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カネミ油症研究班の体制見直しについて


166国会 決算委員会会議録 2007年04月23日(抜粋)

○山下栄一君 今日は二点確認させていただきます。まず最初に、私、カネミ油症問題ですね、厚労省、環境省にお聞きしたいというふうに思います。その後、労働局の問題。
 カネミ油症事件は昭和四十三年に明らかになりまして、大変な大きな事件として今日まで記憶されておるものでございます。それで、私、平成十三年の十二月の十一日、参議院決算委員会でこの問題を取り上げさせていただいて、カネミ油症は従来、PCBが原因だと言われてきたけれども、ダイオキシン汚染だと、人体へのダイオキシン汚染だということを明らかにさせていただいて、当時の厚労省、環境省、国会で初めて認めていただいて、そして当時の坂口大臣に、ということであるならば診断基準を見直すべきではないかと、これ見直す必要があると、こういうふうにおっしゃっていただきました。その後、平成十六年に油症班で検討していただいて、診断基準も見直されて今日に至っております。
 それで、この今国会で与党として、もちろん野党の皆さんにも賛同いただきまして、この油症、もう四十年たとうとしておるわけでございますが、苦しんでおられる方が今まだ長崎、福岡を中心に全国にいらっしゃるわけでございます。カネミ油症被害者救済策ということで与党として検討チーム、プロジェクトをつくりまして、そして救済にかかわる、特に仮払金の免除の法案、新法、これを提案する予定になっておりますし、それだけではなくて、昭和四十三年以来、厚生省に油症班がずっと続けられて、今日までずっと研究費、厚生科学研究、配分されてきております、金額も少しずつですけれども上がってきておりまして、これは非常に世界的にも注目されておりますダイオキシンの人的汚染被害でございます。
 それで、今日は最初に確認したいことは、この油症研究の見直しについてでございます。
 今まで、このPCBを表にした治療法に関する研究ということで今日まで来ましたけれども、これをダイオキシン類の人体の影響の把握、治療法の開発等に関する研究という観点から研究そのものを大きく見直して、そして様々な専門家も、専門家もいろいろと出入りございますけれども、人類への貢献ということもあると私は思いますので、そういう意味で多くの専門家の方々も参加していただいて、そしてさらに、苦しみ抜いておられる、四十年間、御本人だけでなくて次世代も、赤ちゃんも、子供さんですね、そういう悲惨な事件でございますので、そういう意味では、治療法の開発等を含めた研究体制を見直すということにつきましての厚生労働大臣のお考えを確認したいと思います。


○国務大臣(柳澤伯夫君) このカネミ油症事件につきましては、いろいろと山下先生を始め与党の先生方に御検討をお願いいたしておりまして、その御検討の成果によりましていろいろな措置が講じられる動きになってきたことに対しては心から敬意を表したいと、このようにまず思います。
 油症研究につきましては、昭和四十三年の事件発生以来、最も高い知見を有する九州大学を中心に研究班が設置されまして、医学的な研究が進められてきております。厚生労働省といたしましても、この研究班に対して研究費の助成を自来行ってまいったということでございます。
 御指摘のダイオキシン類等による人体への影響につきましては、この研究班において研究を実施し、平成十六年には油症診断基準にダイオキシン類の一種であるPCDFの血中濃度を追加いたしますとともに、治療法の研究等を進めております。
 今後とも、与党カネミ問題プロジェクトチームにおける御議論等を踏まえまして、ダイオキシンの人体への影響の把握や根治療法の開発等を目指しまして、研究班の研究内容、実施体制等について充実強化に努めてまいりたいと考えております。


○山下栄一君 充実強化なんですけれども、やっぱりダイオキシン類の人体への影響ということを表にした、それを明確にした研究班の設置ということが私は非常に世界的にも評価されていくのではないかというふうに思いますので、今までの、従来の油症班の研究ということからダイオキシン類の人体への影響ということに、またその治療法の開発ということに視点を移したそういう見直しが大事だという見解につきまして、そういうことで見直しが進んでいると聞いておりますけれども、再度確認させていただきたいと思います。


○国務大臣(柳澤伯夫君) 今回の見直しの方向でございますけれども、今委員からお話をいただきましたように、従前、やや熱媒体のというような形でのとらえ方をしておりましたのを、はっきり、食品を介したダイオキシン類等の人体への影響というようなことで、より直接的にテーマを設定するということでございます。したがいまして、研究の内容も再編されるものと考えております。
 これまでの油症研究の成果を踏まえまして、より多くの分野からの専門家の参画もいただきまして、特にダイオキシン類等の直接の経口摂取という特殊性に着目いたしました人体への影響の把握やダイオキシン類の体外への排出を目的とした根治療法の開発等を目指す研究班の新体制を新たに平成二十年度から構築をするということといたしております。
 いずれにいたしましても、与党PTの御議論を踏まえながら、油症研究班と協議をいたしながら適切に対応してまいりたいと考えております。


○山下栄一君 ありがとうございます。
 環境省に確認します。
 環境省もダイオキシン類の人への影響、ずっと研究を続けられていると思いますけど、その報告と、環境省から見てダイオキシン類の人への影響についてどのように考えるか、確認させてください。


○政府参考人(上田博三君) お答えします。
 ダイオキシンの毒性については、動物を用いた実験において、発がん性、肝毒性、これは肝臓の毒性、免疫毒性、生殖毒性などが認められておりますけれども、ダイオキシン類の毒性は動物の種によって違いがございます。こういうことから、動物実験の結果をそのまま人に応用することはできないわけでございます。
 そういう点で、人への影響は非常に重要なわけでございますけれども、ダイオキシンの人への影響については、皮膚症状、発がんの可能性とともに、内分泌攪乱作用を有する化学物質であるとされております。影響についてはいまだ不明な点が多く、更なる研究が必要と考えております。したがいまして、油症患者等に対して実態調査が行われましたなら、御指摘の人への影響の解明の一助になることが期待できると考えております。
 なお、環境省において、平成九年以来、ダイオキシン類の人への蓄積量についての実態調査を実施しておりますが、その都度、成果を公表してきたところでございます。本年は十年目を迎えますから、今までの成果をまとめて、ダイオキシン二〇〇七の国際会議で報告することといたしております。
 環境省としては、引き続き、厚生労働省と連携しつつ、ダイオキシン類関連の健康影響調査研究を推進していく考えでございます。


○山下栄一君 ちょっと時間がなくなってきましたんで、もう一点だけ、環境省、質問します。
 今ちょっと触れられましたけど、今年の秋にこのダイオキシン国際会議ですね、これ東京で、日本で行われるというふうに聞いて、準備もされておるというふうに思いますけれども、カネミ油症の研究の知見についても発表されると。台湾でも同じような事件があって、共同研究も一時期されたこともあるわけでございますけど、非常に、人的な影響につきましては、日本のこの非常にマイナスの事例ではございますけれども、その不幸なことを人類への貢献に転換するための私はきっかけになるのが今回のカネミ油症研究体制を脱皮させるということになっていくのではないかと思いまして、今年の会議は非常に注目される、世界も注目しているというふうに思うわけでございます。
 この点につきまして、このカネミ油症の十年近くの取組につきましても言及すべきだと思いますし、そういう準備も進んでおると聞いておりますけれども、環境省の所感をお伺いしたいと思います。


○政府参考人(上田博三君) ダイオキシン二〇〇七国際会議、正式名称は第二十七回ハロゲン化有機汚染物質シンポジウムといいますが、これは今回で日本での開催が三回目となります。平成十九年の九月三日から七日まで東京で開催されるわけでございます。本会議では、ダイオキシンに関する世界の研究者が一堂に会し、最新の情報や成果を発表することになっております。
 環境省としても後援の手続を進めているところでございます。場合によっては環境大臣の出席も検討しているところでございます。本会議において、環境省はこれまでの調査研究で得られたダイオキシンの人への蓄積量等について研究者の協力を得て発表することとしておりますが、先生御指摘のとおり、長年にわたるカネミ油症の研究で得られた知見についても研究者により発表されると聞いているところでございます。カネミ油症研究の発表を始め国際会議で行われる最新の情報や意見交換については、ダイオキシンの毒性等について調査研究をしている環境省といたしましても大いに関心を持ち、注目をしているところでございます。


○山下栄一君 厚労省、環境省を中心に大変な、一時期、平成九年から削減努力をして、税金もたくさん投入して削減努力をしてきた問題でございます。今もう、じゃ解決したのかというと、そうではないというふうなこともいろいろと報道されている部分もございますし、研究者の発表もございます。そういう意味で、よく連携取っていただいて、もう最近は内閣としての連絡会議もなくなっているような感じが、まあ連携はやっておられるんでしょうけど、よく、再度この会議を契機に連携を取っていただきまして、これ私は人類への貢献ができる大きな日本としてのテーマだと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

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