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国会質問

140国会 文教委員会会議録 1997年04月08日

○山下栄一君 平成会の山下でございます。
 いろいろ聞きたいことがたくさんあるんですけれども、時間が限られております。
 まず最初に御質問したいことは、学校図書館の学校教育における役割といいますか、このことについて文部省並びに文部大臣の基本的な姿勢をお伺いしたいと思っておるわけでございます。
 と申しますのは、昭和二十八年に学校図書館法という法律が議員立法でできたわけでございますけれども、その中の第三条に、「学校には、学校図書館を設けなければならない。」と、学校図書館は学校においてはもう必要不可欠な大事な建物なんだということ。また、目的の中にも、「学校図書館が、学校教育において欠くことのできない基礎的な設備である」、「その健全な発達を図り、もって学校教育を充実することを目的とする。」と、こういうふうに書いてございますし、さまざまな図書館資料、書物を中心として、その資料を子供たち、児童生徒、児童生徒だけではなくて学校の先生、教員の利用にも供することによって学校の教育課程の展開に寄与するんだと、そういう位置づけで、そうすることによって健全な子供たちの育成が図れるというふうにうたいとげられておるわけでございます。だから、昭和二十年代におきましては、学校図書館というのは学校教育において大変貢献する施設として、そういう意気込みで設置され始めたわけでございます。

 ところが、その学校図書館というのは学校においてはほとんど利用されていない。専門の人がおらない。まず、その学校図書館があいていない、かぎがかかっているという、それが基本的な状況であろうと思うんです。だから、学校図書館なんか要らない、活用しなくても済んできたということがある。
 こういう実態があるわけでございますが、最近、ちょっとずつ司書教諭の資格を持つ人をふやそうというふうなことが始まっておるんですけれども、発令はほとんどされていない。学校司書教諭というのは任命されていないということです。全国四万校ぐらいある中で、わずか三百人ぐらいしか、私学も含めてですよ、そういう実態である。人がおらぬのに、どないしてその役を果たせるんだという実態があると思うんですね。
 このことについて、要するに学校図書館がよみがえることが教育改革なんだという位置づけで私はとらえておるんですけれども、教育のかぎを握るのが、学校図書館がどれだけ学校の中で息づいているか、生き生きとしているかということ、それぐらい大きな役割を果たすと思っているんですけれども、学校教育における学校図書館の役割について、文部大臣はどのようにお考えかお聞きしたいと思います。

○国務大臣(小杉隆君) 学校教育におきまして、今、みずから調べ、みずから考え、みずから問題を処理していく、そういう能力を培う、それがまさに生きる力を育てる教育だと思うわけで、そういう機能を持つのがこの学校図書館だろうと思っております。
 しかし、今御指摘のように、学校図書館の実態というのは非常に憂慮すべき状況にあるということも承知しております。しかし、本来、活発な読書活動というものを通じて子供の知的な好奇心とか、あるいは興味や関心、あるいはさまざまな感動、こういうものを味わう点で、私は学校図書館というのはいわば心のオアシスという、読書センターという役割が一つあると思います。
 それから、これからの新しい時代に対応して、情報化ということでございますので、できるだけ多くの情報を収集し活用していくという面では、例えばインターネット、コンピューターを導入するというようなことで学習情報センターとしての機能もあわせ持つべきではないかと思っております。
 今、文部省としても、学校と公共図書館とを結ぶというような計画も持っておりまして、こういった新しい時代に対応した学校教育ということの中で図書館の意義というものをもっと高めていかなくてはいけないと考えております。

○山下栄一君 今、大臣は、要するに学校教育の中において学校図書館は読書センターの役割、または学習情報センターの役割と。役割を果たそうと思ったら、そこに専門家がおらないと果たせないわけでございます。それはちょっとまた触れますけれども、人の配置が極めて貧弱、貧弱というか、もう何十年放置されているんだと、実情は。
 そこで、今ちょっと、心のオアシスとおっしゃいましたけれども、子供たちの心の充実、心の成長という観点からも、読書、朗読の役割、これをもう一回復活させにゃいかぬと私は思うんです。それが心のオアシスだけではなくて、みずから考える力、みずから学ぶ力、学校図書館がよみがえればそういう新しい学力観に沿った教育が可能になる、教師の授業革命にもつながる、このように位置づけておるわけでございます。

 ところが今、活字離れ、読書離れの大変な実情があるわけです。
 時間がございませんので私の方から申し上げます。例えば、一カ月間一冊も本を読まない中学生は中学生の半分以上である。五二%。半分以上の中学生が一カ月間に一冊も本を読まない。高校生になると六六%。三人に二人が一冊も読まない。中学生、高校生の心が荒廃し、不登校、いじめ、こういう淵源はそういう読書という役割というか活動というか、これは家庭においても学校においてもそうかもわかりませんけれども、本を読まない子供が蔓延している。
 本を読む習慣がもう――昔はちっちゃい子供に、赤ちゃんも含めて、おじいちゃんおばあちゃんが本を読んで聞かせたり、そういうことがございましたですけれども、今はそういうことは非常に少なくなってきておる。これが、今申し上げたように、中学生、高校生に本を一冊も読まない子がたくさんおるということが中学生、高校生が荒れていく大きな原因になっているのではないか。だから、よみがえれ学校図書館、復活させよう読書習慣と。本を読む習慣が広がっていったときに中学生、高校生はよみがえる。

 民主主義は読書と本の上に成り立つというレーガン大統領の有名な言葉がございますけれども、こういう読書、それから朗読も含めて本を読むことの意義についての文部大臣のお考えをお聞きしたい。それで、先ほど申し上げましたように活字離れ、読書離れがすさまじいということについて、どうするんだという大臣のお考えをお聞きしたいと思います。


○国務大臣(小杉隆君) 活字離れ、読書離れという事態はまことに憂慮すべきことだと考えております。今、司書教諭の話がありましたが、これもできる限り努力をしているんですが、財政事情もあって十分に発令ができないというのが実態であります。この問題は、司書教諭をふやすということと同時に、ほかの教職員の方々がやっぱり読書の重要性というものを認識して生徒を指導する、こういうことも大事だと思いますので、教員の研修におきましても、この読書習慣をつける、あるいは読書の大切さを教える、そういうことも必要ではないかと思っております。
 現状は、司書教諭のみならずそれを補助する事務職員、これもまた非常に不十分でございまして、学校図書館を運営するためにはいろいろ庶務的な仕事、会計の仕事などありますけれども、そういった事務職員も非常に限られている、こういう実態であります。
 そういうことで、今進行しております教職員配置改善計画、平成五年から十年度までにおきましては、例えば高等学校では十二学級以上の学校に、そして小中学校の大規模校におきましてもその事務職員の配置基準を改善しているところでございます。
 この学校図書館の運営は、本来、校長のリーダーシップのもとに全職員が協力体制を確立していくということが重要であるということ、先ほども申し上げたとおりの気持ちでありまして、司書教諭とか司書の事務職員をふやすということは現状の財政難の中ではなかなか難しいので、教職員全体がそういう意識を持つということが極めて大事じゃないかというふうに考えております。


○山下栄一君 ちょっと基本的なことをもう一回確認しておきたいんですけれども、学校図書館はずっと死んでおったと思うんですよ。全然活用されていない。行っても人はおらぬし、かぎがかかっていたら活用しようがないわけでございますけれども、それはどのようにお考えなんでしょうか。

 今はもう司書教諭なんてほとんど発令されていないんですよ。それはどうしてなんですかね。学校図書館が死んだ状態が僕は今も続いていると思うんですね。図書館は要らぬのかと。図書館法には設置しなきゃならないと書いてあるわけで、それが学校教育において欠くことのできない基礎的な設備であるという、そういう認識だったら、そのままで済ませてきてよかったのかと。四十年間、昭和二十八年からですからね。なぜそうなってしまったんでしょうね。どういうふうにお考えでしょうか、大臣。


○政府委員(辻村哲夫君) いろいろな事情があろうかと思いますが、まずは図書の蔵書の問題が一つあると思います。それからもう一つは、今、先生から御指摘のあります学校図書館において指導に当たる先生の人的な整備の問題、それからもう一つは、学校教育の中でこの学校図書館というものを、位置づけは学習指導要領等において明確になっているわけでございますけれども、具体の運用、実践においてどのように活用するかという点において、教師を含めて十分にこの学校図書館を使って学校教育を展開することの重要性というものの認識というものが必ずしも十分でなかったのではないか。その他の事情があろうかと思いますけれども、私ども、司書教諭がなぜ発令されていないのか、あるいは図書館の蔵書についてどのような予算措置が講じられているのか等のさまざまな調査をしておりますけれども、そういう調査を通してうかがわれますものは、今のようなものが主なものだというふうに私どもは認識をいたしております。


○山下栄一君 もう二十八年の段階でいかに学校図書館が学校教育で重要なものであるかということを認識させてスタートして、今ごろ調査するって、そういう程度の認識ではいつまでもよみがえらないですよ。読書習慣も根づかないし、授業もよみがえらないというように私は思うわけです。
 学校図書館に、専門家といいますか、専任とは言いませんよ。本だけには限らないと思います、この情報化社会ですから。だけれども、本を中心とする図書館資料を使いこなせるような、また利用に供する子供たち、生徒に的確に指導できるような、またアドバイスできるような私は専門家が絶対必要であると。専任とは言いません。そういう人が必要であるということについての、それが司書教諭という言葉になっていると思いますけれども、これについての御認識はいかがですか。


○政府委員(辻村哲夫君) 学校図書館で指導に当たる先生方の重要性ということは十分認識しているつもりでございます。そのために我々も司書教諭の講習の実施の拡大等に努力をしてきているわけでございます。ただ、各学校になぜ司書教諭が発令されないのか、司書教諭の資格を持っておられる方は相当数に上るわけでございますけれども、実際に発令されていないというのが現実でございます。今、先生御指摘のとおりでございます。
 なぜ発令されていないのかということをお聞きいたしますと、その資格を持っている先生方が別の校務分掌に当たっておられるというものが非常に多いわけでございます。つまり、各学校におきます学校運営の校務分掌のあり方として、司書教諭の資格を取った方が別のところを担当されるということでございまして、これは国として、あるいは県を通してさまざまに司書教諭配置の必要性を御指導申し上げるわけでございますけれども、各学校の校務分掌の運用の問題にもかかわるわけでございまして、その点はなかなか難しいところもあるという点は御理解を賜りたいというふうに思います。
 我々は、その重要性は重要性として認識しながら、発令の促進方には全力を挙げて努力しているということでございます。


○山下栄一君 それは、専門家は必要であるけれども、学校現場の現実として、校務分掌も忙しくて配置する余裕がないと、そういうことであるというのであるならば、全然これは改善の余地がないわけでございます。
 この高度情報通信社会、もうさまざまなこういう世の中の実態を知るための教材が、教師も必要であるけれども、そういうことを的確に利用のためにアドバイスし、指導できる専門家がおらないことがそういう授業の停滞の一因にもなっていると私は思うわけです。ますます時代はそういう図書館における専門家を必要としておると、そういう認識がないと私は教育改革につながらないというふうに思うわけでございますが、司書教諭というのはどうしたらなれるんですか。


○政府委員(辻村哲夫君) 教諭の普通免許状を持った方が、大学が行います司書教諭講習を受けまして、大学等の在学中に図書の関連の科目を全く取っていない方でありますと七科目八単位を取っていただく。そうでない、在学中に何がしかの単位を取っておられる方につきましては単位の減免措置もございますけれども、原則としては、教諭の普通免許状を持ちまして、学校図書館に関係いたしますさまざまな講習内容のものを七科目八単位取得していただく、これが原則でございます。


○山下栄一君 だから、集中的な講習で免許が取れると、つまりこういうことですね。
 それで、学校において図書館担当の先住、図書係、もう係教諭です。とにかく図書館の番をしたり、そういうことをする役割、役職に任命されて、そういう四年の経験があれば、八単位だけれども二単位でも免許がもらえると。免許というか、司書教諭の資格が取れるという実態があるわけですよ。
 だから、とにかく司書教諭資格をつくろうと思えば、わずか図書の整理という科目を二単位だけ取ればもう資格がもらえると、教員免許を持っている人は。そういう実態があるわけですね。
 ふやそうと思ったらそれは何ぼでもふえますよ。その講習科目、七科目八単位というけれども、その科目は、これは全然見直しのないままに四十年間過ぎているという。それでよろしいですか、講習科目。時代はどんどん変わっているけれども、その資格を取るための科目は全然見直されたことがない。この認識は正しいですか。


○政府委員(辻村哲夫君) そのとおりと承知しております。


○山下栄一君 そのとおりなんでしょうね、それなら。そういう実態で、とにかく子供たちに読書を指導できるかと。先生、夏休みの宿題で社会科の歴史を調べたいんですと、その的確な教材、資料、だれが指導できるかと。歴史の担当の先生が、四十人、五十人おる中で調べ方教えろと言われても、その先生が全部請け負ったら、これはもう数少ない知識で四、五冊の本を紹介して終わりとか、そういう状況になってしまうと思うんですよ。

 時代はどんどん変わって、子供たちの方が場合によって新しい歴史を知っているかもしれない。親から聞いているかもわからない。実際、外国にも子供の方が教師よりもたくさん行っているとか。そうなってくると、教師の方がおくれている、子供の方が進んでいるという実情もあると思うんですよ。そんな目まぐるしい時代の中で、チョークと黒板で書いた、そういう旧態依然とした教師ばかりじゃないと思いますけれども、新しい教材を使いこなそうと思えばそういう図書館の専門家が私は必要だと思うんですよ。

 ところが、その専門家としての司書教諭というのは四十年間科目を見直されたことがない。それで、図書の整理という一科目だけで、図書係四年担当すれば資格がもらえるという、そんなレベルの低い司書教諭がどうしてそんな学校全体の先生方に的確なアドバイスできるか。司書教諭という資格はいかにレベルが低い資格であるかということのあらわれだと思うんです。そんな先生、任命されてもうれしくもないし、発令なんてしてもらっても忙しいだけですということになってしまうと思うんですよ。

 だから、学校図書館に置ける人は、本当に力のある人であるならば、教員にも教材への的確な指導もできる、それがそのまま授業改革につながっていく。子供たちに指導すれば、それは考える力、学ぶ力、本を探したり、資料を一つ一つ調べたりすることの喜びを感じるわけですから、みずから学ぶ力が身につくわけですよ。それほど学校図書館における専門家の存在が物すごく大事だと。授業革命につながり、子供たちのみずから学ぶ力、考える力を養う原動力になると。

 その専門家が、全然見直されないままに安易に講習方式で、講習を実施できる大学をどんどんふやしています。初め十八から三十六になり、五十九にまた平成九年にふやそうとしているわけですけれども、そんなことやったかて、任命された人は喜びもないし、図書の整理というわずか二単位、本を整理さえすればもう免許がもらえるわけですからね。そんな状態で学校図書館はよみがえらない。死んだまままた続いていくと私は思うんです。今申し上げた指摘に対して大臣はどのようにお考えでしょうか。


○国務大臣(小杉隆君) どうしたら学校図書館をもっと魅力あるものにし、また児童生徒が活用するようになるのか、これはいろいろな側面があろ
うかと思います。先ほどから局長が答えているように、蔵書の面あるいは今委員が御指摘の人の面、そのほかにも多々あろうかと思いますが、平成五年から五年計画で学校図書館整備計画というものをやってまいりまして、平成九年度までに全体としては約五百億円を投入して蔵書をふやしてまいりまして、大体一・五倍というものを目標としてやっております。ちょうどこの平成九年度が最終年度でありますので、これが終わってからひとつ蔵書とかあるいは図書館のソフトウエアの整備状況などを調査して、今後どうするか、それを検討していきたいと考えております。
 そういう調査の結果を踏まえた検討の中に、私が先ほどちょっと申し上げた従来の読書センターとしての学校図書館と、情報センターとしてのこれからのインターネットを活用するようなそういう機能と、私、両方あると思うんですね。文部省としては、将来そういった学校図書館と地域の公共図書館とを結ぶ、あるいは場合によったら、この間アメリカの一般教書でもクリントン大統領が言われましたように、すべての教室を結ぶなんというような構想を発表しましたけれども、それはちょっと先の話ですけれども、当面そういった観点から、私は、この五カ年間の実態を調査した上で新しい方策、これは単に物だけではなくて人の面も含めて検討してまいりたいと思っております。


○山下栄一君 ちょっと話が散漫になっておりますので、済みません。
 この司書教諭の養成のあり方を抜本的に見直せと、こういうことを主張したいと思うわけです。先ほど申しましたように、四十年間も科目も何も変わらない。見直しもない。インターネットとおっしゃいましたけれども、インターネットなんてそんな講習科目はないんですよ。教育工学の観点からの新しい科目もつけ加えなきゃならない。そういう粗製乱造の講習方式で資格がもらえるというやり方なんてだめだと。さまざまな専門的な力が必要とされる司書教諭についての養成のあり方の抜本的見直しを御提案したいと思うわけです。科目もそうですし、集中講義の講習方式ではなくて、大学のカリキュラムの中に司書教諭の資格を与える条件をつけて、そういう形の養成を私は図るべきであると。司書教諭の養成のあり方を抜本的に見直してもらいたい、これについてお考えをお伺いしたい。


○政府委員(辻村哲夫君) 私どもも、ただいま大臣が御説明になりましたように、五カ年計画が終了する年度を迎えているということを機会にして、ただいまのような講習の内容のあり方等も含めまして検討をしてみたいというふうに思います。


○山下栄一君 五カ年計画というのは本をふやすという話じゃなくて、僕は人の問題を言っているわけですよ。専門家の人の養成。今、局長見直しをしたいとおっしゃっておりましたので、それはもう意欲的に積極的にやらないと、大臣がおっしゃる学習情報センター、読書センターにならないままに、死んだままの図書館が続いていく、それだけであると。私は、だれも活用する気も起こらないし、行っても的確な指導をいただけないわけですから、死んだままであるというふうに思うわけです。
 先ほど大臣が、学校の教師は全員が学校図書館に対する役割とか読書に対する指導ができるような教員の構成にしていかなきゃならないというふうにおっしゃっておりましたが、それに関して私は、一般教員の免許の中に学校図書館に関するそういう科目を必修にする、そうすることによって学校図書館への意欲とか活用の仕方が高まるのではないかと、このように思うんですけれども、いかがでしょうか。


○国務大臣(小杉隆君) 私は、教員養成あるいは教員の採用、そして採用した後の研修、こういうすべての段階でそういった人の養成ということは大事だと思いますし、また学校図書館に対する認識というものを持っていただくということは大事なことでありますから、そういうことを教員の養成、採用、研修、いずれの場でも何をすべきかよく勉強していきたいと思っております。


○山下栄一君 残された時間は覚せい剤の問題に。体育局長来ていただいておりますね。
 私は去年から何回か覚せい剤の質問をしておりますけれども、ことしに入りましてからまた、暴走族の中に高校一年生が入っておりまして、自動販売機荒らし、高級乗用車、ベンツとかクラウンとかそういうのを荒らすことによって覚せい剤を買う資金を得ていたと。その覚せい剤を実際高校一年生が吸引していたという、これは東大阪市、大阪の話です。ことしの三月の話です。同じく三月、今度は中学生ですけれども、愛知県西尾市の中学生が覚せい剤を吸引しておった。今度は北九州市の小学生です。十歳の子が、これはお父さんが悪かったと思います、悪かったというか悪やったと思いますけれども、家庭の冷蔵庫の中に、お茶の中に覚せい剤が入っていて、それを過って子供が飲んで覚せい剤中毒に陥った、これは十歳の小学生です。いずれにしましても、とにかく蔓延がすさまじいわけです。

 それで、私、この前の質問で実態調査という言葉、意識調査という言葉も使いましたが、とにかく今現実がどうなっているのかというのを把握しないと的確な指導が打てないのではないかという質問を申し上げて、ところがそのときには、慎重な配慮が必要なので余りやる気ないということだったんですが、意識調査をやることになったという非常にありがたい報告を聞いたわけでございますけれども、そういうふうに判断された背景と、これをどのような形で、速やかにやるべきだと思いますけれども、されようとしているのかお聞きしたいと思います。


○政府委員(佐々木正峰君) 御指摘のように、覚せい剤等薬物の乱用については極めて憂慮すべき状況にございます。こうした児童生徒の薬物乱用事例の増大の背景には、やはり容易に薬物を入手できる社会的な状況、あるいは子供たちの自制心の欠如等の要因があるわけでございますが、それに加えて、例えば遊び感覚やファッション感覚による使用など、児童生徒の薬物への誤った意識や理解に関する要因があるというふうにも思われるわけでございます。

 したがいまして、薬物乱用防止教育を充実する、そういう観点に立った場合には、児童生徒が薬物に関してどのような意識を持っているのか、危険性、有害性などについてどう理解をしているのか、そういった事柄について的確に把握をし、その実態を踏まえて対処することが必要でございます。この点につきましては、先生を初めとする国会でも御議論がございました。そういった点も踏まえまして、今回、児童生徒の薬物に対する意識調査ということを実施することとしたものでございます。
 この意識調査につきましては、無作為抽出により全国の公立の小・中・高等学校の児童生徒約八万人を対象として行いたいと考えておるところでございます。


○山下栄一君 どうもありがとうございました。

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