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学校教育法に〜
学校教育法における
出席停止規定改正問題についての私見
2001年2月21日
【制度の趣旨】
教育的観点からではなく、学校の管理運営上の観点から学校の秩序の維持のために行われるもの。(児童・生徒の性行不良と伝染病対策)
【制度の沿革】
・明治33年小学校令改正
「小学校長は、……伝染病に罹り、又は、性行不良にして
他の児童の教育に妨げありと認めたる児童の小学校に出
席するを停止することを得」
・(国民学校令にも規定)
・学校教育法
昭和22年 校長 → 市町村立学校管理機関
〃 28年 管理機関 → 教育委員会
・学校保健法
昭和33年 伝染病の規定
【意義(緊急避難的措置)】
・小・中学校の義務教育制下の例外的制度
一人一人の教育を受ける権利の保障;保護者の就学させ
る義務の制度が大前提
・十分な指導を尽くした上でその努力にもかかわらず、暴力
的な行動などで他の生徒の教育を受ける権利を実質的に
制約するとき、その権利を保障するための緊急避難的措
置としての制度
*基本的人権の調整の問題
*教育の世界への例外的な権力的措置の導入
【今回の法改正の問題点】
1.法改正の背景に問題
国民会議 −問題を起こす子どもに毅然たる対応を
文部省 −公立校の信頼回復のためにも強い姿勢が
必要
→ 「排除の論理」の志向性強い
2.基本的確認事項
イ)問題行動を起こす子どもは特別のまたは例外の子ども
ではない。誰でも起こしうる。
ロ)「他の子どもの教育環境を守る」という大義名分の吟味
排除の論理は守るつもりだった子どもにマイナスの教
育効果を及ぼす可能性(*教育対話での高校生の発
言)
ハ)問題を起こす子どもに対する教育はどうあるべきか、
学校そして社会の教育力が問われている。
安易な出停の発動は教育力を衰弱させる。
ニ)市町村教委と保護者の関係は特別権力関係=包括的
支配関係か。
→ 行政不服審査法の抜本的見直し必要
ホ)国家のための学校か、子どものための学校かが問わ
れている。
ヘ)党の教育対話運動を発想した原点が問われる。
3.改正の中身は、局長通知の一部法律化
・発動要件の具体化 4項目
(i)教職員への威嚇、暴言、暴行
(ii)児童生徒への威嚇、暴行、金品の強奪
(iii)施設・設備の破壊
(iv)授業妨害等
・出停中の教育的配慮
(i)保護者への働きかけ
(ii)出停対象生徒への指導
(iii)その他
*通知を法律にすることの法的効果は何か。
→ 明確ではない。
4.出停制度の本来の趣旨の確認
イ)市町村教委による保護者に対する行政処分
→ 子どもへの処分ではない
ロ)学校秩序維持が目的であって教育的配慮ではない。
ハ)保護者に就学させる義務を課しているのが学校教育
法。
同じ法律の中の登校禁止処分規定であり、また、 権力
の発動であり、一人の生徒の教育を受ける権利を奪う
という側面がある。
→ 緊急避難的措置として、発動は限定的に行われ
るべき、排除の論理は本来の趣旨に反する。
ニ)指導要録の特記事項の対象になることに留意
5.運用にあたっての留意点 → 法改正を行う場合の観点
イ)適用要件
・学校における事前の取り組みは万全か
・校内における特別指導体制
・学校評議員や地域の代表も参加しての学校支援
協 議会の取り組み
・市町村教委の学校サポート体制は万全か
・児童相談所、児童委員、警察なども含めた関係機
関との連携や連携のための協議会の設置
・学校外教育施設を使った指導体制
・保護者の元へ返して、回復効果が期待されない場合
は適用されない。
ロ)その他の留意点
・発動決定にあたって、当該子どもや保護者に弁明を
聴く機会をもつことに配慮する。
(平成6年5月20日の文部次官通知)
・保護者に対し、不服申し立ての制度を創設すること。
(行政不服審査法の規定の見直し)
・出停期間
著しく長期にわたることのないよう配慮する
・発動する際、その旨及び命ずるに至った経緯の情報
公開
(当該児童が特定できないよう)
ハ)発動後の教育的配慮
・当該生徒保護者への指導計画の策定と教員の体制
・市町村教委の学校への支援
・他の児童生徒への配慮