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国会質問

140国会 環境特別委員会会議録 1997年04月16日

○山下栄一君 平成会の山下でございます。
 今、加藤委員の方から質問の予告をしていただきましたけれども、私はこの飯能中央病院の問題につきましては、やっぱり環境行政をあずかる最高責任者としての長官の資質にかかわる問題であると思いますので、重視しておりまして、この問題につきまして質問させていただきたいと思っております。
 この飯能中央病院というのは、もともと長官の亡くなられた御主人が本当に命をかけて築いてこられた、また経営してこられた病院であると。それを受け継がれたというふうに聞いておるわけでございますけれども、理事長という役職になられたのはいつからで、いつまでそういう職についておられたのかということをお聞きしたいと思います。

○国務大臣(石井道子君) 主人が亡くなりましたのが昭和五十年の二月でございまして、その後しばらくたちましてから理事長を受けたところでございます。

○山下栄一君 いつまで。

○国務大臣(石井道子君) いつまでですか。それは平成八年の十一月一日でしょうか。

○山下栄一君 去年の十一月までということでございますね。だから二十一年間理事長という立場でいらっしゃったということでございます。
 それで、特にこの環境行政とかかわる話が先ほど出てきましたアスベスト問題だと私は思うんですけれども、このアスベストの有害性といいますか、また現在法的な規制状態はどうなっているのかということをちょっとお聞きしたいと思います。大臣、お願いします。

○政府委員(野村瞭君) アスベストは石綿とも言われておりますけれども、これまでは労働現場でその有害性、例えばアスベスト肺、これはアスベストが肺に入りまして呼吸系の障害をもたらすもの、あるいは先ほども御指摘ございましたけれども、肺がん等を来すということで問題になってきたわけでございます。
 この問題につきまして私ども環境庁といたしましては、昨年の大気汚染防止法の改正におきまして、アスベストが含まれている建築材料を含む建築物を解体、修理するような場合に一定の基準を設けることによりまして、アスベストによる大気中への飛散等を抑制しようとするものでございます。

○山下栄一君 ちょっと、不正確な答弁はやめてもらいたいと思います。
 大臣は環境の専門家でございますので、大臣から答えてほしかったんだけれども、このアスベストの有害性というのが非常に問題になったのは昭和六十年代初めだと記憶しているわけでございますけれども、平成元年の大気汚染防止法改正で有害物質に指定されている。それで、その前年の昭和六十三年の二月には、大気保全局の大気規制課長の名前で「建築物に使用されているアスベストに係る当面の対策について」、こういう通達が各都道府県の知事あてに出されているわけです。昭和六十三年のことでございます。それを受けて都道府県知事は、例えば県内の病院に対してもこの適切な処置をするための指導をしていったはずなんですね。
 昭和六十三年といいますと、石井長官が環境政務次官になられた年でもあるわけでございまして、このアスベスト問題が大変な大きな問題になっておって、有害性が、発がん性がもう指摘されておるわけでございますから、自分の病院はどうなんだということをやっぱりすぐ思いつかにゃいかぬと思うんですよね。
 ということは、昭和六十三年当時、大変問題になったときに飯能中央病院がアスベストを天井板に使っているということを御存じなかったんでしょうか。

○国務大臣(石井道子君) 私は建築につきましては素人でございまして、かなり前に建てられた病院でございまして、たしか昭和四十五、六年ごろではないかと思うんですが、その時点でそのようなアスベストを含んだ建材が使われていたということは知りませんでした、昭和六十三年時点ですね。その後もちょっとそのような問題については知らなかったわけでございます。

○山下栄一君 環境庁長官、それはひどいですよ。
 環境庁の政務次官されていたそのころの大気保全局の課長さんが「建築物に使用されているアスベストに係る当面の対策について」と、具体的に知事等を通して指導しているわけですよ。だったら、当然我が病院はどうなんだということについては問題意識を持ってなかったら環境行政を担当できないでしょう、それは。
 それで、これが昭和六十三年の話です、だから。翌年にはもう有害物質に指定されているわけです、法律に。それでずっと放置していて、去年やっと二月に工事を開始した、それで八月の下旬に完成しましたと。そんなんじゃ環境に取り組む資質が問われますよ。そんな人に環境庁長官を任せて大丈夫なのかということになりますよ。環境政務次官をやられ、そして党の環境副部会長を三期も務められたんでしょう。まさにそのときの話なんですよ、これは。それも命をかけて御主人が病院経営をやってこられたその病院を受け継がれて、理事長という最高責任者で二十年間やってこられたわけでしょう。そんな大事な病院のことについて、環境に一番大事な、それがもう発がん性、ましてや人の健康を預かる病院の話だから、これは。そんな意識が低いことじゃ、これ、いろんな問題を今審議していますけれども、大丈夫なのかとなりますよ。どうなんですか。

○国務大臣(石井道子君) 最初のころはそのような事情でよく知らなかったと言っては無責任かもしれませんけれども、その後アスベストの問題がいろいろと話題が出てまいりまして、その時点で調べた時点では建築の材料になっているということは、違法ということではないにしても、その建物が解体をされたり、アスベストが飛散してしまうような状態になることは非常に害があるというふうに指摘をされておりまして、そのように私は理解をしてまいりました。病院の実態、実情を、アスベストの問題で何か害がありそうかどうかという点についてはチェックをさせまして、特に天井からそういうアスベストが下がってくるとか飛散するとか、そういう状況がないということは承知していたわけでございます。

○山下栄一君 アスベスト問題が非常に問題になってきた最初のころだったというお話をされましたけれども、だからこそ大事な病院で、人の命を預かる病院で、御自身が環境政務次官もされているはずだから、真っ先にそういう模範を示していくというか、古い建物にはアスベストが使われているのはわかっているわけだから、知りませんでしたとか、問題になったばかりでしたとか、それはもう言いわけとしか言いようがないですよ。
 それはしっかり、それを認めなきゃだめです、意識が低かったんですと。どうですか。

○国務大臣(石井道子君) 先ほども申し上げましたように、何か素人的な立場で十分にその問題を強く認識していなかったということは御指摘のとおりでございます。

○山下栄一君 それで、二、三年ぐらいだったらまだわかるけれども、十年近く、十年というのは大きいけれども、九年放置していたわけですよ。
 これは話にならないですよ、そんなのは。
 次の問題に移ります、時間があれしてございますので。
 次に、この中央病院の薬剤師さんです。薬剤師さんのこの一日調剤数というのがルール化されていると。薬剤師さん一人につき一日の平均調剤数が八十を超える場合は薬剤師さんを一人置かにゃいかぬのだと、そういう規定があると思うわけでございますが、その規定についてちょっと教えてください。

○説明員(大塚義治君) お尋ねの件でございますけれども、医療法という法律がございまして、病院あるいは診療所の人員配置あるいは構造設備などについて一定の基準を定めたものがございます。それに基づきまして、特に職員の配置につきましては医師、看護職員あるいは御指摘の薬剤師などにつきましての基準があるわけでございますけれども、薬剤師につきましては調剤数八十ごとに一人というのが基準になっておるところでございます。

○山下栄一君 医療法施行規則十九条にその旨を書いてあるわけでございますけれども、この調剤数に関する規定、施行規則に載っておる、これに対する違反がこの飯能中央病院ではあったと。県の調査が年一回、これは医療監視という制度に基づくものだと思いますけれども、毎年指導を受けていたと。要するに、基準オーバーしていると。
 調査のたびに指導を受けておったということについては長官は御存じだったんでしょうか、当時理事長だったと思いますが。

○国務大臣(石井道子君) ある時点でそのような報告を受けたことはあります。

○山下栄一君 どなたから、いつの話ですか。いつですか、ある時点というのは。

○国務大臣(石井道子君) それは病院監査というのが年一遍あると思いますが、それがその年によってやる時期は違いますが、その監査をした結果について一カ月とか二カ月たちましてから多分報告を受けたと思います。

○山下栄一君 僕はこの薬剤師の問題は、長官は人一倍関心が高くならなきゃならないと思うんです。長官はみずから薬剤師の資格をお持ちですし、日本薬剤師連盟の副会長もされた御経験もあります。日本薬剤師連盟の顧問を現在もされていると思いますけれども、そういう立場で、もともとこの薬剤師の職の確立によって医療の質を向上させるんだという熱い思いで政界入りされたということをお聞きしているわけでございまして、この長官の命ともいうべき薬剤師の資格が、この御自身が経営されている飯能中央病院でルール違反してきた、それもたび重なる指導を受けておったということは、これは大変な問題である、重大な問題であると、こういう御認識があるのかなというふうに今の御答弁を聞いて思ったんですけれども、ちょっと認識が甘過ぎるんじゃないですか。

○国務大臣(石井道子君) 細かい医療従事者についての状況というものについては完全に掌握できなかったという関係もありまして、特に薬剤師の場合には数が不足であるということが何回かあったというふうにも聞いておりました。
 監査の結果、そのような問題点があれば、それはすべて早急に改善するようにということを現場には指示してきたつもりでございますけれども、特に薬剤師は今大変需要が多くて、その獲得にかなり苦労しているというふうな現場の話も聞いてきたところでございます。特に病院というのは、時期によってとか、あるいはその年によって患者数とか調剤数とか、そういうものについてはかなり波があるということもありまして、満たされている年もあるし、そうでない年もあるというふうなことがありましたが、必ず、そのような医療監視の結果、その数を満たせるようにということで、そのことは現場にずっと指示をしてきたところでございます。

○山下栄一君 だから、長官、全国的に需要が多くてなかなか満たすのが大変だったんだと、そういう言いわけは、普通の、薬剤師に余り関係のない責任者でも言ってはならない言葉かもわかりませんけれども、長官御自身が薬剤師のそういう立場なり待遇なり、そういうのを積極的に保障していくそういうかなめにいらっしゃるわけでございまして、その方がそんな認識で病院を経営されておったのかと。自分の病院だけについてはそういうルール違反はしないぞと。たび重なる指導を受けていたわけだから、一回や二回の話じゃないんですよ、これは。だから、薬剤師連盟の副会長の権威にかけてもきちっとそれは充足させていく、全力を挙げてと、これがごく自然なお立場じゃなかったんじゃないのかなと。どうですか。

○国務大臣(石井道子君) 私といたしましては、常に公的な立場を最優先するものですから、なかなか個人の問題となりますと後回しにせざるを得なかったというのがこの何年かの事情でございます。
 ですから、自分の病院がどうであったかと、完全にいろいろ医療が行えるような環境づくりを進めなければならないということは現場の担当者に対しまして常に伝えてきたところでございまして、今後も、特に薬剤師の定数が満たされるようにその点は特に注意をして当たってもらうように話をしてまいりたいと思っております。

○山下栄一君 だから、要するに意識が低過ぎて、病院の経営者として、また日本薬剤師会の中心者としてもう完全に失格である、こう言わざるを得ません。
 ダニによる疥癬症という騒ぎが飯能中央病院であり、県の立ち入り検査を受けたと。患者さんも感染し、病院職員も感染したと。一年半前の話でございます。これについては、理事長の立場で事実を確認されておりましたか。

○国務大臣(石井道子君) その問題につきましては、医療の現場の問題でございまして、私は十分に存じ上げておりませんでした。病院のドクターまた看護婦、いろいろ関係者がそのことに対しましては取り組んだというふうに思います。

○山下栄一君 立入検査につきまして少し行政当局にお聞きしたいんですが、この立入検査、医療法の二十五条によりますと、必要に応じて医療検査を行うと。これは医療監視を含んでおるのかなとも思うわけでございますが、この検査に入った場合、後どういうふうな指導なり報告なりされるのか、お聞きしたいと思います。

○説明員(大塚義治君) 御指摘の条文に基づきまして、基本的には定例的な監査、指導という形で医療監視というものがございます。これは定例的にやっておりまして、病院ですと全国の病院大体年に一回は監視に入るということになっております。そのほかに必要に応じまして随時立入調査などを行うわけでございますが、その結果必要がございますれば改善命令を出し、あるいは口頭で指導しという形で必要な手当てを講ずるわけでございます。
 現実には、各都道府県さらにその実施機関でございます保健所でそうした監視、指導を行っているのが現状でございまして、その結果につきましては随時私どもにも報告をちょうだいする、こういう仕組みになっておるところでございます。

○山下栄一君 立入検査は入ったわけですから、それに基づいて指導があると思うんですね。その指導がどう改善されたかという報告をしなくちゃならない、こういう手続になっているのではないかなと思うんですが、これはよろしいですか。

○説明員(大塚義治君) 基本的にはおっしゃるとおりでございます。

○山下栄一君 今申し上げた平成七年のダニ事件ですけれども、これについては長官は全然関知してない、立入検査入ったこともわからないし、どんな指導を受け、管理者が、院長さんですか、知事並びに厚生大臣、厚生省にどんな報告をされたのかは全然御存じないんですか。

○国務大臣(石井道子君) 申しわけないんですけれども、知りませんでした。

○山下栄一君 この病院に勤めておられる方の証言に基づく話でございますが、ことしの一月十八日、これは既に理事長はおやめになってからの話でございますけれども、今医師の資格を持ったお嬢さんが理事長されておるということをお聞きしておりますが、長官としても責任なしとしないと、私はそういうふうに思うわけでございますが、ことし一月十八日に九十一歳のおばあちゃん、女性患者の方がベッドから転落した、午前四時ごろの話であったと。このときに午前五時半から三時間以上お医者さんが不在の状態が続いておったという、こういうふうな証言があるわけでございますが、これにつきまして質問したいと思うわけでございます。
 医師の当直体制について医療法十六条に規定があると思いますが、これを説明してください。

○説明員(大塚義治君) 医療法十六条に規定がございまして、病院の管理者についての責務でございますけれども、「病院の管理者は、病院に医師を宿直させなければならない。」という規定がございます。若干の例外がございまして、近接した場所に居住施設があるような場合はその例外もございますが、原則的には管理者が医師の宿直をさせなければならないという規定がございます。

○山下栄一君 この規定につきましては罰則があると思うんですね。その病院の開設者なり管理者がこの罰則の対象となるという規定があると思うんですけれども、示してください。

○説明員(大塚義治君) 同じ医療法の第七十四条に、「次の各号の一に該当する者は、これを十万円以下の罰金に処する。」という規定がございます。そのうち、三号までございますけれども、第一号に、十六条の規定に違反した者という規定がございますから、場合によりましては、例えばそういった状態が常態化するとか、非常に悪質であるとかというようなケースの場合につきましては管理者等に対しまして罰金刑が処せられる可能性があるという規定がございます。

○山下栄一君 もう一つ。この飯能中央病院の場合、看護婦さんの数が届け出と実態が違っておったという証言もあるわけでございますが、こういう県への届出数と実態が異なっていた場合、虚偽の報告がされた場合の罰則について御説明ください。

○説明員(大塚義治君) 虚偽の報告の場合に、いろんなケースがございますけれども、主として実務上問題になりますのは、むしろ、医療保険の支払いの際に必要な人員に応じまして支払うという仕組みがございますので、支払いの金額に差異が生じるということがございます。そういう場合には返還をお願いするというケースもございます。

○山下栄一君 私が申し上げておるのは、七十四条の罰則の対象になる場合があるかということをお聞きしております。

○説明員(大塚義治君) ちょっとお時間をいただきまして、すぐにお答え申し上げます。

○山下栄一君 七十四条二号に「虚偽の報告をし、」というのがありまして、その場合は罰金、罰則の対象になるという規定があるわけですね。それでよろしいですか。

○説明員(大塚義治君) 大変失礼をいたしました。おっしゃるとおりでございます。

○山下栄一君 長官、先ほど申し上げましたように、「病院の管理者は、病院に医師を宿直させなければならない。」という、これは医療法第十六条の規定、これは法令違反の疑いがあるという証言があるわけでございます。先ほど申しましたように、看護婦の体制につきましても七十四条の罰則の対象になる。場合によってはこれは法人の代表者、理事長が直接責任を、罰則の対象になるという規定もあるわけでございまして、これについて、今具体的に申し上げましたが、長官はこの事実について、証言について御認識ございますか。

○国務大臣(石井道子君) 当直の問題につきましては、もう長い間年中無休の二十四時間体制ということで医療を続けてきたのでございまして、当直医は必ず置いているわけでございます。
 そして、看護婦の問題につきましては、私もこの問題については問い合わせをいたしまして、直ちに調査をしてもらいました。そして、それは多分県を通じて厚生省の方にも報告が行っていると思いますけれども、その数については条件を満たしているというふうに聞いております。
 以上でございます。

○山下栄一君 私もこれ取材した結果に基づくものでございますので、もともとニュースソースは別のところでございますけれども、先ほど申し上げた一月十八日午前五時半から三時間以上医師不在の状態があったという具体的な勤務者の証言があるわけです。これにつきましては病院の病院日誌、看護日誌というのがきちっとあり、これは医療監視員の検査の対象になっているはずでございます。調べればわかる話だというふうに思うわけです。
 それと、看護婦の数につきましても県への届け出数と実態が異なるという、これによって、このことが原因となって病院の中で事件が起きたというふうなそういう指摘もあるわけでございまして、この二点につきまして、看護婦の定数の問題そして宿直の特に一月十八日の状況につきまして、長官が調べていただいて、大事な病院だというふうに思いますので、またこれは長官の人格にかかわることでもあると思いますので、きちっと調べていただいて報告願いたいと思います。

○国務大臣(石井道子君) 現在、私理事長を退任しておりますので直接タッチできる立場ではありませんけれども、いろいろと前からのいろんなつながりもあるわけでございまして、できる限りそのような調査をするように指示をしてまいりたいと思っております。

○山下栄一君 調査の指示はわかりました。調査の指示に基づいて御報告願えますでしょうか。

○国務大臣(石井道子君) 担当者に申し伝えておきます。

○山下栄一君 先ほどスプリンクラーの話がございましたが、これも先ほどのアスベストの工事と同時に去年の八月末に完成したと。これにつきましても、アスベストと同じように本当にすぐ手を打たないでだらだらと放置しておいて、それでもう猶予期間が切れてから完了したという、非常に失態とも言うべき、これも長官が理事長をされているときの話であるわけでございます。このスプリンクラー問題につきましても、消防法施行令の改正によって設置が義務づけられた、八年間の猶予期間は与えられたと。猶予期間過ぎてからこれ完成させたという、これはもう病院の経営者としては非常に質の悪いというか、そういう対応をしておられるわけでございます。再三消防署の指導があった。この再三消防署の指導があったというのは、その御認識はございますか。

○国務大臣(石井道子君) 私自身に対しましてはそのような報告がなかったものですから、そのことは知りませんでした。

○山下栄一君 平成八年三月三十一日が法令に基づくスプリンクラー設置義務の期限だったわけですね。それから五カ月以上過ぎてから完成させたという、だからこれはもう大変質の悪い経営者であると言わざるを得ないわけで、知りませんでしたとかの答弁では済まないと私は思うわけでございます。
 それで、ちょっと確認させていただきたいんですけれども、この理事長というお仕事でございますが、理事長の職務についてちょっと教えてください。

○説明員(大塚義治君) 理事長でございますから医療法人の理事長ということになるわけでございますけれども、医療機関など医業を経営する団体としての医療法人を代表し、業務全般を統括する、そういう職務というふうに規定をされております。

○山下栄一君 条文の根拠規定、おっしゃってください。

○説明員(大塚義治君) 医療法の第四十六条の三に規定がございます。

○山下栄一君 今御指摘ございましたように、第四十六条の三に「理事長は、医療法人を代表し、その業務を総理する。」と。長官、理事長というお仕事に二十年以上もおつきになっておられたわけでございますが、「医療法人を代表し、その業務を総理する。」と、このように書いてあるわけでございまして、業務全般にわたって統括する立場にあったと、こういうのが法律に基づく職務なわけです。
 私、先ほどからお聞きしていまして、もう細かいことは現場に任せましたので知りませんでしたというお話がございましたが、そういうので済まされない。法律の中身がここに書いてあるわけです。「医療法人を代表し、その業務を総理する。」と、こういうふうに書いてあるわけでございまして、この条文は長官も御存じだったんでしょうか。

○国務大臣(石井道子君) 詳しくその条文を見たことはありませんけれども、しかしそのような重大な医療法人の責任者として、責任がある立場であるということは承知しておりました。

○山下栄一君 大事な立場であるということは承知しておったという大事な発言でございます。
 それで、私も、理事長というのは責任が問われる立場にあると、社会的責任はもちろんのこと、法律的責任もある。その法律的責任というのは私はこの第七十五条ではないのかなと、このように思うわけでございますが、七十五条について御説明お願いします。医療法の七十五条です。

○説明員(大塚義治君) お示しの医療法七十五条はいわゆる両罰規定ということでございまして、法人の代表者につきましては、その法人の業務及び行為に関しまして違反がありましたときに、両罰でございますので、法人の代表としての責任も問われるということの趣旨が書かれた規定がございます。

○山下栄一君 したがいまして、第七十五条、「法人の代表者」は云々とありますけれども、「行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても各本条の罰金刑を科する。」と。この罰金刑を科される対象に理事長はなるんだと、こういう認識でよろしいですか。

○説明員(大塚義治君) その当該行為なり業務が罰則を科されるようなケースにつきまして、場合によっては法人の代表者も同様の刑を科されることがあるという趣旨で、御指摘のとおりでございます。

○山下栄一君 だからこれ、法律的に責任問われるわけですよ。
 それで、もとに戻りますが、例えば医師の当直体制、これについて調べるとおっしゃいましたけれども、医師不在の状態があった場合はまさに法律違反なわけでございます、罰則も問われると。
 これが七十五条に書いてあるわけです。それから看護体制につきましても、届け出と実態が違う場合に、こういう報告を現場の人がやっていたとしても理事長の責任を問われることがあるということなんですよ。現場がやっていたから知りませんでしたでは済まされないということです、七十五条の規定というのは。

 それから、薬剤師の一人当たりの調剤数につきましても、これも医療監視の検査対象になっているわけでございます。これにつきましても責任が問われる場合がある、このように私は思うわけでございます。
 それから、ダニによる疥癬症、県の立入検査を受けた。これにつきましても、この検査報告いかんによれば理事長が責任を問われる場合がある、こういうふうに読めるのではないかな。問われるとは言っていませんよ、問われる場合があるんだと。こういうことにつきまして行政当局の御認識をお伺いしたい。

○説明員(大塚義治君) 行為の状況によりまして、その法律違反の程度、あるいはいわば罰則をもってして矯正をする必要があるような違法な状態であるかどうか、そういう個別具体的なケースにつきましてはそうした司法当局の判断が加わりますけれども、あり得るという意味でいえば、おっしゃいますように個別の違法状態が罰せられます場合に管理者あるいは法人の代表者が同様の責めを負う場合もあるというふうに考えますが、御指摘の幾つかの事例につきましては、それぞれの実態によるものであろうと考えております。

○山下栄一君 具体的な事実を通して長官にお聞きしたわけでございますけれども、先ほどの調査し、御報告いだだくことの確認でございますけれども、当直体制の問題、それから看護婦の問題につきましては調べさせて報告しますということでございました。これはこれでよろしゅうございますか、長官。

○国務大臣(石井道子君) 私は今現在直接タッチできる立場ではありませんけれども、担当者に伝えておきます。

○山下栄一君 担当者に伝えるのではなくて、大事な、環境庁長官の本当にこれは現在の責任を問われる話だから、きちんと報告してくださいよ。
 だめですよ、そうじゃないと。言っておきますじゃだめですよ、長官。

○国務大臣(石井道子君) 報告いたします。

○山下栄一君 薬剤師一人当たりの調剤数、これも法令に基づくもので、これにつきましては長官、先ほどは事実があったということをお認めになったわけでございますけれども、それでよろしいですね。


○国務大臣(石井道子君) そのような医療監視の中で指導があったということは聞いているわけでございまして、その問題も状況を十分把握しなければというふうに思います。

○山下栄一君 長官、さっき、たびたびこの医療監視員制度に基づく調査によって指導を受けていたというのは承知しているとおっしゃったんですよね、指導を受けているとちゃんと聞いていたと。僕が先ほど申し上げたように、長官は薬剤師連盟の顧問でもあるわけだから、大事な立場なわけだから、こういう問題は責任重大ですよと私が申し上げたわけです。これは改善しましたでは済まされない問題ですよということを申し上げたわけでございますので、これにつきましても、違反の事実があった年、これは長官の権威にかかわることだから、薬剤師の話なんだからね。これも御報告ください。

○国務大臣(石井道子君) そのことも含めまして、現場に指示をしていきたいと思います。

○山下栄一君 現場に指示はいいんですよ。だから、この年には違反していたという記録が残っているわけだから、残さなきゃならないという法律があるわけですから、これに基づいてきちっと御報告をお願いしたいと思います。答弁をお願いします。

○国務大臣(石井道子君) そのように、御期待にこたえたいと思います。

○山下栄一君 それから、ダニによる疥癬症という、これも非常に情けない、県の立入検査を受けたという話であるわけでございます。これについては入院患者も感染し、病院職員も感染したという話でございますけれども、こういう清潔保持ということにつきましては非常に病院というのは大事な責任を負っておるというふうに思うわけでございますけれども、ちょっと先ほど確認しませんでしたが、この事実はよう存じ上げなかったとおっしゃったんですよね、県の立入検査も受けたんだけれども。こういう清潔保持についてはこれは法律規定があると思うんですけれども、ちょっとお示しください。

○説明員(大塚義治君) 医療法に基づきまして、構造設備の基準、それの関連で衛生状態を一定の必要な水準に保つという規定がございます。具体的には医療監視の中で、全体といたしましては、人員配置も含めてでございますけれども、およそ百項目の項目がございまして、それに基づきまして個別の医療監視を実施している、こういうことでございます。

○山下栄一君 医療監視要綱の話じゃないんです。医療法の第二十条、これを読んでください。

○説明員(大塚義治君) 取りまとめて申し上げて失礼をいたしました。
 医療法二十条に、清潔保持等という規定がございまして、病院など医療関係施設につきまして、その清潔を保持するものといたしまして、構造設備も衛生上、防火上、保安上安全と認められるものでなければならないという規定がございます。

○山下栄一君 長官、ダニによる疥癬症の話だけれども、病院の中の清潔保持は特に重大である、こういうことで法律の本文に書いてあるんですよ、第二十条に。「病院は、清潔を保持するものとし、その構造設備は、衛生上、防火上及び保安上安全と認められるようなものでなければならない。」と。この責任は業務を総理する立場の理事長にあるんですよ。法律に書いてあるんですよ。
 それに基づいて言うと、ダニによる疥癬症で県の立入検査を受けていることは大変重大な問題なわけです。入院患者だけじゃなくて病院職員にも感染したという、これは御存じないというのだったらきちっと調べていただいて、これも御報告ください。

○国務大臣(石井道子君) 報告させていただきます。

 

○山下栄一君 長官、病院の看護婦さんが少ないという疑いを、先ほど申し上げましたら調べるとおっしゃいましたけれども、そういう実態があったかもわからないと。医師不在の状態、政令とか省令じゃない、法律で書いてある医師不在の状態をつくってはならないという、そういう状態があった疑いもあると。こういう状況の中で、先ほど申し上げましたようにことしの一月十八日に、理事長はおやめになったかもわからぬけれども、九十一歳の女性患者がベッドから転落して、そしてそのときに医師がおらなくて対応できなくて、看護婦さんが走り回って、結局よその病院に移して、七日後に亡くなったという事実があったと。

 ことしの三月三日、ひな祭りの日には、これも早朝でございますけれども、内科の患者さんが、八十歳代の男性の方が首つり自殺をされたと。これについても、非常に当時のこのお年寄りの状況が不安定で看護婦さんが非常に心配な状況はあったけれども、その該当の階に看護婦さんが早朝いらっしゃらなくてこういう事故につながったのではないかという、これは具体的な事故の話でございます。この自殺の話は長官の方に御報告行っておりますか。

○国務大臣(石井道子君) それは報告ございません、今理事長をやめておりますので。

○山下栄一君 やめておられるということでございますけれども、これにつきましても、私は今環境庁長官のお立場というのは人の健康を守り環境を守っていくという、命を守るためのさまざまな施策を場合によっては他省庁もリードしながら指導していく立場にあるわけでございまして、命をかけて築いてこられたこの病院の中においてさまざまな疑いをかけられておる、事故も起きている。そんな状態の中で、私は今回の飯能中央病院の問題というのは大変大きな問題であると思うんです。

 アスベストの問題なんかは、これは環境庁長官の意識がいかに低いか、資質が問われてもやむを得ないというふうに思うわけでございまして、この問題につきましては事の重大性にかんがみまして、その御報告に基づきまして、先ほどいろんな御報告をいただくということがございましたので、きょうはもう時間がございませんけれども、私はまた長官の責任をきちっと問うていきたい、このように思っております。
 全体的に私はさまざまな問題を具体的に指摘し、そして長官にも御報告を求めてお約束いただいたわけでございますけれども、この飯能中央病院の今は理事長ではないかもわからないけれども、二十年以上にわたって理事長をされ、そして御自身が環境庁長官という立場で、薬剤師の職の確立をしながら医療の質を向上させたいという、それが私の政治信条だというふうに言われている長官でございますので、大変これは大きな問題だと私は思いますので、最後にその所見を求めたいというふうに思います。

○国務大臣(石井道子君) 今さまざま山下議員から御指摘をいただいたわけでございますが、医療の問題は人命にかかわる大変重要な問題でございます。環境の問題もまさにそのような問題、同じ共通の目的を有しているというふうに考えておりますし、今後も、理事長職はやめまして医療については立場を離れましたけれども、具体的な問題についてはお答えしたりタッチすることはできなくなりましたけれども、やはり最善を尽くして人命を尊重する立場から取り組んでいきたいというふうに思っております。

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