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国会質問

145国会 予算委員会公聴会会議録 1999年03月04日

○山下栄一君 青山公述人、また中島公述人、大変お忙しいところをきょうは本当にありがとうございます。
 青山公述人にお伺いいたします。
 所沢問題ですけれども、日本の国、また県、市、さまざまなダイオキシンの測定をしてきた。ところが肝心のデータがない。特に、日本で最も汚染度が高いと思われる所沢において、野菜、その他の食品のデータ、それから人間の体がどれだけ汚れているかというデータを国が今まで一度もはかったことがないのではないかというふうに思うわけでございます。今回はかろうとしていると、環境庁は今血液調査をやっているようでございますが、そのデータもまだ出てこないという現状があります。
 そんな状況の中で、私は、その問題とは別にデータ測定分析そのものの信頼性が非常に薄いという実情があるのではないかというふうに思います。それで、今まで長年さまざまな環境問題に取り組んでこられ、そしてまたお仕事としても測定分析のプロとして、専門家として、また研究者としてのお話をお伺いしたいわけでございます。
 カナダやアメリカ、その他の海外先進国の測定分析のレベル、規模、取り組んできた数々の実績の中身、それに比べて日本の国のレベルでの測定分析との比較、これをお聞きしたいと思います。特に、厚生省がつくっております廃棄物処理におけるダイオキシン類標準測定分析マニュアル、排ガス、排水、また焼却灰、この問題点も含めてお聞きしたいというふうに思います。


○公述人(青山貞一君) お答えいたします。
 今、先生がおっしゃられたのはかなり広範にわたっていまして、簡単にお答えすることは容易じゃないんですが、一つの例といたしまして、例えば私どもはカナダといろいろな形で技術提携を結ぶ前に議論をいたしました。その中で向こうが示した一つの重要な資料がございます。
 これは、カナダにありますダイオキシンを分析できる会社二十社が定期的にコンテストを行っている。どういうことかといいますと、同じサンプルから二十社が分析して異性体ごとにダイオキシンとコプラナーPCB全部の実測値を挙げて一覧表になっています。平均値、中央値、その中央値、平均値からのデビエーション、どの程度その会社が外れているか、それを会社の中で全部相互に見せ合っている。つまり自分たちの中で精度をちゃんと管理する。それを世の中全部に公表しているかどうかわかりませんけれども、少なくとも私たちには全部見せてくれました。
 結局、自分たちが正しいと言っても、第三者が見て、それがおたくの会社はこの程度なんだ、おたくのやり方はこうなんだという精度管理、精度保証と言いますけれども、そのシステムがちゃんとしていなければ、あなたの方がおかしいよと。今回、私らに対してそういう疑惑が向けられましたけれども、私に向けるということはカナダ政府に向けるのと同じぐらいの意味が実はあるんです。そういう日常的な精度管理、精度保証、ISOもありますけれども、そういうもの。それから、相互に同じものから値を分析し合って全部の数値を見せ合うということが一つ重要です。日本は、私は余りそれを見たことがございません。
 国際コンテストをやっていまして、日本から五社入っていました。私が今やっていますMAXXAMという会社は常連です。日本からは食品分析センター、今回の所沢でやったところです。それから、日本品質保証協会、島津テクノリサーチ、あと大阪市の研究所、もう一社入っていました。日本には三十五社ありますけれども、国際コンテストに入っていたのは五社です。
 ですから、もっと相互に、クロスチェックといいますけれども、やったことを見せ合い、自分たちがどの位置にあるのかということをやらなければ、これは安易におたくはどうだとかこうだとかということは国家の問題になっちゃいますし、厚生省は少なくとも、先生がおっしゃられました平成九年二月のマニュアルというのは、これは焼却炉の排ガス、焼却灰、排水です。一番濃度の高いもので、私に言わせれば簡単な分野です。その分野のマニュアルを血液にも野菜にも使っていた。結果的に、非常に低い濃度のものを出すところに焼却灰、排ガスのを使っていたというのが今回の一つの、私から見ると課題だと思いますから、やはりもっとオープンな形で諸外国のも参考にし、かつ諸外国で実績のある会社に関しましてはちゃんと非関税障壁をつくることなく関与できるような体制をつくることが肝要かと思います。


○山下栄一君 次に、所沢におけるホウレンソウ、そしてお茶の話でございますけれども、今までこれは国が調べたことがなかった。そして、例えば環境庁がパイロット調査を埼玉県でもやっているけれども、所沢はされていないということがあると思います。そして、肝心の汚染地域の食品の調査はしようとしない。そして、サンプルをとっても、そのサンプルのデータがどの地域のどの場所のデータかという関連性も明記されないような公開のされ方をしているという問題点があると思います。
 サンプルをとるとき、今回はハウス物でやっていたと、JAも。私は、そうじゃなくて、やっぱり覆いのかかっていないそういうホウレンソウを選ぶべきであるというふうに思うわけです。先ほどもおっしゃっていましたように、湿ったものより乾いたものの方がより濃度が高くなるという、そういう最悪のことを考えながらきちっと調べる、そういうことをしないと住民の信頼性は得られないというふうに思うわけでございます。
 お茶も同じような問題点があると思うわけでございますが、具体的に取り組まれた中においての青山さんが感じておられる日本の今までのサンプル調査のあり方、問題点を教えていただきたいと思います。


○公述人(青山貞一君) 山下先生おっしゃるとおりで、私も先ほどの公述の中で申し上げました。
 平成八年度を例にとると、何で八年度というかといいますと、九年度からはホウレンソウとかいうくくりじゃなくてグループごとの値になっちゃいましたから、その中に何が入っているかも明確にはわかりません、厚生省の調査は。
 それから、八年度の場合、日本で三つ、ホウレンソウは、三つですよ、関東、近畿、九州。私に言わせれば全然それはやったうちに入りません。私たちは、実は、こんな少ない数でよく青山がこういうことを言ったというようなことをどこかに書いてありましたけれども、とんでもありません。当然いろんなことをやる中で、ある程度こういう条件でこういうものであればというのを出したのがこの間の値であります、プライバシー保護も含めまして。
 ですから、国ともあろうものが、今、先生がおっしゃいましたように、非常に汚染が高い地域、土壌が九十何ピコ平均で、松の葉っぱ、これは環境庁が調査したものですけれども二十四ピコ、そういうところでつくられる根菜、葉菜、お茶、そういうものをはかっていなかった。もしくは、はかっていて出していないのならば別ですけれども、そういうこと自身がまず、外交、軍事の危機管理とは別にリスク管理の観点から僕は不作為じゃないかというふうに自分自身は本気で思っています。
 ですから、そのお金なんか大したお金じゃありません。多分数百万でしょう。数百万にもかかわらず何でやらなかったか。私が思うに、それをやれば私たちが今やっているようなことでいろんな値がわかってくる、わかったときに開示しなくちゃいけない。開示すると、下手にするとパニックが起こるからだと思います。
 しかし、私は、非常に今回のことはいろんな自分なりに経験したことを自分なりのいろんな今後の研究の資産にしたいと思っていますけれども、やはり私がやったこともひとつ生かしていただいて、国もぜひはかって、かつ自分ではかっちゃだめですね、やっぱり第三者にはからせて、そこにはなるべく余りいろんなことを言わない。
 あと、先生がおっしゃるように、じゃゴボウはどうなんだ、白菜はどうなんだ、露地物のホウレンソウはどうなんだ、そういうものが次々出てきますから、泥縄と言うと失礼かもしれませんけれども、場当たり、泥縄では国民は到底納得しないというのが私の率直な考えであります。


○山下栄一君 時間が参りました。
 中島公述人、大変申しわけございません。今後ともよろしくお願いいたします。

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