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主な政策提言


主な政策提言 > 教育の山下教育改革〜生涯学習社会〜

生涯学習社会における教育の再構築
2000年10月10日

-社会全体の教育力回復(再興)をめざして-

 

【教育観の再検討】

1.21世紀を目前にして、青少年問題を中心に教育的課題が、 大きくクローズアップされている。 しかしこれは単に学校教育のみならず、家庭、そして地域と、 「社会のあらゆる組織の教育力の衰弱の問題」 として捉えないとその本質を見誤ることになる。

2.衣食住が充足され、物質的豊かさが効率化・合理化の下で達成されつつある日本社会は、 一方で大変な負の遺産を残すことになった。 私達大人がつくりあげてきた便利で快適な社会は一方で人と人との結びつきを分断し、 教育力を衰弱させる大きなマイナスの影響をもたらしたと言えないだろうか。 教育力の回復は人と人との結びつきの大切さを再認識することからはじまり、 結びつきを再構築することにより達成される。

3.教育とは本来、人と人との直接的触れあいの中で互いに教育者となり学習者となって人格の完成をめざすのが、 その目的である。 人格の完成は教育の目的であると同時に人生の目的であるとも言える。 民主社会は「一人一人の人格は異なっても、その人格を互いに無上の価値として、 尊重し高めあう社会」と考えるならば、民主社会は教育を社会の手段とせず、 教育自体を目的と位置づける社会でなければならない。 「手段としての教育」から「目的としての教育」へと教育観の転換が今、求められている。

【学校観の再検討−学校依存主義からの脱却 】

1.戦後日本の教育は家庭・地域から学校へ大きく偏る方向で展開されてきたのではないか。 親自身が育てるというより、良い学校へ 入学させることが親の使命のように学校依存の在り方が家庭、地域の教育力を低下させ、 結局、学校崩壊をもたらしたのではないか。 「子どもの教育は第一義的には両親の責任である」「子どもの最初の教師は両親である」 との原点に戻ることが社会全体の教育力再興の第一条件である。

2.学校と社会
  学校は教師が圧倒的に主導権を握って今日まで運営されてきた。 最近、学校施設の地域解放とか、余裕教室の教育目的外利用という施策が進んでいるが、 閉鎖性が克服される状況にまで至っていない。地域社会そのものが学びの場である、 教師が中軸になって地域社会も保護者も一体となって学校を支える。 そのような学校の再構築こそ「国家のための学校」から「みんなのための学校」への質的転換を可能 にする。

【政治と教育】

1.教育の政治的中立性の確保
  教育基本法第10条第1項には 「教育は不当な支配に服することなく国民全体に対し直接に責任を負って行われるべきものである」と規定されている。
  ここで規定されている「教育」は学校教育のみに限られない。
 又、純粋教育活動だけでなく、教育行政も含まれる。  この第10条の規定は教育基本法の根幹をなす重要規定である。
 私達は「不当な支配」を教育に及ぼすものとしては公の機関のみならず、  政党、労働組合、その他の団体、個人も含むと考える。
  教育は人格の完成をめざし、精神世界にも影響を及ぼす崇高な営みである。 教育が実現をめざす価値は政治に左右されてはならず、教育活動は公権力からの独立が保証されなければならない。

2.教育行政のあり方 教育は不当な支配を受けてはならないが、無統制、放任ということではない。
  国民の教育を受ける権利を保障するため、国や自治体は積極的に諸施策を講ずる必要がある。ただし、その場合、教育行政のあり方は教育の内容や方針に影響を及ぼすことが考えられるので、教育行政は一般行政から自立させる必要がある。
  教育基本法10条2項に教育行政の役割と限界が規定されている。
  「教育行政は、この自覚のもとに教育の目的を遂行するに必要な諸条件の整備確立を目標として行わなければならない」
  「諸条件の整備確立」とは、学校の設置・教職員の資格、施設、 設備などの教育内容を充実させるための諸条件を一定の基準を設けて対応するということである。 又、良質な教育環境を時代とともに改善していくための科学的研究、財政的な支援も必要である。 教育行政は政治的恣意性を排除するため教育科学的な調査・研究が不可欠である。

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