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教科書検定〜
教科書検定問題についての私見
2001年4月3日
来年四月から実施予定の新学習指導要領に基づく教科書の検定作業が終了し、文部科学大臣が最終の合否の判断を下した。今回の検定では、学校五日制の実施に伴い、授業日数が減少し、子どもたちの学力低下を心配する声も拡がっている。更に「新しい歴史教科書をつくる会」の主導で編集された中学社会科歴史教科書に「歴史の事実を歪曲する内容」が含まれているとして韓国・中学から強く批判される事態になったことは極めて残念である。
1.学力すなわち学ぶ力は、授業内容の量に比例して育つものではない。学力低下の本質は、家庭・地域・学校など社会全体の教育力の低下、衰弱にある。
大人の側の意識の大転換こそ、最も大事な教育的課題である。
2.教育内容の政治的自立について
教育は次代の人間を創る遠大な事業であり、時の政治権力によって左右されない自立性を確保すべきである。教育基本法第一〇条はこの理念を規定したものであり、基本法の根幹をなすものであることを確認したい。
3.教科書の検定制度の改善について
政治的恣意性にほんろうされない民主的な教育を更に徹底するため、中央における検定制度は検査調査審議会の体制を更に強化するとともに、採択制度についても、協議会や選定委員会に保護者・地域の代表を必ず参加させるなど公正かつ開かれた制度への改善を目指すべきである。
4.今回の検定作業中の報道について
公正な検定作業を確保するために審議会委員に予断や偏見・先入観を与えることは厳に慎むべきである。しかし今回、作業の途中の段階で教科書の白表紙本の内容が報道され、検定作業に影響を与えかねない事態となったことは極めて残念である。
5.歴史認識について
先の戦争の侵略性を否定したり正当化したり戦争を美化する考え方には反対である。又、中国や朝鮮半島などの植民地支配の事実を否定したり、歪めたりする考え方、動きについても断固反対する。
6.アジア各国共同で記録番組の制作を
わが国はアジア各国とも連携して、冷静に過去を見つめ、より誠実な戦争への反省と韓国、中国をはじめアジア各国との友好・親善を進展させるために、歴史事実の確認と共通の歴史認識の構築作業に全力でしかも早急に取り組むべきである。
そのためにわが党は、十九世紀以降の歴史観をめぐり、アジア各国の歴史学者・政治学者が一堂に会して議論することを呼びかけたい。その上でその成果を各国共同製作のテレビドキュメンタリー番組として完成させることを提案したい。