Home プロフィール 主な政策提言 国会質問 活動レポート 市民相談コーナー 情報BOX リンク集 事務所案内 ご意見

国会質問

145国会 予算委員会会議録 1999年07月19日

○山下栄一君 私は、まず最初に、この平成十一年度の補正予算の財源の問題でございますけれども、これは、平成十年度の決算の結果を踏まえてそれが組み込まれておるわけですけれども、ただ、この平成十年度の決算の中で税収の見込み違いといいますか、これが非常に甚だしくなっているという、この問題点を取り上げたいというふうに思うわけでございます。
 平成十年度は三回補正を組んだわけでございますけれども、最終的に税収不足が七千四百七十億円というふうになっておるわけです。特に、法人税でございますけれども、法人税収が、当初見積もり十五兆二千七百四十億円、三度の補正予算の中でも二度減額修正、第一次六百七十億、第三次三兆五千億やって、なおかつ三千億円の不足が生じている。これは、今回の補正予算を組む前提となった平成十年度の決算の結果わかっておるわけでございますけれども、当初予算から見ればこれは三兆八千五百億円強の見積もり違いが生じたことになる。誤算率三三・七%。これは過去二十年間、最大の誤算になっているわけでございます。
 こういう事態になぜ陥ったのか、その原因について大蔵大臣にお聞きしたいと思います。


○国務大臣(宮澤喜一君) 平成十年度の財政見積もり、租税収入見積もり、当初五十八兆五千億でございましたが、決算としては四十九兆四千億でございますので、その間非常に大きな、九兆一千億円の対当初の増減になりました。その中でも法人税は今おっしゃいましたような落ち込みをいたしたわけであります。
 原因は二つあったと思いますが、一つは、いわゆる発射台と称するもの、最初の計算のベースにいたしました平成九年度の税収が見積もりよりもかなり現実には減ったということがあると思います。御承知のように、見積もりの時期が大体十一月から十二月でございますので、その後にもっと大きな目減りがあった。
 しかし、それと同じぐらい、少なくとも同じぐらい私は平成十年度の経済の推移についての見方が事実と違っておったと。だれの責任ということを申すつもりはございません。そうではございませんが、これだけの十年度の不況というものが大規模であり、かつ永続的であったということについて、それは殊に御承知のように法人についてあらわれるわけでございまして、法人がある意味では従来戸惑っておりましたいろいろな不良部分を決算に出してきたということがあると思いますけれども、それにいたしましても、それは非常に大きな金額でございました。このことが法人税収の落ちに一番の関係があったというふうに思っております。


○山下栄一君 今、二つの原因のうち一つだけ言っていただいたんですね。
 次の質問が中心の質問なんですけれども、昭和五十三年度に財政難を理由にして税収区分を見直して、年度内、三月までに納税義務が発生した場合でも、翌年四月、五月に納入された税金、これもその年度の税収としてカウントするというふうになったわけでございます。この変則的な税収区分が税収見通しを非常に困難にしておる、これがずっと昭和五十三年度から続いておるということがこの見積もりの誤りの一つの大きな原因でもあるというふうに思うわけでございます。
 大蔵大臣が、昭和六十三年、当時も大蔵大臣であったわけですけれども、この税収区分の現状につきまして、余り都合のよいことじゃないということを認めた上で、今後の財政事情の変化を見ながらよく検討すると、このように参議院予算委員会で答えられておるわけでございます。さらに、平成三年、今度は総理大臣のお立場で、衆議院本会議ですけれども、見積もりが狂うのはやはり税収の年度区分が悪いのではないかということを痛感している、いつか直したい、このように考えているというふうに答弁をされておるわけでございます。その間、その間というか昭和六十二、三年の財政事情が極めてよかったときにも見直されないままに今日に至って、今最悪の状態になっているわけでございます。
 いずれにしましても、この税収の算出が非常に信頼できない状況になっておるということ、これは非常に大きな事態であるというふうに考えるわけでございまして、いつか直したいとおっしゃって七年、八年たつわけですけれども、やはり本来の税収区分、四月一日から翌年の三月三十一日納入分で切るという基本に戻すべきだというふうに考えるわけです。繰り返しこの問題についてはお考えになってきたわけですけれども、そろそろ結論をお聞きしたいなというふうに思います。


○国務大臣(宮澤喜一君) これは昔からこの問題についての御指摘がありまして、正直を申し上げていまだに御指摘にこたえていないということを正直に申し上げなければなりませんけれども、理屈としましては、これはもう前にも申し上げました。
 税収というのは納税義務が発生したそのときに属するという考え方でございますから、そういうわけで年度内に納税義務が成立しております税収はその年度に属するということで、三月期決算法人の法人税は翌年度の五月税収に本当はなるべきところを当年度に組んでおる。この理屈はこれでよろしいのですが、ただ、先ほど私は平成十年度の法人税収を、十一兆四千億でございますが、申し上げましたが、実はそのうちでことしの四―五月に入っておりますのが四兆六千億円ございますので、四〇%は実は今年度になってから入っているという、こういうことを毎年毎年繰り返していくようなことになっていますので、これを変えるとなりますと非常に大きな特例公債でも出しませんと、そのつなぎ目が泳げないという問題がございまして、言いわけみたいなことでどうも立派なお答えにはならないんですが、それをずっと続けてきておりまして、確かにこれが税収見積もりを困難にしておる、そのとおりと思います。
 結局、五十三年ですから、二十年間やってまいったということになりますけれども、どう申しますのでしょうか、もう少しいい時代になりましたら何とかしなきゃならぬなということは考えておりますけれども、なかなか今どうも変えられないというのが正直な話でございます。


○山下栄一君 次の問題に移ります。
 ダイオキシン類対策特別措置法、七月十二日に成立したわけでございますけれども、去年の九月から法案に取り組んできました我が党といたしまして、多くの関係者の方々の支えがあって、また住民の皆様方の厳しい監視もあって、今国会で成立にこぎつけた、感無量であるわけでございます。
 ただ、この法律は、国の枠組みはできましたけれども、かぎを握るのはこれからであるわけでございます。すなわち、来年一月に施行されるわけですが、その成否は、政省令事項、環境基準を初めといたしまして、対象施設もこれから特定されていくわけでございます。中央省庁にゆだねられている。また、対策の実施主体、これは自治事務でございますので地方自治体がかぎを握っておるわけでございます。まさに枠組みはできたけれども、その成否はこれからだというふうに思うわけでございます。
 このダイオキシン問題、二月に閣僚会議でも取り上げられて、内閣の最重要課題、最重要課題が多いわけですけれども、ダイオキシンもその大きな課題だというふうにおっしゃった小渕総理のこの法律の実効性に万全を期すための御決意をお伺いしたいと思います。


○国務大臣(小渕恵三君) このたび、国民の健康をダイオキシンから守ることを目的とするダイオキシン類対策特別措置法が議員立法によりまして成立をいたしましたこと、政府といたしまして深く敬意を表するものでございます。
 ダイオキシン対策は、国民一人一人の安全性を確保し、安全へのかけ橋を築いていく上で重要と認識をいたしており、これまでも政府一体となって取り組みを進めてきたところではあります。今後は、法が成立したことを真摯に受けとめ、地方公共団体とも連携を図りつつ、ダイオキシン対策をさらに強力に推進することにより、国民の皆様の不安の解消に努めてまいりたいと思っております。
 御指摘のように、これから政省令等を出していくわけでありますけれども、まさにこの法律が制定された趣旨をそのもととして、十分な政府としての対応を、もちろん閣僚会議もそうでありますけれども、万遺漏なきを期して努力をいたしていきたい、このように考えております。


○山下栄一君 それにかかわる話ですけれども、二十一世紀は環境配慮が求められる、そういう社会になることは間違いないと思うわけです。中央省庁の再編、法律が通りまして、平成十三年一月に発足するわけですが、環境庁の組織、定員等の体制強化、これは総理大臣、既に国会答弁でお答えになっておられますけれども、平成十三年一月ということは来年度予算に反映させなければならない、今まさにこれは取り組まなければいかぬわけでございます。この十二月の政府原案を目指しまして、これは総理の特段のリーダーシップにかかっておるわけでございますけれども、この点のお考えをお聞きしたいと思います。


○国務大臣(小渕恵三君) まさに環境省として出発をするわけでございますので、そのための準備怠りなく対処していきたいと思いますし、庁から省に格上げされたこのゆえんのものも、国民に対する責任と政府の中での環境省の重さということがあるかと思いますので、その十分な配置その他、環境省にふさわしいものにしていくべくこれから最善を尽くしていきたいと思っております。


○山下栄一君 排ガス規制の問題につきまして、環境庁それから厚生省にお伺いしたいと思います。
 一月施行までに排出基準を決めるわけですけれども、これは新設炉と既設炉で今差を設けながら行政指導をやっておるわけです。平成十四年まで八十ナノグラムという基準で既設炉は猶予されているというふうに考えるわけですが、これを見直さなきゃいかぬと。来年一月施行と同時に排出基準は新しく法律事項として実施されるわけですから、今までの行政指導を改める必要があると考えますが、お考えをそれぞれお聞きしたいと思います。


○国務大臣(宮下創平君) まず、廃棄物の焼却施設の排出濃度基準の設定でございますが、今、委員御指摘のように新設の場合と既設の場合で基準を異にしておりますが、これは一々申し上げませんけれども、平成十四年の十一月までは八十ナノグラムということになっておりまして、平成十四年十二月以降につきましてはこれをさらに相当強化する基準値を設定してございます。これは、いろいろの技術的可能性を考慮した上で、できるだけ低い値を設定したものというように私どもは理解しておりますが、今度のダイオキシン特別措置法の制定によりまして、最終的には最新のデータを踏まえて、専門的な見地からの検討が必要であるという認識は持っております。
 したがって、生活環境審議会におきましてTDIも四ということで、政府の方でも先般のダイオキシン閣僚会議で報告させていただいておるわけですが、産業廃棄物焼却施設に係る基準の妥当性を検証するために、厚生省としては廃棄物処理法に基づく排出濃度基準の見直しの必要性について検討を進めていきたいと思っておるところでございます。


○国務大臣(真鍋賢二君) ダイオキシン類の危害については国民一致した危険性を持っておりまして、全党一致でこのたびダイオキシン類対策法案が通過いたしたわけであります。それに基づいて、これからいろいろな問題が派生するわけでありまして、的確に対応していかなければならないと思っております。
 先生今御指摘の大気汚染防止法でございますけれども、これに基づきまして、廃棄物焼却炉等に対しまして可能な限りの排出抑制を図るという観点から、新設の施設については現在とり得る限りの厳しい基準を設定いたしておるところであります。また、既設の施設については技術的な対応可能性をもとに当面の基準を設定するとともに、先ほど御指摘のありました平成十四年の十二月からさらに厳しい基準を適用することといたしております。
 そして、今後、環境庁といたしましては、ダイオキシン類対策特別措置法の施行に向けて排出基準値の設定について、現在の基準値の見直しの必要性も含めて検討を急いでまいりたいと考えておる次第であります。


○山下栄一君 結論から申しますと、現行の行政指導、既設炉に対しては見直しをして、国民の皆さんが納得できる対応をお願いしたいと思います。
 残された時間、青少年問題をお伺いしたいと思うわけでございますけれども、青少年の問題というのは世界的な課題になっておるわけでございます。
 よく言われますように、青少年の凶悪事件が激増しておりますし、薬物汚染、低年齢化、性犯罪の増加、いじめ、また高校中退者がどんどんふえておるという状況、極めて深刻な問題であるわけです。
 私は、この一月に出されました青少年白書、これを見させていただきまして、特に十代の青少年が一番大きな問題であろうと思うわけです。青少年問題審議会、これは首相の諮問機関であるわけですけれども、また有馬大臣も直接中教審等、有識者会議にかかわってこられたわけですけれども、私はこれを読ませていただいて、現実のこの十代の子供たち、青少年の命に響かない、そういう対応になってしまっているなということを感じるわけです。
 大人が青少年に対して指導するということではないんでしょうけれども、命に響くような状態になかなかなっておらない。何となく、いろんな会議をつくり施策をされておるんですけれども、心を揺り動かすような状況になっておらないということはどこから来ておるのかなというふうに感じるわけですけれども、やはり青少年の側に立った施策が最も求められておる。もちろん、そういう観点からお考えなんでしょうけれども、非常にずれがあるなということを感じます。
 私は、特に学校教育、それはもちろん高校もありますし中学もある、そして各種学校、専修学校、いろんな教育機関があるわけですけれども、そこから社会に出る接続の問題、これは現状は非常にうまくいっておらないというふうに思うわけです。健全に青少年を社会参加させていく、そして思いやりの心を育てるための貢献ができるような、そんな社会参加の活動に参加させていく仕組みが余りないというふうに思うわけです。
 NPO、法律は施行されておりますけれども、そういうところにも自然に入っていけるような、そんな仕組みも情報不足でできていないというふうに考えるわけですが、この点につきましての総務庁長官、所管大臣、それから総理大臣のお考えをお聞きしたいと思います。


○国務大臣(小渕恵三君) まず、私から御答弁申し上げますが、なかなか難しい問題であろうと思います。
 ただ、山下委員も中学、高校の教諭として青少年の教育に携わった御経験も持っておられるわけでございますので、いろいろ御苦心もあったことだと思っております。
 青少年について、お話しのように、いろいろと不良化あるいは麻薬の汚染の問題、性犯罪等々、大変暗いニュースばかりが非常に報道されるわけでございますが、もちろん、こうしたことは改めていかなければならない、諸政策は講じなきゃならぬと思いますけれども、同時に、今お話のあったNPO、またある意味ではNGOなどの活動を通じて青少年の皆さんもみずから社会に貢献しようと、あえて意図するまでもなく自発的にそういう行動をとっておる者も非常に最近多くなっているんじゃないかなという気がいたしております。
 そういう意味で、戦後のいろいろ教育の中で、学校教育もさることながら、家庭教育等におきまして、自信を持ってみずからの子供を含めて教育をするということについてややちゅうちょしたようなことがございまして、そういった点にもろもろの問題も惹起してきておるのではないかと思います。
 繰り返しますが、ぜひひとつ、みずから自発的に社会のためにいろんな形で働いておる端的な例が、あの阪神・淡路のときにいかに多くの青少年があの地に参って努力したかというようなケースを見ますると、そうしたことを助長し、これからもやはり世の中としてもこれを認めていくような目を持って対処することも必要なんじゃないかなということを感じておるような次第でございます。


○国務大臣(太田誠一君) お答えいたします。
 青少年の健全育成を推進していくためには、NPO活動、ボランティア活動などの社会参加活動の実践を通じて、青少年みずからが社会とのかかわりを自覚して積極的に社会の中で役割を果たしていく機会を持たせていくことが極めて重要な課題であるというふうに認識をいたしております。
 結局のところ、社会の中で自分が不可欠の役割を果たすことになっているということはだれしもそうなのでありまして、そのことをよく自覚するということは、すなわちそのようなことをもう中学生、高校生のときに経験をしておくということは、まことに大事なことでございます。
 いわゆる青少年対策推進要綱というものが平成九年にできておりますけれども、その中でも青少年のボランティア活動の促進というのは大変大きな位置づけを与えております。
 総務庁は青少年対策本部を所管しておりますけれども、青少年対策本部におきましても、青少年ボランティア活動等促進連絡協議会というのを毎年ブロック単位で開いているところでございます。


○国務大臣(有馬朗人君) 今、ボランティアについては総理及び太田長官よりお答え申し上げましたけれども、職業教育ということは非常に大切だと思っています。
 したがいまして、現在いろんな工夫をしております。緊急地域雇用特別交付金を活用いたしまして、企業の経験者等が高等学校においてきめ細かな就職相談に応じたり学校が職業教育をする際に大いに支援をする、それから子供や学生がインターンシップに参画いたしまして企業で少し勉強してみるとか、さらにまた地域の例えばスーパーマーケットというようなところで勉強してみる、こういうふうなことを促進しようとしているところでございます。


○山下栄一君 労働大臣にはまた別の機会にお聞きしますので、きょうは申しわけありません。
 では、加藤委員に譲ります。

ご意見はこちらまで
(c)2002 Yamashita Eiichi Office All rights reserved.