常に疑問でございます。
 解体に伴う問題といたしまして、倒壊した家屋の中にある家財道具を解体するときにどこに保管するかということが非常に大きな問題になっておりまして、仮設住宅に持っていくわけにはいかない、だけど家財道具を置く保管場所を一時確保しないと解体ができないという、そういう非常に極めて深刻な問題があるんですけれども、これに対する対策はあるんでしょうか。


○国務大臣(小里貞利君) 御承知のとおり、罹災者すなわち所有者からのこれは廃棄物でございますという申し出によりまして、市町が廃棄物処理法に基づいて災害廃棄物処理事業を行っておるわけでございますから、したがってその原則でいけばただいま先生がおっしゃったそのような混乱はないものと、さように判断をいたします。
 しかしながら、実態といたしまして若干その辺の品物の区分作業というものが処理作業に多少障害になっておるという実情は認識をいたしております。


○山下栄一君 大臣、全壊家屋だけでなく、半壊家屋につきましても問題があるわけですから、それについてはもう家財道具を移動しないと解体できないという状況が本当に深刻にあるんですよ。この認識を厳しくお願いしたいというふうに思います。対策をとっていただかないと解体作業が進まないという、これが現場の声でございますので。
 最後に、いじめ問題を少しお聞きいたしまして、終わりたいと思います。
 十二月の段階では、震災までは、いじめ問題が非常に大変な大きな問題でありましたけれども、今は陰に隠れておるわけでございます。政府におかれましても関係閣僚会議で対策も考えられて、首相みずから御意見も述べられるというふうなこともあったのでございますが、その後、いじめに関する深刻な自殺等を含めます問題は相変わらず続いておるというふうに認識しておるわけでございますけれども、この点につきまして、十二月に文部省に設置された緊急会議以降起きました自殺事件等の数がわかりましたらお願いしたいと思います。


○国務大臣(与謝野馨君) 愛知県であのような痛ましい事件が起きましたときに、緊急に専門家の皆様方にお集まりいただきまして、今後の対策はいかにあるべきかということを議論をしていただきました。実は、その結果がきょうの午後二時に私のところに参ります。その中では、多分いろいろな重要な御提案もあり御忠告もあると思いますので、今後、文教行政の中でその御提言や御忠告をきちんと生かすということが必要であると思っております。
 それと同時に、あの事件が起きましてから、私どもは全国の教育委員会を通じましてすべての学校で、いじめがあるのかないのか、こういうことをきちんとチェックしていただいております。その結果の集計も間もなく参りますので、そういうものを発表しながら、世間に対し、社会に対し、このいじめ問題の深刻さということをお訴えし、解決に御協力をいただきたい、そのように思っております。


○山下栄一君 この基本認識につきまして少し意見交換したかったんですけれども、時間がございませんので、具体的な提言を少し申し上げたいと思います。
 これは文部省その他でも具体的な形で言われているわけでございますが、地域における都道府県ないし市町村教育相談センターの相談員を、今まではどちらかと申しますと教育経験者が多かったわけでございますが、それ以外の方々も含めまして相談員を選抜して配慮して強化していこうということがあるわけでございますが、これにつきましては来年度予算ですか、十四億が計上されておりますが、この具体的な連用方針をお聞きしたいと思います。


○国務大臣(与謝野馨君) いじめ問題の解決に当たっては、児童生徒の心の悩みに答える適切な相談活動を行うことが重要であると考えております、都道府県、市町村の所管する教育相談機関の相談員については、教員経験者、指導主事、医師、臨床心理士など幅広い分野から各相談機関の実情に応じて配置されているものと承知をしております。
 平成七年度においては、教育委員会における教育相談員の配置については地方財政措置も講じられることとなっており、文部省としては、今後とも教育界のみならず心理学や医学など幅広い分野から適切な人材が得られるよう指導してまいりたいと考えております。


○山下栄一君 最後に一言、官房長官、申しわけありません。
 政府全体の取り組みとしまして、このいじめの問題はないがしろにできない、引き続き継続して取り組まなければならない国としての大きな課題であると思うわけでございますが、内閣の取り組みについてお聞きしたいと思います。


○国務大臣(五十嵐広三君) やはり弱い者をいじめるということは最も恥ずべきことであり、許されることでないという基本的な認識をきちんと共有していくということは大事なことでありますので、そういう意味で、いじめの問題につきまして、子供たちがこの理念の上でお互いに思いやりを深く持ちながら、学校や家庭や社会でお互いに手を携えて取り組んでいかなくちゃいけないというふうに思っている次第であります。委員も今御指摘のように、そういうような考え方に立って文部省を初めとする関係省庁が一致協力して、内閣全体としても問題の解決に取り組んでいるところでございます。
 先ほど文部大臣からもお話がございましたように、昨年十二月に児童生徒のいじめ問題に関する関係閣僚会合を開催いたしまして、文部省を中心として関係省庁が問題の解決のために省庁の区別を取り払って力を合わせて協力しようということになっているわけであります。かつ、これを踏まえて関係省庁で構成される青少年対策推進会議を開きまして、相談体制の充実など文部省を初め関係省庁がそれぞれ取り組むべき事項について申し合わせをしながら内閣全体として努力しているところでありますが、極めて重要な課題でありますので、今後も力を尽くして内閣としても努力したいと、このように思う次第であります。


○山下栄一君 終わります。

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